リハ栄養について、リハビリについての知識を溜め込んで行くブログ。
サルコペニア、フレイル、糖尿病、認知症なども。
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今回は低栄養の原因にはどんなものがあるか、また、どのように診断されるかについてまとめたいと思います。 低栄養の原因 飢餓(炎症を伴わない) 侵襲(中〜高度の炎症を伴う) 悪液質(軽度〜中等度の炎症を伴う) 低栄養の診断 まとめ 低栄養の原因 低栄養の原因は主に3種類に分けられます。 飢餓(炎症を伴わない) エネルギー摂取量がエネルギー消費量よりも少ない状態が続くことで起こる低栄養状態です。 生命維持や活動に必要なエネルギーが摂取できていないため、脂肪や筋肉を分解してエネルギーを産生します。その結果、体重や筋肉量は減少してしまいます。 侵襲(中〜高度の炎症を伴う) 手術や外傷、骨折や感染症、熱傷…
今回は低栄養のスクリーニングツールである「NRS2002」についてまとめていこうと思います。 患者さんの栄養状態を把握することは、理学療法士が運動負荷量を決めるのに非常に重要なことです。 NRS2002でどのように栄養状態を把握するのか、知識として覚えていきましょう。 NRS2002とは NRS2002の評価方法 初期スクリーニング 最終スクリーニング 合計スコアから栄養リスクの有無を判定 まとめ NRS2002とは NRS2002(Nutritional Risk Screening)は、欧州臨床栄養代謝学会(ESPEN)が開発し、バリデーションを行ったものです。BMI、体重減少、食事摂取量…
今回は栄養状態のスクリーニングで使用する「MUST」についてまとめていきたいと思います。 栄養状態を把握しておくことは、理学療法士がリハビリを実施する上でも非常に重要です。 このスクリーニングの判定が何を意味するのか、知識として持っておきましょう。 MUSTとは 評価の方法 ステップ1:BMI ステップ2:体重減少率 ステップ3:急性疾患による栄養摂取困難の有無 ステップ4:ステップ1〜3の合計から低栄養リスク判定 ステップ5:リスクごとの栄養管理の選択基準 まとめ MUSTとは MUST(malnutrition universal screening tool)は、イギリスの静脈経腸栄養学…
低栄養患者さんにリハビリを実施する時、やみくもに高負荷な運動を設定してしまうと、かえって筋肉量を減少させてしまう危険性があります。 過去記事↓ rehabilitation-nutrition.hatenablog.com 適切な負荷量を設定するためには、どのように栄養量を設定しているのかを知っておくことも必要です。 今回は、栄養量設定までの流れについてまとめていこうと思います。 体重増減の基本 栄養量設定の流れ 目標体重を決める 1日あたりのエネルギー蓄積量算出 総エネルギー消費量(TEE)算出 総エネルギー必要量算出 エネルギー摂取量と総エネルギー必要量を比較 最後に:うまくいかない栄養管…
厚生労働省の調査(平成28年賃金構造基本統計調査)では、理学療法士の平均年収は約406万円とされており、日本人の所得の中央値は427万円より少し少ない結果です。 地域によって差があると思いますが、「こんなにもらってねぇよ!!」と感じる方もいるかもしれません。 かく言う僕自身も、理学療法士としての収入は平均年収に届いていません。 誰もが将来的に年収を増やしたいと思うだろうし、これから理学療法士の給与が上がるかどうかに不安を感じると思います。 そこで僕自身もいくつか副業にチャレンジしています。 少しですが副収入が入ってくるようになりました。 すると次に気になってくるのが「確定申告ってしなければいけ…
フレイルは要介護状態の前段階と言われ、そのままにしておくと要介護状態へ移行してしまいます。 フレイルは可逆性であると考えられているため、この段階で適切な介入を行うことで要介護状態になることを防ぐことができると言われます。 フレイルの過去記事はこちら↓ rehabilitation-nutrition.hatenablog.com rehabilitation-nutrition.hatenablog.com 今回は、フレイルの治療・予防介入の考え方についてまとめたいと思います。 フレイルに対する介入の考え方 J-CHSの基準から考える介入方法 最後に フレイルに対する介入の考え方 フレイルは様…
フレイルは要介護状態の前段階と言われ、そのままにしておくと要介護状態へ移行してしまいます。 フレイルは可逆性であると考えられているため、この段階で適切な介入を行うことで要介護状態になることを防ぐことができると言われます。 フレイルについての過去記事はこちら↓ rehabilitation-nutrition.hatenablog.com rehabilitation-nutrition.hatenablog.com 適切な介入を行うためには適切な評価が大切! ということで、今回はフレイルの評価方法と、現在のフレイルの有病率についてまとめていきたいと思います。 フレイルの評価方法 フレイルの有病…
