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  • 自民党改憲草案は全体主義?~「進歩」が独裁を生む~

    人類史上、最も人権を蹂躙した体制は全体主義(=ファシズム)体制である。戦後日本でも大日本帝国の全体主義に関心が持たれ研究が進められた。 全体主義は「右翼全体主義=ファシズム」「左翼全体主義=コミュニズム」に分けられ、日本では「右翼全体主義=ファシズム」が圧倒的に知られている。 戦後日本の歴史学界では「ドイツ・ファシズム」「イタリア・ファシズム」「日本(=天皇制)ファシズム」の共通性が論じられ。とりわけ日本では左翼からは「ファシズムの淵源」と認識された天皇が戦後も存続していたからファシズム研究は政治的要素もあった。「天皇制は論理必然的にファシズムを招来する」ことを証明できれば、それは最高の天皇批…

  • 立憲主義とファシズム

    臨時国会が始まり、改憲論議が活発になることは確実視されている。そして立憲民主党を始めとした野党各党が改憲論に反対するため「立憲主義」が殊更、強調されることは間違いない。「権力を縛るのが憲法である」というやつである。 立憲民主党支持者が書いた下記の漫画では権力者の例示として「欧州型君主」が示されているが、ここがポイントである。「欧州型君主」とは要は「封建君主」である。 ヨーロッパの君主国はイギリスが有名であるが。第一次世界大戦まで「帝国」が複数存在し君主は結構な権力は握っていた。「立憲主義」が想定する縛るべき権力とは「封建的権力」である。 では日本の「封建君主」とはなんだろうか。天皇は「封建君主…

  • 安田純平は「法の保護」から外す必要がある?

    シリアで3年間に渡って人質になっていた安田純平氏が解放された。そしてこの安田氏を巡り議論を白熱している。大手マスコミの論調を雑駁に論ずれば安田氏に対し「自己責任」と批判する言説を批判する意見が主流である。いわゆる「自己責任批判」であり、2004年のイラク人質事件を引き合いに出して論じられることが多い。 この「自己責任批判」の文脈から例えばテレビ朝日解説委員玉川徹氏は安田氏を「英雄」とすら評する。しかしどうだろうか。「自己責任」に基づく批判はそんなに強いのだろうか。イラク人質事件と対比されると言ってもこの事件では当時、福田康夫官房長官が記者会見で「自己責任」と発言したことも影響しているので今回の…

  • 過激分子の思考を考える。

    休日に街を散策していると時折、街宣車に乗った右翼団体が駅前で演説しているのに出くわす。内容は「北方領土を返還しろ」とか「日教組解体」とかである。毎回毎回、同じ主張を繰り返しているがこれらの主張は実現していない。それは日本政府の責任でもあるが、街宣右翼が自らの主張を実現するために、例えば政治家に働きかけるとか具体的なことをやっているのか疑問である。もしかしたらやっているのかもしれないが成功という結果は出ていない。 街宣右翼は筆者も含めてほとんどの人が「迷惑集団」としか認識していないだろう。 翻して日本型リベラルの街頭行動だが、具体的にはデモ・署名活動である。筆者の独断と偏見で言えばやはり高齢者が…

  • 過激分子の国政介入を考える

    現在の若者は活字を読まない。活字を読むのは高齢者であり、特に政治・思想系の活字は高齢者が圧倒的と言われている。若者は読書をしないことは嘆かわしいことだが、一方で彼(女)らが政治・思想系の読書を避けるのは難解さもあるがその実用性だろう。 「社会に出たら何の役に立つのか」というやつである。昭和の時代と異なり雇用の安定が保障されない現在では若者はより実際的である。 時折、メディアで「若手評論家」が紹介されることがあるが、彼(女)らの中で若者を代表しているものはどれくらいいるのだろうか。筆者の独断と偏見で言えば「文弱」ばかりではないか。「文弱」は若者の世界では少数派であり、とても「代表」にはなれない。…

  • 「空想的平和主義」から「妄想的平和主義」へ

    戦後日本では憲法9条を守ることが平和に繋がると言う「平和主義」は「空想的平和主義」と評された。もちろんこの表現は侮蔑的意味を含んでいる。 もう少しマイルドな表現としては「理想主義」が挙げられる。この「理想主義」の対義語は「現実主義」であり、現在でも安全保障論議で「現実には~」といった類で使用されている。 この「現実主義」を巡っては戦後の代表的進歩的知識人たる丸山眞男の「『現実』主義の陥穽」が有名である。丸山によれば大日本帝国は「現実」という言葉が議論を制し、全体を引きずり最終的に破局したと言う。もっとも対米開戦はある意味「非現実主義」が作用した結果とも言える。 また筆者は、これは「現実」という…

