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かすみ じゅん
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2018/04/07

1件〜100件

  • 寂れゆく風に心掬われ

    遠くを数える 眩い光を放つ ディスプレイの向こう側 雲行きの妖しい 黒ずんだ天上が広がる そう、遥か彼方にも 僕らは時々 もう過ぎ去った 記憶の零す残像を見る 嬉々と脳裡に思い描く 今はまだ細やか 朧げなビジョンも 薄っすらと くっきりと 視界の情景に浮かばせ 静けさのなか...

  • 卑しくも非情な血

    間違えない 俊敏で冷酷な爬虫類の 艶皮のよう鋭く 光り脈打つ 今、僕のなかに嘲笑う 穢れた血の色 入れ替えなくては 猛毒の混じる滑る液体を また輸血が必要だ 過去三度の 難手術で 継ぎ傷だらけの身体に 一刻も早く 色濃い熱帯びる人間の血 取り戻さねば 湿気にまみれた 苦る空...

  • 解け下る朱夏の熱

    透き通る飛沫 振り撒くように 降りては止む 翌朝の残雨 遠い景色を遮り 全方に 立ち込める 霧に呑まれた山林 白濁りのモザイクに 垣間見える 険しい木立の深く 絞り出すように 茹だる暑さ 名残惜しげに唄う 蛁蟟の叙情は 真っさらに 戻った胸へじわり沁む それに重なり 甲高く...

  • 御盆出勤消沈確定

    頭蓋のなかで 猟弾銃が撃ち放たれる 森木枝に休む鳥たちは 仰天し、 蒸した夕空へ 一斉に散り羽ばたいた 背中から 倒れ込んだのは何故か 六畳のマイルドな芝生 寸秒、皮膚呼吸まで静止 ぐうの音もでない ぼろ布に成り果てた 役たたずな生もの 灼熱に蕩けた脳味噌で 何とか直立し続...

  • 瞬く幻影の淵へ 彷徨いただ無心に 落ち委ねるままに

    完全な真夏の 熱い陽射しを 全身に浴びながら 火照る肌を潤すように すうっと靡く 絹帯のような 風が触れる、時に 側道を足早に 進む 人影 洗い晒しの 爽や香りを清しく退ける そのなかにはきっと 浮きつ流る 粒汗の匂いも 前面に背に 見渡す ストレートロード この道は遥か西...

  • 胸撫で晴らす梅雨の戻りに

    久方ぶり 夏夕刻の空に鈍く転がる 豪大な重低音 せなせな と寂しげに下る蜩の声は 次第 仄明る 薄帷の向こうで 人気ない通りに 浮かび始めた 細かな雨脚の響くなか 遅れ拍子で 地面に打ち弾ける 甲高い雨垂れに また一瞬 手品のように隠されては か弱く零れ 暮れ泥む 今日の外...

  • 時として飛躍し過ぎた内在的思想は昇華へ至らず

    峠脇路の下り端 上目に眺む折 斑模様に流れる 汚れ雲間から照す丸陽 山型に落ちた 木陰に留まり しおらかに戦ぐ 枝葉の涼を 無意識に嗅ぎ過ごす と不意に颯爽 圧倒的な勢いで吹きつける 突風が緩い眠気を揺すり その直後 多次元宇宙の あらゆる処 梱包緩衝材の空気玉 一粒を両手...

  • バリ暑に逆上せる心はエスケイプ

    あら不思議 こんなことまで 出来ますよ的な プロバカンダ どっぷり浸って 豊かな生活 夢に見る   日に十件は来るPR広告   悪質な迷惑メール   全て削除するを   クリックします 放送終了後三十分 今ならなんと 半額の割引価格 で特別ご奉仕 送料無料 分割手数料無料 ...

  • このままふらっと

    薄れだす藍の帷 せせこまし住宅街 涼らと 風だけ吹き通す 目醒めたままの くしゃくしゃ頭 後ろに反らして 細く開けた屋根間に高く 快夏青天 きらりと重なり 珠には も少し遠くに行けよ 何て語りかける 草臥れ尽くして 眠るだけ 日々ゆく躰は重いけど まだまだ ちょいと もうひ...

  • 鎮む熱り 途の鳴り頻る その声を無尽に浴び

    未だ 梅雨も降りださぬまま 夜闇、 深く静まる 紺色の刻は瞬きもせず 満開に晴れ渡り   もう 昇りもせず   暮れもしない火輪   明日に目醒めた半球で   今頃きっと   厳めしく睨みを利かし   輝いていることだろう   茹だる暑さに涼し風    アンバランスな毎日 ...

  • 解き放される瞬間は ありふれた道程のなかに

    生温い空気が 淀み、籠り始めた 穴蔵から 飛びだし走り出す 剰りにも爽やかな 鮮緑の情景 目一杯 吸い込みながら 追い越してゆく いつもの寄り道 いつもと違い 広々と 開き、満ち満ちて 光り揺蕩う 貯水池の畔 からりと乾いた 快晴の眩さ 初夏の昼下がり 典雅に 団扇から生ま...

  • 論理的推考で計る 自身喪失の距離

    冷やりと 透き通る 瑠璃色と思しき ビー玉が 空っぽの頭蓋のなかを 不可思議な速度で 転げつつ 回っている その 遠心力と微揺動が 宙空に薄ら 映し出されるのを 熊の縫いぐるみのように 眺めている 上がり目の 角度は依然 曖昧に游いでいて ここぞとばかり 振り下ろす 虫取網...

