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黒瀬あうん
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2019/03/02

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  • 裸婦像

    裸婦像 - 絵とことば

  • 無題

    無題 - 絵とことば

  • 夢の中でも貧乏

    私は千円札を五枚握りしめていた。 おぼろげではあるが、そこには知った仲間の幾人かが、いた。 何かの祝いごとのためであったろうが、今は想い出せない。 中央のテーブルには蓋の開いた缶ケースが置いてあり、 誰がいくら出したかは、みんな敢えてそこから目を背けているし、 どんどん投げ入れられるお金が一緒くたになって、分からないような塩梅になっているらしかった。 気持ちであるから、いくらでもよいと云っている。 あっ、そう、などと握りしめていた札を放り投げようとしたのであるが、 もちろん私にとっての精一杯、どころかフンパツしたお金に変わりなかったが、ためらった。たじろいだ。 そこには、万札などが、惜しみなく…

  • 絶筆

    絶筆 - 絵とことば

  • 抽象画

    抽象画 - 絵とことば

  • 桃色の貝

    「何故に会いたいときに会えないの。 今日会えなければ、 わたしは死んでしまうかもしれないのに。」 俺は泣いてしまうだろう 潮騒とともに 引き寄せられた薄い桃色の貝が 浜辺に顔を出す ひんやり濡れた足許の さらさらの砂の上から 両の手の平におさめて 「可愛いやつ。」 と俺は微笑む 世界は止まり お前がいないことに 俺は泣いてしまうだろう 「可愛いやつ。」 お前は儚く小さな貝そのもの 永遠は時に 潮騒とともに 引き寄せられた薄い桃色の貝が 浜辺に顔を出す

  • 祈り

    油絵。30号キャンバス。

  • 或る阿呆の残滓

    残り滓がつべこべ云わせてと云っているのさ。 どうせ死ぬるなら、道端に痰を吐き捨てたって誰も文句は云わないだろう。 神さまのバチもあたらないだろう。 おっと向こうから、がっちりした体躯の青年がやって来る。 奴に何か云ってやろう。 失うものは何もない。 この身ひとつ。 相手は誰でもいいのさ。 おれのルールは、ただひとつ。 相手を選ばないこと。 上背だって、おれの二倍はあるんじゃないかっていう大男だ。 腕っ節だってきっとあるのだろう。 もっぱら負け戦と分かっていても、 やらないといけない時がある、って誰か云ってた気がする。 へっくしょい。 ええい、おれは選ばない。 動悸がするのは、おれが逃げ腰だから…

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