眠る逃避
「そう、たとえばね、先生。眠りたいって思うでしょう?眠ることの心地よさって不思議です。何故、私たちの意識は、意識を失うことを望むのでしょう?意識がなくなることが、正常だからではないですか?眠っているのを起こされるのって不快ではありませんか?覚醒は本能的に不快なものです。誕生だって同じこと……。生まれてくる赤ちゃんって、だから、みんな泣いているのですね。生まれたくなかったって……」 この文章は、森博嗣という作家さんの真賀田四季の言葉で、当時読んでいて衝撃を受けた。 衝撃というか、確かに「眠ること」以上に心地いことはない、と僕も思っている。 「眠ることを起こされること」ほど不快なことはないと思って…
2019/02/22 06:27