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  • 実家じまいは相続放棄で解決できるの?

    みなさんこんにちは、司法書士の西川です。 久々のブログ更新です。長らく休んでました、すみません...。 今日は実家じまいについての話題です。 実家が空き家になってしまうので、どうしようか。 このように考えている人は多いのではないでしょうか。 そんな方がまず考えるのが実家を売却したらいいのではないか、ではないでしょうか。ただそうはいっても、立地がすごくいいとか、建物の築年数が浅いなどのような好条件でない限りなかなか買い手が見つからないのが現状です。 そこで、次に考えるのが相続放棄です。 相続放棄をすれば、実家じまいの問題を解決することができのでは?と考える方もいると思います。 果たしてそうでしょ…

  • 家族信託における信託財産責任負担債務とは何か?

    家族信託を組成していると多くのケースで聞かれることがあります。 それは、「家族信託をしている途中で損害が出た場合、誰がその責任を取るのですか?」という点です。 例えば、不動産であれば家族信託をすると委託者から受託者に名義が変わりますが、この場合はその責任の所在が分かりづらいですよね。 このように「受託者が信託財産に属する財産をもって履行する責任を負う債務」(信託法2条9項)のことを信託財産責任負担債務といいます。 信託財産責任負担債務とは? いきなり信託財産責任負担債務といっても分かりづらいですよね。 簡単に説明しますね。 委託者の有する財産を信託財産に組み入れると、それ以降、当該財産は信託財…

  • 家族信託普及協会ってどんなとこ?

    TVや雑誌に取り上げられることが増えたので、家族信託は随分普及してきたようですが、どんな制度なのかまだまだ十分に浸透しているとはいえないですよね。 家族信託は制度設計の自由度が高いので利便性がある反面、それぞれの家族の状況に合わせた適切な設計の難しさがあります。 そのために間違った提案がなされてしまうこともあるでしょう。また、この制度を悪用して、高齢者や障がい者の財産を搾取しようとする個人・団体が現れる可能性もあります。 そんなときに、頼りになる一般社団法人家族信託普及協会(https://kazokushintaku.org/)という団体をご存知でしょうか。司法書士、弁護士、行政書士、宅地建…

  • 家族信託の手続きの進め方とは?

    家族信託がよく利用されるようになってきていますが、先日あるお客様から次のような相談を受けました。 「家族信託を利用したいけど、どのような流れで契約等を進めていくことになるのでしょうか。教えていただけないでしょうか。」 どのような流れで家族信託が組成されるのか分かりづらいですよね。 今回はその流れを簡単に説明しますが、大まかな流れは以下のようになろうかと思います。 1.信託の内容を決定する(信託の目的、受託者、信託する財産等) 2.信託契約書を作成する 3.不動産登記をする 4.信託口座を開設する それぞれ詳細を見ていくことにしましょう。 1.信託の内容を決定する(信託の目的、受託者、信託する財…

  • 家族信託契約書を作成する際の注意点とは?

    私たち専門家は、家族信託の契約書を作成する機会が多いわけですがどのような点に注意して作成しているのでしょうか。 家族信託の契約書はネット上で多く出回っているようですが、それを元に作成するだけでは不十分です。なぜなら、信託契約書は依頼者や家族の考えやその構成などによって内容が大きく違ってくるからです。また、将来起こりうる様々なことを想定しなければなりません。それらを踏まえて、誰がどのように財産を管理、処分し、そしてその財産を誰が承継するのか。もし、財産を預かった者(受託者)や利益を得る者(受益者)が先に亡くなった場合どのように取り扱うのか等を決定しておく必要があります。 例えば、「受託者の権限と…

  •  家族信託の基本的な仕組みと委任契約の違いとは?

    家族信託は財産を「家族に託す」わけですが、同じような手法として委任契約があります。この2つの制度はどのような違いがあるのでしょうか。 今回はその点について解説いたします。 その前に家族信託の基本的な構造を理解する必要がありますよね。 家族信託の基本的な仕組みは? たとえば、次にような具体例を挙げて説明することとします。 「財産を持っているAさんは、自身の老後が心配なので息子であるBに対して自分の財産の一部を託し、Bさんはこの財産を運用して将来Aさんが認知症等になった時に活用して欲しい。」 と依頼したとします。 このようなケースが最も典型的な家族信託の利用例ですが、この場合の財産を託すAさんを「…

  • 銀行の抵当権の付いた不動産でも信託できるのか?

    「銀行の抵当権が設定された不動産を家族信託することはできるのでしょうか」 そういったご質問を受けることがあります。 銀行等の抵当権の付いた不動産を信託することは可能ですが一定の条件があります。 それは、担保を設定している銀行等の協力が必要となるということです。 不動産を信託した場合は所有権が移転することになるため、銀行等の同意が得られれば信託することができます。名義を取得する者への債務引受を条件とする場合が多いでしょうが、そのような条件を無しに信託できる場合もあります。 「信託により、銀行等に法的なリスクは生じるのか?」 例えば、抵当権の付いた不動産を信託した場合、抵当権は消えることなく信託不…

  • 詐害信託(さがいしんたく)とはどのような信託なのか?

    詐害信託(さがいしんたく)とは? 家族信託を組成する上で、目的設定が重要であるということを以前ブログで記載しましたが、委託者が債権者を害することを目的として信託をする方もいます。これを詐害信託(さがいしんたく)といいます。 例えば、委託者がその所有する1000万円を全て信託財産として信託を設定するとします。これにより委託者の手元の財産は減少します。もし委託者に債権者がいた場合は、この信託によって1000万円をアテにすることができなくなりますよね。そうなると委託者に対する債権者の利益を害する恐れがあります。 委託者の財産を家族信託すると、この信託財産は委託者の固有の財産とは離脱して、受託者が当該…

  • 家族信託⇨遺言の順番で内容が重複した場合の取り扱いは?

    家族信託を利用する際に相談を受けたものを解説します。 以前、「遺言⇨家族信託の順番で内容が重複した場合の取り扱いは?」という記事を書きました。今回は、「家族信託を先に組成したあとに遺言書を書いた場合はどのような取り扱いになるのか。」という点について記載しました。 家族信託⇨遺言の順番で内容が重複した場合の取り扱いは? 信託の組成を契約によって行うのかそれとも遺言によって行うのかによって結論が違いますので解説いたします。 遺言による家族信託⇨遺言書作成の場合 先に書いた遺言による信託と後から書いた遺言書の両方がある場合、遺言書が複数あるということになります。このような場合は、基本的に後から書いた…

  • 家族信託で何の財産を信託すべきか

    さて、家族信託を開始するにあたってよく聞かれるのが、様々な財産がある中で何を信託したらいいのでしょうか?という質問です。 家族信託は遺言書のように「全ての財産を信託する」ということができません。そのため何の財産を信託したらいいのか、というのを考える必要があります。 では、どのような財産を信託財産としたらいいのでしょうか。 家族信託で何の財産を信託すべきなのか 何の財産を信託したらいいのかを考えるポイントは、何の為に託したいのか?(目的)を考えるところからスタートすることになります。この点については、専門家の意見を参考にすることも大事ですが、やはり目的に沿うにはどの財産を信託し、誰に託すのが適切…

  • 家族信託を利用するにあたっての課題とは?

    様々な場面で家族信託が効果的であるということが浸透してきたように感じます。しかし、実務を行っていく中で、いくつかの課題があることが分かってきました。今回はその課題について記載しようと思います。 (1)家族信託には身上監護権がない(成年後見制度との比較) 家族信託は成年後見制度と違って身上監護権がありません。そもそも制度趣旨が違うので当然ではあります。なので、依頼者本人の財産の積極的な管理を主な目的とするのではなく、依頼者の身上監護を目的とするのであれば、成年後見(任意後見)制度を利用することになります。ただし、家族信託も施設に入所した本人の財産を管理することで、間接的に身上監護を実現することは…

  • 家族信託での必要書類とは?

