音楽とエロゲと哲学の庭
読者になる
住所
習志野市
出身
寒河江市
ハンドル名
remy1202さん
ブログタイトル
音楽とエロゲと哲学の庭
ブログURL
https://remy1202.hatenablog.com/
ブログ紹介文
音楽とエロゲと哲学と心理学と小説とアニメとラノベとととととととととととと
自由文
-
更新頻度(1年)

51回 / 365日(平均1.0回/週)

ブログ村参加:2018/09/01

remy1202さんの人気ランキング

  • IN
  • OUT
  • PV
今日 10/19 10/18 10/17 10/16 10/15 10/14 全参加数
総合ランキング(IN) 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 975,319サイト
INポイント 0 0 0 0 0 0 0 0/週
OUTポイント 0 0 0 0 0 0 0 0/週
PVポイント 0 0 0 0 0 0 0 0/週
音楽ブログ 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 27,994サイト
音楽評論 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 112サイト
ゲームブログ 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 32,823サイト
恋愛ゲーム 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 419サイト
哲学・思想ブログ 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 13,011サイト
哲学 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 577サイト
今日 10/19 10/18 10/17 10/16 10/15 10/14 全参加数
総合ランキング(OUT) 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 975,319サイト
INポイント 0 0 0 0 0 0 0 0/週
OUTポイント 0 0 0 0 0 0 0 0/週
PVポイント 0 0 0 0 0 0 0 0/週
音楽ブログ 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 27,994サイト
音楽評論 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 112サイト
ゲームブログ 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 32,823サイト
恋愛ゲーム 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 419サイト
哲学・思想ブログ 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 13,011サイト
哲学 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 577サイト
今日 10/19 10/18 10/17 10/16 10/15 10/14 全参加数
総合ランキング(PV) 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 975,319サイト
INポイント 0 0 0 0 0 0 0 0/週
OUTポイント 0 0 0 0 0 0 0 0/週
PVポイント 0 0 0 0 0 0 0 0/週
音楽ブログ 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 27,994サイト
音楽評論 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 112サイト
ゲームブログ 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 32,823サイト
恋愛ゲーム 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 419サイト
哲学・思想ブログ 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 13,011サイト
哲学 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 577サイト

remy1202さんのブログ記事

1件〜30件

新機能の「ブログリーダー」を活用して、remy1202さんの読者になりませんか?

ハンドル名
remy1202さん
ブログタイトル
音楽とエロゲと哲学の庭
更新頻度
51回 / 365日(平均1.0回/週)
読者になる
音楽とエロゲと哲学の庭
  • 絵描きの少女

    「…………」 「…………」 「…………あ、うん、気づいてる、大丈夫」 「…………なにしてるかって?」 「絵、描いてる…………」 「…………」 「絵…………」 「…………」 「……………………風景画」 「…………」 「……………………見る?」 「……………………どう?」 「…………ほんと?」 「そう言ってもらえるとうれしいな…………」 「…………」 「…………あのね」 「…………絵、っていうのは」 「とてつもない可能性を秘めていると思う…………」 「…………」 「この空間における…………この現実世界における」 「私にとっての、史上最高の媒体…………」 「…………なによりもずっとずっと、『本当のこ…

  • 甘い薬(短編小説)

    きれいなピンク色の花が咲いていた。 なんの花なのかは分からない。この正体不明の花にも確かに名前はあるんだということは分かっているけど、僕にとってこの花は『ピンクの色の花』だった。それ以上でもそれ以下でもない。 花弁から雨の雫が滴り落ちて、すでにパンパンに水を吸っている土の上に落ちた。空を見上げると、覆っていた厚い雲はもうすでにどこかへと消えてなくなっていて、太陽の光が地面に降り注いでいた。僕の肌にもその光が届いて、表面がチリチリと音を立てて焼けているような気分になる。 僕はまくっていた長袖をグイっと下ろし、手の甲までもすっぽりと布地で覆った。 焼けるのは好きではないのだ。昔海水浴場で日焼け止め…

  • 水槽の中(短編小説)