  • 心放され 舞い進み 澄んだ薄明を渡るとき

    触れられはしない けど、時折 ひっそりと 浸ることのできる  曇りのない  清らかな 透明感 例えば、 白み始めたばかり 人気少ない早朝の 街場景に 湿らかに充ちる 冷たい静寂のなかに  ちょっぴり  嫌味のない程度  スパイスが  振り掛けられる 硝子コップに注がれた 炭...

  • 描けぬ毎次 刻の却き 眺め過ぐ夜長の後ろで

    変則で命中 深夜勤務 通い途上に立ち寄る 近く藪沼が隠れた 傾き気味の広い路側帯  細く 伸び掲ぐ外灯の 白明かりに 擦られ 薄く照らし出される 乱れた種々 雑木類の形 輪郭 涼やかで無色な匂い を呼吸する 足元の先に 絡む迷い草 小さな獣達だけが 入り込めるほどの 隙間を...

  • 潰え逸れた 破れ心に さざめきの落つ

    扱き下ろす 罵り言葉 悪戯書きの消えない 開かずの廃倉庫 打ちっぱなしの コンクリート壁を 虚ろに 見詰めている 子どぶ鼠逹が 真闇を塞ぐ 茶錆びた鉄格子 から 薄明る外界へ 駿足で駆け降りる 尖った斜模様に湿り込む 残影 嵐めく 荒れ風、乱れ雨 微水片が ばらばら 飛び散...

  • 虚脱した身心へ 無慈悲にも 度重ね上塗らる

    まだ星月達の 煌々と覗いた 早朝の闇から 西陽の厳つい夕刻 まで 仕方のない精一杯 無気力になるまで 納得のうえ 目の眩むような忙しさ を 食い扶持目当てに 働いただけ 沸点を越えた 脳味噌に 消火液を 満遍なく浴びせかける 最善の選択 冷たい室陰に 滑り込む   薄窓帷で...

  • 淡き桜は開け 明暗の時を 澄み空に深く刻み

    さらり 舞い踊り、 はらり 降りゆく 幾千の花びら その 芳しい匂いのなか 滑るように 潜りながら 通りすぎる   目映さの裏   俯いた世間   何気に捲る 春の日々 いつの間にか 青い葉の新たに生まれた 細い銀の枝に 柔か花の満ちる 並木の記憶を 思い浮かべて その樹の...

  • 慵刻に見ゆ 顛末は遠く 微笑を浮かべ翻り

    淡青に澄み渡る 微塵の重さも 感じさせない 剰りの目映さ 手狭な室内の影に 見開いた瞳が 鮮明に捉え 映し出す あの 燃え尽きない空に   一握り程のはぐれ雲が それは南方位へと 強く圧し浚う 素早い、七色の風に 打たれ 散り 解けるように変化する 軟らかに 姿を変えてゆく...

  • ぱらり 春の色齣

    あの日は どうして 冬退け風が コンクリートの丘にまで しゅしゅしゅしゅ しゅしゅら  と吹き踊り あれやもこれやも 散らかし放題 眼下に敷かれた 電子基盤そっくりな 都市街並みの遊園地 戯れて跳んで はしゃいで、滑る ひゃららいら 捲る日、田舎を ぶーらりら 長閑に目覚め...

  • どれだけ辛くとも 季節は 新たな頁を捲り続ける

    もう一人の 自分が 前頭葉の付近で 無意識に呟く 頼みもしないのに 巡る 暖かな春は 厄介な荷物を 引っ提げてやって来た と 疫病に蝕まれた この混沌とする世の中に またも 繰り返す、戦禍の報道   誰しもが望む   明日の平和を   踏みにじるように 毎度の帰宅ラッシュ ...

  • 綿ジャケ内の重ね着も共に越冬す

    春めいて来た というのかな、こんな時 しぶい眼を瞬かせる 朝一番 鼻先を擽る 毛布の暗闇のなか いつもの芋虫スタイル 今日は寒さで 身体が震えない 二度寝三度寝、繰り返し のんびりと床上に転ぶ 満足のゆく快眠に ぱっちりと冴えた瞳 近く電線に留まる雀も スローテンポ 気持ち...

  • 低感情レベル養成気圧配置

    深い眠りから 目覚めかけた 季節の境 狂った方位磁針のように 惑う空は 粉雪を乱舞させて ほんの近場まで 急ぎの買い出し 躰に食らいつく酷風 痛いほど鋭利に 表皮を切りつける 半透明な 買い物ビニル 二袋 一杯に詰め込まれた 一週間分の食糧を 僅か十分にも満たない距離  乾...

  • quarter rest

    散々 降って また、ちらり と 暗宙に踊り始めた 今年の雪はいつまで続く 真っ黒に 塗り潰された夜更け 週末の街灯が 透き通る光で照らしだす スローモーション ふわり優しく 何度目の幻想 数え忘れ 眺めている 空高く、 闇の向こう 飛びたって 自在に羽ばたいている 幾億の ...