    家族信託を組成する際、どのような書類が必要になるのかを質問を受けることがあります。 今回はその点について記載します。 家族信託に必要になる書類とは 一般的に必要とされるものとして、次のようなものです。ただし、各事案に応じて追加の資料が必要となるケースもあります。詳しくは相談される専門家の方に直接ご確認いただくのが一番 かと思います。 委託者と受託者の実印及び印鑑証明書(3ヶ月以内のもの) 委託者と受託者の運転免許証等の本人確認資料 信託に関わる方の戸籍謄本・住民票 不動産の固定資産評価証明書、名寄帳 不動産の登記識別情報(登記済権利証) 委託者と受託者の実印及び印鑑証明書 公証役場と法務局(不…

  • 子供(受託者)が信託財産を目的以外で使用する可能性があり不安をお持ちの方へ

    ご自身の認知症などの対策のために家族信託を利用して財産を子どもを受託者として信託しようとする方が増えているようです。同時に、受託者である子どもが信託された財産を使い込んでしまうことを心配している方も増えているようですね。 信じて託せないのであれば家族信託はすべきではない 結論から申しますと、家族信託は家族を信じて財産を託すものですので子供(受託者)が信頼できないのであれば、そもそも家族信託をしない方がいいのかもしれません。 消極的な財産管理を行う成年後見制度と違って、家族信託は積極的な財産管理を行います。成年後見のような消極的な財産管理であればどの家庭においても全く同じとは言いませんが、同様な…

  • 家族信託と遺言信託の違いとは?

    遺言信託とは何? 信託銀行が提供している「遺言信託」は、信託法上の「信託」とは関係ありません。では、一体何なのかと言うと、信託銀行が遺言書を作るサポートを行い、その後遺言書を保管して、遺言の効力が発生したら遺言を執行をするという一連のサービスを総称して「遺言信託」と呼ぶのです。 遺言信託は信託銀行の手厚いサポートを受けて遺言を作成、保管、執行を行ってもらえますので、大変便利な制度です。ただし、原則として公正証書遺言のみ作成、保管を受け付けているため、ご自身が書かれた自筆証書遺言など公正証書遺言以外の形式の遺言は遺言信託することはできないようです。 結局のところ遺言信託は民法上の遺言ですから、当…

  • 家族信託と商事信託との違いは?

    商事信託とは 商事信託は、信託業の免許を受けた専門の会社や銀行が受託者となって資産を管理します。よく耳にする○○信託銀行というのがそれです。商事信託のメリットは専門的な知識をもった受託者が財産を管理するので安心感があり、不正やリスクが低いです。また、財産を安全に運用してもらえるので、自身で財産を管理する場合に感じられる負担を軽減することがもできます。一方で、家族信託に比べて財産の規模、資産の種類によって信託できないものがあり、不動産や未上場の株式などは商事信託できないことも多くあります。そして、何よりもコストが掛かるというのがデメリットです。商事信託の契約を締結するだけで100万円以上必要だと…

  • 家族信託の受託者は誰が資格者として適任か? 

    家族信託を進めるに当たって、信託の目的と同様に重要な決定事項があります。それが「受託者は誰が資格者として適任なのだろうか?」という点です。 今回はその点について記事を書きます。 誰を受託者(財産を預かる人)とするのが最適か 家族信託を利用する際の受託者を誰にするのか、という点は非常に難しい問題ですが、基本的には委託者にとって身近で堅実な親族を選任することになろうかと思います。信託には、託す側、託される側双方に強い信頼関係が必要になりますので、ほとんどのケースが子や孫などの親族を選任することになるでしょう。 なお、私は最終的に財産を引継ぐ予定の者を受託者とするケースが多いように感じます。ただ、そ…

  • 家族信託の目的の決め方とその注意点とは?

    みなさんこんばんは。 先日ビアガーデンに行ってきました。割引チケットを大量に購入したのですが、現時点で結構余ってしまっています。仮に、この枚数を自分で毎日行って使用したとすると、健康面で体にとんでもない反動が出てきそうですね。。(笑) 家族信託の信託目的の決め方と注意点 さて、家族信託を進めるにあたって注意すべき点は多々あります。その中でも、今回最も重要な点の1つである「信託目的」について言及します。 実際に「家族信託を進めるにあたってまず何から検討したらいいの?」という質問はよく聞かれます。 私は上記の相談があればまず、「何の為に信託したいのか?」という家族信託の中心となる部分を検討するとこ…

  • 家族信託は節税になるの?それともならない?

    みなさんこんばんは、暑い日が続きますね。先日夕方、砂浜に散歩行きましたが浜風が気持ちよかったです。(日差しは相変わらずでしたが。。) なかなか機会がないのでいいものですね。 さて、家族信託が相続対策として利用されることが多くなってきました。 その際にお客様からよく聞かれるのが「節税対策として利用するとメリットがあるのでしょうか。」という点です。 やはり、節税効果があるかどうか、気になりますよね。 今回は家族信託を税金面で記事を書きます。 家族信託を利用しても直接的に節税のメリットはない 結論は、家族信託を利用しても直接的に節税効果はありません。 相続税の評価をするにあたって、信託財産については…

  • 家族信託のデメリットとは?

    みなさんこんにちは、もうそろそろお盆休みですね。 ただ、来週は台風が来るようですし、少し心配です。 さて、家族信託が世間に浸透してきているようですが、デメリットはないのでしょうか? もちろん、どんな制度でも良いことばかりではありません。。成年後見制度と比べて家族信託はメリットがクローズアップされがちですが、デメリットはないのでしょうか。 今回は、触れられることが少ない家族信託のデメリットについて記事を書きます。 家族信託の4つのデメリット 1.家族信託では節税対策にならない 家族信託は相続対策になりますが、それはあくまで「財産承継についての対策」であり、「相続税の対策」として利用することはでき…

  • 3分でわかる!家族信託のコストシュミレーション

    皆さんこんばんは。 かなり暑い日が続きますが、心なしか今日の今朝は少し暑さが和らいできたように感じました。お盆ももうすぐですし、秋が近づいてきているのかもしれませんね。 さて先日、家族民事信託の利用にあたって、どれくらいのコストがかかるのかを記事にしましたが、やっぱり分かりづらいというご意見を頂きます。 今回はそんな皆さんにいくつかの事例に当てはめて具体的に解説いたします。 【ケース別】費用シミュレーション ここではケース別に費用のシミュレーションをしてみたいと思います。 依頼する専門家や信託する財産額、種類によってかかる費用は大きく増減しますので、費用シミュレーションはあくまで目安として参考…

  • 家族信託にかかるコスト(費用)は?

