オフィサー・アンド・スパイ(監督ロマン・ポランスキー)2022
長々記事を書いたのだが、エディタからコピペする際、操作をミスって全部消えてしまった。言いたかったことは二つ。原題「J'accuse(私は弾劾する!)」をこんなしょーもない邦題(しかもカタカナ英語)にした配給会社のバカは腹を切って詫びて欲しいこと。知能指数ゼロか?最後
久しく放置していた当ブログだが、更新していなかった理由は「何となく」というシンプルなものであって、さして深い理由があったわではない。直近のエントリが遠藤周作「沈黙」だったことは、今思うに意味深ではあったのだが。この間、普通に映画を覩ていたし、小説を読んで
外出自粛なところにテレビモニタが壊れたので、ネットで情報漁ったあとは読書してネット将棋するくらいしか、やることが無い。しかし暇かといえば、やたら眠くてガッツリ8時間は睡眠時間を確保できたりしていて、わりと忙しい日々を送っております。 で、テレビモニタが
普段、上にたてついてるやつに限って、イザとなると頼りにならない。 日本でよく見かける光景だし、もしかしたら世界中そうなのかもしれず、だとすると、もしかしたら人間の普遍的在り方なのかもしれない。 口は出すけどそのほとんどは中傷で建設的発言ではなく、まして
コロナウイルス渦中にも関わらず、足を運んでしまいました、申し訳ありません。 まさかの続編、それも劇場版なのですが、テレビシリーズの出来の良さを思えば、若干蛇足感も否めないのも事実。でも、宮森やムサニの仲間がどうなったか、気にならないと言えば嘘になる。そ
なんとまぁ、実に今から50年近く前の映画になりまして、たぶん、1980年前半の夏休みに、テレビで昼間に見たのが初めてのはずです。以後、テレビ再放送のたびに見ておって、のちに大学生くらいになって原作のクライトン「アンドロメダ病原体」を読んだという流れ。ちょどあ
この年になって読み返してみた。何か新たな発見があるかもしれないと思って。 初めて読んだのは高校の頃だったか。小中学校で漱石、龍之介、高校で鴎外、基次郎みたいな、なんかそんな流れのついでだった記憶がある。しかし「李陵」を読んだのは現文の時間ではなく、世界
この世界のさらにいくつもの片隅に(監督・片渕須直 2019)
ほんとねぇ、事実上続編みたいなものじゃないですか。話のスジはそのままに、濃度は150%マシ。 原作未読組でも、映画初見でも、もうこれで戸惑うことはありません。 現代視点から見ると、「楽しさ」と「悲しさ」の温度差が全く違う薄ら寒い昭和初期の感覚にとまどうが、
2020年、令和2年と、なんとなく「2」が気になる年であります。 今年はもっと小説を読みたいな、という抱負があることにはあります。要は時間をどう捻出するか、なのですが・・・。そのあたり、ノープラン・ノーアイディアなので、下手をすると、ただただ時間だけが
「いちばん長い日」というと日本では1945年8月15日のことであるが、欧米人にとっては1944年6月6日の事なのである。 と、いうわけで、「ヒトラー最後の戦闘」と同じく、軍事解説本、映画、小説、ドラマの元ネタシチュ満載、パクリ元・ネタ本となっているドキュメンタリーを読
ゾンビランド:ダブルタップ (監督ルーベン・フライシャー2019)
HaruharaP@HaruharaP「ゾンビランド:ダブルタップ」良かったぜ。笑いながら劇場を後にしたw特にラストシーンでビル・マーレーが親指を立てながら溶鉱炉に沈んでいくシーンは大爆笑だったw(そんなシーンはありません)2019/11/22 16:06:59 公開初日に観てきたこの意識の高
と言うわけで、前作が面白かったので続編も読んだのだ。 証拠はおろか捜査なんて言葉が通じない荒野が広がるアメリカ西部において、文盲無学のカウボーイ兄弟がホームズ&ワトソンとなり、謎の牧場の秘密を暴いた前作。続編ではぐっと文明化された開拓期の鉄道が舞台。文
また良いミステリをみつけてしまった。 文盲無学の西部カウボーイがシャーロック・ホームズに憧れて事件を夢見る・・・、と単純化してしまうと、本作の本質を見逃してしまうことになる。 わりと順当なフーダニットなスジに好感が持てるのですが、西部の荒くれ者の、テン