  • 染みつき 拭い去れず 黙夜を嫉む

    うっすらと黄ばみ 埃を被った  デジタル式カメラ 液晶画像は繰られる 一年前 から すらりと進め 二年、三年前 彩る季節は廻り 四年前 その ひと齣に眼を留めた この秋の頃 一体 どんな風に暮らして と 遡る、風景写真のなか 透き通る せせらぎに 艶々と  飛沫に濡れる 石...

  • 吐息のくゆる その苟且を 追い擦るように

    夜空を充たしながら 漂流していく 暗い雲塊を 腹の底に抱え 噴き出し続けるように 留まらず  途切れもせず 疲れの欠片も見せない 重々しく、木霊する 機械獣の唸り 清潔に保たれた 近代工業施設 コンビナート設備から 飛びだして 入り組む迷路の中を 隅々まで潜り、通り抜け、 ...

  • 決然としない胸は内に秘めた己を放す

    最西の果てに 沈んで泥む 降り陽から逃れるように 残照に映え 紅緋に燃え盛る 鬼顔犬が、翔る 紛紛と ちぎれ火を 後に撒き散らしながら その姿は 天井を ぎざぎざ と ざっくり 斜めに遮蔽された 宵寄り空に 高く引かれる 頑強な 鉄骨庇の下 左左、左側へ 奥へ  しいん と...

  • 愉しさの裏側にあるもの

     精も根も   尽き果ててしまったように   茫然と呟く   半年と数ヵ月   気兼ねのいらない   愉快な同僚であり   信を置く   頼もしい、人生の先輩だった   あなたの後ろ姿   「何か良いことないですかねぇ」   どうしても   話すことが出来なかった   それ...

  • 晴れやかな 残り夢に変えて

    すっぽり包まる 毛布のなか じわりと、返す吐息の  暗がりに咲いた 清み解ける場景 くっきりと 知らしめるよう 無調色の 真珠色に 瞬き震える 綺羅星の群れ そう、あれは 冷たく澄んだ 峠の外れ 高い頭上に開いた 艶めく 未詳のアンブレラ その遥か東向こう 寡黙に廻る 眩い...

  • 白む吐息へ 彩る窓辺は こころに悴む冬を跨いで

    遠北から遥々と 吹き抜ける 上衣を押さえて 爽風颯風 梢より 振り開け、そう 散るら ら るらら 煌びやかな歌声が 響き渡るような 大輪の色葉が 咲き乱れる 鮮やかな 眺望は 春の野原が靡くよう いずれは総て 羽ばたいてゆく 残された、万枝の巣に さよならを告げて  あなた...

  • 濁りへ、ぽつり 徐に 揺り解ける水輪を 見詰めるように

    アスファルトを賑わし 戯れ始めた かさつく落ち葉に紛れて 諦め顔で、日々を 数えているようにも 罅割れの増す  くたびれた道路で 毎日のように 常用車のタイヤに轢き飛ばされ 何度でも踏みつけられ 歪に折り畳まれた ちょっとやそっとの煽りでは 捲られやしない重みを 醸す 薄汚...

  • 純情炸裂 ➳ 悲哀の秋枯れ的壮年。

    オマケ程度に敷地を取り巻く 狭い庭の 薄汚れた コンクリートに踏み出し進んだ 軒外れ サンダル履きな足もとの 仄明かりに うちと隣家の屋根の 高くて細い 透きまの紺空を仰げば いまだ、遠く散り失せた恋に患う 夜更けの僕を嘲るよう 乱視で近眼な瞳に 輪郭のボヤけた 未完成な円...

  • セピア色の傍観

    百十円で捌かれる 中古本の 幸運にも書棚から引き抜か れた   最後の頁の   最後の一行に      なりたがっている のかも知れない            僕は この間 幹線路と 脇道二カ所で タイヤに轢かれた、    血塗れの亀を見た 駅前は、相変わらず 人で込み合っ...

  • Autumun secret

    見渡せる場所も 定かじゃない 漆黒に占拠された 地平からの出口を ゆらり香らせるような ダークブルーの すべらかな背中に 夥しく突き立ち、抜け落ちた 鋭く尖った針先が 最初にみたもの それが か弱い点滅を繰り返す 小さな 無数の 星々だったなんて  そんな噓。 解体工事で ...

  • 脳内紛乱illusion.

    朝の陽は、 漸く、 ん しかし また、厳めしく昂まり またしても  二度寝の  タイミングを 取り逃がした 熟睡不足の 僕が だらしない 軟体動物のように這いつくばる 小部屋の か薄い 格子柄カーテンという名の ご安心フィルターに濾過されて やんわりと 目映い熱光を投げかけ...

  • 眠れぬ夜の小さな手紙

    撫で下ろす胸と  移ろう季節に       今晩は。 展望台から見おろす 粒揃いの  街明かりで 敷き詰められ、 伸びやかに拡がる 煌びやかな情景のように 秋虫たちの賑やかに奏ずる 繊細で美しい 音律は 溢れるほどに 躰をとり巻く 闇へと踊り舞い とても、とても 浮き立つよ...

  • 汚れはする 磨り減らない上履きと、  似て

    仲秋の 未 明、 薄い紫の夜空は ゆるやかに  集う 鈍雲の群れに酔いしれる 丸月を  描いて  弄ぶ その裏側から  屑星、たちの  やわらかな微笑が 降り注ぐよう 暗い森を下り 住宅の 犇めく路地に 滑りだし  普く散りばめられた 求愛の瞬きは  今も 絶えまなく そば...