    皆さんこんばんは。じめじめ蒸し暑い時期に突入しています。 先日壁掛け扇風機を買いました。 上から風が来るので、空気が循環し心地いい風を送ってくれます。 しかも、邪魔にならないし、エアコンと併用するので電気代の節約にもなります。 今年の夏は大活躍してくれそうです。 さて以前、家族信託を利用する際の費用について記述しました。 意外に好評だったため、改めて内容を精査しましたのでご覧ください。 家族民事信託にかかかるコストは? 家族民事信託は非常にメリットの多い制度ですが相応の費用がかかります。 信託する財産の額や財産の種類・数によって費用は大きく増減します。特に信託財産に不動産が含まれるのか含まれな…

  • 遺言書の検認の必要性

    大切に使っていた冷蔵庫が壊れました。氷が作れなくなったのです。 これには、10年保証を付けていました。 調べてみるとこの冷蔵庫は買ってから、10年と1か月を迎えていました。 あと1か月早ければ・・・ 電気屋さんに修理を頼むと4万円かかるし、そのほかの部分も順番に壊れていくので、修理をするよりは、新しいものを買ったほうがいいと言われ、さらにショックを受けました。 噂ですが、冷蔵庫は10年経つと壊れるようにできているそうです。ずるいですよね。 先日、このような電話がかかってきました。 「家庭裁判所から『遺言書を検認しますので、立ち会われるように通知します』という旨の書類が届いたのですが、遺言書の検…

  • 農地は家族信託できるのか?

    暑い日々が続いていますね。 香川県は日本一のうちわの生産地だとご存じでしたか?今では、広告のツールであったり、祭りの宣伝であったり、さまざまなデザインを施し国境を越えたひそかなブームになっています。 先日テレビを見ていると、うちわを研究している大学の教授がうちわについて熱く語っていました。 そこではアナウンサーがある質問をしていました。 「一番ベストな扇ぎ方は?」 私は、どうしてもそれが知りたくて前のめりになりました。 すると、教授は、 「自分の好きなように扇いでください。」と言いました。 まぁ、そういうことですね。 農地は家族信託できるのか? さて、先日このような相談を受けました。 「私は高…

  • 「相続させる」旨の遺言と異なる遺産分割協議の成立の可否は?

    先日、従弟が事故に合ったそうです。 赤信号を無視してきた車と接触したそうです。 幸い両者ともケガはなく、従弟は首が少し痛いだけと言っていましたが、車を見るとエアバックは飛び出し、フロントは痛々しく潰れていました。 シートベルトの大事さを改めて痛感したそうです。 いつ事故に合うかはわかりません。 日々気を付けて運転しないといけないですね。 さて、先日このような相談を受けました。 「父が先日亡くなりましたが、その際、公正証書遺言が見つかりました。そこには、父が住んでいた住宅を私に相続させる旨の記述がありました。しかし、私は別に居宅を構えており欲しくありません。 そこで、他の相続人である兄と妹との間…

  • こんなケースは相続人になる? ならない?

    みなさん、こんにちは。 蚊が多く飛ぶ季節になりました。 寝ているときに耳元でささやく蚊の声は不快としか言いようがありません。 蚊取線香や、ワンプッシュで蚊がいなくなるスプレーをしますが、即効性はありません。 やはりやっつけるしか快眠する方法はないのですね。 さて、普段わたしたちは様々な方法で相続に備えての対策を行っていますが、誰が相続人になるかは、相続の一番の基本です。 以前、「自分が亡くなった時の相続人は誰なのか?」という記事を書きました。 配偶者の有無、子どもの有無など様々なケースで相続人が相続する割合が変わることが分かります。 でも、「配偶者といっても離婚した配偶者は相続人になるの?」「…

  • 信託契約書は紛失の恐れがあるので公正証書で作成しよう!

    みなさん、こんばんは。 先日G20サミットが大阪で開催されました。 お隣の兵庫で仕事があり行く予定にしていたのですが交通規制の影響もあり、急遽キャンセルに。 各国の代表者が大勢いらっしゃるわけですから当然ですよね。 甘く見ていました、反省。 さて、以前から「家族民事信託の契約書は公正証書で作成した方がいい」という内容のブログを書いていますが、今回は最終回の第5回目です。 分かりやすいように解説しましたので最後までご覧ください。 家族民事信託契約書は公正証書で作成しよう おさらいになるのですが、そもそも家族民事信託契約書は私文書で作成できますが、私はよほどの特別な事情が無い限り公正証書で信託契約…

  • 家族の「相続」が「争族」になってしまうのはどんな場合?!

    みなさんこんばんは。 随分暑くなってきました。ビールの美味しい季節ですね。 もう少しで梅雨も明けるとのことで、本格的な夏ももうすぐです。 さて、ご家族の仲が円満であって欲しいというのは誰も願っているのではないでしょうか。しかし、実は「相続」がきっかけで家族が「争族」になるという悲しい現状が数多くあることをご存じでしょうか。 そして、それは 「ウチには財産なんて大してないし、相続で揉めることなんてない。」 「仲が良好なウチの家族が争うなんてありえない。」 と考えている方こそが注意しなければならないのです。 なぜ「争族」が起こるのか? わたしは以前、「遺言書を書いておく必要性の高い事例」ということ…

  • 家族信託を設計する際の主な5つの方向性

    先日、子供を保育園に送っていくとプールが設置されていました。 子供たちは喜々とした表情を浮かべて、とても楽しみにしているように見えました。 子どもの好奇心にはパワーをもらい、私も童心に帰って泳ぎたくなりますね。 さて、家族(民事)信託を進めるにあたっては様々なパターンがあります。 そのため、まずはお客様からのヒアリングによって方向性を決めないといけません。 大きく分けると主に下記の5通りあります。 ① 認知症対策 ② 生前の財産管理対策 ③ 遺産分割対策 ④ 共有財産対策 ⑤ 数次相続対策(受益者連続) それぞれの特徴を見ていきましょう。 ①認知症対策 誰もが認知症に対する不安を抱えています。…

  • 登記する際の信託目録への記載事項で有効であるので公正証書で作成しよう

    みなさん、こんばんは。 先週末、地元ではホタル祭りがありました。 少し田舎に行くとまだホタルがいるみたいなので、時間が合えば見に行きたいなと思っています。 さて、以前から「家族民事信託の契約書は公正証書で作成した方がいい」という内容のブログを書いていますが、今回は第4回目です。 皆様からの声をお聞きし、分かりやすく解説しましたので、最後までご覧頂ければ、幸いです。 家族民事信託契約書は公正証書で作成しよう おさらいになるのですが、そもそも家族民事信託契約書は私文書で作成できます。 しかし、私は公正証書で信託契約書を作成することをお勧めしています。 それは次の5つの理由から私は公正証書での作成を…

  • 「徹底比較!!家族民事信託と成年後見制度のコストパフォーマンス」

    みなさんこんばんは、6月になって蒸し暑くなってきました。 我が家のシェルティも早くも陰を探して徘徊しています。 休日にでもペットショップに行って毛を刈ってあげようかと思います。 さて、家族民事信託は成年後見制度と様々な面で比較されるわけですが、その中でも皆さんが気になるのがやはり「ランニングコスト」だと思います。 今回はその点について比較をしながら解説したいと思います。 家族民事信託を利用する際のコストは? 家族民事信託を組成する場合、開始に際して専門家へのコンサルティング報酬及び登記費用、公正証書作成費用がかかります。 専門家(弁護士・司法書士等)へのコンサルティング報酬は基本的には自由です…

  • 家族(民事)信託を活用すれば認知症後も暦年贈与は可能なのか?

    皆さん、こんにちは。 最近多くの種類の野菜の収穫の時期なのか、お客様からいろんな野菜をもらうことがあります。特に、玉ねぎを多くいただくことがあり、おかげで毎日玉ねぎのスライスを食べています。なんとなく血液の流れが良くなって体調がいいような気がします。ありがたいことです。 さて、先日法律相談の場で次のような相談を受けましたので紹介いたします。 「相続対策のため親から生前贈与によって金銭を受け取っているのですが、親が認知症になった場合でも家族(民事)信託を利用していれば引き続き生前贈与による金銭を受け取ることは可能なのでしょうか?」 これはなかなか難しい相談でした。最終的には税金についての専門家で…

  • 家族民事信託にかかるコスト(費用)は?