    ボクはギシギシと音の鳴る簡易的なベンチに腰を掛けて、目の前にあるなんの種類だから分からない木を眺めていた。木は緑がすべて枯れ落ちてしまっていて、茶色の肌だけをボクに晒していた。ボクが、ほう、っと息を吐くと、ボクの目の前の空気は白く濁った。 「倫理の講義をサボるっていうのは、倫理的にオーケー?」 「倫理的にオーケーかどうかは知らないけど、常識的にはオーケーじゃないと思う」 「常識って?」 「勘違いの総体だと、どこかで読んだ気がする」 「ふーん」 ボクがそう言うと、彼女はボクの隣に腰掛けた。彼女からは甘い薬のような匂いがした。 甘い薬? ボクは自分でそう思っておいて、その意味の分からない比喩に疑問…

  • 七月十日(短編小説)

    七月十日。その日僕はソファに寝っ転がりながら、桜庭一樹の『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』を読んでいた。時刻は午後の七時、途中にしおりを挟んで一息つくと、部屋にチャイムの音が転がり込んできた。そうしてすぐに三回ノック。一呼吸置いて、二回ノック。 僕はそれを確認すると、ドアの魚眼レンズを覗かずにそのまま鍵を開けた。そうしてドアを開くと、予想通り彼女の姿がそこにはあった。くたびれた白と黒のボーダーのTシャツに、下は涼し気な亜麻色のハーフパンツ。夜の底に沈みかけている外の景色には、彼女のそんな姿がやけにおかしく映った。 「連絡くれればよかったのに」 「だって、いるでしょ?」 「いない可能性もある」 「…

  • 無題

    素直に書こうとすれば幼稚になり、ひねくれて書こうとすれば滑稽になる。僕にだったら出来ると思っていた小説というもの。今は本当にちゃんと出来ているのか分からない。趣味に止めておけば痛い目はみないのだろう。へらへら下の方で笑っていれば、上手い下手ではなく好きか嫌いかで語っていれば、馴れ合いでもしていれば、きっと痛い目をみないのだろう。そもそもそっちのほうが絶対にいいのだ。絵でも音楽でも小説でも、趣味に止めておけばいいのだ。そうすればバケモノみたいな劣等感も無力さも孤独さも不安もなにもかも抱えないで済む。だからそれが一番いい。でも僕は本気で趣味なんていうカテゴリーに小説を止めておけるほど強くない。小説…

  • リアル・ツイッター・オンガク

    僕が@remy_niscenceというアカウントで活動を始めてから、もうすでに10カ月が経った。需要があるのか分からないし多分ないし興味もないだろうし、そんなもんだと思うレミィという人間が、まあなんでツイッターなんて始めたのかっていうどうでもいいことを、べらべらと喋りたいと思う。 きっかけは些細なことで、大学のサークルの先輩に「趣味垢というか、物書き垢を作らないの?」と言われたことであった。それまでリアルの人との細いコミュニケーション、そうして単なる情報収集のためのアカウントはあったのだが、そういったSNS上でのやり取りというのを僕はやったことがなかった。だから初めは難色を示したし、出来るなら…

  • 世界の終わり、世界の始まり

    https://kakuyomu.jp/works/1177354054891278909

  • 重力の中で

    大学が始まって講義も始まって、僕は真面目にちゃんと出席をしている。行きたくはないし部屋で布団に包まって眠っていたいが、朝起きたら僕はズキズキと痛む頭を抱えて、なぜか涙を溢したりして、トイレに行ってボーっと鏡を見る。 鏡の向こうの僕はいつも酷い顔をしている。目元まで伸ばした髪の毛がかかっていて、その奥からは正気のない瞳が覗いている。剃り忘れた髭が不格好に生えている。そしてやっぱり、泣いている。 ああ別に、悲しくなんてないんだけれど、それでもなぜか悲しいんだろうな。どっかなにかが欠けていて、だから泣いてしまうんだと思う。でもなにが欠けているのか分からない、なにが足りないのか分からない。満たされてい…

  • 僕だけが正しいと思うこと

    仲のよかった高校の友人と久しぶりに会って、僕は心底疲れ果てた。そんな話は訊きたくなかった、そんな薄ら笑いは見たくなかった、そんな汚いノイズは聞きたくなかった。そう思ってしまった。 そんなの、単なる僕のエゴだ。どうしようもない、彼らも人間だから変わるのだ。僕が高校を卒業して一年半で変わったように、彼らもまた一年半かけて大きく変わった。元の細胞は全て入れ替わってしまっていて、そこにいたのは外の皮だけがそのままの、中身はまったく違う友人に似たなにか。その友人に似たなにかは、僕にこう語りかけた。「お前も変わったな」と。 違う、僕は確かに変わったが、僕の変化というのは速度の変化だ。僕は疲れたらゆっくりと…

