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2019/03/20

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  • 理想の人生と命の価値のこと

    通院のたび、主治医に尋ねられていたことがある。「もしもお金の心配もなく、なんでも自分の思い通りにできるとしたら、あなたにとって理想の人生はなんですか?」 とても難しい質問だと思う。実際、何度か同じことを聞かれたけれど、私は一度も明確な答えを出すことができなかった。「南の島で遊んで暮らす」とか「タワマンに住んで高級エステに通う」とか、標準的でそれらしい答えを出すことは簡単だけれど、多分、主治医が私に望んでいるのは、その場しのぎの模範解答ではないだろう。 私は自分が嫌いだ。太っているし、顔もうすぼんやりしているし、性格も悪いし、能力も才能もない。お金が無限にあれば痩せて綺麗になることはできるかもし…

  • 続・再休職と傷病金手当のこと

    お久しぶりです、夜子です。相変わらず元気に死に向かっています。 前回のエントリから2週間以上も間が空いてしまったので、その間の出来事について、特に会社づとめ関連のことに絞って整理して書いておきます。 yorunonikki.hatenablog.jp この記事を書いたときには「休職しようかな、と思っている」という状態だったけれど、結果として、8月いっぱい休職した。再休職の手続きはあっという間で、人事の人が近くのカフェまで書類を持ってきてくれて、そこで軽く面談をして「それじゃ、とりあえず8月いっぱいおやすみということで!」という軽いノリで終わった。時間にして10分くらい。カフェで席を取るために買…

  • 再休職と傷病金手当のこと

    前回のエントリで、10月に死ぬにあたって、まずは会社づとめをどうするべきか、というような内容を書いた。 yorunonikki.hatenablog.jp 結論から言うと、再度休職することにした。といってもこれはあくまで「現在ほとんど会社に出社できていない」という状況に対する対処療法的なもので、人事の方の温度感も、相談しに行った主治医も、口を揃えて「お休みはとったほうがいいと思いますよ」という雰囲気だったので、とりあえず8月いっぱい、再度休みをとることにした。 実はこの時点で、前回休職していた時の傷病金手当がいまだ振り込まれていない。流石にそろそろだろうと思いつつ、このタイミングで振り込んでも…

  • 眠れないこと

    タイトルの通りである。睡眠薬を切らしてしまって、眠ることができない。なぜ切らしてしまったかというと、処方よりも多く薬を飲んでしまう日が何日か続いて、本来の通院日よりも前に薬を飲みきってしまったからだ。私の通っているメンタルクリニックは(ありがたいことに)予約制ではないので、通院日を早めることもできるのだけれど、担当医がいる曜日に予定が合わなかったのと、あまり早く診察に行くと「お薬はまだありますよね?」と聞かれてしまいそうで怖いのとで、まだ行けていない。多分後者の理由のほうが、自分の中で大きいと思う。 薬を飲んでいた時は不眠のふの字もなく、むしろ会社を休んで何をしているんですかと聞かれれば「8割…

  • 死ぬまでの過ごし方のこと

    10月に死ぬと決めた。これを書いている今は8月6日。まだ死ぬまでには2ヶ月近くの猶予がある。となると、問題になってくるのは死ぬまでの過ごし方だ。前のエントリで書いた「死ぬまでにやっておくべきこと」をこなすのは大前提として、もっと差し迫って判断しなければならないことがある。それは、今勤めている会社をどうするのか、ということだ。 会社の人たちにとって一番理想的なのは、私がさっさと退職してしまうことだろう。幸いにも(幸いか?)私はここ2週間ほど仕事を休んでいるので、突然いなくなっても宙ぶらりんになってしまうタスクはないし、会社側からしても「社員から自殺者が出た」というのは、あまり外聞が良くない。私は…

  • 死ぬまでにやっておくべきこと

    そういうわけで、今から死ぬまでに最低限やっておかなければならないことのリストを纏めることにした。正直これを読んだら、分かる人には私が誰だか分かってしまいそうで怖いのだけれど、まあどのみち死ぬわけだし一旦身バレのリスクは(被害が私自身に限定される範囲では)もう考えないことにする。そもそも私の周囲の人間でメンヘラブログを漁っているような人はおおよそ同じ穴の狢だろうし、私の身バレが発端で別の誰かに迷惑がかかるようなことさえなければ、もう怖いものなしだからだ。ただし、私を特定した人間は正直に私本人に連絡を入れること。 ……さておき、お酒を飲みながら「死ぬ前に最低限すべきことリスト」についてざっくりと考…

