ワタポンの病気（1）

それは、生後約4ヶ月半くらいのある日。 ちょっとした風邪で受診した小児科の先生に異変を気づいていただき、 翌日CTを撮影することになりました。 「赤ちゃんがCT！」 今まで身内が大きな病気や怪我をしたことのない私には、 信じられないような話でした。 そして、翌日。 今思えば、不安な気持ちや何やらで、 気が動転していたんでしょうね。 ワタポンがどうやってCTを撮影したのか、 さっぱり覚えていません。 とにかくどうにか撮影し、しばしの待ち時間の後、 診察室に呼ばれました。 先生の目の前に、ワタポンのものと思われるCTの画像が。 それは、素人目に見ても異常を感じとれるものでした。 黒々とした不安が心…

不登校時代のバテル

高校1年生の頃は、とても熱心に勉強していたバテル。 朝ギリギリに家を飛び出してはいましたが、 不登校ではありませんでした。 ところが、2年生になって、状況が一変してしまいました。 特進クラスだったこともあり、まだ2年生なのに、 とにかく受験！勉強！と言われ、殺伐とした空気に。 バテルは、その圧力に耐えられなくなって、 あんなに熱心に勉強していたのに、あまり頑張らなくなり、 さらには、遅刻したり休んだり…… 同じメンバーで3年生に進級したので、状況は変わらず。 というより、むしろ悪化💦 「センター試験の申し込みに間に合わないから学校に来なさい」 という先生からの連日の電話に反抗するように、 とう…

世界で一人だけの君

たしかに、途中躓きもせず、 順調に進学したり就職したりすることは立派なことなんだろうけれど、 兄弟に大きな病気やハンデがあったりした場合、 何の影響もなく、成長できる人なんているのだろうか。 ましてや、その時まだ小さな子どもだったのなら、 受け止めきれない思いを抱えて、 そのあとの生きづらさにつながってしまうことがあったって、 決しておかしなことではないだろう。 たとえ親が、一生懸命フォローしようと努めたとしても、 優しい子なら、なおのこと。 そしてまた、あんなに小さな時に、 あれほどの大きな病気をしてしまったのだから、 発達が遅れることがあったとしても仕方ないだろう。 ていうか、むしろ、何か…

浅い呼吸

今日ワタポンがピアノの練習をしている時に、 妙にバタバタ慌てた演奏になってるなあと思いました。 あ！ もしかして、呼吸が浅くて早いのでは⁉️ そういえば、ワタポンが歩いている姿を後ろから見ていると、 妙に息苦しさを感じるのです。 それは、ワタポンの呼吸のリズムが早いのが、 歩くテンポから伝わってくるからかも？ いつも身体が緊張気味で、聴覚に過敏のあるワタポン。 ひょっとすると、呼吸を深くゆったりとさせてあげられれば、 もっと気分が楽になるかもしれませんね。 スマホのやり過ぎで、巻き肩や猫背になっても、 呼吸は浅くなってしまうそうです。 これは研究の余地があるなと感じました。

否定語で注意すること

毎日の暮らしの中、 そこそこの年齢になったとはいえ、 子どもというものは、 結構いろいろなことをするわけです。 （ん？子どもに限らず、パパもか？） 特に昨日は、みんなして、 あれもこれもするので、 私の我慢も限界に達しそうでした。 しかも、いくら私が注意しても、 毎度毎度同じことを繰り返したり、 言ってるそばからやってみたり 😵 「わざと！？」 と腹を立てたりしていましたが、 もしかして！と思ったことがあります。 注意する時って、どうしても 「こぼさないでね」とか 「騒がないで」とか 否定語で言ってしまいがち。 でも、コミュニケーションの上手じゃない子（人）にとっては この否定語から自分のとる…

次男 ワタポン

ワタポンは、現在、特別支援学校高等部の2年生。 赤ちゃんの時に、脳の大きな病気をして、 一番大きく発達するタイミングで半年入院することになってしまいました。 退院後も、抗がん剤治療やら何やらで、 何度も入院したり通院したり。 それから、様々なハンデを抱え、 ものによって、克服したり、まだ戦っていたりします。 発達も遅れていることもあり、 歳相応には全然見えない可愛さ💕 （親バカで、すみません💦） ちょうど遊戯王のモンスター、ワタポンのような感じなので、 ここではそう呼ぶことにしました。

長男 バテル

病気やハンデを持つ弟の陰で、 人知れずいろんな苦労をしてきてしまったバテル。 幾度か不登校になり、 高校卒業後は『浪人生』という形の引きこもりとなってしまいました。 でも、実年歳より幼い弟に、本当に優しいお兄ちゃんです。 バテルは、小さな頃から遊戯王が大好きで、 最近では、あの松坂桃李さんもハマっていることで有名な 『遊戯王デュエルリンクス』 というゲームにどっぷり浸かっております。 しかも、ただ好きなだけではなく、 世界ランク1桁までいったりしているらしく。 全くどこが浪人なの！？という感じですが…… ここまで来るのに、紆余曲折が様々ありましたので…… 母からすれば、 遊戯王でもいい、 こう…

はじめまして。

我が家には、2人の男の子がおります。 長男バテルは、不登校や引きこもりを経て、 世間的には『3浪』というステイタスになっています。 そして、次男ワタぽんは、乳児期の脳の疾患で負ったハンデと戦う 特別支援学校の高等部2年生。 今まで、先の見えない長い長いトンネルの中を 歩いているような時もありましたが、 何となく、明るい兆しが見えてきたような気がします。 そんなバテルとワタぽんの物語です。