週に一度、下の子供のプレクラスがある日は 上の子供と一緒に幼稚園へ連れていく。 給食のでないプレクラスの荷物は多い。 お弁当にタオルに連絡帳、都度持ち帰る上履きにおむつ 最近パンツを履かせて登園させているので トイレが失敗した時用の替えの着替えとパンツも。 朝からお弁当を作り、2人に朝ごはんを食べさせて 登園の支度をさせる。 家を出るまでに時間がかかる。 プレクラスのある日はぎりぎりセーフ…
結婚してから、この9年。 ずっと不要なものを手放したくて、いろんなものを捨ててきた。 拍車がかかったのは、3・11のあと。 計画停電で、炊飯器を使うのをやめて 鍋でごはん炊けばいいじゃん、と思って ついでに古いコーヒーメーカーも捨てた。 比較的大きなものを一気に二つも手放して、気持ちがよかった。 そう、ものを捨てることは、私にとってこの上もない快楽だった。 一説によると、人は他人から褒められた…
まもなくこのトンネルを抜けるだろう。 まだまだ先は楽観できないけれども 今までより辛くなることは、たぶん、ない(と思いたい) 長くもなく、常に真っ暗なわけでもなく、だけどそこには地獄があった。 あっという間のようでいて、果てしないようでもあり 死にたくなるほどつらくもあり、かけがえのない恵まれたひとときだった。 2人目を出産してから少し前まで、育児はずっと地獄だった。 1歳10ヵ月差の子供2人を…
圧力鍋を捨てることにした。 フィスラーのようにコンパクトでお洒落で蓋が透明なんてものじゃない。 蓋は本体と同じくらい重く、振り子がシュンシュン回るタイプ。 とても片手ではもっていられないし、洗いにくいことこの上ない。 鍋は寸胴に近く、ねずみ色の、とにかく好きになれるところがひとつもない 昭和の香りが色濃く残る圧力鍋だった。 圧力鍋は結婚してしばらくしたころ、母がくれた。 「昔結婚式の引き出物…
ふと、マイホームが欲しいなと思った。 二ヶ月ほど前のことだ。 新築の一戸建て。 内装にこだわりはないから、誰にでも使いやすいように作られた建売りでいい。 二階建てで、駅徒歩10分。 小学校が荒れてなくて近いこと。 イ〇ン以外のスーパーが近いこと。 庭はいらない。収納も多くなくていい。 洗濯物をたくさん干したいから、バルコニーはたっぷりほしい。 条件をあげ始めたらキリがない。 一時期、突然熱病…
10代のころは、心のなかに引き出しを作っているという自覚もなく ただやみくもに、あまり合理的ではないけれど それを上回る熱量をもって、いろんなものを見たり読んだり聞いたりしていた。 あの頃自分を駆り立てていたものは知識欲だった。 大学を卒業するまでにさらに細かく引き出しを増やしていき 就職してからはその中身を食いつぶしつつ、 時々少しだけ無理や背伸びをして新しい引き出しをつくった。 30も半ばを過…
子供を2人も産んでなにかが落ち着いたのか 最近自分の死期について考えることがある。 父は4年前に大腸癌で死んだ。 見つけた時点でステージ4。 癌にステージ5はない、つまり末期だった。 父はそれで重度の鬱病になり、 それから2年は別人のようになって 枯れた植物のようにひっそりと家ですごした。 最初の手術のあと、癌の治療は一切できず、 かえってそれが良かったのか 最後まであまり痛がらなかった。 父…
もう10年以上も昔に見た映画だからかなりうろ覚えなのだけど ニーノ・ロータ監督の「路上」で、 「私はどんなふうにこの世界に存在すればいいの?」というようなセリフがあった。 演じているのはニーノ・ロータの奥さんで、あどけない少女とも 知的障害のある妙齢の女性とも判別のつかない役だった。 確かベンチに座って言っていたのだと思う。 その時、ああ、わかるなぁ。と思ったのでとても記憶に残っている。 私は…
子供が苦手だ。どう接していいのかわからない。 自分が子供を産んで、わが子は可愛いし友達の子どもとはうまく接することができるようにはなったと思う。 それでもやっぱり「子供はみんな可愛い」とは思わないし、横暴をはたらいたり公共の場で好き勝手している子供を見るとうるさいし迷惑だと感じる。 わが子には可能な限りいろんなことをしてやりたいと思っているけれど、同時に自分は育児に向いてないんじゃないかと思う。…
いま猛烈に気になっている本「ぼくたちに、もうモノは必要ない」 ミニマリスト名乗るなら電子書籍版も売ってくれよ! と思っていたら、25日に発売されたとのこと。 最近、この手の本がたくさん出ているのでうれしい。 親の遺品整理で懲りた人もたくさんいるのだろう。 かくいう我が家も夫祖父母の残したものがすごかった。 というか今でもすごくて、これ片付けていいなら よろこんで片付けるのになあ、と毎回帰省のた…
どうしてそんなことを考えたのか忘れてしまったが すこし前に自分の薄情ぶりを自覚した。 我ながら性格が悪いとは思っていたけれど、 薄情だから性格が悪いというほうがしっくりくる。 薄情者―これよりぴったり自分を表す言葉はない。 自分の居場所を見つけたような気がしてものすごく腑に落ちた。 父が末期癌だったときも、頻繁に見舞いにいったり 実家を支えようとしていたりしたけれど 心のなかでは、時折いつ死ぬ…
子供が産まれてから一年四ヶ月が過ぎた。自分以外のなにかになってから初めて体内を切り開かれてから小さな生き物にとっての絶対的存在になってから同じ年月が過ぎたということ。身体は膨らみ、また元に戻り、あれだけもてあましていた私の自意識は産後の睡眠不足や流れる日々に溶けていき今ではこうしてなにかを書きたいという気持ち…
桜庭一樹の小説が映画化される、と知ったのは妊娠中のことでああ観に行けないなあと思っていた。浅野忠信と二階堂ふみ、という組み合わせがなんとなくしっくりこなかったのもあって落ち着いてからDVDで観るかぁと諦めていた。けれども映画が公開されて、二人が身を寄せ合うポスターを見て監督のインタビューなんかを読んだりしているうちにこれは行かな…
三年日記を購入した。書くスペースは少ないし、三年続くかどうかもわからないのにあんなダサいもの誰が買うのだろうと思っていた。今よりもっともっと若くて、発言する機会のない自分の考えをすべてノートに書き留めなければ気が済まなかった年頃のことだ。インターネットが普及する前、心をひらける友達を持たなかった私があの頃シャーペンにお気に入りのノートで綴っていた日記は
夜風が気持ちいい季節になった。出産してからというもの、暗くなってから外を歩くことがなくなった。娘を寝かしつけて、カーテンの隙間からそよそよと忍びこんでくる風にようやくそういう季節なんだなと実感する。秋から冬にかけての日没後とはちょっと違う寂しさ。まだ家に帰りたくなくて、もうすこし外にいたいけど少しさみしくもある。そんな気持ちを覚える肌寒い夜道をひとりでゆっくり…
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