  • 死を決断するまでのこと

    色々あって死ぬことにした、と書いた。前回のエントリでは自殺までの間に本ブログをどうやって続けていくか、ということにしか触れていなかったので、今回は自分の中の整理も兼ねて「どうして死ぬことにしたのか」という、その経緯を書いておきたい。 そもそも「死にたい」という欲求は、物心ついた時からすでにあった。最初の頃は、それは漠然とした現実逃避の手段として、あるいは物語に出てくるキャラクターの「理想的なエンディング」への憧れとして抱いていた感情だと思う。どれだけ辛いことが沢山あっても、死ねば報われる。死ねばみんなが悲しんでくれて、今まで自分がしでかした悪いことも、怒られたことも、全部チャラになる。そんな気…

  • 夜子は死ぬことにした

    数日前(というか数週間前)までのエントリでは「復職もしたしこれから頑張るぞ!」みたいなテンションだったのにいきなり何を言い出したのかと思われそうだけれども、色々あって死ぬことを決めた。……ので、本ブログについては、近々自殺を実行しようと考えている人間が、その手法とか理由とか、とにかく考えていることを赤裸々に書いてくという用途で運用していきたいと思っている。 まずは何も知らない人が訪れてびっくりしないように、以下の作業を行った。 ①Twitterアカウントからのブログリンクの削除 (いないとは思うけれど、Twitterから入ってこのブログを追いかけてくれていた人がいたら、今後はぬいぐるみやドール…

  • 早起きのこと

    早起きをした。正確に言えば早朝になんとなく目を覚ましてしまって「このまま二度寝をすると絶対に起きるべき時間に起き上がれず、会社に休みの連絡を入れる羽目になるな」という予感があった。それで、取り敢えずベッドから身体を起こしてみた。……暇だ。やることがない。目を覚ましてしまった、という言葉とは矛盾するけれど、横になっていたらまた眠ってしまいそうだ。でも眠ったらきっと起きられない。 取り敢えずシャワーを浴びることにした。シャワーを浴びるのは私の中で外出のための儀式のようなもので、誰かに会う時は必ず家を出る前にシャワーを浴びないと気持ち悪いし、そもそも基本的に出かける準備を開始する直前の時間まで眠って…

  • コミュニケーションの波のこと

    上手く言えないのだけれど、自分の中に「コミュニケーションのしたさの波」みたいなものがある。それが最高潮のときは新しい交友関係を広げようとSNSに登録したり、友達の紹介で知らない人と積極的に会ったりするのだけれど、それが一番低調な時は誰にも会いたくないしSNSも見たくないし、なんならブログも書きたくない。たとえ誰にも読まれていなかったとしても「そこにいるかもしれない誰か」に向かって文章を書くことは立派なコミュニケーションだからだ。 厄介なのは「コミュニケーションしたい期」に出会った多くの人が、私のことを社交的で、チャレンジ精神旺盛で、遊びに行くのが大好きな人だと思ってくれることだ。だから、その場…

  • ブログの模様替えのこと

    形から入るタイプだ。部屋を片付けたら新しい家具や雑貨を買うし、外へ出歩くようになると新しい服を買う。職場でチームが変われば新しい文房具や机上台が欲しくなる。そういうタイプだから、なにか行動を起こそうと思い立つと、とってもお金がかかる。本来なら買わなくていいもの、しなくていいことまでしたくなるからだ。これが悪い癖であることは理解している。私の浪費癖の一端は、間違いなくここに原因がある。 そんなわけで、部屋の片付けが完遂していないのに膝上机を買ってしまった。今の家に来てからずっとyogiboのソファを使っていたのだけれど(あの、人をダメにするソファの海外版みたいなやつだ)座るとちゃぶ台から結構な距…

