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2018/11/23

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  • 教養としての地政学入門

    出口浩明 日経BP 2021.3.1読書日:2021.6.13 立命館アジア太平洋大学学長の出口さんが、豊富な教養をもとに、地政学の基本的な考え方を、実際のマハンやマッキンダーの著作に基づいて解説した本。 きっとこの本に地政学を期待して読み始めたら、なんのことだと思うだろう。最初のうちは、なぜ地政学が必要かという話があり、国家は引っ越せないから、と明快に語るところはいい。 しかし、その後、陸の地政学と海の地政学に分けて話をするのだが、陸の地政学とは自分がサンドイッチの具にならず、いかに相手をサンドイッチの具のように挟み込むかであると定義し、その状況に関して延々と歴史的な話をする。さらに海の地政…

  • ジャックポット

    筒井康隆 新潮社 2021.2.15読書日:2021.6.13 筒井康隆の死の影があふれる最新短編集。 表現の仕方は筒井康隆特有のアドリブ的なものだけど、ほとんどがそれぞれのテーマごとに昔を振り返る感じのもので、びっくりするくらい死の影が濃い。 ご自身がもう死を意識しなくてはいけないのは当然だが、息子で画家の筒井伸輔さんが2020年に51歳で亡くなったことが影響していることは間違いない。収録作品のうち半分以上がその後で発表されているのだから。 わしも息子が自分よりも先に亡くなったら、そうとうこたえるような気がするから、気持ちはわかる。 ジャックポットとはギャンブルの大当たりのことで、ハインライ…

  • ポール・ローマーと経済成長の謎

    デヴィッド・ウォルシュ 訳・小坂恵理 日経BP 2020.1.27読書日:2021.6.10 経済成長というダイナミックな現象を経済学が理論的に取り入れる過程を通じて、経済学がどういう発想の人達で発展し、その学説の戦いがどんなふうに進行していくのかを垣間見せてくれる本。 原書が書かれたのは2006年らしい。それから14年経って訳本が出たのは、2018年にこの本の主要登場人物のローマーがノーベル賞を取ったからだ。そういうわけで表題にでかでかとポール・ローマーの名前が出ているわけだ。しかし、この本はローマーだけを取り扱った本ではない。 それどころか、なんとアダム・スミスの時代までさかのぼって書かれ…

  • あやうく一生懸命生きるところだった

    ハ・ワン 訳・岡崎暢子 ダイヤモンド社 2020.1.15読書日:2021.5.30 人生に正解などないと主張し、親や世間の期待という荷物をおろして、他人と比べることをやめ、一度立ち止まってゆるく生きることを勧める本。 うーん、と読みながら考え込んでしまった。内容についてではない。だって、たぶん、わしはこんな生き方をしているから(笑)。まったく違和感はない。 会社は辞めてはいないけど、もともとほとんど残業もしないし、追い込まれるような仕事の仕方もしていないし、でも目標はたいてい達成してなんかうまく行ってる、、、と思う。というか、そもそもわしは他人と同じような土俵で勝負をすることを避けて、競争の…

  • ビリオネア・インド 大富豪が支配する社会の光と影

    ジェイムズ・クラブツリー 訳・笠井亮平 白水社 2020.9.10読書日:2020.5.29 いまのインドの発展段階はアメリカの金ぴか時代(19世紀後半)の段階にあり、経済発展により大富豪が誕生する一方、政治との癒着により腐敗が蔓延しており、インドが次の発展段階に行けるかどうかは、米国で金ぴか時代の次に起きた革新主義時代(20世紀初頭の独占禁止法など腐敗と独占を排除した時代)に移行できるかどうかだと主張する本。 ジェイムズ・クラブツリーはフィナンシャル・タイムズの元記者で、2011年から2016年までインドの支局長をしていた。いまでもフィナンシャル・タイムズに寄稿をしていて、日経新聞で記事を読…

  • 江戸のことば絵事典 『訓蒙図彙』の世界

    石上阿希 KADOKAWA 2021/3/2読書日:2021.5.23 江戸時代に出版された日本初の絵入り事典『訓蒙図彙(きんもうずい)』は子供向けだったが、大人も含めてベストセラーになり、絵入り事典というフォーマットを作り出し、類似の事典も多数出版されて、明治までのロングセラーになったことを紹介する本。 訓蒙図彙の作者は京都の儒学者、中村てき斎で、自分の子供ために作ろうと思ったのがきっかけだそうだ。集めた項目数1400だそうで、その全部に絵がついている。江戸時代になって、出版技術が進歩しないと出てこない類の本で、江戸文化の成熟ぶりを示すものと言える。とくに京都では、狭い範囲に儒学者と出版する…

  • 世界史は化学でできている 絶対に面白い化学入門

    左巻健男 ダイヤモンド社 2021/2/17読書日:2021.5.19 世界史に化学が果たしたエピソードを述べた本。 これはある意味、とても賢い視点だ。なにしろ人間が火を使ったときから、人間の暮らしや歴史と化学はまったく途切れることなくつながっているから、ある意味どんなふうにも歴史の断片を切り取れる。 しかもこの本では物理も生物もその現象を化学現象として取り扱っているから、もうなんでもありだ。 学問的な内容は、そこそこ読者の好奇心を満足させるレベルでやめて、難しいことは述べていないのだが、その加減が絶妙だ。 そしてもちろん歴史的なエピソードも適度にブレンドしていて、化学のことをよく知っているひ…

  • 家は生態系 あなたは20万種の生き物と暮らしている

    ロブ・ダン 訳・今西康子 白揚社 2021.2.28読書日:2021.5.18 生態学者がひとの家の生物を調べたら、とんでもない量の新種が発見され、人間が生物に囲まれて生活していることを実感する本。 身の回りにどんな生物がいるかという問題は、生態学者の興味をまったく惹かないという。彼らは熱帯雨林などの、遠い世界の生態に憧れて、身の回りの生命に興味がないのだ。著者は、生態学者は遠視なのだという。近いところが見えないという皮肉だ。 最近は技術の発達のおかげで、どんな生物がいるかを、とくに遺伝子レベルで簡単に、詳しく分かるようになった。コロナウイルスで有名になったPCR検査という方法だ。これは遺伝子…

  • 小説家になって億を稼ごう

    松岡圭祐 新潮社 2021.3.17読書日:2021.5.16 ベストセラー作家が読むに値するストーリーの作り方をおしげもなく伝授し、しかも成功したあとの心得まですべて教える本。 わしとしては、小説をほとんど読まないので、このお方がどなたなのかまったく知らなかったわけであるが(すみません)、このところいくつか成功した作家の話を読んでいるし、なによりも富を得ようというところに心惹かれるので、読んでみた次第。 この人のストーリー作成の手法を読むと、あまりにアメリカの成功した脚本家が書いた「SAVE THE CATの法則」にそっくりなので、びっくりした。もちろん脚本と小説の違いがあるが、かなりの部分…

  • 断食療法の科学 体質改善の実際

    甲田光雄(医学博士) 春秋社 1976.5.30第3版 2001.3.10新装第1版読書日:2021.5.12 医学的に正しい断食を実行することで、さまざまな体質を改善することができると主張する本。 なにしろ古い本で、こんなに古い本がまだ再版されて人々に読まれているというのは、実に不思議な気がする。図書館で予約がいつも付いている状況なのだ。きっと断食に関して、科学的な本が少ないということだろう。 しかし、書いてある中身は、インスリンという言葉は出てこないが、少し前に読んだ「トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ」に出てくることと結構重なる部分がある。 例えば、人間は原始時代は不安定…

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