先日亡くなった和田誠のイラストを見たことが無い日本人は居ないと思うのですが、氏は映画監督としても傑作を遺していて、それはもちろん「麻雀放浪記」と「快盗ルビイ」のことで、本作は後者の原作ということになります。 ハヤカワのポケミス収録作なのですが、ミステリ
「虎よ!虎よ!」「分解された男」で有名なアルフレッド・ベスターの短編集です・・・なーんて知ったような口をきいておりますが、この長編2冊しか読んだことはありません。文章のタイポグラフィーだったり、目まぐるしく変わる場面転換や、わけのわからぬ内面描写など、一筋
最近、会社や家庭でイベント山盛りでなかなか疲れる夏でした。ほんと疲れた。疲れてるから、テンプレなろうアニメなんて見る余裕はないのです。それに、作画もなぁ。紙芝居見てんじゃねーんですわ。---------------------------------------------------------------以下、視
【映画】28週後… (監督ファン・カルロス・フレスナディージョ 2007)
ファン・カルロ・フレ・・・え?なんて? どうもスペイン人の監督さんなのだそうですが、ゆーても、事実上ダニー・ボイルの責任において製作されたわけで、彼の責任は重い。「トレインスポッティング」と「スラムドッグ$ミリオネア」は好きな作品なのに、その他の映画は
苦手だ苦手だと言いつつもエラリー・クイーンに手を出すのは、読まずに批判するのもどうか、という義理・仁義の理屈からくる文脈なのである。無論、こんな場末のブログで批評じみた感想を述べたところで誰も顧みないのは明らかなのである。だから要は、私の矜持の問題とい
のほほんと目的も無く安穏と日々を過ごすのも悪くはないものの、目に映るのはなんだか砂を噛むように味気ない灰色の景色なのも事実。そう、彩りというか、潤いというか、華が無い。 作りかけの動画や音楽やイラストは山ほどあるものの、ほとんど完成に至らぬというか、満
公開早々に2回見に行って早々に感想をメモったのですが、なんだか自分の中で消化しきれずに早々に一ヶ月が経ってしまいました。これ以上溜め置いても、良い感じに醗酵するというよりも、腐敗の様相を呈するのではないかという懸念があり、ひとまず、ここに記しておこうか
春アニメを2本しか見ていない分際で物申すのもどうかと思うが、最近、ゼロ話切りが多いことの説明をしておこう。そう、もうタイトルだけで自動録画をオフにしてしまう自分がいるのです。 有象無象のラノベテンプレアニメのチェックに疲れ果ててしまったのだ。 スキルだ
悲喜こもごものニュースが続くが、何かを考えることはニュースが伝える悲しみに引っ張られず、精神を安定させるためにたいへん良いことであります。より具体的には、読書は、外部と自分及び本とを明確に区分する心のATフィールドとして便利な装置&機会です。見ようによっ
「西原・ハード・デイズ」ではなく「サイバラバード・デイズ」であり、イアン・フレミング(007)でもイアン・ランキン(リーバス警部シリーズ)でもイアン・ワトソン(スロー・バード)でもなく、イアン・マクドナルドである。ややこしい(ややこしくない)。 イアン・マク
【映画】劇場版ガールズ&パンツァー 最終章 第2話(監督 水島努・2019)
最近、安藤さんのジト目というか三白眼が好きすぎて困っているところです、というわけで、雨の降る中、見に行ってきました。劇場入ったらちょうど震度4の地震がきてちょっと慌てちゃいましたがご愛嬌。 実のところ、第1話については不満もあったのですよ。 無限軌道杯へ
アメリカン・スナイパー (監督クリント・イーストウッド 2014)
監督としてのクリント・イーストウッドはすごく優秀だと思うのですが、若干、ビーンボール気味の球を投げることがある。俺にとって硫黄島2部作がそれで、イーストウッドともあろうお人が、実にくらだん映画を撮ったものだと憤慨したものである。というわけで、イーストウ
P・D・ジェイムズと言えば「女には向かない職業」なのでありますが、というかそれしか読んだことないのですが、SFっぽい作品、いやズバリSFも書いていたという。1995年のある日突然、ヒトが赤ちゃんと産めなくなってしまってから数十年後の社会、という設定からして、面白
と、いうわけで、続けてジェフリー・アーチャーの短編なのです。 なんつーか、読みやすいよね。大人向けののラノベだわこれ。一文が歯切れよく読みやすいし、そこはかと漂う英国流ユーモアにニヤリともする。結末を三つ用意し、読者に選ばせるなど遊び心あふれる短編もあ