  • 生活を「する」ということ

    休職中、いや休職をするずっと前から「生活をしていない」という感覚があった。ご飯は食べているし睡眠もとっている。生きるのに必要最低限のことは(せざるを得ないので)していたけれど、それはどちらかというと「生きながらえている」という感じで、地に足をつけて「日々の生活を送っている」という実感が無かったのだ。 実際、最低限度命を繋ぐのに必要なこと以外は、ほとんど何もしていなかった。洗濯物は部屋の隅に山のように積み上げたまま放置していたし、部屋の掃除なんてまったくと言ってよいほどしていなかった。当然自炊なんてするはずもなく、コンビニでその日その時食べる分だけを買ってきて、食べ終わったゴミは買ってきたときの…

  • 続・ひらたいくまのこと

    もうそれなりに前の話になってしまうけれど、このブログで紹介していた「ひらたいくま」を見て興味を持って買ってくれた人からリプライをいただいた。 yorunonikki.hatenablog.jp 雑然とした記録代わりに書いていたブログだから、まさか定期的に読んでくれている人がいるなんて思わなくてびっくりしてしまった。 いわゆるデジタルネイティブに片足を突っ込んでいる世代なので、ブログ最盛期にはいくつもブログを持っていたし(そしてその大半は三日坊主に終わった)これまでもなにかテーマを決めてブログ記事を書く経験というのはそれなりにしてきたのだけれど、これだけ自分のことを赤裸々に、とりとめもなく書いて…

  • 『ハリーポッター:魔法同盟』のこと

    『ハリーポッター』シリーズが大好きだ。私と同い年くらいから少し年上の人ならば、大抵はみんな好きだと思う……というのは「ドラゴンボールハラスメント」にも通じるところがあるので言わないけれど、とにかく世代的にドンピシャだったのだ。小学校低学年の頃にちょうど映画の一作目が出てから、私達は文字通りハリーと一緒に大人になってきた。スクリーンの中で華々しい魔法を使いながらも年相応の悩みを抱えた彼らは、常に私達の数歩先をゆく憧れのキャラクターだった。 ファンの母数が大きいこともあって、一口に「ハリポタが好き」と言ってもその熱量は様々だ。一応話は通しで覚えているしUSJのハリポタエリアにも足を運びましたよ、程…

  • 『WE ARE LITTLE ZOMBIES』のこと

    littlezombies.jp 『WE ARE LITTLE ZOMBIES』という映画を観に行った。それぞれの理由で両親と死別した少年少女たちが、火葬場で出会いバンドを結成するという、すごく簡単に言えば「スタンド・バイ・ミー的な」映画だ。最初は邦画にありがちな「冴えない/斜に構えた俺らの青春サクセスストーリー」的な話なのかと思っていたのだけれどそんなことはなくて、どちらかというと終始鬱屈していた。 今から感想文を書くのだけれど、この感想文は一切のネタバレなどに配慮していないのでまだ観ていない人は自衛してください。 最初に観たときに思ったのは「邦画的な邦画だな」ということだった。これはどちら…

  • カウンセリングのこと

    先日主治医のところへ通院したら(内容はいつもの経過報告と、復職しました、という改めての挨拶だ)カウンセリングを勧められた。カウンセラーと2人で小奇麗だけれど決して圧迫感のない個室に入り、あれこれと取り留めのないことを話す、あれだ。 人生のうちで、いわゆる「カウンセリング」を行う機会はあったけれど、どれも思ったような効果は得られなくてすぐにやめてしまった(まあ、そもそもカウンセリングに対して劇的な効果を望むことのほうが間違っているのかもしれないけれど)。 理由はいくつかある。第一に、私は人前で話すのが苦手だ——というと付き合いのある友人からは大層驚かれるのだけれど、本当に苦手なのだ。 議題が決ま…

  • 出社までのハードルのこと

    前のエントリに書いたように、今週の頭から復職している。いきなりフルタイムで5日間フルは若干の不安があったので、初週は時短勤務をさせてもらうことになった。……が、もう既に体力の限界を感じている。単に今まで外出していなかった肉体的な反動が来ている、というよりも「毎日決まった時間に家を出て多くの人が集まる場に出ていく」ということそれ自体がストレスになっている感じだ。 とはいえ、いつまでもそんなことを言っていても仕方がないので「朝出社がつらい」の中身を細かく砕いて内訳を洗い出してみることにした。目の前に立ちはだかる問題が大き過ぎてどこから手を付けたら良いか分からない時は細かく分解してみるといいよ、とな…

