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2018/08/24

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  • あぁ、終わった…。春菜は、仙龍の命を救えるのか。隠温羅流の運命は?内藤了さんの「隠温羅 よろず建物因縁帳」を読む。

    隠温羅 よろず建物因縁帳 【電子特典付き】 (講談社タイガ) 作者:内藤了 講談社 Amazon とうとう、完結してしまった…。 「隠温羅流の導師は、四十二歳で死ぬ」という因縁を断ち切るための 隠温羅流の謎を解き明かす旅は、いよいよ終盤を迎えた。 この旅が始まってから、終わらせるのが惜しくて、惜しくて、 それでも、先を見たくて見たくて、結末まで一気に読んでしまった。 今や、サニワとしての春菜の働きは素晴らしく、 一人の女性として、仙龍へ向ける愛に、心を打たれる。 ともかく、隠温羅流の男たちが、粋で、実にカッコよい。 日本の古来からの言い伝えや、物語、流儀、 神と共に生きている人々の心構え、 そ…

  • 「彼女」は、果てしなく暗く、重い生の最後に何を見たのか…。変人刑事、三ツ矢と若手、田所のコンビ再び。まさきとしかさんの「彼女が最後に見たものは」を読む。

    彼女が最後に見たものは (小学館文庫) 作者:まさきとしか 小学館 Amazon 前作に続き、変人刑事、三ツ矢と若手、田所のコンビ。 事件に取り組む三ツ矢は言う。 「知りたいと思いませんか?」と。 「知らなくてもいい真実」というセリフがある。 事件に関わった、巻き込まれた人にとって、 「ワケが分からない」ことで、その後を過ごせるのか。 あるいは、知ったからと言って、心の穴は埋まるのか。 どちらにしろ、失ったものは二度と元には戻らない。 別々の事件の関係者目線で物語が進むことによって、 その別々だったものの関連性が、徐々に浮かび上がってくる。 そして、その間に立つのが、いつも、三ツ矢。 現実社会…

  • 「狩りモード」発動。ピンク映画館から出勤する刑事、壬生が筋読みを始めると、真相が浮かび上がる。柏木伸介さんの「夏至のウルフ」を読む。

    夏至のウルフ (小学館文庫) 作者:柏木伸介 小学館 Amazon 本の帯に、「ピンク映画館から出勤する破滅刑事。」とあったが。 「ピンク映画館から出勤」に興味は引かれたが、 「破滅刑事」という、暗いイメージはなかった。 どちらかというと、有能でまともな刑事で、 別に、それはそれで、がっかりするものでもない。 近頃、「ピンク映画館」なるものを殆ど見かけない。 そういえば、昔、ワタシの実家がある都市の駅前に、 一つあったなぁ。 映画館の前に貼られたポスターを、ちらちら横目で見ながら、 その前をそそくさと通り過ぎた、若いころの思い出。 「筋読み」に入る前、「狩りモード」なるものを発動し、 事件や謎…

  • 最愛の息子の死に、壊れてゆく母親。そして、真相は、十五年後の殺人事件へと繋がって…。まさきとしかさんの「あの日、君は何をした」を読む。

    あの日、君は何をした (小学館文庫) 作者:まさきとしか 小学館 Amazon 男子中学生の、深夜の事故死。 幸せな生活を送っていたと思っていた母親は、 その息子の死から、壊れていく。 そこまでが第一章で、十五年後に起きた殺人事件へと、 舞台が転換する。 この作品では、息子を亡くす二人の母親が登場する。 母親の慟哭、壊れていく心、たがが外れた心のありよう、 そういったものが息苦しく、何度が脱落しかけた。 だが、愛する我が子を突然失った時、 母親は多かれ少なかれ、こうした心の道筋をたどるのかもしれない。 特に、なぜ、死ななければならなかったのか、 その理由が明かされない限り、いや、明かされたとし…

  • 「袖すり合うも他生の縁」。新宿のバスターミナルから出ていく人、帰ってくる人。人との出会いって、ホント、不思議。

    バスクル新宿 作者:大崎 梢 講談社 Amazon 舞台は、新宿の大規模バスターミナル。 (あそこ、だよね、南口の) 新宿から出ていく人、新宿に向かう人、 バスに乗り合わせた乗客や、ターミナルに居合わせた人々が関わる、 ちょっとした出来事や、事件。 駅や、バスターミナルが舞台になれば、 いろいろなドラマが生まれる。 帰ってくる人、出ていく人、 その人生が交叉し、接近し、そして離れていく。 これまで、ワタシも、数多くの空港、駅、バス停留所を 利用してきたけれど、 残念ながら(?)、一度として、利用客の人生と、 関わったことはない。 ましてや、それが自分の人生に影響するほどの事柄に 出会ったことな…

  • 男の首なし死体が、カルト教団の闇を浮かび上がらせる。ヒーローは誰だ…。誉田哲也さんの「フェイクフィクション」を読む。

    男の首なし死体が見つかる。 のっけから、捜査員の一人、鵜飼が事件に関わっており、 捜査を誘導するような言動を見せ、剣呑な雰囲気が漂う。 首切り、カルト教団、性的奴隷…、 物語はダークな様相を呈する。 ヒーローはいるのか、いるとしたら誰だ。 人物のキャラは、それぞれ、持っていかれるほどの吸引力はないが、 相変わらずの安定感で、テンポも良く、やっぱり、読ませられた。 復讐劇というのは、あちこちに散らばっているストーリーで、 大きな陰謀でもないが、「ザッツ・ザ・エンターテインメント」という感じ。

  • 人が死ぬ怪談を探す怪談師、呪いで死にたがる少女、そして怪談師の元恋人。三人は、本物の怪談を見つけることができるのか。新名智さんの「虚魚」を読む。

    虚魚 (角川書店単行本) 作者:新名 智 KADOKAWA Amazon 人が死ぬ怪談を探している怪談師、三咲と、 呪われ、祟られて死にたがっているカナちゃん、そして、 三咲の元恋人、昇との、奇妙な関係。 そもそも、人が死ぬ怪談ばかりを探すことも、 呪われて死にたがることも、奇妙ではあるが。 その奇妙さが、独特の雰囲気を醸し出す。 三咲の真の狙いは、人が死ぬ怪談で復讐すること。 物語は、怪談さがしと、そして、この三人の過去にまつわる謎のようなものが、 解きほぐされていく、ミステリーに似た要素と、 囚われていた心を取り戻す、旅に似た要素と。 「怪談」とは、一体何なのだろう。 悲しみ、うらみ、悔や…

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