  • シャブシャブシャブシャブ!(日常の雑記)

    シャブ食ってハイ Yeah! キノコ食ってハイ Yeah! 野菜食ってハイ Yeah! シャブシャブシャブシャブ! ということで、しゃぶしゃぶ食ってきました。なんでわざわざそんなどうでもいいことをこうやって記事にしているのかというと、実は僕、これが人生初のしゃぶしゃぶなんです。肉は炭火で焼いてぱくりと食うのが一番であって、茹でるなど言語道断。到底許されるべきではない蛮行だと思い、しゃぶしゃぶなどというものは悪の食べ物だと決めつけて手をつけていなかったのです。 しかし熟した果実が柔らかくなるのと同じように、月日の流れにさらされて僕のそういう固定概念のようなものもだんだんと柔らかくなり、「まあ、食…

  • 携帯壊し過ぎです(日常の雑記)

    もうかれこれ携帯を四回は壊した。 原因は分かっている。アンドロイドで防水なのをいいことにお風呂で使っているからだ。いくら防水と言えどもあんな高温多湿の空間に精密機器を入れておくのはどう考えても悪い。悪いとは分かっていても、お風呂でYoutubeを見るというのがもはや一つのルーティンになっているし、そもそも僕が結構長風呂するタイプなので、長時間ただ浸かっているというだけなのはつまらないのだ。だから携帯を持ち込む、ゆえに壊れる、悪循環、なんとかしたい。 かと言って、ほかになにか持ち込めるものは存在するのだろうか(そもそも風呂なんだからゆっくり浸かれというのは言わないでほしい) そもそもみなさんはい…

  • ナスは美味い(日常の雑記)

    秋ナスは嫁に食わすな、なんてことわざがある位で、まあナスという野菜は野菜種の中でもどこか特別視されている気がする。確かにあの触感は肉と言われれば肉であるし、魚と言われれば魚である(そうか?) 僕自身はそこまでナス、というか野菜自体に思い入れがあるわけではない。野菜が目の前にドンと置かれるならステーキがドンと置かれた方がうれしさは百倍であるし、今日のメインディッシュよと言われて野菜が出てきたらげんなりする。いや別に嫌いって言っている訳じゃないけど、これでご飯を食えと言っているのか、と思ってしまう。食えないわけじゃないが、味気ない。野菜というのは肉のそばにちょいと添えてあって、つまりは水族館の深海…

  • World Pool 【Bizarre Girl 5】

    「いいですか? 戦車の主砲をしっかり着弾させるには綿密な計算が必要なんです。しっかり計算しないと、あらぬ方向に飛んでいきますからね。人がいなくなってしまったとはいえ、むやみやたらとボンボン撃っていいものではないんです」 僕はタオルを上空に掲げた。少女がそれをじっくりと観察する。 「で、これは一体なにをしてるの?」 「風速です。でっかくて重い鉄の塊と言えど、風の影響は受けるものなんです。着弾地点までの距離が数メートルならまだしも、数百メートル、数キロとなると、少しの風速もバカには出来ません」 少女はボードに留めた紙にボロボロの小さい鉛筆で情報を記入していく。タイプライターで打ったように揃ったきれ…

  • 可視光線の彼女

    波長、というものが人間には存在していて、ときどき恐ろしくそれが一致する人と出会うことがある。そうして出会うと、たった数日、たった数時間、下手したらたった一瞬で何年もコツコツと積み上げた『それっぽい』友情や愛情を越えてくることがある。お互いがお互いの波に共鳴し合い増幅し合い、波は元の何十倍にまでも膨れ上がる。近付いてくる小さな波を圧倒し、薙ぎ倒し、水面を支配し、岸に到達すると浜辺の全てをも飲み込み、また波は反対方向へと進路を変えて戻っていく。 彼女との出会いもちょうどそんな感じだった。僕らは「どうも」とお互いにちらりと相手を見やりながら十二度頭を下げ、その後ウーロン茶を片手に音楽の話をした。 「…