  • 復職のこと

    東京に帰ってから変わり映えのしない毎日を過ごしていたので特に書くことも無かったのだけれど、昨日から遂に復職した。本当はもっと早く復帰する予定だったのだけれど、会社に「復職したいです」と連絡を入れて「産業医面談に来てね」と返答を貰ってから数日、復職のための診断書を貰うのに更に数日……と微妙に時間がかかってしまって、当初の予定より2週間くらい遅れての復職になった。「いつ復職できるのかはっきりしなくて困るなあ」と悶々とする日々が続いたかと思えば、木曜の夜に「来週の月曜から復職お願いします」と唐突に連絡が来たりしててんやわんやだったけれど、取り敢えず、形だけでもなんとか「復職」は成し遂げることができた…

  • 東京に帰ってきたこと

    東京に帰ってきた。以前のエントリで書いたように実家生活ではどこか息の詰まる思いがあったので、無事自分の家に帰ってくることができて安心した——かと思いきや、そうでもない。 郵便受けに、留守にしていた間に届いた請求書が溜まっている。カードの支払のことや、ガスを止めますといった連絡だ。それらは勿論、私が実家に帰っている間に投函され、実家でご飯を食べたりお風呂に入ったりしている間にも変わらずそこにあった。別に、私が家に帰ってきたから降って湧いたわけではない。これが現実だ、と思い知らされる。 母はどうやら、私が彼女に遠慮して居心地の悪い思いをしていることを感づいているらしかった。空港まで送ってもらう途中…

  • 算数ドリルとゼロのこと

    先日、母と雑談をしていて、何気なく「あなたは昔から本当に算数が嫌いだったわね。どうしてかしら」と聞かれた。確かに私は、小学校低学年の頃から算数が苦手だった。そもそも計算が嫌いだったのだ。中学に上がってからもそれは同じで、高校受験の数学にはかなり苦労した。高校は単位制だったので数Ⅲは選択せず、大学受験も、試験科目に数学のない私立文系を選んだ。根っからの「算数嫌い」である。 母に聞かれた時は曖昧に濁したけれど、理由ははっきりしていた。くもんの算数ドリルだ。最初に言っておくけれど、くもんを批判する意図は一切ない。算数が嫌いになったきっかけは別にあって、その時にたまたまやっていたのがくもんの算数ドリル…

  • 『スタンド・バイ・ミー』のこと

    スタンド・バイ・ミー メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る 映画好きの端くれを自称しているので、様々な家庭事情を背景に持つ少年少女のささやかな冒険譚を、「スタンド・バイ・ミー的な」と表現することがある。これは便利な表現だ。『スタンド・バイ・ミー』を観たことがある人は、その一言で作品の雰囲気や繊細さ、危うさを感じ取ることができるし、観たことがない人もなんとなく「子どもたちが小さな冒険をする話なんだなあ」と想像できると思う。この作品は、そのくらい有名で「言わずと知れた名作」だ。 そんな『スタンド・バイ・ミー』を、かなり久々に見返した。恥ずかしながら、今回見返すまで、私は『…

  • 「まぜて」と言えたあの頃のこと

    休職して暇なので、今まで以上にゲームやチャットに精を出している。 自分で探すようになって気がついたのだけれど、世の中には、案外人との繋がりに飢えている人が沢山いる。Twitterでは多くの人が「#hogehogeさんと繋がりたい」というタグを使って仲間を探しているし、掲示板を見に行けば、毎日のように誰かがLINEのIDを交換してくれる相手を募っている。今どきPC専用サイトのチャットルームなんて誰が使うんだろうと不思議になるくらいなのに、チャットルーム一覧を見ると、必ずどこかひとつには入室者がいる。みんな寂しいんだなあ、と思う。 思えば、毎日のように見知らぬ誰かと会話をするというのは久しぶりだ。…

  • 「善良だけどしんどい人」のこと

    世の中には、案外「善良な人」が多い。社会に出てそれを学んだ。学生の頃は付き合う相手を選ぶことができたから、基本的には「面白い人」とばかり一緒に過ごしていた。サークル活動だの授業だので一緒になる人の中には苦手だったり嫌いなタイプもいるけれど、四六時中顔を合わせているわけではないので、そこまで気にならない。食べ放題のバイキングで好きなものだけお皿に乗せるみたいに、自分の好きな相手とだけ一緒にいられる。全ての学生がそうだとは思わない。けれど、私はごくたまたま、そういう「ぬるま湯」の中で22年間過ごしてきた。 ところが、社会に出るとそうもいかない。最初に一緒に仕事をすることになったメンターは「善良な人…