ジェフリー・アーチャーの短編を読むのは初めてなので、どうなんでしょうか。面白いのもあったけど、オチが見え見えでイマイチなのもあったし、珠玉の一冊、という感じではないような。 オチをあえて曖昧(というほど曖昧ではないが)にして読者にちょっとだけパスすると
機動戦士ガンダム THE ORIGIN(総監督安彦良和 2015)
もちろん私は宇宙世紀は全部見ているし、ガンプラ世代だし、ファースト劇場版を劇場で見ているし、ジオニストなのでありますが、ORIGINの劇場公開は逃してしまっていたのです。でも、UCもそうだったし、傷物語もそうだったし、今だとガルパンもそれにあたるのだが、OVA前提
明日は4月1日なのですが、2019年の4月1日は、元号が発表される日として記憶されることとなりますな。一方でうんざりなのがエイプリルフールでやたらイキる企業ホームページやツイッターアカウントで、今からうんざりです。エイプリルフールだとかハロウィーンだと
ひとことで言うとギャング組織からの逃避行、単純なゲッタウェイ物語なのだが、登場人物たちの悲惨な生い立ちや環境が明らかになるにつれ、その境遇に「もののあわれ」を感じざるをえない。どんだけ悲惨かというと、書いてしまえば「貧困」という単語に身も蓋も無く集約さ
最近、オリジンが中華文化圏出身者の手によるSFを見かける機会が多い。本作の作者は両親が台湾人とのことだが、アメリカ生まれなので思考マインドはアメリカ人なのかもしれない。作中でいくつか仏教的な場面はあることはあるが、アジア的感性とは微妙に違う気もする。とい
と、いうわけで、引き続き「フリクリ プログレ」全6話を視聴したのである。 タイトルにプログレと冠していることで察せられるように、難解で自己中心的で破壊的であり、「オルタナ」よりずっとブッ飛んでいてオリジナルのFLCLに近い味わいがあります。というか、オリジナ
ネットIDがHaruharaPであることが示唆しているように、私はオリジナルFLCLのファンなのである。 えれぇ高かったムック本もいまだに読み返すし、the PillowsのCDも買った。会社の付き合いでむりやりカラオケに連れていかれたら、Ride on Shooting Starを一曲だけ歌って帰る
「本格黄金期っていったいいつよ?」と問われたとき、だいたい「戦間期」と答えておけば間違いない。そんな質問を受けるという前提がまずおかしいが。で、クリスティやクイーン、カーなどが一般的にその象徴というか、黄金期の中心的作家である、というのが社会一般の認識と
高校生のころ1/3くらい読んだのですが、なかなか事件が始まらないことにダレてしまって、読了しないままこの年齢になったのですね。そこで年も改まりましたし、思い切って読み直してみました。ついでに新訳版で。 黄金期の作家で個人的に好きなのはなんてったってクリステ
【映画】インターステラー (クリストファー・ノーラン 2014)
ド直球のSFなのは知っていたのですが、さすがに3時間ともなると二の足を踏んでしまうボリュームということで、劇場公開時はちょっと避けていたのです。先日チコちゃんも言っていたんですよ。「ときめき」が無いと時間の進み方が早くなるって。もうね、3時間なんて長時間
タイトルに「悪魔」などとなんの工夫もなくつけてしまうあたりのセンスが100年は古いですね。江戸川乱歩ですか。もっとも、舞台は中世暗黒時代のロンドンだから、有りっちゃあ、有りか。いまどき「悪魔」言われてもピンと来ませんし、なによりダサい。だいたい、「悪魔」と
自分的にはどちらかというと、ファンタジーの御大というよりも、ラヴクラフト繋がりという印象のあるロード・ダンセイニなのですが、実は気の利いたミステリも書いていたという。 もっとも、巻末の解説で述べられているとおり、余技というか、余興というか、本腰を入れた
「老人と海」でブレークし、「レッドスーツ」でSFバカ(褒め言葉)っぷりを示したジョン・スコルジーで本作が取り組んだのはミステリ。意識をダウンロードできたりインストールできたり、擬体でどうこうするという展開は「老人と海」ですでにやっいるので、ファンならおなじ