  • 紲,refrain

    あ っ        涙 が 今、    確 かに   ぬくもりが  伝う ゆらり   微睡む 追憶の  明 滅 する  胸へ 悴む冬の、  消入る ような 哀しみに  射たれるのか それとも 綻ぶ春に   触れ添う ような 喜びを、 傍らに懐くのか   そっと 零れた  ...

  • 湿った夕の傍ら

     くるくる 回る  雨の歩道  先ゆく、 まあるい  蝙蝠傘も  ひやり と  脹ら脛   触れ抜ける  この小風も   その香りも  街色を縁どり  仄明かり 漏らす  あの 訝り面した 、濁り雲 も 肌寒い朝  眠気を 醒まそうと、欠伸し 捻る 蛇口の取っ手も テーブル...

  • 八月を濡らす空と羽のある蛙

    読んでいる 食んでいる 縁までちゃんと舐めている 粒々点々 画面にとことこ  映える文字  半分 つまらないけど  半分 ほっとするんだ  ぺとぺと ぼとぼと   ぱたぱたと、拾い続ける  高性能な鼓膜     はは  長雨のこと ぎゃたん、と 金属の擦れ打つ音 甲高く 網...

  • 夏の幻 ー流れ落ちて 離れゆく汗、と

     vamp,vamp  ジルバを 踊ろう  そよ風の残した 透き通る靴を履いて  晴れ渡る緑の丘を越え  天空への螺旋を             舞い昇るように 乾き朽ちて 潰れ 鋪道に割れた落ち葉は ばらり、と 儚き運命 その尊い生を  慎ましく知らせて 大地を這う熱波が...

  • アスファルトへ打ち上げられた 人魚みたいに

    そうなのか、本当に 重い衝撃を 突き抜けた動転 フォーカスされる 砕かれた空 刹那 崩れるように  墜ちてゆく視線 束の間の平穏から 投げ出されて 真っ黒が敷かれた底へ 錆びついた過去に 滲むような 脆い光の向こう いつまでも割れない アブクに塗れながら 八十年代のどぶ川で...

  • 暑き日々と 雫

    刹那と言う名の あともう少し 届きそうに、差しだす指先から逸れた 永遠を流れる夢が 綺羅びやかな万華鏡のように 細目の瞳へ咲く 午後 照りつける天球の 坂道から逃れ着く 小部屋の陰に 吹き出すよう 汗ばむ胸へ 籠る熱 薄く曇った窓硝子に透かされる 繰り返す朝陽に焼けた 高い...

  • わがままに沁みる only rain.

    つかの間に 輝き  燃えて 瞬くほどに 小さく 頼りなく揺れ惑い 潰える、哀しい炎 渇いた沙 吹き抜ける風が 掠うよう、崩れゆく 夢か幻か 後退りする 春のリズムに乗せた 緩む呼吸に合わせ ぽっかりと放れる 暗闇に丸く 呑み込まれて 優しく儚げなメロディが 突き刺すように注...

  • 湾岸の休日にヒタル

    甘く香る刻が 涼しい海風と なめらかに混ざり、流れる 穏やかな朝の浜辺に そぞろと 軽く落ち着き のどかな景色を眺めている 眼の前に横たわる 瞬く青に塗られた 楕円形の隅っこでね  ほら、あそこ  瞳を振った斜め左 半ばほどの  河口へと繋ぐ  高い大橋を潜った向こう岸の港...

  • ダッセン挿話

    えっと それもどれも 差し迫っちゃって んで? 慌てちゃって 焦っちゃって 逸っちゃって そんでぇ 跳ね起きちゃって 走り回っちゃって くたびれちゃって ぱたーん と! 動けなくなっちゃって ごろり寝転んじゃって ぽかんとしてたら うとうとしちゃって あれれっ、て。 やり残...

  • 切っかけはいつも 不明瞭な恋 ーUnclear loveー

    冷たさの戻りが 決して急ぐことのない春へ 穏やかに 放された空色 淡く、敷かれ列なる 雲の帯を見上げて ひとつずつ 擦りながら行方を追うと 遠く、ゆったりと鳶が廻る 凪いだ気温のグラフラインのように なだらかな稜の 裏側へ 階を辿るように 降りてゆく姿  すると、いつかの ...

  • その一言が欲しい 僕はただ ーCurrnttly,delusion

    誰かしらの 盲点につけ入るあざとさを 切り落としたい。 死貝のように、半開きの唇から 立ち上る吐息は ふらふわ、すわら  か弱く細く 繋ぎ昇って 天井に打ち当たり ぶわりと崩れ ゆっくりと弾けるよう もあら、むやり 靡いて進め 延べ張り 満たし 淀んで、揺れる ーーああ、ほ...

  • 想い出より擬ひ 佇む、その恋す桜へと

    吹き溢るように ふいに向けた視先の奥へ 逸れ樹は交じる 蒼暗く茂り 伝う、葉むらのなかに 俯くよう 物悲しさを纏う身姿は 岸辺から遠く 凪いだ池面に滑り 敷き張られた 山影の上に 柔らかな朱華の三日月 嫋やかに伸せて 暈し、潤ませる 捲る春に辿り着いた 黄沙で霞む 覚束ない...