    皆さんこんばんは。暑くなってきましたが、皆さんは体調はいかがでしょうか。 私は最近子どもの面倒を見る機会が多いのですが、慣れてないからか、もの凄く泣かれてしまいます。 そんな場合はすぐにおかあさんにバトンタッチしています。 バトンタッチしたらすぐ泣き止むので、母は本当に偉大ですねぇ。心から感謝です!! さて、家族民事信託の利用を検討されている方の中で、 「家族民事信託が素晴らしい制度だということは分かったのですが、手続き開始にはいくらくらい費用がかかるんだろう。」 と不安にされている方が多くいらっしゃるようです。 今回はそんな皆さんが気になる家族民事信託のコストについて解説いたします。 家族民…

  • 成年後見人の報酬ってどれくらい支払われるの?

    みなさんこんばんは、ここ最近忙しくてなかなか時間が取れなかったのですが、ようやくまとまって時間が取れたのでブログを大きくカスタマイズしました。 記事が読みやすくなったと思いますので今後とも是非ご愛顧ください。 さて、家族民事信託の話題を中心にブログを書いていますが安心した老後を実現しようと思えば遺言や贈与など他の様々な制度の利用を検討する必要があります。 そして、その中に成年後見制度があります。今回は、その成年後見制度で一番気になる「後見人の報酬」について記述します。 皆さん、 「後見人の報酬額はいくらぐらいなの?」 「人によって報酬額は違うの?」 など、多くの疑問を持たれているのではないでし…

  • 注意しよう!!なるべく避けるべき遺言の内容とは?

    みなさんこんばんは、かなり5月に入り朝夜はまだ涼しいですが、日中は随分暑くなってきましたね。 夏はもうすぐそこまで来ていますね。 さて、少子高齢化、価値観の多様化によって家族の在り方も様々になってきました。それに伴い、遺言書を書いておく必要性が高いケースが相対的に増えてきたように感じます。 盛んに世間でも遺言書を書いておくべきだ、言われています。 では、どのような内容でもいいから遺しておけばいいのでしょうか。 もちろんそんなことはありません。 逆に遺言書があることによって揉めてしまうというケースも散見されます。 今回はそのようなケースを紹介し、避けるべき遺言書の文言を紹介します。 なるべく避け…

  • 先に書いた遺言と後から組成した家族民事信託の内容が重複した場合の取り扱いは?

    みなさんこんばんは、かなり5月に入り朝夜はまだ涼しいですが、日中は随分暑くなってきましたね。 夏はもうすぐそこまで来ていますね。 遺言⇨家族民事信託の順番で内容が重複した場合の取り扱いについて 先日お客様からの相談をここで紹介いたします。 「以前、財産の全部を長男に相続させる旨の遺言を書いたのですが、今回、そのうちの一部の財産を長女に信託することになりました。当初の遺言と内容が重複することになるのですが、このような場合どちらが優先されることになるのですか。 」 上記の相談のように遺言書と家族民事信託を併用して利活用することは大いに効果的であり、普段私たちも推奨しています。では、今回のように内容…

  • 家族民事信託が必要とされる3つの理由とは?その2

    みなさんこんばんは、暑苦しい日が続いていますがみなさんは体調は如何ですか? 実は、先日私の知人がインフルエンザを患ったようです。(しかも2人...!!) 今、私に移ると非常に厄介なのでうがい手洗いをしっかり行っています。 と言いつつも、このブログを書いている今少し熱っぽいです。早く休みます。。 さて、家族民事信託でしか解決できない問題点についてブログに記載しましたが、今回もその問題点について違った視点で指摘したいと思います。 おさらいになりますが、家族民事信託でしか解決できない主なメリットとして以下の3点があります。 今回は「2.資産の承継についてのメリット」という点を解説いたします。 資産の…

  • 家族民事信託が必要とされる3つの理由とは?その1

    みなさんこんばんは、先日久しぶりに甥っ子の子守をしましたが、なかなかの生意気小僧になっていました。本当に成長が早いものですね。 さて、家族民事信託の利用が全国的に進んできているようですが、なぜ注目されているのかここで改めて解説いたします。 ズバリ家族民事信託を利用しなければ解決できない問題があるからです。 家族民事信託を利用する3つのメリットとは? 家族民事信託を利用するメリットとして以下の3点が考えられます。 今回は「1.資産の管理についてのメリット」という点を解説いたします。 資産の管理についてのメリットとは? 近年、少子高齢化がさらに進行して、高齢者の財産の管理方法が問題となっています。…

  • 必読!!遺言書を作成しておく必要性の高い事例 パート2

    みなさんこんばんは、先日久々に野球の大会がありました。 1試合のみの出場でしたが次の日身体が筋肉痛で辛かったです。 やはり定期的に運動はしないといけないですね、昔のようにはいかないですね。 さて、以前トラブル防止のためにも遺言書を作成しておいた方がいいケースということで以下の6つのケースを紹介させていただきました。 そのうち①~③のケースについては既出のブログに詳細を記載しました。 munehisa0721.hatenablog.jp ④~⑥のケースについて解説いたします。 ④ 財産を承継させたい者に相続する権利がないケース 被相続人に内縁の妻がいる場合、内縁の妻への相続権はありません。(下図…

  • 必読!!遺言書を作成しておく必要性の高い事例 パート1

    みなさんこんばんは、最近日が明けるのが早いので朝が早くなってきました。 夏はもうすぐそこまで来ていますね。 適度に水分補給をして熱中症には気を付けないといけませんね。 さて、先日お客様からの相談をここで紹介いたします。 「遺言書を作成しておいた方が残された遺族にとって争族となる危険性が低いので推奨するということを新聞で見たのですが、その中でも特に遺言書を作成しておいた方がいいケースはというのはあるのですか? 」 確かに遺言書を書かずにいるより、きちんと遺言書を遺しておくことで争いを未然に防ぐことができ効果的です。 今回はその中でも特に遺言書を作成しておいた方がいいケースを紹介します。 遺言書を…

  • 「特別受益(とくべつじゅえき)の持ち戻し免除の意思表示推定」

    みなさんこんにちは、5月になり随分と暖かくなってきましたね。 少し暑い日もあるくらいです。 それに伴って花粉も随分飛んでいるようで、花粉症の僕にとってかなり辛い時期です。 さて、ここ数回にわたって民法の改正についてを取り上げてきましたが、改正ポイントはまだ多くあります。 今日はそんな改正ポイントの中の、「遺産分割」についての見直し点を説明いたします。 「遺産分割」についての改正ポイントは2点あります。 ・特別受益(とくべつじゅえき)の持ち戻し免除の意思表示推定 ・遺産分割前における預貯金の仮払い制度 今回は遺産分割に関する改正点のうち、「特別受益(とくべつじゅえき)の持ち戻し免除の意思表示推定…

  • 家族(民事)信託を利用中、委託者(=財産を預ける人)が途中で亡くなった場合はどうなるの?

    みなさんこんにちは、ゴールデンウィークはどのようにお過ごしでしたか。 わたしはどこにも行かずに家族団らんをする毎日でした。 このような過ごし方も落ち着いていいものですね。 さて、先日ある依頼者から次のような相談を受けました。 相談者A(72歳) 「私(相談者A)が亡くなったあとは、妻Bの平穏な生活を確保し、妻Bが亡くなったあとは、子供Cに信託財産を承継させるという内容の家族民事信託を利用しているのですが、私(A)が亡くなった場合、家族民事信託は終了するのでしょうか、心配です。 」 相談者Aの不安はよく分かります。委託者(=財産を預ける人)が亡くなった場合に家族民事信託が終了するとなると妻Bの平…

  • 受益者が複数いる場合の意思決定はどのようにするの??