本はなるべく一気に読みたいという主義が災いして、年末年始などのまとまった休暇でないと「読書しよう」と思わなくなってしまったのです。学生の頃の1/20だわ、読書量。たいへん遺憾なのであります。ふだんは無理矢理ビジネス書などを読んでおるのですが、あんなもの読書
あけましておめでとうございます。 旧年は我が人生の中でもわりとロクでも無い年だったので、そのことがかえって、死ぬ間際に自然と2018年を思い出すことになってしまうのだろうと思うと、今から憂鬱なのです。 どうロクでも無いかってーと、自分の立ち位置が固まったこ
ビックコミックオリジナルで「昭和天皇物語」連載再開にあわせ読んでみたという次第です。 というかですね、実家(仙台)の図書館で借りたのですけど、なんでか閉架なんですよね。こちら(東京)の区立図書館で検索してみたら、やっぱり閉架なんですよ。なんなんすか。開
【映画】 ダンケルク(監督クリストファー・ノーラン 2017)
帰省する長距離バス中で観た。最近の長距離バスは安い上にサービスが充実しており、本作もバスの無料Wi-Fi下、バス会社専用の無料映画アプリで観たのだった。 軍オタ的な言いたいことは脇に置くとして、問題は時系列が錯綜していることと主人公が複数存在することに起因す
平成最後の夏は風水害と地震の夏として記憶されてしまうことになってしまいました。誰のせいでもないのですが、誰かのせいにしなければやり切れない気持ち、なんだか分かります。 経済は実は地味に好調なのにも関わらず、日本社会を取り巻く空気はいつにも増して重苦しい
買っていたのをすっかり忘れていたのでさっくり読もうと思ったものの、あまりの内容の濃さにまるで文芸テキストを解読するがごとき分析しつつ本編と合わせて読み返しているので、全然終わりが見えなくて困っている次第です。 雑誌未掲載だったり円盤付録漫画だったりアニ
ようやっと仕事が一段落し、積んでる映画を片端から処理しているところである。 というわけで、感想をこのブログにいちいちは記してはいないが、Huluやら劇場やらで地味に映画を見ていたりはする。感想を書かないのは面倒くさいから、あるいは、書く熱量を高めるだけのエ
【映画】アウトロー (監督クリストファー・マッカリー 2012)
仕事の方が来月中旬までわりと余裕があるので、この隙にアニメやら映画やら小説やら部屋の模様替えやらスマホのアップデートやらをとにかく手当たり私大に片付けているところです。 で、そんなこんなでやっつけた映画の一つがこれ。俳優としてのトム・クルーズはわりと好
仕事で疲れて家路に就く。会社から自宅最寄り駅まで、電車で1時間。下り方面は混雑しているので当然座れない。立ちっぱなしの1時間だ。と、車輌のどこかでグズっていた赤ちゃんが、ギャン泣きを始めた。赤ちゃんなので、遠慮なんかしない。全力で泣く。 ここで、「うるせ
【映画】ワールド・オブ・ライズ(2008年 監督リドリー・スコット)
ワールドカップが終わってしまったので、最近、夜が暇なのである。 クロアチアはたいへん残念だったが、いかんせん、コンディションが悪すぎた。もし万全の体調だったら、勝敗は逆転していたかもしれない。 今回のワールドカップで顕著だったのは、いわゆるポゼッション
連日眠いっすね、ワールドカップ。 で、ハリル解任が有りか無しかと問われれば有り寄りの無し派で、解任するなら昨年末の東アジアカップ敗戦時だったと思うのだ。そこで解任できなきゃ最後までトコトン行くべきであった。そう思うのである。 ベスト8には届かなかったもの
ガラガラの劇場でなぜか隣席に人が居るという不思議状況。せっかく東宝が誇るTCXで観劇なのに集中できんなぁ、と見る前から嘆き節だったが、終演後、その隣席の男子高校生がガン泣きするのを見て、この映画の構造に気づいた次第である。 さて、テレビシリーズ「響け!ユー
というわけで、デビュー作から30年がたち、なんとこのたび早川のポケミスのラインナップに加わってしまったので、慌てて購入いたしました。慌てた、といっても、本分の方は何回も読み返しておるので、実のところさして慌ててはいないのが本音です。ポケミスに加わった4作目
って、もう2018年が1/4終わりましたよ!! マジかよ。ついこないだまで年末だー新年だーってバタバタしてたのに、今や新年度だーGW進行だーて、あらためてバタバタしてるんですよ。 なんだ、結局いつもバタバタしてるんじゃん。つまり、1バタバタのうち1/4バタバタが終