  • 凪ぐ春へ紡いで しめやかな雨は

    読み伏せた ぶ厚い私小説の裏表紙に  しうと 安堵を吹きかける心は 溶け終わる季節に 何も、語ろうとはしない 悠宙へ委ねるままに どんな思いも足さず ただ、無為に漂う感覚だけが そっと頬に滑り 優しく瞼を置いた この果てなき場所に 時は揺蕩う 柔らかに刻み そして瞬くように...

  • 満ち溢る 薄紅のころへ想いかけて

    追うほどに 延べ進む 淡き青と見馴れた街の 止めどなく繋がる あの幸先の景色へ 僕らは いつになく上機嫌で 振り放つように賭し  飛び立つように駆け また廻り来る 未知の風に伸せて きっと 導を残し より遠く 悩みの尽きない、世界を誘うー 「素敵だね」って、そんな言葉 別に...

  • 騒めきの外れで ーただ、儘に添わす心の色を

    澄みやかに綴られる 軟らかに冷やり 滑らかでいて そして、しめやかに通す 山気の海を 漕ぎ進み うねる螺旋の帯 無暗に振り伸ばしたような 峠路、とつと逸れて 行き足と追い熱 途中へ置き残し 未だ、囀りの届かない 森なかを歩み降る 人影なき長い坂道に 葉なし並樹は ゆったり、...

  • 微睡みの夢路に雪はまた降り染む

    淡いセピアに 落ち着く彩色を滲ませ 息潜む、森の風景は眠るように とても柔らかで そして寂しげな陰を担い したためて じりじりと照りつける陽射しに 干上がりそうな、濁る水溜まりにも似た 剥きだしの砂底が 殺伐とはだく 荒地の姿を模す 郊外に見受ける公園の グラウンドほどの窪...

  • そぞろ辿れば郷の彩り

    細流の伝う その三千歩先で 微睡むように揺らぐ 鮮青な海を とめどない南の空に 暫し浮かべて ぴりりと横顔に滲みる 爽風の匂いと 冷たく淡に、過ぎる手触り そっと送る 静かな背へ 悴みほどけ正午前 なだらかな谷間 掬うように登る ゆったりと和みだし 綻ぶ軒並み うねうねと曲...

  • 冴え澄む冬日はまた 戻らずに翔る

    固いプルタブに 圧されて跳ね上がり 淡く香る ソーダ水の細かな気泡が 渇いた喉へとくとく運び転げ 愉快に弾けるように 冷たく吹き競う潮風は 艶めく深い エメラルドを想わせる 水面を乱し踊らせながら その漣を煌めかせて止まない 遠き過去に洗われた 戦渦の面影が入り混じる 弓な...

  • 浅し冬に薫るレモン

    暮れなずむ空陽がまた 目まぐるしくものんびりと駆けた 今日へお別れ 色濃く目映いオレンジに光る 背中まるめて ゆっくりと 西に高くはだかる山影に その向こう 谷懐を幾つも跨いだ 港湾から眺める島景にも しっとりと落ち着き始めたブルーへ 見送られるように じわりと隠れて そっ...

  • 憂い振れ奏づ夜色

    記憶に開かる 連写のフィルムには 刻々と移ろう半透明な彩葉が浮かび やわらかに流る風に 零れ舞う 孤独に泣き崩れるままに 彼方へ旅立った 儚い面影たちのように そっと 一片を拾い上げ 闇に塗られた虚空のしじまに放せば 胸に滴る涙の残響はくだけ 細かな泡粒になり ふわり揺れ昇...

  • 寄り立つよるべに幸せのカケラ

    澄み拡がり 明るさに満ちた 十一月の空を渡る 逸れ雲は 長閑なパントマイム 気まぐれに浮かべ漂う 森を辿る なだらかな曲がり路で 褪せた黒の毛皮を纏うスリムな旅猫 愛らしい撫で声 ひとつだけ残し 気品を湛えた足どりで 側溝の傍をしなやかに歩み 白やつれの増えた草むらの中へ ...

  • さやか季節の余白に浮かべて

    峠の森で 土砂崩れに抉られた爪痕が 乾き澄む空へ放される 秋づく景色を破ったまま 無残な姿をはだける 寸断された道路にも やさしい午後の陽差しは 柔らかな温もりを灯す 乱れ草からむ 雑樹の透き間に オリーブ色の池の水面は細やかに滲み やがて 幾重にも連なる さざ波を作り 煌...

  • シリウス ー霜月の夜空にー

    物言わぬ 深い森の開かれた隠しの底に 艶やかな黒を 滑らかに延ばす池の畔 闇道にぽつり 頭上で弱々しく 古い外灯は昼間の自分によく似て 頼りない微笑を浮かべているよう 辺りには 透き通る静けさがすべらかに流れ 独り 寒さに震える指を掌に握りながら 漏れだす息は目の前に 直ぐ...

  • PURASIOLITE

     -波打つノイズの海に    やわらかに透き通る   ピアノの音色を そっと乗せる 赤錆の滲む鉄骨の 複雑に組み込まれた 難解な立体パズル 整然と縦横に並び 歪曲しながら走り巡る 配管パイプの巧妙な迷路 積もる埃に汚された 剥きだしのコンクリートは 儚い役目を全うし終えた ...