    みなさんこんばんは、あっという間に令和の時代ですね。時間が経つのはほんとうに早いものです。 一日一日を大切にしたいですね。 さて、家族民事信託を進めていく中で、利益を享受する受益者が複数となるケースがあります。 以前、次のような質問を受けたことがあります。 相談者・23歳男性 「わたしは父の財産を受託者として預かり管理していますが、その管理について受益の意思決定に従うと聞きました。ただ、今回その受益者が2人いるわけですがどのようにして意思決定に従えばいいのでしょうか。 」 受益者が複数いる場合の意思決定の方法とは? たしかに、受益者が複数いる場合の意思決定はどのようにするのか分からないですよね…

  • 特別受益(とくべつじゅえき)とはいったい何?

    皆さんこんばんは、とうとう10連休が終わりましたね。 明日からまた頑張っていかないといけないです。 ブログの更新を令和の時代でも続けてまいりますのでよろしくお願いします。 原則となる法定相続とは? 相続が起こるとき、一般的には法定相続人が法定相続分に応じて遺産分割をするのが原則です。詳細については過去のブログ記事を参照くださいね。 munehisa0721.hatenablog.jp 特別受益とは? 相続が発生した場面では、特別受益(とくべつじゅえき)が問題になることが多くあります。 そもそも特別受益とはいったい何でしょうか。一言で言うと、「被相続人(亡くなった方)から特別に利益を得た相続人が…

  • 家族(民事)信託を組成した場合の固定資産税の取り扱いとは?

    みなさんこんにちは、いよいよ令和の時代が近づいてきましたね。 昭和から平成に変わる時はまだ小さかったのであまり記憶が無いのと、急だったので実感が無かったのですが、今回は時代の移り変わりをしっかり見れそうです。 さて、家族民事信託を進めていく上で様々な税金が関わってきます。 例えば、信託登記を行う際の登録免許税などがあります。でも、皆さんがもっとも気になるのは固定資産税ではないでしょうか。 固定資産税は毎年課税されますので一番気になりますよね。 土地・建物に関する固定資産税の取り扱いについて 次図のような家族(民事)信託を構成している場合を想定してみましょう。 この場合固定資産税は誰にかかるので…

  • 家族(民事)信託の契約について家族の承諾の必要性とは

    つい先日、男性(45歳)から、 「家族(民事)信託の契約を父親(76歳)と結ぼうと考えています。ただ、私には他に2人の兄妹がいます。この兄妹に対して事前に家族(民事)信託の締結について承諾をもらっておく必要はあるのでしょうか? 」 という相談を受けました。 結論から申しますと、他の兄妹の事前の承諾は必要ありません。 ただし、私は他の兄妹に内密に信託契約を開始することはおすすめしていません。 信託契約の当事者は誰なのか 信託契約は委託者(=財産をたくす人)と受託者(=財産をあずかる人)が契約を行うことで成立します。 それ以外の方の関与は必要ありません。 したがって、契約に関係のない親族の方の承諾…

  • 自筆証書遺言が大きく変わる?!(民法改正のテーマについて)

    みなさんこんばんは、もう3月です、時間が経つのはあっという間ですね。 私は花粉症に悩まされています。 さて、前回は民法の改正点について記載しましたが、改正点はまだまだたくさんありますので、今回も前回に引き続いて改正点について解説しますね。 自筆証書遺言の要式が変わる!? 今回の自筆証書遺言の改正点としては2点あります。 どのような改正なのか少し解説いたします。 遺言書の作成方法とは? 遺言には複数の様式がありますが、主な様式として「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類がありますが、今回は自筆証書遺言についての改正が行われるということです。 自筆証書遺言は全文を「自署」する必要があるなどその…

  • 配偶者の居住の権利とは(民法改正のテーマについて)

    みなさんこんばんは、もう3月になりました。桜のの開花予報も出たようで、春ももうすぐです。 さて、最近テレビや新聞などでよく見かけるようになった民法改正というフレーズですが、何がどのように改正されるのでしょうか。 ここでは「配偶者の居住の権利」という改正ポイントを解説いたします。 配偶者の居住の権利の重要性 例えば、次のようなケースを見てみましょう。 亡父の相続が発生して、遺産分割協議を妻と長男で行う必要ができました。 相続財産は亡父が妻と暮らしていた自宅です。 このような場合、わたしはよく依頼者から聞かれることがあります、それは 「2人(妻、長男)のうちどちらが相続したらいいのでしょうか。」 …

  • 「自宅を相続する場合、誰に相続する方がいいの?メリット・デメリットを解説」を掲載

    みなさんこんばんは、先日いよいよJリーグが開幕しました。僕は特に応援しているチームは無いのですが、やはり地元のチームには頑張ってもらいたいですよね。 さて、次のような家族構成のご家族から相談がありました。 亡父の相続が発生して、遺産分割協議を妻と長男で行う必要があるのですが、相続財産は亡父が妻と暮らしていた自宅とわずかな預貯金です。 このような場合、わたしはよく依頼者から聞かれることがあります、それは、 「2人(妻、長男)のうちどちらが相続したらいいのでしょうか。」 という質問です。 このような場合、わたしはどちらが相続した方がいいのかメリット・デメリットを依頼者にお伝えしたうえで依頼者に判断…

  • 委託者が相続で承継した場合、あなたの想いは実現されるの?

    みなさんこんばんは、もう2月が終わりそうですね。早いものであまり全然実感がありません。 気が早いようですが、私は次の年号は何になるのが既に気になっています。 いずれにせよどんな時代になっても素敵な未来を見据えて頑張らなければならないということですね。 さて、先日ある依頼者から次のような相談を受けました。 相談者A(82歳) 「私(相談者A)は17歳になる孫(B)に財産を承継させるという内容の家族(民事)信託を利用しているのですが、私(相談者A)が亡くなった場合、委託者としての地位は引き継がれるのですか。引き継がれるということであれば不都合が生じるように感じていますがいかがですか。 」 もし、委…

  • 家族民事信託の受託者になったら、最初に知りたい財産管理の基礎知識

    みなさんこんにちは、もう2月が終わろうとしていますが、まだまだ寒いですね。 かと思ったら急に暖かくなるなど寒暖差が大きいので体調管理には気を付けないといけないです。 さて、家族民事信託の受託者(財産を預かる人)の説明をお客様にしていた際、次のような質問を受けました。 「父親(委託者)から受託者(財産を預かる人)として私(子)が選任されましたが、私はこのような事務については素人ですし、誰か代わりに事務を行ってくれる方に任せることはできなんですか? 」 確かに受託者がご自身で全ての事務を行うのは大変ですよね。 一般的に家族民事信託を利用する場合の受託者(財産を預かる人)は、信頼のおける親族が就任す…

  • 家族民事信託を利用した資産管理とは?

    みなさんこんにちは、今週は成人の日がありましたね。 私の成人の日は随分前ですが、懐かしく思います。 月日が経つのはあっという間ですね。なんだか歳を取るのが年々早くなっているように感じます。 さて、家族民事信託の利用が全国的に進んできているようですが、なぜ注目されているのでしょうか。 ズバリ家族民事信託ではないと解決できない問題があるからです。 主に次の3つの観点で解決できない問題点があります。 1.資産の管理について 2.資産の承継について 3.事業承継について 今回を合わせて全3回に渡って上記の問題点について言及していきます。 今回は「1.資産の管理について」という点を解説します。 家族(民…

  • 家族民事信託の利益相反ってなに?