実に14年。 なんと待たされたことか。前作発売時に生まれていなかった下の子は、春から中学生になってしまいます。「愚か者死すべし」は2004年末発売でした。2004年っちゃあ、アテネオリンピックがあったり、小泉政権が電撃訪朝したりした年。wikipedieaで調べたら、ザッ
読むべきか読まざるべきか。 その知らせを目にした時の、第一印象だった。 果たして私は新作を読むにふさわしい男になれたのだろうか。 ハヤカワ書房から届いた発売お知らせメールで、原尞先生の最新作「それまでの明日」の発売を知ったのだった。 前作の発売から14年
天才くらもちふさこの単行本未収録「天然コケッコー」が読めるのであれば、少々コストパフォーマンスが悪くても買わざるをえないのである。文庫版の読み切りと合わせて、これでようやくコンプリートできたというわけだ。 それにしてもなんかもう平成も終わろうとしている
忙しい忙しい忙しい 昨年秋口からこっち、三月兎のごとく時計に追われる忙しさなのである。 なんだってこう忙しいのかというと、己自身でコントロール不能な会社や家庭内でのイベントが立て続けに発生しているからであり、加えて、いましばらくこの傾向が続く予定である
【映画】劇場版ガールズ&パンツァー 最終章 第1話(監督 水島努・2017)
師も走るという十二月は、師でなくったって忙しいのである。 日本経済の尖兵として私も公私に多忙を極め、まとまった休みはおろか、まともな読書時間や余暇を楽しむ時間なぞほとんど取れない。いや、休日はちゃんとあるにはあるのだが、家庭内外の所用がなぜかたいへん立
頑是無い赤子のように世の中を過ごせたらどんなに素晴らしいだろう。 面倒ごとはすべて他人に推しつけ、好きなことを好きなだけ、やりたいことをやりたいだけやり倒す日々。 理想の日々。 一方で、そんな毎日が理想であってたまるか、とも思う。 赤子の無責任さは誰か
【映画】 大統領の執事の涙 (監督リー・ダニエルズ 2013年)
フォレスト・ウィティカーの演技魂はものすごいのだが、物語自体が私が予想していた方向と微妙にズレていて、いまいち乗れませんでした。個人的には「フォレスト・ガンプ」みたいな映画だと思い込んで見始めたので、アメリカ公民権運動を真正面からガッツリ取り上げた重め
学生の頃から寺田寅彦のエッセイをちょいちょい買い集めていたのだが、先日書店で見かけたので、久方ぶりに手にとってみたのだった。「科学者でもあり文人」という彼を評する一般的な表現は、ともすると後者にその感心と興味のウェイトが偏り、「科学者なのに文才もある(
ちょっと声を大にして言いづらいのだが、マドンナが好きなのである。 という書き出しなのになんなのであるが、好きなアーティストを語るとき、あるいは語られるとき、その対象がメジャーであればあるほど恥ずかしいのはいったいどうしてなのだろう。例えば「サザンオール
いろいろな伏線はそのままに原作者様他界により本作がとうとう最後となってしまったフロスト警部シリーズ。 相変らず下品で毒舌吐きまくりだが愛すべきフロスト警部を主軸に、同時並行して立て続けに起こる事件に右往左往するデントン警察署という構造はいつもどおり。基
下の子が読書に目覚めた嬉しさに本を薦めまくってウザがられている昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。一方、上の子はついに読書に関心を持たないまま、子供を卒業しようとしております。ダメだこいつ。TwitterやLineより長い文章読めない体になってやがる。 私はわりと
【PV】ACM+17でTHE IDOLM@ASTER【ミリシタ】
先日のエントリでスマホを買い替えた事をご報告申し上げたのですが、そこでも書いたとおり、ミリシタの画像キャプチャ・録画が楽しすぎてGoogleドライブがお腹一杯になりそうです。 Xboxからキャプチャカード経由してPCで録画するより、断然楽チン。スマホで録画スタート
今月7月から格安スマホに切り替えたわけですよ。auへの料金支払いが家計を圧迫しているのに耐えかねて。 で、その矢先、auから料金改定のアナウンスがあったじゃないですか。 もうね、アホかと、バカかと事前に周知しろよ相変わらず不誠実な会社だな・・・と思ったのです
