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付き合い始めて13年、結婚して8年、現在一男一女のパパとママになった僕と彼女の恋愛史を綴っています。

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2019/01/08

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  • 背中の温度

    大阪って街とは不思議な縁がある。 この街で色んな人に出逢えたし、楽しいことも辛いこともあった。 この話は今はそういうこともあったなって程度で、いつか忘れてしまいそうだからここに書いておこうと思う。 僕と彼女が付き合って4年目の2011年。あの頃僕は仕事で大阪に行くことが多かった。昼間は堀江や梅田のクライアントのところを回って仕事をして、その晩は誰かしらと飲むことが多かった。 長いこと決まった土地に通っていると集まるメンバーは大体決まってきて、クライアントの諸先輩方と誰が呼ぶのか女の子が必ず何人かいた。その中の何人かはいつからか知った顔になって会ったら話す間柄にはなっていた。 そんなある日、いつ…

  • ラストワルツ

    彼女は旅行に行くとなると「旅のしおり」まで自作してくるほどの「段取りガチ勢」だった。旅程はすべて分単位でスケジューリングされていて 、事前に下調べを完璧にしてくる彼女にとって旅はどこか「確認作業」のような程があった。 (後に分かったのだけれどこれは彼女の父親譲り) 「すげー見てあれ!」 「ん?写真で見たけど、思てたのと違うな」 なんて言うから堪らない。 2010年夏。二人で行った初めての沖縄は最高の思い出だった。彼女はもちろんいつにも増して気合いの入った「旅のしおり」を用意してくれたのだけど、この旅は少し訳が違って、予習が意味を為さない感動の連続だった。透き通った海、海沿いのドライブ、美ら海の…

  • あふことは片われ月の雲隠れ

    それからのことは正直良く覚えていない。 嫌な記憶は忘れていくと言うけど、本当に断片的にしか思い出せない。 結論から言うと彼女はあの後も一度も家を出て行かなかった。本当にフワフワとした三角関係を続けていたと思う。 断片的に思い出せるのは、例えばある日初めて何の連絡も無く彼女が帰ってこない夜があった。その時は何かあったかと心配になって朝まで自転車を走らせて探し回った。結局見つからないまま朝が来て、諦めて家に戻る途中、道の反対側に彼女を見つけた。 僕は少しホッとした後、急いで彼女の元へ自転車を走らせた。 「何やってる?心配したよ」 「仕事に行ってもういないと思ったから帰ってきたのに」 とバツの悪そう…

  • 真っ青な空の下で

    この日行く予定だった買い物の予定をキャンセルして、 「連れて行きたいところがあるんだけどいい?」 「え?どうしたの。いいけど。」 僕の態度が少しおかしいと彼女は察したのか、それ以上は詮索の言葉を発しなかった。 時計はまだ昼前を指していた。 僕たちは軽めの朝食を取ると早々に出かけた。 彼女と愛犬が助手席へ座ったことを確認して、もしかしたらこんな風に彼女が助手席に座るのは今日が最後かもしれないと思ったら、胸の奥が締め付けられた。 それでも前に進もうと僕は車のアクセルの位置を確認してゆっくりと踏んだ。僕の車のナンバーは彼女の誕生日「1116」だった。 既に別れのフラグが立ってるような車内の空気を変え…

  • 夜桜の花弁は白く

    彼女の様子が何となくおかしいことに気が付き始めたのは、桜の木に花が咲き始めた頃だった。 どこかへ出かけることに彼女は億劫になったし、帰りが夜遅くなることが多くなった。 僕に背を向けて眠ることも多かったし、僕が仕事に出かけるまで起きてこないこともあった。 何かがおかしい。 胸騒ぎが収まらなかった。 僕はある晩どうしてもこのモヤモヤした彼女への疑惑の念を払拭したくなってしまった。 横でスヤスヤと眠る彼女の枕元の携帯が目に入った。 手を伸ばせばすぐに届く距離にそれはあった。 僕は迷いながらも手を伸ばして彼女の携帯を手に取るとそのパンドラを開いてしまっていた。 メールのボタンを押すとその画面には職場の…

  • 朝焼けと彼女

    「本当の瞬間」てものが僕たちの人生には何度かあった。 それは音も無く忍び寄っては、いつも確実に僕たちを飲み込んだ。 彼女とはクラブで出会った。 今でも出会った瞬間の光景を覚えてる。 ビビビッと来たとか稲妻が走ったなんてファンタジックなことは全くなかったけど、スポットライトの当たったステージで彼女は歌を歌ってた。 僕らは2000年代前半の携帯がまだ折りたたみだったあの頃、音楽に夢中でお互いの仲間とそれぞれ夢を追いかけてた。 彼女とは時折一緒のイベントなんかで顔を合わせるようになって、挨拶を交わしたり、当時書いてたお互いのブログにコメントを寄せ合う程度で、特にそれ以上僕と彼女の距離が縮まることは無…

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