    みなさんこんばんは、明日から3連休ですね。 私はがっつり仕事や家族サービスがあります。まぁ、たまにはそういうのも必要ですね。 さて、本日は利益相反(りえきそうはん)と民事家族信託について触れたいと思います。 家族民事信託では、法律上規制されている利益相反とそれ以外で事実上利益相反となり注意していかなければならないものがあります。 法律上規制されている利益相反行為は、当然違反すれば違法ですが、事実上利益相反となる場合、直ちに違法性を帯びるわけではありません。 ただし、家族民事信託を運営していく中で望ましい状態でありません。 家族民事信託の受託者が受益者の地位を承継するケース 家族民事信託には委託…

  • 信託財産を担保として受託者が借入する場合の注意点とは?

    みなさんこんばんは、2019年に入って平成も最後の年ですね。 今年も素敵な1年になるといいですね。 さて、家族民事信託のスキームを組成していく中で受託者が信託財産を引き当てとして借り入れを行う場合があります。 (金融機関の対応としてはまだまだ少ないようですが。) その場合、どのような注意点があるのでしょうか。 引き当てとする財産の範囲は? 家族民事信託において受託者(=財産を預かる人)が信託財産を引き当てとして借り入れする場合にケースとして多いのは例えば、マンションなどの大規模改修、または節税効果を狙った賃貸物件の建築等が考えられます。 このような場合、原則その信託財産を担保として差し入れるわ…

  • 資産管理に関連して家族民事信託の必要性

    みなさんこんにちは、今年もあと1か月と2週間程度となりました。 1年経つのはあっという間ですよね。 なんだか歳を取るのが年々早くなっているように感じるようになってきました。 さて、家族民事信託の利用が全国的に進んできているようですが、なぜ注目されているのでしょうか。 ズバリ家族民事信託ではないと解決できない問題があるからです。 次の3つの観点で解決できない問題点があります。 1.資産の管理について 2.資産の承継について 3.事業承継について 今回を合わせて全3回に渡って上記の問題点について言及していきます。 今回は「1.資産の管理について」という点を解説します。 家族民事信託の必要性 近年、…

  • 信託口口座の特定方法にはどのような問題点がある?

    みなさんこんにちは、朝晩が随分寒くなってきましたが如何お過ごしでしょうか。 わたしは早朝にジョギングをしていますが、起きるのが少しずつ億劫になってきました。 もう2週間も経つと本格的な冬ですね。 以前、ある男性(56歳)から下記のような相談を受けました。 「父親(委託者)から受託者(財産を預かる人)として私が選任されましたが、まず口座開設をすることが必要だと聞きました。信託の口座開設をするにあたって何か気を付けないといけないことはありますか。 」 家族民事信託において受託者にとって重要な実務として信託口口座の開設があります。 その点については以前、ブログにも書かせていただきました。 確かに口座…

  • 信託口口座が正式に開設されなかった場合の危険性とは?

    みなさんこんばんは。随分涼しくなってきましたね、朝晩は既に寒いくらいです。 そろそろわたしもクリーニングに預けてそのままの毛布を回収に行かないといけません。 実家で飼っている犬も冬に備えて抜け毛がすごいことになっています。。 さて、先日は家族信託を組成あたって、信託口座を開設することの重要性について触れました。 金融機関によっては、信託口口座のような名を打って通帳を開設するものの、本来の信託口座(倒産隔離機能)ではなく通常の預金通帳と同様の効果しかない口座を開設する場合があります。 そのような場合、どのような問題点があるのでしょうか。 本来的な信託口口座ではなく信託口口座を語る普通預金口座の問…

  • 家族信託で利用される信託口口座と預金との関係性とは?

    みなさんこんにちは、先週末も台風、今週末も台風ですね。 またわたしは一日中自宅で避難することになりそうですから、本当に憂鬱な日が続きますね。 さて、先日は家族信託を組成するにあたって、不動産の信託が多いので不動産登記について言及した内容を記載しました。 同じように多いのが預金を信託するというケースです。 その預金を信託する場合は信託口口座というのを開設することになるのですが、その際の注意点に触れることとします。 信託に関する口座開設とその注意点とは? 信託口座を設ける場合、その名称は様々であると聞いています。 例えば、「委託者○○受託者△△信託口」という場合もあれば、「受託者△△信託口」という…

  • 家族民事信託で一番活用されている不動産の登記方法とは?

    みなさんこんにちは、今週末にもまた台風が来るとの予報のようです。 いい加減、落ち着いてもらいたいものですが自然には勝てませんよね。 不要不急の外出は控えた方が良さそうですね。 さて、先日のブログにも書きましたが、家族信託を組成するにあたって、やはり不動産を信託する機会というのがケースとして最多となっています。 その際、不動産の登記をすることになりますが、信託契約書等のいったいどのような情報が登記されるのか不明な点が多いですよね。 そこで今日は信託に関しての不動産登記について解説します。 信託に関する不動産登記法の取り決めについて 信託の登記は、信託財産の保存、設定、移転、変更の登記と一緒に申請…

  • お子さんに障がいがある方から相談される「当初受益者」の秘匿方法とは?

    みなさんこんにちは、9月に入り随分と過ごしやすくなってきましたね。 先日家族と一緒にお月見をしながら団らんしましたが、たまには虫の音を聞きながら過ごすのも気持ちがいいものですね。 さて、家族民事信託を組成するにあたって、やはり不動産を信託するケースというのが一番多くなっています。 その場合、不動産の登記をすることが重要なポイントとなってきますが、以前、次のような相談を受けたことがあります。 相談者・83歳 「私の子は障がいをもっています。その子の将来のために信託をしたいのですが、気になっていることがあります。信託の登記をすると、法務局で信託目録というものが作成されるとお聞きしました。信託目録は…

  • 財産を安心して子に引き継ぐ為に知っておきたい遺言書の基礎知識とは?

    みなさんこんにちは。朝夕ずいぶん涼しくなってきましたね。 もう秋まですぐそこです。 さて、以前、ある男性(80歳)からのご相談を受けることがあり、その際のやり取りをご紹介いたします。 「財産を安心して子に引き継ぎさせるために遺言書を書こうと思っていますが、遺言書はいくつかの書き方があると聞きました。どのような方法があって、それぞれの利点等を教えてもらえませんか。 」 という内容でした。 最近はライフスタイルの変化などで相続トラブルが多く発生していると聞きます。 これらのトラブルの大半は遺産分割協議が整わないということだと推測します。 相続人が1人であれば問題ありませんが、2人以上であれば、法定…

  • 家族民事信託の受託者になったら、最初に知りたい財産管理の基礎知識

    みなさんこんにちは、お盆が終わったとはいえまだまだ暑い日が続いていますがどうお過ごしでしょうか。 わたしは体調を崩しておりましたが、随分良くなってきましたので再びどうぞよろしくお願いします。 さて、家族民事信託の受託者(財産を預かる人)の説明をお客様にしていた際、次のような質問を受けました。 今回はその点について解説いたします。 「父親(委託者)から受託者(財産を預かる人)として私(子)が選任されましたが、私はこのような事務については素人ですし、誰か代わりに事務を行ってくれる方に任せることはできなんですか? 」 一般的に家族民事信託を利用する場合の受託者(財産を預かる人)は、信頼のおける親族が…

  • 信託財産は追加できるの?