  • 『儚い羊たちの祝宴』のこと

    儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫) 作者: 米澤穂信 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2011/06/26 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 32回 この商品を含むブログ (84件) を見る 米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』を読んだ。ミステリはそこそこ好きだったのだけれど「ミステリ好き」を自称するほどでもない私は、恥ずかしながら米澤穂信という名前をこの時初めてしっかり認識した(今までは「なんとなく見たことある名前かも」くらいで、彼がどんな作家だか全然知らなかったのだ。『氷菓』の作者だというのも今回初めて知った)。 本作は、ミステリ風の短編集だ。あえて「ミステリ」と書かなかったのは、後述…

  • コーチャンフォーのこと

    実家に帰ると必ず立ち寄る「コーチャンフォー」という店がある。私は、基本的には北海道に存在するものは全て東京にも存在する(広大な大地と快適な人口密度の地下鉄以外)と思っているので、実家に帰った際にわざわざ買い物に行くことはまずない。ウィンドウショッピングをするなら絶対に東京のお店の方が楽しいし、何か目当ての品物があるのなら尚更だ。北海道のお店だと、そもそも店舗に存在しなくて、取り寄せには5日から1週間かかります、とか、そういうことがざらにあるからだ。 ここまで書けば安易に想像がつくと思うけれど、私は根っからの東京至上主義者だ。都会を崇拝していると言ってもいい。「東京で消耗する」ことの何が悪い、と…

  • 『彼女は頭が悪いから』のこと

    彼女は頭が悪いから 作者: 姫野カオルコ 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/07/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 姫野カオルコ『彼女は頭が悪いから』を読んだ。2016年に東大生5人が起こした強制わいせつ事件をモチーフにした作品で、被害者となった女性「美咲」と、彼女を現場のマンションに連れ込んだ張本人である「つばさ」の2人を中心に据えつつ、事件に関わった人々の心情や立ち位置を細やかに描いた作品だ。題材が題材なので、ジェンダー論やフェミニズム的観点からも逃れることはできない。 正直に言えば、私は姫野カオルコについて「整形の話とかを赤裸々に書いてる女…

  • MMOの思い出のこと

    4月10日に、ネクソンからメイプルストーリーのスマホ版が配信された。メイプルストーリーといえば、ラグナロクオンラインやトリックスターに並ぶ大人気MMOで、廃人だらけのラグナロクよりもライト層が多い……というイメージがある。あくまでイメージだ。私も少しだけプレイしたことがあるけれど、さわりだけやって満足してしまったので、あの頃の「メイプル廃人」が、今回のスマホ版リリースをどんな気持ちで見守っているのかはわからない。大喜びの人がいる反面、自分の黒歴史ノートを引っ張り出してこられたような気持ちになる人もいるのかもしれない。 モバイルのMMOをプレイしていると、よく匿名掲示板上で「あの頃のMMOはよか…

  • 犬を飼っていたこと

    実家で、犬を飼っていた。過去形なのは、その犬が去年の秋頃に死んだからだ。北海道で震災が起こった直後のことだった。もう老犬だったので震災なんか無くても死んでいたと思うけれど、地震直後のごたごたがストレスになったことは間違いないと思う。親から冷たくなった犬の写真が送られてきたのは、地震のニュースを聞いて慌てて実家に電話をかけた数日後だった。 飼っていたのはチワワだった。家にやってきたのは私が小学校2、3年生の頃で、当時は「どうする、アイフル」のあのCMに出演していたタレント犬「くぅ〜ちゃん」の影響で、巷ではチワワが一大ブームだった。例に漏れずそのCMを観て「可愛い!」と感激した私が、両親にねだりに…