  • World Pool 【Bizarre Girl 4】

    「や、やっぱり、今日は止めにしませんかぁ…………?」 「連れて行って下さい、って啖呵を切ったのは一体どこの誰だったっけ」 「う~~~、ずっと引きこもり生活だったんですもん! それがこんな炎天下を何十キロも! もう無理ですって!」 「まだ二キロくらいしか歩いてないけど」 「もう二キロですっ!」 少女はきゃんきゃん吠えた。けれどそうしたところで目的地が近づくわけでも体力が回復するわけでもない。だから歩くしかなかった。 白いパジャマの少女は白いワンピースに着替え頭に麦わらで出来た帽子をかぶっていた。単なる引きこもりにしか見えなかった少女も、そうしているとどこか深窓の令嬢のようだった。 「あと二キロく…

  • World Pool 【Bizarre Girl 3】

    「と、言うと?」 「そのまんまですよ。私の備蓄している食料が全部なくなったんです。あの板チョコが最後だったんです。だからもう、少なくとも食料と呼べるものはここにはないです」 少女はそう言うと、パソコンに負けず劣らず大きな駆動音を鳴らしている冷蔵庫を開けた。しかし中にはまともなものはなに一つとして入ってはいなかった。空になったペットボトルの容器だけが無駄にスペースを占領しながらそこに鎮座している。 「餓死しちゃいますね」 「どうするのさ」 「さあ? 多分極限状態になったら、この着ている服とか机とか齧りだすんじゃないですか?」 「外に出て食料を探しに出ればいいじゃないか」 僕がそう言うと、少女は目…

  • World Pool 【Bizarre Girl 2】

    「バカですね」と僕は開口一番に言われた。 「バカじゃない!」 「原っぱで寝転がってなにしてるのかなと思ったら、はあはあ言って苦しんでるんですもん。バカですよ」 少女はそう言うと、僕に冷たい麦茶を出してくれた。久しぶりに常温以外のものを口に入れたので胃が驚いていた。 「こんな気温で水分も取らずに歩き回ってたらダメですよ」 「あいにく水分は貴重なんだ。そんながぶがぶ飲んでいられない。それにしても…………」 僕は辺りを見渡した。真っ暗な部屋の中ではパソコンのディスプレイの光だけが灯っていた。物という物が散乱し足の踏み場もなく、南極に放り込まれたのかと思うほどに冷房が効いていた。 「まだ電気が通ってい…

  • 神聖かまってちゃん聴いてボロボロ泣いてたし全部嫌いだし全部大好きだし

    音楽が好きなわけじゃない女食うために顔だけでやってるクソバンドが死ぬほど大嫌いな高校生が僕だった。音楽が好きなわけじゃない女食うために顔だけでやってるクソバンド嫌い選手権が開催されたらぶっちぎりで優勝してあまりに強すぎるために次年度から出場停止になるくらいには音楽が好きなわけじゃない女食うために顔だけでやってるクソバンドが嫌いだった。 今はわりと穏健派になってきて、まあまあええやないの、まあまあそんなかっかしないで、とTLに流れてくる怒りや憎しみに満ちたツイートを見るたびに思っている。でも僕だって当時は相当で、あらゆるものに怒ってあらゆるものに憎しみを抱いた。 僕が怒りを抱いたバンドに、神聖か…

  • World Pool 【Bizarre Girl 1】

    『世界なんて単なる水たまりに過ぎない』 なにがおかしかったかと問われれば、初めから最後まで全てがおかしかった。僕らはおかしい世界でおかしい人間とおかしい関係を結んでいた。それもその場限りの弱い関係を。 けれども今になって思えば、世界も人間も関係も、おかしいことは当たり前だったのかもしれない。 少なくとも僕が言えるのは、それらはとても…………素晴らしかったということだ。 正しいことが素晴らしいこととは限らない。限りなく歪んだ形だからこそ素晴らしいということも十分にあり得るのだ。 そう、僕らは、おかしく素晴らしかった。 僕はなにも出来なかった。僕はただ生きていることしか出来なかった。 僕は多くの問…

