「中西由起子歌集『夏燕』」を読む
〇 夏燕ひとたび行けばもう来ずと思う駅舎を低く飛びおり〇 やわらかな曙やさしき夕茜 天は静かな姉妹を生みぬ 〇 子を連れた娘が駅にわれを待つゴム一本に髪を束ねて〇 着るものはどうでもよくて穿き通すグレーのスカート制服めきぬ〇 今日の雨冷たく降りて鳥籠へみずから戻るインコと私〇 立秋の伸び放題の藤の蔓 吐く息大事吸う息大事 〇 枝の間に青き空見えさびしさの芯となりゆく花の老木 〇 た...
2019/07/29 06:45
2019年7月 (1件〜100件)
「ブログリーダー」を活用して、鳥羽散歩さんをフォローしませんか?