  • 指先に灯す

    隣にいるのに 視線は変わらず 赤信号に静止する人型に向けられたまま まるで無関心を装う恋人のような 秋の街角 淋しさに痛む胸を擦る さすらい風が 冷たく幾度も吹き抜けて 輝きだす朝の空に 鱗になりきれない淡雲たちを 遠い南へ追いやってゆく 鳴りやまない喧騒は 交差点に溢れ ...

  • 淡い秋のペーソス

    峠から逸れた脇道 ぐるり曲がって 下り着いた 貯水池の看板の足元から なだらかに登りゆく ざらついたアスファルトを 視線は辿る やわらかな風が すっぽりと開け放たれた東から 確かに色づき 零れそうな樹々の 葉を撫で 細枝をそよがせ 道の端から端へ    ゆらりと    ふわ...

  • 黒の底に揺れ

    酸っぱくも辛くもない ただ 冷たい風に慣れてしまった 早秋の夜更け ぱらつく雨は途絶え 部屋の片隅で 画面の明かりに流れていた 華やかな物語は 涙目と一緒に闇に紛れてしまい とっぷりと 落ち窪んだ胸に ふらりカラフルな風船たちが 居場所を見つけたように 転がり込んでは じゃ...

  • 薄明

    吐く息けむり 冷たく流れ 朝に向かい褪せていく インディゴに 集い瞬く星座たち 虚ろに  淡に  溶け入るように 微かな光 零したまま 山脈に 滲むオレンジが 円く柔らかに覗くと はにかむ空が背伸びする その距離は ずっと近く    とても、遠く 束の間の過ぎるたび より華...

  • 心逸れて

    昨夜の 芯まで冷やした風に 連れ去られ 藍絹の空へ 消えてしまったのか 雑木林で 零れ始めた枯葉に早くも隠され 土の籠る匂いに 閉じ込められてしまったのか それとも 暗闇に沈み落ち 最深で 途切れ もう、届かなくなってしまったのだろうか  口数の少なくなった  朝の街に浮か...

  • 移ろい

    燃え尽き 陰りだす夏の日 風だけが冷たく走りゆく 立ち止まり 見上げ眺めた空は 青以上に青く 鮮明に突き抜けて それ以外の 何ものでもなく ただ  ひたすらに高く ぶ厚い熱の殻を破り 疲れた街を包んだ  また一枚  体から剥がれ落ちるように  時は過ぎ  憧憬のか細い糸  ...

  • ロンリネス

    浸りたいのかな この侘しさに 鏡を覗きこんだら 普通にオッサンがいたよ あー、 やっぱ長生きしてんだな って思った 四十五の誕生日 なんもねいや つっけんどんな顔して 脇腹でも突っついてくれよ ちったぁ、 笑えるかも知んねぇからさ どこに行っちまったんだろうな あいつらはも...

  • 秘めたる欲望。

    いつの間にやら のんびり浸っている これでもいっか 確かな目的がある訳じゃなく 別に嫌いでもないかな そんな感じ 仕事に支払い 世間との協調 つかの間の休日にアクビしながら のそのそ、うろうろ 小さな幸せ探し 結局のところ ただ、追われるように 流されるままに コロコロと転...

  • BESIDE YOU

    もつれてないで そっと解けよう 毎日に降りそそぐ 痛い悩みに じわじわと呼吸を奪われ ぴくりとも動けなくなる そのまえに 飛びだそう 柵の糸は その手を伸ばせば たやすく破れてしまうもの ほら、あそこに 遠く小さく見えるのは くたびれた 自分の脱け殻 もう新しい望みが やわ...

  • 夜明け道

    早朝のすべらかな白み 熱の苦みに塗りつぶされるまえの 透き通る甘さと 漂いゆらぐ 幽かな靄 放射冷却したアスファルト 幾度も踏みつけられて 荒目にめり込む、干からびた屍を ぴょんこと跳ねまわる 灰の嘴がほじくり返し つつき回す そんな夏の ありふれた野生の営みが妬ましく 苛...

  • 猛き星へ

    呼んでいる 灼熱の太陽が 真昼の頂点で錨をおろして 砂金の光を投げ放つ ボクは 地上に溢れる 絡みつく熱波の海に溺れながら 焼かれ、焦がされ 蕩けてゆく そして 流体になり むやむやと 立ち昇りながら クウに透けてゆらぎ か細くゆがみ 伸び泳ぐ 高く より高く ああ 今はも...

  • 幻視系、浮遊性植物。

    夜ふけの しがない部屋のPCから 神々しく放たれる光が うやうやしく演出する薄闇で 突如、 とんちんかんな閃きが 脳裡にきらめく    思うに  この悪化の一途をたどる  心に開いた傷口を  縫い合わせることのできる針と糸は  自分ではなく  いまだ 出会えない  愛しい連...

  • 半ズボンと百円

    ああ ついこないだ 水溜まりだらけのグラウンドを 黄色い傘さしてさみしげに 眺めていたような 気がするー そんな日には やわらかな空気だま 手のひらに転がし 何度も垂直跳びさせながら ときに高く ときに低く 目玉もいっしょに あやうく はじいて バラック屋根から 雨つぶての...