  • 貧乏のこと

    お金がない。理由は自分でわかっている。今まで、収入以上に使ってきたからだ。それ以上でも以下でもない。あたりまえの理屈である。消費カロリー以上に食べるから太るのと同じだ。 スマホゲームのガチャ、かわいい雑貨にぬいぐるみ、周囲に人として最低限の常識とマナーがある存在だと思ってもらうための洋服、ついつい終電まで遊んだ時にぽんと払った飲み代。そういうものが積み重なって、いつしか前の月のカード代を払ったら今月の生活費が赤に、その分をカードでどうにかして……という自転車操業を、ここ1年ほど続けていた。けれど、それをネタにして笑っていたのは元気に働いていられた頃だけで、休職して傷病手当金を待っている状態の今…

  • エイプリルフールのこと

    エイプリルフールが嫌いだ。……と言うと、流行り物やお祭り騒ぎには取り敢えずケチをつけるひねくれ者のおじさん、おばさんが書く新聞の読者投稿欄みたいに聞こえるかもしれないけれど、別に「猫も杓子もエイプリルフールと悪ふざけを持て囃すのはいかがなものか」とか、そういうことが言いたいわけじゃない。むしろ私は悪ノリとか馬鹿みたいな冗談とかは好き、いや大好きな方だし、ニコニコ動画で「才能の無駄遣い」とか「努力の方向音痴」とかコメントがつくような動画をたくさん観ていた時期もあった。プレイしているソシャゲは今年もこぞって楽しい企画を用意してくれたし、思い切りそれらにあやかっているので、寧ろ世間的に見たら「エイプ…

  • 新元号のこと

    新元号が「令和」に決まったらしい。仕事の関係上、エンジニアとも関わりが深かったので、元号が事前に決まるのはよいことだなあ、とぼんやり思う。発表の瞬間は母親と一緒にテレビに張り付きつつ、手元でTwitterも開いていたのだけれど、誰も彼もがお祭りムードで、平日の昼間なのに一瞬でタイムラインが濁流のように流れていって「一大イベントの渦中にいるんだなあ」という感じがした。 昭和半ば生まれの人たちにとっては「自分たちが見られる最後の元号かもしれない」という感覚があり、平成生まれの人たちにとっては生まれて初めての「元号が変わる瞬間(まだ変わってないけれど)」として受け入れられた令和。天皇が崩御していない…

  • 紹介状のこと

    とある出来事から数日が経ち、当初のショックやそれに連鎖した落ち込みからようやく回復してきたので、個人的な備忘録として書き留めておくことにした。正直に言ってこれを書いている今でも、(いろいろな意味で)日記として言葉にして記録しておくことを迷っているので、途中でやめたり、後から消したりするかもしれない。 と、勿体ぶって書き始めたけれど「とある出来事」の全貌はとてもシンプルだ。医者から貰った紹介状を開封した。そこに書いてあったことに、ショックを受けた。おしまい。 一応、言い訳がある。紹介状は開けてはいけないものだと知らなかったのだ。外側に他人の宛名が書いてあるんだから開けちゃいけないに決まってるやろ…

  • リヴリーアイランド・復活のこと

    リヴリーアイランド、というブラウザゲームがある。私と同年代か少し歳上で、中高生時代からインターネットに触れてきた人ならば、多少は聞き覚えがあるかもしれない。「リヴリー」という架空の生き物をブラウザ上で育てて、住処となる箱庭をカスタマイズしたり、チャット機能で他の人と交流したりできるゲームだった(というか寧ろリヴリーを通したユーザー同士の交流がメインになっていた)。 この画面に懐かしさを覚える人は、どれくらいいるんだろう 当時12歳かそこらの子供だった私も例に漏れずリヴリーを飼っていて、他のユーザーとの交流を通して黒歴史を沢山作った。私のネットリテラシーは5割がサイバーキッズ共和国、3割がリヴリ…

  • ひらたいくま命名のこと

    この間のエントリにも登場して「名前を募集しています」と言っていたひらたいくまに、ようやく命名した。当初は名前を付けるつもりも無く、単に「ひらたいくま」とか「くまさん」で通すつもりだったのだけれど、ひらたいくまの存在に感激した母親のために追加でお迎えして(北海道だから随分送料を取られるかなと思ったけれど、案外そうでもなかった)からというもの、母が「何か名前を付けてあげたほうがいい、自分もつけるから」としきりに言うようになった。確かに同じ家に2匹いるのに両方とも「ひらたいくま」では具合が悪いので、ここ数日、寝たり起きたりする合間にずっと考えていたのだ。 左が新しくお迎えしたひらたいくまで、右が先輩…