  • 自由なカモメと遠くの島 続く

    世界はいつ始まったのか。 夏はいつ始まったのか。 それは十年前だった。 十年前に世界が始まり、夏が始まり、そうしてここまで続いてきた。 「だって、その方が気持ちがいいから」 少女はそのまま歩きだした。一体どこに行こうとしているのかは分からなかったが、僕は少女の後を律儀についていった。「ねえ」と僕は少女に訊いた。 「キミは一体誰なの?」 「誰だと思う?」 「それが分からないから訊いているのに」 僕がそう言うと、少女は立ち止まり振り返った。 なにか……ずっとなにかが引っ掛かっていた。初めからなにかが少しずつおかしかった。歯車は正常に回っているように見えて、少しずつ速度を変えて回っているような気がし…

  • 自由なカモメと遠くの島 終わり?

    どこから間違っていた? その問いが、そもそもナンセンスのような気がする。 どこから間違っていたんだ? 僕はなにかを間違えた? ……いや、間違えてなんかいない。そもそも、前提から違うのだから。僕は少し感傷的になりすぎていただけなのかもしれない。世界と自分を、自分と島を、重ねすぎていただけなのかもしれない。本当はもっとシンプルで、初めから糸なんて絡まってすらいなかったのかもしれない。 僕は顔を上げた。太陽が沈みかけていた。船は本州へと向かって波を掻き分け進んでいた。 そうだった。物事はもっとシンプルなんだ。配電塔も、カレーも、ボブ・ディランも、島も、ため池も、旅館も、カモメですら、もっとシンプルな…

  • 自由なカモメと遠くの島 終わり

    それから僕が少女に会うことはなかった。僕は島にそびえる山を見上げて、幼い日の小さな記憶の断片をただ集めて重ねることしか出来なかった。そうしていると、どうにも居心地が悪くなった。 島は僕を歓迎していないような気がした。僕は一人だった。気が付いたら……いや、そもそも僕は初めから一人だったのだ。僕に居場所なんてなかった。島にも、大学にも、それこそ僕の部屋にだって、僕の居場所なんて初めからありはしなかった。僕はずっとなにもない真っ暗な空間の中でただ浮いて、なにか音の鳴る方や光の当たる方へと反射的に進んでいたに過ぎなかった。昆虫がそうするように、空気がそうするように、僕もただそうしていただけだった。 僕…

  • 自由なカモメと遠くの島 その4

    その島の中央部には大きなため池があった。表面にはアメンボのような生き物が浮いていたが、水自体は透明できれいだった。脇には貯水タンクも併設されていたが、そちらは支柱までもが錆びに侵食されており、使われなくなって随分久しいことがうかがえた。 「どうしてこんなところに池があるの?」「池というか、ここに水を貯めているんだよ。島は本土と繋がっていないから、こうやっておかないと水がなくなっちゃう。そうしたら島の住民は干からびてしまう。今は夏だから、特にね」 「不便」と言いながら、少女は貯水タンクの錆びたはしごに足をかけた。「危ないよ」「大丈夫。そんなに高くないから。それに私は信用できるから、落ちたりなんか…

  • ZIKKEN SITSUDE KIMI TO

    「ねえ、神様の正体ってなんだと思う?」 「まあ、どうでもいいけどさ……」 「ところで、雨の日の洋館っていいと思わない? 怖いあれじゃないよ」 「広い庭があって、そこにはたくさんの花が咲いてるの」 「庭は永遠に続いていて、ずっと向こうまで終わりが見えない」 「そこに、私とキミとが二人でいる」 「私は鄙びた椅子に座って、紅茶をすすっている。キミは私の向かい側で、同じようにしている」 「…………」 「……まあ、そういうこと」 「別に、意味なんてなにもない。そういうことなの。たぶん」 「…………私が誰かって?」 「…………さあ、誰なんだろうね」 「消えてしまうんだよ、私は。でもそれは悲劇じゃない」 「…

  • 自由なカモメと遠くの島 その3

    「カモメくん、あなたはカモメを見たことはあるかしら?」「また突然、どうしたのさ」「少し気になっただけよ。カモメ、私はみたことがあるわ。小さいときだったけれどね、うっすらとした記憶なの。あれはどこかの島だったかしら。波止場にたくさんのカモメが集まって鳴いていたの。あの日はこれでもかってくらいの晴れだった。百パーセントの天気だったわ。それで、私はそのカモメたちをフィルムにおさめたの。でもその時のフィルムはどこかにいっちゃったのよね。前に探したことがあるんだけど、見つからなかったの。今になって思えば、あれはカモメじゃなくてウミネコだったかもしれないわ。だから、フィルムをなくしちゃったのね」 エミリー…