  • CLOSE

    転落防止の 柵のまえで おもむろに立ち止まる 視線の先に 開けてゆく 遠い東へ 間近く ひきよせられてしまう錯覚 たなびき かすれる雲に 鮮やかなピンクが伝い つぶさに 乱反射しながら パノラマの空を 彫刻する 朝陽の歌声は はるかにけむったまま 水音  のニゴリ リピート...

  • 忘却のしずく

    どれほど見上げ 凝視しようとも 触れられる距離におよばない 天体の 宝石のような煌めきはー 数百年たらずでは とうてい たどり着けるはずのない 広大な宇宙の水底はー この生きた両目に 透かし映すことのできない びさいな 現実の裏側はー 長い道のりの途中 遠い故郷を見失った ...

  • 独善的シナプス

    んんと目醒めた ピンぼけの世界 ゴロつきながら 両腕をひねりのばしていると ぴつぴつする眼球に気づき マブタを何度もしばたたかせ その刺激をこそげながら 襟足をこまかにかく ゆるい部屋の明るさのなかに 高いシの音の蝉の声が ツウィ、と 当たり前のように 滑りこんでいるのを再...

  • グリップ

    桃色のバスに乗って 砂漠へ連れて行ってよ どうせなら  懐メロのパロディが  遠い記憶から  滑りだすように浮かんでしまう ワシワシとやかましい 熊蝉の声が 歩道にかぶさる 大きな夏樹のリンカクから 押しつけがましく わめきちらす せっかくの木陰も台無し ひとり 含み笑いし...

  • 梅雨ばれの夜から

    網膜にこびりつく くやしくも五割の成績でうちきられた 昨日へのイラダチをぬぐえないまま まつ毛をかさね その裏側で 目玉をまぶたに ぐるぐる擦りつけながら 闇の静けさにとどまる胸のうちを かきみだそうと試みる  黒にちかい  灰色のみだれ雲がつらなり  いつもより速く流れて...

  • ジレンマ

    声にしてしまえば 時にすれ違う言葉 振り向いてもすでに 手おくれで わずかに後ろめたい思いが 胸の振り子をはじき 弱気な心は 逃げ場を失ったように 丸く小さく縮こまり 無音の シラケタ仮想の平面上に転がり 虚しげに佇む ただ今、この瞬間 そこにあるだけの 計数的なサンブツの...

  • デクレシェンド

    苦い過去に追われゆく この酸っぱい世界に もよおされた排せつ物のように 吐きだされ 記憶にかえりみることもされず 漠然とただ おぼろ月のやわらかな引力に 少しずつ 舞いあがり 高い宙へほどける 歪みよじれ 破れそうな 疲れはてた言の葉たち そして 原型のフレーバーをくゆらせ...

  • KONGAN

    踏みしめた右足に 流れるように崩れる とてもやわらかな感触 ぐっと体重をのせれば 地球にゆっくりと 呑み込まれるように沈みゆく ここは たえず燃えるような熱光を放射する 巨大な太陽と 纏わりつく塵風 そして 潤いをこばむ乾いた砂の どこまでも 果てしなく続く丘ー 今、 じわ...

  • 渇望

    切りのない誘惑を 片っぱしかっら がむしゃらに喰らい ただ、ひたすらに貪る けがれなを知らない 青き情熱 ドクドクと 無意識のうちに溢れだす 尽きない欲望を はきだしてー それは 血眼になりながら けんめいに 求めるがまま 焦燥に震える利き手を しきりに伸ばすよう うなり声...

  • 降り続く日々

    泣きじゃくるような雨が ひと時 静かに姿を消し 陽がくれだせば 湿気をまとう街に流れだす 密やかなエレジー 淀んだ虚しさに沈む トンネルの先に 忘れられたビニール傘は 今頃、濡れたまま あやしい空をじっと 物欲しそうに眺めている ゆるみっぱなしの躰を 雑然とする 薄暗い部屋...

  • 黒が過ぐ

    数えれば 切りもなく 一粒小星の もろく幽かな 瞬きのように 長い夜闇に漂着する しなびた 詩情  浸り 溺れ  もがき    逃げまどう 空腹のなかに どろどろと かき混ぜられてしまう  想      念 いつかの記憶も 歪んだ螺旋を ふらつきながら 昇りゆくだけ どこま...

  • 雨夜の片隅

    かれることのない 空の涙に 靴の中まで ずぶ濡れになる ああ 存分に泣いて 泣きわめいて 僕のわがままを かき消してくれないか この胸の 手に負えない綻びも いつかまた 固く、結び治されるときが いつの日か必ず 彼方より 静かに 訪れることを 信じて ひねもす 歩んでゆける

  • SORA

    ああ また新し風が吹いて このすすけた街を 洗うよ 来る日も 来る日も 待ち続ける日々に ちょうどあきてきたところ もう 降り注ぐ陽ざしも 痛いほど 梅雨をこえれば ほら すぐそこに 真っ赤な夏が、やってくる 何か見つけられるかな 君への 素敵なプレゼント 何も届かなければ...

  • 点の響き

    うっ蒼と陰帯び 佇む森の 静と寂 八度の呼吸 池面に踊り ゆらり流る 煙霧 場景を 呑み込むように クリームオレンジが まろやかに 浮かび上がらせた  唐突な       水鳥の       飛来。 鏡緑がしぶき 囁くような さえずり散らし木霊する シンシンと 昇る熱 クッ...

