MiltJackson/InANewSetting(米LimelightLM82006)繊細で上質でブルージーなミルト・ジャクソンは、意外とワン・ホーンがよく合う。本来であればそういう持ち味を味わうにはシンプルな構成の方が良さそうなものだが、管楽器が1本入ることでその分音楽に幅ができるからかもしれない。リード楽器でもあり、和音楽器でもあるこの不思議な音色を持つ楽器はある時は背景として、ある時は相方として管楽器に寄り添う。その理想形の1つがミルト・ジャクソンのアルバム群の中にある。マッコイ・タイナー、ボブ・クランショウが参加しているところがいかにも60年代だが、メインストリーム・ジャズながら音楽が古臭くないところがこういうメンバーに依るところなんだろう。でも、音楽が60年代の箍が外れた感じはなく、しっかりと...ミルト・ジャクソンとワン・ホーン(1)