  • 自由なカモメと遠くの島 その2.5

    僕はずっとスクランブルエッグを卵焼きだと言われて育ってきた。なぜ母が僕にそう教えていたのかは最後まで分からなかった。そうして、それが間違いだと気がついたのは僕が大学生になってからだった。いつだってそうだった。僕は肝心なこともどうでもいいことも、少しだけ『ずれ』て覚えていた。そういう人生だった。僕の人生はどこかしらが『ずれ』ていた。それでも歯車は止まることなくずっと確かに回り続けていた。それが厄介でもあったし、ありがたいことでもあった。初めのうちは『ずれ』を修正することにずいぶん執着したものだったが、結局僕はその『ずれ』を修正することは諦め、歯車の軌道に大人しく身を委ねることにした。そうすると、…

  • 自由なカモメと遠くの島 その2

    「ねえ、講義をサボってまですることが、こんな海沿いをなぞることなのかい?」 僕がそう言うと彼女はにやりと笑って、ボストンバッグの中に『ボブ・ディラン全詩集』を戻した。それは彼女がいつも肌身離さず持っているもので、教科書やノートなんかよりも大切に扱いそうしてよく読みふけっているものだった。「そうよ。むしろね、だからこそ意味があるのよ。分かるかしら、カモメくん?」 カモメというのは僕のことだ。彼女と初めて会ったときに、僕はライドの『シーガル』を聴いていた。だからカモメと呼ばれるようになった。 そう言って、彼女……エミリーはキリンのような緩やかなスピードで歩みを進めた。彼女は初めて会ったときに、ピン…

  • 自由なカモメと遠くの島

    夏はかげらない。夏休みは終わらない。僕の夏は永遠に引き伸ばされて、そうして心のどこかで淡い太陽光はきらめき続ける。カモメの声は秋にも冬にも聴こえる。さざ波と共に僕に向かって押し寄せてくる。彼女は今でも夏に囚われて僕をひどく不安定にさせる。 エアコンの効いた部屋で寝転がっていた僕の耳元では、シャッフル再生されている音楽が無造作の流れていた。これは……何という曲だったろう。そう考えながら、僕は無意識のうちの立ち上がって荷物をまとめた。衣類とオーディオ端末とイアフォン、そうして財布だけを持って、僕は六畳一間の部屋を出た。換気扇は回しっぱなしにした。そうすることで、この部屋に浮遊しているなにかがゆっく…

  • 配電塔と神社の日 終わり

    山の頂上には古ぼけた神社が建っていた。色というものを完全に失い、灰色に染め上げられ、ところどころ苔に侵食されている。しかしそれゆえ、神社は形容しがたい神々しさに包まれてそこに存在していた。朱色がほとんど剥げた鳥居も同様に、だからこそ、それは素晴らしいものだった。「こんなところに神社があったんだ。知らなかった」「そう? 結構知っている人は多いわよ。まあみんな知っているだけで、わざわざ山を登って訪れようなんて思う人はいないのだけれど」 彼女はそう言うと、鳥居をくぐった。その時、何かを小声で呟いた。「? 何を言ったんだい?」 僕がそう訊くと、鳥居をくぐった彼女は後ろを振り返った。「ここからは神様の世…

  • 配電塔と神社の日 その2

    「これはなに?」と僕が訊くと、彼女は「配電塔」と答えた。「配電塔?」「うん、発電所から大きな電気が流れてくるでしょ。それを変電所っていうところで小さくして、ここの配電塔に送られる。配電塔ではその小さくなった電気を私たちの家に送っているのよ」 薄汚れたその塔は金網で厳重に囲まれ、鬱蒼と草木が生い茂る山の土の上に建っていた。 先端に丁度太陽が重なって光った。もしかしたら、あの光は太陽によるものではなく電気によるものなのではないのかとも思った。変電所から送られてきた電気が外に漏れだして、ああやって光っているのだ。丁度それは、セントエルモの火のように禍々しくも美しい現象なのだ。 けれどそれが本当なのか…

カテゴリー一覧
商用