    みなさんこんにちは、少し暑さが和らいできましたが、それでもまだまだ暑いですね。 甲子園の方はいよいよベスト8が出揃ったようです。 どの試合も白熱していて100回大会の記念に相応しく、どこか優勝するのか楽しみです。 さて、家族民事信託を現在、利用している男性(75歳)からいただいたご相談を紹介します。 「以前組成した家族民事信託ですが、少額の金銭を信託財産として組み入れていましたが、不足してしまいそうです。新たに金銭を追加することはできますか? 」 というご相談でした。 確かに、信託の目的に沿って進めていくにあたって、長期になることもありますし信託財産である金銭が不足することもありますよね。 こ…

  • すぐわかる!「脱法信託」と「訴訟信託」の禁止とは?

    みなさんこんばんは、お盆休みはいかがお過ごしでしょうか。 わたしは、先日行った山の測量で虫なのか植物なのかわかりませんが、なにかのばいきんを貰ったようで、つらい日々を過ごしています。苦笑 早く良くなるといいんですが。。。 さて、これまで家族民事信託に携わっている中で、他士業の方から受けた相談がありますのでそれを紹介いたします。 「家族民事信託で、脱法信託・訴訟信託は禁止されている。とよく聞きますが、どういったことなんでしょうか? 」 というご相談でした。 信託は過去、脱法目的で利用されてきたという歴史があります。さまざまな法律の規制を免れるために信託が使われてきたため、信託法ではいくつかの禁止…

  • 家族が受託者(財産を預かる人)の場合に信託業法に違反しないの?

    みなさんこんにちは、8月に入り少し暑さも和らいで来たように思いますが気のせいでしょうか。 甲子園も開幕しましたし、熱戦を期待したいですよね。 我が香川・丸亀城西高は惜敗という結果になりましたが、随所に意地を見せてくれました。 さて、家族民事信託を進めていると必ずといっていい程、話題にあがる信託業法との関連についてですが、先日たまたまご質問をいただきました。 「最近信託が浸透してきているようですが、家族民事信託は信託業法に抵触(違反)しないのですか? 」 原則、信託業を営む場合、内閣総理大臣の免許や登録を受ける必要がありますが(信業法2①)、家族民事信託はその免許や登録を受ける必要があるのではな…

  • ここだけは知っておきたい『遺言書の落とし穴』とは?

    みなさんこんにちは、また暑い日が戻ってきましたね。 これだけ暑い日が続くといろいろとだらけてしまいがちです。 わたしも早起きして、過ごしやすい時に活動するなど工夫をしていますが、それでも辛いものですね。 さて、これまで家族民事信託に関連する講演をいくつか実施してきましたが、その中でいただいた質問をご紹介します。 「遺言書を作成しておけば安心だ、ということをあちこちで耳にするのですが、それは本当ですか?どこかで注意すべき点はないのですか? 」 というご相談でした。 確かに、遺言書を作っておけば安心だ、ということを聞くことが多くあると思います。 今日は、そんな遺言書の落とし穴はないのか、という視点…

  • 3分で分かる!成年後見制度でできること・できないこと

    成年後見制度でできること・できないこと みなさんこんにちは、先週末の台風で高潮による大きな被害があったようですが、心配ですね。 幸いにもわたしが住む香川は、特に大きな被害は無かったようでわたしが起床した時には既に通り過ぎていました。 一日も早く復旧することを願っています。 さて、これまで家族民事信託に関連する記事を投稿してきましたが、読者の1人に「信託と成年後見を比較する記事が多くありますが、そもそも成年後見制度とはどのような制度なのでしょうか。 」 という相談を受けました。 成年後見制度が開始して随分年数が経ち、一般の方にも浸透してきましたが、普段から接することのないものですし、確かにまだま…

  • 重度の知的障がいの子や認知症の家族のために家族民事信託は利用可能なの??

    みなさんこんにちは、暑い日が続いていましたが、ここ数日は少し過ごしやすいですよね。 ただ、今週末は台風が上陸する予報のようで心配です。 あまりに風が強いようであれば、外出は控えた方が良さそうですね。 意思能力がない方に対しての家族民事信託の利用の有無とは さて、先日、ある男性から悩みがあるということでご相談に乗ることがありました。 相談者A(76歳) 「わたしの子どもは重度の知的障害があります。この子も家族民事信託の受益者(利益を受ける人)となることはできますか?また、わたしの妻(78歳)も最近認知症の症状が出初めております。認知症になった妻にも家族民事信託の受益者になれますか? 」 とのこと…

  • 遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)とは?

    みなさんこんにちは、連日の猛暑が続いて毎日外出するのがつらいですね。 水分をしっかりと取って体調をしっかりと管理していかないといけないですね。 さて、先日事務所にある女性がお越しになられましたが、その方からのご相談です。 遺留分減殺請求とは? 相談者・長男(52歳) 「先日、83歳になる父が亡くなりました。遺品整理をしていると父の遺言書が見つかりました。『わたしの財産は全て私(長男)に相続させる。』という内容でした。そのことをわたしの妹に伝えると、わたしには遺留分という権利がある、ということを言われました。いったいどのような権利なのでしょうか。 」 とのことでした。 皆さんも遺留分という権利を…

  • 自分が亡くなった時の相続人は誰なのか?

    みなさんこんにちは、猛暑日が続いていますがどうお過ごしでしょうか。 わたしは先日、現場測量に行く機会があり、行ってきましたが熱中症まっしぐらで、翌日になってもしんどかったです。 本当に注意が必要ですね。こんな陽気の中、甲子園を目指している高校球児はほんとうにすごいです。 さて、家族民事信託のブログを書いていると次のような質問を受けました。 各家庭によって家族構成も違いますし、誰が相続人となって、かつ、どのような割合で相続するのか、確かに分かりづらいですよね。 そこで、今日は法定相続人とその相続割合について解説いたします。 簡単に図面に表すと以下のようになります。 相続人と相続割合について 以上…

  • 家族民事信託の受託者は解任することができるの?

    みなさんこんにちは、いよいよ夏本番ですね。 朝夕以外で外に出るのは辛い陽気ですが、そんなことも言ってられないですよね。 さて、以前、ある女性(75歳)からのご相談を受けることがあり、その際のやり取りをご紹介いたします。 「私(75歳)が受益者(利益を受ける人)となって家族信託契約によって信託を組成したのですが、今回、受託者(財産を預かる人)である息子(45歳)と財産の管理の仕方でトラブルがあり、受託者(財産を預かる人)を解任しようと考えていますが、そのようなことはできるのでしょうか。 」 という内容でした。 家族民事信託を利用していく中で、当初は委託者・受託者・受益者の3者の関係が良好であって…

  • 家族民事信託を始めるときの税金は?

    みなさんこんにちは、いよいよワールドカップも決勝を残すのみになりましたね!! 学生の頃サッカーをしていた私は楽しみで仕方がありません!! 実はクロアチアに期待…、いや、とにかくいい試合になるといいです。 さて、この家族民事信託を組成するにあたってよく聞かれることがあります。 それは、「家族民事信託をすると不動産などの名義が委託者(財産を預ける人)から受託者(財産を預かる人)に移ると聞きました。その場合、贈与税などの税金はどうなるのでしょうか? 」 という質問です。 わたしは司法書士であり、税理士ではありませんので税の質問については、そちらに相談いただきたいのですが、必要最小限で必要となる点をお…

  • 家族民事信託の新たな受託者の選任方法とは?

    みなさんこんにちは、四国も梅雨が明けて本格的な夏が始まりますね。 先週は各地で大災害がありましたが、今後、急な気候の変化でどのような影響があるのか心配です。 さて、以前、ある男性(80歳)からのご相談を受けることがあり、その際のやり取りをご紹介いたします。 「家族信託契約によって信託を組成したのですが、今回、受託者である息子(45歳)が亡くなってしまいました。新しい受託者を選任したいのですが、どのようにしたらよいのでしょうか。 」 という内容でした。 家族民事信託を利用していく中で、予期せぬことが起こることがあります。 今回のように、委託者(80歳)よりも受託者(45歳)が先に亡くなってしまう…

  • 家族民事信託を受益者に内緒ですることはできるのか?