「二流小説家」で鮮烈なデビューを飾ったデイヴィッド・ゴードンの第二作なのだが、本作に散りばめられた「自分語り」「映画」「文学」「カルト」といったキーワードへの偏愛振りがどうにも「フリッカー、あるいは映画の魔」を想起させ、そのせいでいまいち新鮮味が足りませ
嗅覚がおかしい。 そう気付いたのは数年前で、最近はとくにそれが酷くなってきている。 喫煙をやめてからわりとすぐに嗅覚が鋭敏になったのは自覚していたのだが、今や、100m先の路上喫煙者のタバコ臭に気付けてしまえるくらいになってしまっている(マジで)。 と
と、いうわけでたったいま読了したとこ。 三部作の最終巻であります。 迫り繰る巨大隕石はとうとうあと一週間で落着確定という状況下で人間はいったいどういう行動を取るのか、私の興味はその一点にのみあるのでして、もはやミステリがどうとかSFがどうとか、そういうジ
前作はSFを舞台にしたミステリでしたが、シリーズ第二部の本作はミステリをダシにしたSFでした。とうとうデッドエンドが数ヶ月後になってしまいましたので、もはや法執行機関は機能しないのです。 隕石落下が多少動機に絡むのでその部分がミステリっぽくはあります。しか
シチュエーションミステリ、というジャンルがある(と個人的には思っている)。たいていはSFで、アシモフの「鋼鉄都市」を筆頭にしたロボットシリーズとか、ランドル・ギャレット「魔術師が多すぎる」とか、ハル・クレメント「20億の針」なんかが有名作だが、もっと定義を
正規の発売日前に届いてしまったので、また観た次第だ。 オーディオコメンタリーはとりあえず後日にするとして、普通に本編を一回流してみた。 今後は、5.1chで観る、DTS Headphone:Xで観る、新録のサントラで観る、オーコメで観る、と、修行僧のように見続ける日々にな
たいていのミステリがストーリー中に放つジャブはそれ自体が華麗でなければならないのは(金を取るエンタテインメントなのだから)当然だとして、肝心な点は、優れたミステリにおいては全てのジャブが、綿密に計算された連携を持ち、最後のフィニッシュブローを放つための布
ここ数年、寝しなにSomaFMでアンビエントなどを聞きながら入眠することにしているのである。その際、没入感を高めるよう、スピーカーではなくヘッドホンで聞いている。だからヘッドホンに必要な要件は、ワイヤレスであることと、イヤホンではなくヘッドホンであること、な
今年の桜は雨で台無しなのである。 とかゆーといて、じゃあ毎年桜を見に行ってんのかよ、と問われると答えに窮してしまう。 要は、冒頭の言はこのエントリの枕であって、さして意味は無いのだ。 あるとすれば、こんなクソブログですらそれなりに文章に気を使っている
なんだかんだ言って今日も今日とて70年代SFを読んだのであった。 非常にあらすじを説明しにくいのは、本作が階層構造になっているから。 具体的に言うと、このSF小説「鉄の夢」は、「アドルフ・ヒトラーが書いて発売された1954年度ヒューゴ賞受賞作『鉤十字の帝王』
怨念と情念の相克の果てにある魂のサウンド。文字通り、正真正銘の血と汗と涙の物語。物語が終わっても互いの憎しみは消えないだろう。だがそれが偉大なアーティストへの道なのだ。 アカデミー作品賞を獲り損ねた「ラ・ラ・ランド」の監督さんの、2014年の映画です。この
70年代のSFは体質に合わないという話は何度かした。 はっきり言って面白いと思う作品は過去読んだ中ではほとんど無かったわけだが、なぜだかSF界隈では「必読の書」とされている作品も多い。本書もその一冊で、だから手にとったのだが、実のところ、年配のSFオタにバカに
自作PCの何が良いって、全てを己の意のままにできるということだ。なかなか自分の意のままに行かないことも多い生きづらい世の中だが、これだけは別だ。PCを自分で組むことだけは、誰にも邪魔されない。 金さえ許せばパーツは選り取りみどりで、好きなようにカスタマイズ
イラン革命に伴う米国人救出作戦のお話なのですが、当時の世界情勢をよく知らないとちんぷんかんぷんかもしれません。 おそらく日本人の大部分は記憶の彼方、というか、生まれてもいない方も多いくらいの時代の話で、いまや世界史の教科書に載っちゃうような事件だった(ら
「ブログリーダー」を活用して、haruharapさんをフォローしませんか?