老年症候群は、「高齢者に多い、特有な治療あるいはケアが必要な症状の総称」で、フレイルを背景とするさまざまな有害事象のことを指します。 老年症候群の過去記事はこちら↓ rehabilitation-nutrition.hatenablog.com 要介護状態を引き起こす原因に影響することから、理学療法士は老年症候群を予防する視点を持って介入していくことが望まれます。 今回は、なぜ老年症候群の予防が重要なのかについて、まとめていきたいと思います。 健康寿命と平均寿命 要介護原因と死亡原因 年代別に見た介護が必要となった原因 まとめ 健康寿命と平均寿命 医療従事者であれば一度は聞いたことのある言葉だ…
「老年症候群」というものを聞いたことはありますか? 近年ではこの考え方がメジャーになりつつあります。しかしなかなか抽象的な名前で、どういったもののことを言うのかは名前からイメージがつきにくいですよね。 ということで今回は、老年症候群とは何か、特徴、分類などをまとめていきたいと思います。 老年症候群とは 老年症候群の分類 最後に 老年症候群とは 老年症候群(geriatric syndrome)とは一般的に 高齢者に多い、特有な治療あるいはケアが必要な症状の総称 と理解されています。加齢に伴う様々な要因が関与することによって、自覚的あるいは他覚的に高齢者が呈する、治療と同時に介護・ケアが重要とな…
高齢者の転倒は、様々な因子が影響して起こります。そのリスク因子を評価して、転倒が起こらないように働きかけていくのが理学療法士の仕事の一つです。 転倒に関する過去記事はこちら↓ rehabilitation-nutrition.hatenablog.com 今回は、転倒リスクのスクリーニング、評価の考え方についてまとめていきたいと思います。 転倒リスクのスクリーニング 転倒リスクの評価 健康状態 心身機能と構造 活動・参加 環境因子 個人因子 最後に 転倒リスクのスクリーニング 転倒リスクのある患者に対して適切に対処していくためには、転倒リスクのスクリーニングを行い該当者を絞り出す必要性がありま…
Google analytics からいらないブログを削除する方法
ブログを持っている方は、まず間違いなくGoogleanalyticsを利用していると思います。 特に複数のブログを作成している方は、アナリティクスにも全て登録していると思いますが、運用をしなくなったブログは邪魔になるし、削除することもあると思います。 でもアナリティクスってよくレイアウトが変更になったりで「削除ってどこでするの!?」状態になりますよね。。 今回は、一つのアカウントで複数のブログを運用していて、尚且つもう使わなくなったブログをアナリティクスから削除したい方に向けて、削除する流れをご紹介したいと思います。 このブログはこんな人におすすめ ・運用しなくなったブログをアナリティクスから…
高齢者の転倒は介護を要する要因の第4位であり、理学療法士として予防していかなければならないアクシデントの一つです。 転倒しやすい動作に関してはこちら↓ rehabilitation-nutrition.hatenablog.com 転倒の要因には、内的要因と外的要因があると言われています。今回はそれらについてまとめていこうと思います。 内的要因、外的要因とは 内的要因 外的要因 転倒の要因 転倒における内的要因 転倒における外的要因 最後に 内的要因、外的要因とは まずは言葉の意味合いについて理解しましょう。 内的要因 内的要因は、「内部に求められる原因」という意味になります。転倒という事象で…
厚生労働省の調査によると、高齢者における転倒・転落は、支援が必要になる原因の第4位であり(12.1%)、転倒を起因とした生活障害が多いことがわかります。また、転倒・転落が原因の死亡者は年間8000人と言われ、交通事故による死亡者の1.5倍になります。身近に起こりやすいアクシデントとして、理学療法士が転倒予防介入をすることも多いと思います。 今回は高齢者における転倒要因と、転倒しやすい動作についてまとめようと思います。 地域高齢者の30%が年間1回以上の転倒を経験している 転倒発生時の動作 転倒の原因 最後に 地域高齢者の30%が年間1回以上の転倒を経験している このような話はよく耳にすることが…
リハ栄養という活動をするにあたり、対象となる方は概ね「低栄養」という状態となっています。 今回はまず、低栄養ってどんな状態なのかをわかりやすく解説していこうと思います。 低栄養とは ・社会的要因 ・疾病要因 ・精神、心理的要因 ・加齢の関与 ・その他 低栄養の分類 低栄養の判断基準 低栄養の症状 まとめ 低栄養とは 低栄養とは、読んで字のごとく『栄養が足りていない』ということで、本来必要な栄養素が1つないし複数欠乏した状態です。 高齢者低栄養の要因として、 ・社会的要因 :貧困 独居 介護不足 孤独感 ・疾病要因 :臓器不全 炎症・悪性腫瘍 薬物副作用 歯科的・咀嚼の問題 摂食・嚥下障害 AD…
