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竹とんぼ https://blog.goo.ne.jp/take10nbo

先達の秀句を味わいながら<br>自得の一句を求めて多作多捨です<br>古希すぎの晩学で楽しみながらの遅々緩歩です<br>

古希近くからの俳句入門 たくさん作ってたくさん捨てる、ついでに恥もたくさんかく これをずーっと続けています

小林たけし
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2019/03/30

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  • 秋分の正午の日ざし真向にす 管 裸馬

    秋分の正午の日ざし真向にす管裸馬昼と夜とが同一時間という秋分掲句はその様を言いえて妙だ真向かいにが言えそうでなかなか言えない(小林たけし)【秋分】しゅうぶん(シウ・・)◇「秋季皇霊祭」(しゅうきこうれいさい)二十四節気の一つ。9月23日ころ。昼と夜の時間がほぼ等しく、この日を境に夜の時間が長くなる。ここを境に「秋の夜長」がはじまる。また「秋季皇霊祭」は秋分の日に天皇が、皇霊殿で歴代の天皇・皇后・皇親の霊を祀る祭祀のこと。例句作者山かがし秋分の日の草に浮く松村蒼石秋分の日の音立てて甲斐の川廣瀬町子秋分の男松より夕日さす田平龍胆子秋分の明るき昼の仮寝かな山田葱風秋分やもみづりはやき岩蓮華那須弥生秋分の正午の日ざし真向にす管裸馬

  • 秋彼岸足音ばかり空ばかり あざ蓉子

    秋彼岸足音ばかり空ばかりあざ蓉子春野彼岸と違って空は高く空気は澄んでいて爽秋の墓参掲句はそんな様子がうかがえる感傷的な心情も感じられて好感のもてる句だ(小林たけし)【秋彼岸】あきひがん◇「後の彼岸」(のちのひがん)◇「秋彼岸会」(あきひがんえ)秋分の日(9月23日ごろ)を中日とした1週間。彼岸会として仏事を行うことは春の彼岸と同じ。単に「彼岸」といえば春の彼岸をさす。単に「彼岸」というと春の彼岸なので、「後の彼岸」ともいう。例句作者畑中に火を焚く音の秋彼岸三谷道子いくつかは乳の出る草秋彼岸河村四響それとなく御飯出てくる秋彼岸攝津幸彦一匹の猫を地べたに秋彼岸岩尾美義口むすぶ鯉みて帰る秋彼岸桂信子棕櫚縄の縛る竹垣秋彼岸坪野谷公枝生者には大きなおはぎ秋彼岸平賀節代秋彼岸まだ呼ばないで倶会一処戸沢吉江秋彼岸足音ばかり空ばかりあざ蓉子

  • イエスよりマリアは若し草の絮 大木あまり

    イエスよりマリアは若し草の絮大木あまりなんという断定だろうこうした句に遭遇するとつくずく俳句はなんでもありなのだと納得する取り合わせた季語に妙があるのだと感じる(小林たけし)【草の穂】くさのほ◇「草の絮」(くさのわた)◇「草の穂絮」◇「穂草」秋の雑草から出た穂。イネ科やカヤツリグサ科の雑草(えのころ草、蚊帳吊草など)は、秋に穂花を出す。一見、花も実も区別がつかない。例句作者この先は太平洋ぞ草の絮八木マキ子風に乗るまでの逡巡草の絮佐藤国夫一靡きしたる穂草の力なし高野素十けふはけふのかぎりをとんで草の絮鷹草の絮飛びゆくものの羨まし窪田英治イエスよりマリアは若し草の絮大木あまり

  • あをあをと瀧うらがへる野分かな 角川春樹

    あをあをと瀧うらがへる野分かな角川春樹滝がうらがえる野分を作者独特の語彙で表現あをあをもなかなか言えそうで言えない【野分】のわき◇「野わけ」◇「野分晴」◇「野分後」(のわきあと)雨を伴わない秋の強風。草木を吹き分けるほどの風というのでこの名がおこった。野分のあとはからりと晴れるが、秋草や垣根の倒れた哀れな情景が見られる。「秋の風」より激しく吹く。例句作者いろいろの枕の下を野分かな加藤郁乎なんと云ふさだめぞ山も木も野分細谷源二アフリカの縞馬迷う野分かな田井淑江オリーブは眠れる木なり野分だつ浦川聡子ハルモニの後ろ手に立っていて野分橋本直モンゴルの野分の音か馬頭琴今泉三重子あをあをと瀧うらがへる野分かな角川春樹

  • みないるぞ南洲墓地の虫しぐれ 中尾和夫

    みないるぞ南洲墓地の虫しぐれ中尾和夫西郷南洲の墓所での虫時雨作者は思わず万人に愛された南洲に声をかけてしまった(小林たけし)南洲顕彰館は1977年、西郷隆盛没後100年を記念して建設されました。西郷の生涯・思想・業績などをわかりやすく紹介したジオラマやビデオをはじめ、西郷の衣服や西南戦争に関する資料などを展示しています。その他、西郷を祭った南洲神社や、西南戦争で戦死した2千人以上の人々が埋葬されている南洲墓地が隣接しています。南洲墓地は1955年1月14日に鹿児島県指定史跡に登録されています。【虫】むし◇「虫の声」◇「虫の音」◇「虫時雨」◇「虫の秋」◇「虫の闇」◇「昼の虫」◇「すがれ虫」◇「残る虫」秋鳴くコオロギやキリギリスなどの虫の総称。ただし鳴くのは雄のみ。虫の音色にはそれぞれ風情があり、秋の夜の寂寥を深め...みないるぞ南洲墓地の虫しぐれ中尾和夫