  • この胸のつぶやきを

    いつだったかな 君は途方に暮れていた 沈んだ瞳の奥に 大粒の 涙を隠して そんな時 ここで君と出会ったんだ ほっとけなくて すぐにメッセージを送ったよ それから 幾度かやりとりを重ねるうちに とても好きになった 壊れそうだった君が いじらしい君が 聡明な君が 孤独な君が 疑...

  • 長き日は、解け

    頬杖ついて ぼんやりと眺めていた 午後から降り続いた 土砂降りの雨は 一時間ほど前に 細かな小雨に変わったんだ 曇った窓ガラスは次第に 艶やかな透明さを 取り戻してゆく 濁り ぼやける 晴れない空は 見えず暮れゆく 遠い太陽の光を優しく吸い込み ジャケットのポケットに そっ...

  • 吐露

    「こうあるべきだ」 という 頑なに貫いてきた 己が信念は ある日、突然。 何気なく 交わされている 平凡な日常会話の中で ポロッと 発せられた 相手の アッケラカンとした その一言で みず風船を コンクリートのブロック塀に 投げつけた時みたいに バシャーって。 弾け散るよう...

  • 目撃

    草臥れかけた バイクの オイル交換 開店まで四十分 頭上には ブルーグレイの空が 陽光を遮って ありふれた 景観から艶を抜く 居間で テレビニュースに見入っている オジサンみたいに 例え 声を掛けたとしても 素っ気ない返事が 一言返ってくるだけで 振り向いて くれそうもない...

  • 零る、桜の余韻

    目立ち始めた 赤い花柄 小さな 花びらの 華やかに 敷かれた道を ゆるりと 歩く 遠く開けた 東の空が はにかむように 色づく と つうっ、と 平たく伸びる 貯水池の水面が 継ぎ目のない 五色に 滲みだす 眠らない月も一つ 眼を落とした 柵の先に 煌々と浮かび くねり ゆら...

  • 桜、フル

    ユウラリ フワリ 夢のように 暖かな陽射しの中を サハラ スラ ラ 春風、運ぶ 目の先に流れ クルラ 揺れ舞う 小さな淡色 達  達 あ、 甘い蜜の香り スフラ フワ ラ 谷間の 冷たい空気の中を 駆ける 躰の内に 蕩けるような 喜び 注ぐ アハハ ハハ ハ 花片の 愉しげ...

  • 淡彩の折り

    街道の脇に ふわり と 線路沿いに さらら と 小さな公園に るるる と 川土手に ららら と 山肌に ぽん と 桜 桜 桜 桜 ほら また彼処にも 三分、五分七 様々に 薄紅が ひっそり と 目醒めるように 咲いてゆく 満開はいつの頃 と 花盛り 夢見るように 眺めれば ...

  • 心の蕾

    川土手に連なる並木は 物憂げな五分咲きで 流れてゆく 怪訝な表情で 垂れ籠めた空は 谷間の町へ 仄暗い影を落とし 侘しさの混じる 緩い空気が ぬらり と 顔を舐め 艶のない景色に澱み もう一度 投げ遣りな溜め息を呼んだ 胸の中に、俯いた 桜は 未だ蕾のままで 何故… と 問...

  • 壊苦

    自分の躰が 心が 如何しようもないほど 醜く 穢れ切っていて 美味しくない事を 知っているから 道行く他人の 若く 健康で新鮮な血肉を 願望として欲してしまうのは 至極有り勝ちで 別に 不思議な事じゃない 豪奢な 大聖堂の描かれた 一千万ピースのパズルを 彼の 人の手の届か...

  • 桜ノ、コロナ

    天井に一つ ぽつん と 橙色の灯を落とす 小さな電球を眺めている 二時三十七分 日付けは変わり もう、三月十五日 気が付けば マスクの足りない 春に為っていた 或る 小春日和 葉書を出そうと 街道沿いの お好み焼き屋の前にある 郵便ポストに向かう時 黒猫が 何処からか、のそ...

  • ココカラ-彼所

    ギャルリ シュバ、バ と せっかちな 流行り駒は回る 高速で 秒速で 瞬速で 回る、回る、回転する 観ている自分も 目が回る 立ち眩みしそう フラへロになって 崩れ落ちそう 先端の 密着する ダイヤモンド並みに硬い 超硬質の 未知なる鉱物の表面を グリガリと ほじくり返し ...

  • 春一風

    ひゆるら しうら 吹いて来い 風、風よ 遥か遠く南方から  暖かな  春、早く  報せておくれ  凍える  冬、早く  溶かしておくれ 翠の息吹 聴こえたら 夢色 豊かに 広がり流れ 眺め 柔らかく 鮮やかに彩られ すっと 踏み出した 一歩先に まあるい 笑みが、溢れだす

  • 余寒の、雨詩

    明け方 俄に、零れ出した雨は しん と 心暈して 開かれていた頁は ぱたり ふっ と 風吐き、閉じる 粒粒、粒々と膨れる音 鳴る音 優しく甘く 響き、するり すらり と 音の渦に 引き 込まれて 、、、、へ 現の躰は 穿たれ 乱れ 軟らかに 解け出し 散り散りに 引き裂かれ...

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