  • 締切のこと

    締切が、刻一刻と近づいている。なんの締切かというと、趣味で書いている同人小説の入稿締切だ。趣味なんだから別に無理して書く必要も無いのだけれど、休職する前、まだなんとか会社に行っていて「多分このまま頑張れるだろう」と思っていた時期に参加申込みをしてしまい、Twitterのアカウントでも告知を行い、挙句の果てに既に表紙のお願いをしてしまっているので、なんとしても完成させなければならないのだ。 同人で本を作ったことがない人でも想像がつくと思うけれど、こういうものは、入稿から完成までにかかる日数と値段が反比例する。つまり、さっさと完成させてほしければ高いお金を払ってね、ゆっくりでいいなら割引するよ、と…

  • 誰ともまともに連絡が取れないこと

    表題の通りだ。実家に帰ることを決める前に「この日飲みに行こうね」と約束していた友達に、さっさと「ごめん、実家に帰るからしばらくは遊べなくなった」と連絡しなければいけない。でも、スマートフォンを手に取っても、なかなかLINEが開けない。一覧画面には、相手からの「スタンプを送信しました」が表示されまま、ずっと未読だ。既読をつけたら返事をしなくてはならない気がして、つけていない(まあ、相手は今更既読がついたところで気が付きはしないだろうけど)。 休職中なので、時々職場からメールで連絡が来る手はずになっている。わざわざ休職者に送るくらいだから、当然大事な連絡だ。この間、産業医面談に関する連絡に返事をし…

  • メティ氏のかくしごと

    スマホでグラブル、iPadで黒い砂漠、PC画面にはTwitter……というニートまっしぐらな完全装備で日曜の夜を過ごしていたら、背後からなにやらガサゴソと音が。 一人暮らし時代なら「ま、まさか……例の黒いアレなんじゃ……」と戦々恐々としながら気が付かなかったフリをして必死にタイムラインを眺めるところなのだけれど、幸いなるかな、北海道には黒いあいつは存在しません*1。 ので、大した勇気も覚悟も無いままに音のする方を確かめてみると……。 なんかしてる。 頭隠して尻隠さずとはこれ正しく。そんなところに隠れてコソコソと、一体何をしているのかしらん? と回り込んでみたところ。 おいコイツ、今何かを隠した…

  • 帰省して1週間経ったこと

    飛行機に乗って地元に帰ってきたのが先週の月曜日のことだから、明日で、帰省してからちょうど1週間が経つ。休職手続き自体は既に3月の頭に済ませたので、休職から数えればおおよそ3週間くらい。最初の2週間を一人暮らしのアパートで過ごし、残りの1週間を地元で過ごしたことになる。 「うつになって地元に帰った」という単語は、なんだか慣用句のようで耳によく馴染む。「ミュージシャンを目指して上京」とか「自分探しに東南アジアへ」と同じようなたぐいの言葉だ。友達の友達とか、遠縁の親戚について簡潔に述べる時に使う、ちょっと困った「あるある」。量産型ではないが、オンデマンド印刷くらいのお手軽さはある現代人のテンプレート…

  • グラブルのこと

    巷のブームに4周くらい遅れて、ようやく今グラブルに手をつけている。グラブル自体はサービスが始まった時と2周年くらいの時に一度ずつ手をつけてみたことがあるのだけれど、いろいろな理由が重なってやっていなかった。おぼろげな記憶だけれど、最初に手をつけた時はまだガラケーを使っていて、「ガラケーなのにこんなにリッチに動くゲームが楽しめるなんて!」という感慨を抱き、二度目に手をつけた時は反対に、「いかにもガラケー時代のポチポチゲーって感じだなあ」と思ったような気がする。随所に挟まるローディングが煩わしくてやめてしまったような気がする。 そんなゲームに今更手を付けたのは「休職してニート状態だから、この状態を…