皆さんこんにちは。 サルコペニアとフレイルという言葉が、世間でもだいぶ浸透しつつありますが、何となく使われ方や捉え方が似ていてややこしいこともあると思います。(僕はたまにどっちがどっちかわからなくなります。笑) ということで、サルコペニアとフレイルについてそれぞれの定義と診断基準を書いていこうと思います。 サルコペニア サルコペニアの定義 診断基準 欧州の研究者を中心としたグループ:European Working Group on Sarcopenia in Older People(EWGSOP) 米国を中心としたグループ:International Working Group on Sa…
院内でリハ栄養チームを始める方法 ②チームとしての意義を考える
院内チームが0の状態から、リハ栄養チームを立ち上げて軌道に乗せるまでの試行錯誤を連載しています。 前回の記事はこちらです↓ rehabilitation-nutrition.hatenablog.com よければご一読ください。 初期リハ栄養チーム構成 チームでの意義を考える 活動方法を考える この時点でわかったことと反省点 確固たる「意義」が絶対必要! システム構築は、多職種のタイムスケジュールがキーになる まとめ 初期リハ栄養チーム構成 前回でお話ししましたが、まずは同職種、他職種に対するスカウトから始めました。 賛同してくれたのはPT主任、ST1名、栄養士2名でした。 その後もう少しして…
とても長い間このブログの更新が途絶えてました。 待っていてくれた方は申し訳ありませんm(_ _)m これからも頻度は少ないですが、継続してリハ栄養についての記事を書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。 今回から何回かに分けて、僕が実際にリハ栄養チームを立ち上げるために行ったことについて書いていこうと思います。 はじめに伝えておきますが、僕の働く病院では、そもそもこのようなコメディカルのチームが皆無の状態でした。 なのでコメディカル間の連携もほぼ無く(上層部の会議程度)、一部の仲良くなった他職種の方と廊下で話す程度のレベルからのスタートです。 僕が「リハ栄養チームを立ち上げたい!」と思…
栄養管理の為に私たち治療者が考えるバランスの良い食事。 できれば全量摂取して欲しいですよね。しかし実際の患者さんはそんなに食べられなかったり 、逆に偏って食べ過ぎていたり・・。 今回はこのような、治療者と患者との食事に関するズレの部分をお話ししたいと思います。 // 「食べて!!」と言われて患者さんはどう思うか? 「食べて」を守らない(守れない)理由 物理的に食べられない 精神的なストレス 食の趣向の相違(嫌いなものは食べたくない) 他疾患の問題 治療者が患者の気持ちを理解するには? 最後に 「食べて!!」と言われて患者さんはどう思うか? 例えば、 「体重を増やさないといけないから絶対食べてく…
医原性サルコペニアにより起こりうるリスクについて、解説します
以前、医原性サルコペニアとは何か、その原因についてお話ししました。 rehabilitation-nutrition.hatenablog.com 今回は、医原性サルコペニアにより起こりうるリスクについて触れていきたいと思います。 // 医原性サルコペニアで起こりうるリスク 廃用症候群 医原性疾患 摂食嚥下障害による誤嚥性肺炎 最後に 医原性サルコペニアで起こりうるリスク 廃用症候群 廃用症候群は、疾患による寝たきりや不活発、栄養不足などにより起こる弊害ですが、不適切な安静や禁食、栄養管理など、医原性サルコペニアによって容易に起こります。 廃用症候群を起こす原因となるサルコペニアや低栄養ですが…
医療職種が防がなければならない「医原性サルコペニア」とは?解説します。
サルコペニアは、進行性、全身性に認める筋肉量減少と筋力低下であり、身体機能障害、QOL低下、死の危険性があると定義されています。(EWGSOPより) サルコペニアには、加齢のみが原因の原発性サルコペニア、活動・栄養・疾患が原因となる二次性サルコペニアに分かれます。 今回はそのサルコペニアの中でも、医療従事者が招く危険性のある『医原性サルコペニア』について解説していこうと思います。 // 医原性サルコペニアとは 医原性サルコペニアが起こる原因 メディカルスタッフの栄養療法の知識不足 他職種連携のシステムがまだ充分ではない 最後に 医原性サルコペニアとは 医原性サルコペニアは、 1、病院での不適切…
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