  • 物置で少年倶樂部読む厄日 星野明世

    物置で少年倶樂部読む厄日星野明世少年期の回想だろうか物置に叱られて逃げ込んだのか、閉じ込められたか本人にとってはたまさかの厄日それでも「少年倶楽部」が手元にあるのだから(小林たけし)【二百十日】にひゃくとおか(・・トヲカ)◇「厄日」◇「二百二十日」立春から二百十日目で、9月1日、2日ころ。二百二十日はそれから10日後。この頃は暴風雨に襲われることが多く、また稲の開花期にも当たることからその被害を案じ、農家では厄日としている。例句作者恙なき二百十日の入日かな伊藤松宇移り行く二百二十日の群鴉高浜虚子川波も常の凪なる厄日かな石塚友二高う飛ぶ蜻蛉や二百九日尽松内大隠たゞ鰡の釣れに釣れたる厄日かな河原白朝魚匂う俎板二百二十日過ぐ青木千秋砂濱に藻を焼く煙り厄日過ぐ棚山波朗厄日過ぐ身を締むるものみな外し神田ひろみ物置で少年倶樂部読む厄日星野明世

  • 色鳥とイエスの見える厠かな 谷口慎也

    色鳥とイエスの見える厠かな谷口慎也作者は憚りの最中である小窓から観える景渡ってきたさまざまな渡り鳥をやさしい目で愛でているふとあのイエスがあえあわれたように感じた作者の得たりの顔が浮かぶ(小林たけし)【色鳥】いろどり秋に渡ってくるいろいろの小鳥類。色彩の美しい鳥が多いので総称して色鳥という。人里の木々の葉の間に見え隠れするときの美しさは、秋ならではのものといえる。例句作者色鳥や籠ごと量る赤ん坊美濃部英子色鳥や公園横の帽子店福島壺春色鳥やむしろすがしき朝の飢金子潮色鳥や森は神話の泉抱く宮下翠舟色鳥に枯山水の景緊まる成田昭男雨の庭色鳥しばし映りゐし中村汀女色鳥やナプキン尖る朝の卓橋本栄治色鳥や黒姫よりの雲の帯久米三汀色鳥とイエスの見える厠かな谷口慎也

  • 草ごもる鳥の眼とあふ白露かな 鷲谷七菜子

    草ごもる鳥の眼とあふ白露かな鷲谷七菜子作者は朝のウオーキングだろうか露に濡れた草の中の巣から鳥がゐるとおみったらその鳥と目があった朝の一刻の体験を切り取ったシャッターを切ったような写生だ(小林たけし)【白露】はくろ二十四節気の一つ。秋の陰の気が積もって露を結ぶの意。陽暦の9月7日、8日頃に当たる。同じ「白露」でも「しらつゆ」は草などに結ばれた露の白さを表現するものである(秋・天文)。例句作者かの地主白露に白き鶏放ち久保田慶子ゆつくりと湯呑砕ける白露かな小豆澤裕子二階から声のしてゐる白露の日桂信子白露に薄薔薇色の土龍(もぐら)の掌川端茅舎白露に阿吽(アウン)の旭さしにけり川端茅舎白露の日神父の裳裾宙に泛き桂信子白露の月窓にしみじみ帯を解く河野多希女白露や一匹の虫のわれが佇つ新谷ひろし白露過ぐ鯉に長途のあるごとし戸...草ごもる鳥の眼とあふ白露かな鷲谷七菜子

  • 水平線大きな露と思ひけり 大串章

    水平線大きな露と思ひけり大串章これ以上大きな景はまたとあるまい地球まるごと露にしてしまうちは言葉も無い(小林たけし)【露】つゆ◇「白露」◇「朝露」◇「夜露」◇「露の玉」◇「露けし」◇「露葎」(つゆむぐら)◇「芋の露」夜分、草木や地面が冷えると周りの空気も冷え、水蒸気が凝結して水滴となったもの。秋に最も多いので秋季とする。例句作者漂へるごとくに露の捨箒富安風生無呼吸の鼓動ころころ芋の露川崎益太郎照り昃る信濃つらぬく露軌条桂信子病む母のひらがなことば露の音成田千空白露なり立ち上がるとき息を吸う丸木美津子白露に薄薔薇色の土龍(もぐら)の掌川端茅舎白露に阿吽(アウン)の旭さしにけり川端茅舎白露の日神父の裳裾宙に泛き桂信子白露の日葦ことごとく風に伏し新井秋芳白露の月窓にしみじみ帯を解く河野多希女水平線大きな露と思ひけり大串章

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