    みなさんこんにちは、ここ数日の間、記録的な豪雨が続いていますね。 不必要な外出は避けた方が良さそうです。 さて、先日わたしの事務所に相談ごとがあると2人の男性と女性の方が、お越しになられました。 相談者・母83歳) 「わたしは昨年末に夫を亡くしました。家族民事信託の制度についてお聞きしたら非常にいい制度だったので、今後、信託を利用して自分の長女(55歳)と長男(52歳)に財産を引き渡していこうと考えています。ただし、2人には内緒で行いたいと考えていますが、そのようなことはできるのでしょうか。 」 確かに、家族民事信託を設定するにあたって、受益者(財産をもらう人)に内緒で信託を進めたいというニー…

  • 家族民事信託の30年ルールってなに?

    みなさんこんにちは、サッカーワールドカップ残念でしたね。 明け方に興奮して大声を出してしまいました。一時はベスト8の夢を見ました。 4年後また夢を見させて欲しいです。 さて、先日わたしの事務所に相談ごとがあると2人の親子がお越しになられました。 相談者 「家族民事信託という制度があり、その制度を利用すると柔軟な財産の承継が可能になるとのことですが、30年ルールというものがあるとお聞きしました。それはどのようなルールなのか教えていただけませんか。 」 とのことでした。 30年ルールと言われてもどのようなルールなのか分かりづらいですよね。 そこで今日は30年ルールについて説明します。 受益者連続型…

  • 信託の受託者を法人とする場合どんな会社がいいの?

    みなさんこんにちは、サッカーワールドカップ、日本やりましたね!! 決勝トーナメントでも頑張ってもらいたいです。楽しみと寝不足が続きますね。 さて、以前投稿したブログを見られらた方から次のようなご質問を受けました。 相談者 「受託者として法人を活用すると様々な利点があるということは分かりましたが、いったいどのような法人を利用したらいいのでしょうか。 」 とのことでした。 法人といっても株式会社や合同会社、社団法人など様々な形態があります。 確かに、どのように違うのかを理解するのは難しいですよね。 そこで今回は家族信託の受託者として、よく利用される株式会社と一般社団法人の2つを比較しながら解説した…

  • 信託口口座開設のため信託契約は公正証書で作成しよう

    6月も下旬になり、日中は暑さが増しているように感じ始めました。 長らく美容室に行ってないのでバッサリと髪を切って常夏に備えたいと思います。 さて、つい先日事務所にご相談に来られた方からのご質問で次のようなものがありました。 質問①「そもそも信託契約書はどのような形式で作成したらいいんでしょうか? 」 質問②「いろいろ調べてみると信託契約書を公正証書で作成しているケースが多いようなんですが、公正証書で作った方がいいんですか? 」 家族信託はまだまだ世間に普及しているとは言えませんので、どのような形式で作成したらいいのか分かりづらいですよね。 質問①については、同様の質問が以前ありましたが、再度こ…

  • 家族信託における受託者が欠けた場合の対策とは?

    みなさんこんにちは、最近少しずつ暑くなってきましたね。 わたしの事務所でもエアコンを今年初めて稼働しました。 服装などにも注意して少しでも効率よく仕事を進められる環境を整えたいですね。 さて、以前私がセミナーを行った際に受けた質問のなかで次のような質問がありました。 「家族信託の受託者を選ぶ際にどのような注意事項がありますか。」 わたしはこの質問に対して、「必ずしも委託者よりも受託者の方が長生きするとは限らないので受託者が不在にならないようにしておく必要があります。」 とお答えいたしました。 通常、受託者(財産を預かる人)は委託者(財産を預ける人)より若いケースが多いのですが、必ずしも年齢通り…

  • 家族信託を利用して後継者の成長を見守りつつ、会社の経営を引き継ごう

    みなさんこんにちは、最近はワールドカップで寝不足の西川です。 昨夜は日本勝ちましたね! この勢いで勝ち進んで行ってもらいたいですね。 しばらく寝不足な日々が続きそうです。 さて先日、ある会社を経営している社長さんが事務所に相談があるということでお越しになられました。 相談者・父(67歳) 「わたしは会社を経営していますが、そろそろ長男(32歳)に対して事業の承継を考えています。ただ、わたしの長男は県外から帰って来てまだ3年しか経っていません。十分に会社の経営を任せるだけの経験があるとは言い難く、しばらくわたしが経営に指図権者として関与していきたいと考えています。何かよい方策はありませんか。 」…

  • 家族信託における受託者の信託財産の分別管理の重要性

    みなさんこんにちは、司法書士の西川です。 6月に入りましたが、いよいよ始まりましたね!! 4年に一度の祭典、サッカーワールドカップ!! しばらく寝不足の日々が続きそうですね。 さて、家族信託を開始する際にわたしが決まってお客様にご説明することがあります。 それは、「受託者の分別管理義務」についてです。 そこで今日は受託者の分別管理義務についてお話いたします。 受託者の分別管理義務とは 受託者(=財産をあずかった人)は信託であずかった財産と自分自身の財産(固有財産)とを区別して管理しなければなりません。 管理する方法は、財産の種類によって次の図のように違いがあります。 分別管理が必要である理由 …

  • 家族信託における受託者の業務とは何?

    みなさんこんにちは、最近は随分日没までの時間が長くなってきましたね。 先週末は台風も日本に接近していましたし、いよいよ夏がすぐそばまで来ていますね。 さて、先日知り合いの方から次のような相談を受けました。 「信託契約を締結したんだけど、受託者(財産を引き受けた方)はどのような業務をするのですか? 」 確かに受託者が普段行う業務について分からないことが多いですよね。 今回は、家族信託のキーパーソンである受託者がいったいどのような業務を行うのか、という点についてお答えします。 受託者が日常行う業務とは? 受託者が行う日常の業務としては主なものとして、信託期間中の会計資料作成業務があります。 信託契…

  • 家族信託を利用した介護を考慮した相続対策とは?

    みなさんこんにちは、司法書士の西川です。 この週末に台風が来るという予報ですが、梅雨時期ですから災害が心配ですね。 外出を控えるなど気を付けないといけないですね。 さて以前、ある女性の方から次のような悩み相談を受けたことがありました。 「わたしは父親に対して、食事の世話や日用品購入に至るまで、懇親的に介護して面倒を見てきました。そんな父親が先日亡くなり、悲しみに暮れていたとき、大阪で暮らしている兄から相続分の要求がありました。兄は全く父親の世話をせずに里帰りもほとんどありませんでした。にもかかわらず、わたしが父親に行った介護等は兄との財産分割で有利にならないと聞きましたが、それは納得いきません…

  • そもそも「家族信託」とは何ですか

    みなさんこんにちは、最近四国は梅雨らしく雨が続いてます。 日中じめじめしますが、毎年水不足に悩まされている香川にとってはいいことかもしれませんね。 さて、先日お客様から次のような質問をされました。 「そもそも家族信託とは何ですか? 」 家族信託といっても普段馴染みのない言葉ですので、分かりづらいですよね。 今日はそもそも家族信託とは?という点をご説明いたします。 信託を一言で言い表すと 信託を一言で説明すると、「信じて託すこと」ということになります。 具体例を挙げて説明することとします。 財産を持っているAさんは、自身の老後が心配なので息子であるBに対して自分の財産の一部を託し、Bさんはこの財…

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