  • ブライスとの出会いのこと

    ※本エントリにはドール写真を含みます。苦手な方はご注意ください。 廊下の片隅から様子を伺っているメティ氏。視線の先に、何やら気になる相手がいる様子。東京の我が家から私の実家にやってきたばかりのメティにとっては、気になるものがいっぱいなのかもしれない。 視線の先のお相手は……。 ブライスドールのお姉さん。深窓の令嬢、といった佇まいでいらっしゃる。メティさんの視線もどこ吹く風、つんと済ましたご様子。どうやらこれにたじろいでいるらしい。頑張れメティ、うちでは他の子達と合わせてまるっと「ぬいぐるみ」扱いされているけれど、君も一応商業的なくくりとしてはドールのはずなんだ。……多分。 というわけで、接触を…

  • 第五人格・探鉱者のこと

    先日のアップデートで追加された新規サバイバー「リザルト画面でにやにやしながらパインを見せつけてくる人」こと「探鉱者」を購入して、使ってみた。リザルト画面どころか衣装チェンジ画面でさえドヤ顔でパイン……もとい磁石を見せつけてくるのがなんとなく鼻につくが、これはなかなか強そう。 最初にざっと説明を読んだ時は能力がよくわからなかったのだけれど、要は 自分の身体から磁力を発している フィールド上に磁石を設置、もしくは誰かに投げつけて、相手も磁力の影響下に置くことができる 自分の身体の磁力と同じ側なら反発してお互いに弾け飛ぶ 違う側ならお互いに引きつけあってくっつく 弾け飛んだ時に壁などにハンターがぶつ…

  • パワハラのこと

    今の休職とは直接関係は無いのだけれど、2年前の4月、新入社員として入社したての頃にいわゆる「パワハラ」を受けたことがある。初対面で「今日から精一杯がんばります」と言ったら「『頑張る』って何? 新入社員のあなたに何かできると思っているの? 『頑張ります』って、要は『期待してください』ってことよね? 期待されて大丈夫な自信があるの? 無いのならそんなこと気軽に言うのはやめなさい」ときつい口調で言われたのが始まりで、それ以上の詳しいことは書かないけれど、とにかく私の一挙一動に対してそんな感じだった。 当時は今より更に精神的に参っていて、会社でパソコンに向かっているだけで涙が出てきて、周囲にばれないよ…

  • 黒い砂漠モバイル・桜のこと

    昨日(2019/3/20)のアップデートで、黒い砂漠モバイルに桜が咲いた。村の随所の木が満開の桜になったほか、一定時間端末を放置する時に使う「省電力モード」の最中には桜の花びらが降ってくるようになり、更に期間限定の特別衣装も追加された。男性キャラクターは「甚兵」女性キャラクターは「小蓮華」らしい。甚兵はともかく、小蓮華は丈を限界まで短くした浴衣のような出で立ちなので「男性キャラクターの奥ゆかしさと比べると随分攻めたな……それとも私が知らないだけで『小蓮華』という服の種類があるのかしら?」と思って調べてみたけれど、やっぱりそんなものは存在しなかった。「小蓮華山(しょうれんげさん)」という、飛騨山…

  • ひらたいくまのこと

    うちには、半年ほど前にネットでバズって人気が出た「ひらたいくま」がいる。火付け役となったのは、(私が知る限り)この方の紹介ツイートだ。というか、私はこのツイートが回ってきて即心を奪われ、リプツリーにぶら下がる形で紹介されていたお店で即座にくまをお迎えした。 最近色んな人が平たいクマの存在に気付いてきてるみたいですけど平たいクマ、いいですよ 全部形も触り心地も違う 握って寝ると幸せになれる pic.twitter.com/9R5G6oqMrQ — にゅうめん (@neogodrice) 2018年11月8日 この人も「最近色んな人が〜」と言っているから、もしかしたら最初にひらたいくまに言及したの…

  • 日記のこと

    ふと「日記を書こう」と思い至って、ずっと放置していたはてなのアカウントを引っ張り出してきた。最後にまじめにブログを書いていたのなんて中学生かそこら、要はまだTwitterが数多のミニブログ系サービスのひとつだった時代のことで、あくまで本拠地はブログ、Twitterはおまけみたいな感じだった頃の話だ。その頃はアメブロとかヤプログとかいろんなブログサービスがあって、ブログのサイドバーに貼り付けて育てるペットとかがいたけど、今はもう流石にサービス終了しているんだろうな、と不意に寂しくなる。そしてこういう時、私はもう「十分に若い」という年齢ではなくなってしまったのだなと感じる。振り返って懐かしむだけの…

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