  • 「社会主義」が原動力だった昭和の大日本帝国

    日本の政治文化の特徴として「権力の分立」が挙げられ、それは大日本帝国時代においても確認される。内閣総理大臣は「同輩中の首席」に過ぎず、各国務大臣は個別責任だった。またその責任も天皇に対して負うだけだった。 日本国憲法では内閣総理大臣に国務大臣への任免権が付与されたが、その行使は基本的には政局絡みであったし官僚の人事には基本的に関与せず、するようになったのも2014年に内閣人事局が設置されてからである。 しかし内閣人事局への批判は財務省を中心に多く、安倍政権終了後、その運用面で政治主導が発揮できるか疑わしい。 大日本帝国は権力の分立が憲法次元で保障されていた。もちろんそうなると権力の中心核がなく…

  • 「卑屈な日本人」を求める人々

    日本型リベラルは例外なく護憲派だが、彼(女)らの憲法解釈論を読む限り、その目標は日本国憲法を守るというよりも、その運用を通じて日本から「日本的要素」を可能な限り排除することである。 だから国旗、国歌など「日本」「日本人」を意識させる物は徹底的に否定する「伝統」「国民国家」ももちろん否定の対象である。 最近ではバラエティ番組で日本を肯定する表現(日本スゴイ)に対しても批判している。「日本スゴイ」批判論はあまりにもくだらないので批判する気も起きない(それでも今度挑戦してみたい) もちろん日本国憲法には天皇条項があり、これはまさに「日本」を意識させる条項に外ならず、当然、日本型リベラルはその廃止(削…

  • 日本はアメリカから逃れることはできない

    日本の歴史の大部分において「外国」と言えば観念において中国、朝鮮、インドであったが、実際に日本に影響を与えたのはやはり中国、朝鮮である。 中国の歴代王朝は基本的に海洋には進出せず大陸の経済活動には満足し、また安全保障の関心は常に北方の遊牧民族だった。 時々、遊牧民族対策が失敗し中国が遊牧民に征服され「遊牧国家」が成立してしまうが、元帝国が同族のモンゴル・ハン国、清帝国が中央アジアのジュンガルに警戒したように遊牧国家の安全保障の関心もまた同じ遊牧民だった。だから元帝国による日本攻撃(蒙古襲来)は中国史において例外だったのである。 朝鮮もまた海洋に進出しなかった。高麗・李氏朝鮮は中国王朝の圧倒的な…

  • リベラルを包含する日本の「保守」

    戦後日本でイデオロギー闘争が低調になってどのくらいになるのかわからないが冷戦終結が一つの起点になっているのは間違いない。イデオロギー闘争は例えば経済や福祉の分野では主流にならないが憲法、安全保障の分野では依然、幅を利かせている。 それは言うまでもなく「保守」「リベラル」という対立軸である。 昨年の総選挙では立憲民主党が自らを「保守」と位置付け話題を集めた。 「保守」「リベラル」の分類は政治の世界では積極的に行われている。もっとも政治は党派抗争という性質を持つからある意味、当然である。 リベラルについては筆者は既に記した。そこで本稿では「保守」について論じたい。 日本の「保守」の最大の特徴は原理…

  • 「臣民」という民主革命~教育勅語を通じて考える~

    安倍政権が内閣改造を行い新大臣たる柴山文部科学大臣が記者から教育勅語に関する質問を受けて「現代風に解釈され、あるいはアレンジした形で、道徳などに使うことができる分野というのは十分にある。普遍性をもっている部分がみてとれる」と発言しちょっとした話題になっている。反安倍勢力、日本型リベラルはまたぞろ「戦前回帰だ」とか批判している。そこで本稿では教育勅語について論じたい。 教育勅語は戦後の進歩的知識人の中では極めて評判が悪かったのは論をまたない。内容に「普遍性」が確認できたとしてもその復活はもちろん国がそれに準ずるものを学校現場に持ち込むことに強く反対した。現在、「道徳」が科目化されているがそれへの…

  • 同盟国を欺くことが「賢い」?

    集団的自衛権の限定行使を認めた、いわゆる「安保法制」が国会で可決されて3年、施行されて2年半あまりが経過した。 反対派が主張したように安保法制可決後、これが起因となり日本が「戦争に巻き込まれた」という事案は発生していない。 むしろ北朝鮮情勢を巡り、同法に基づき自衛隊がいわゆる「米艦防護」を実施し抑止力を高めたほどであり、やはり集団的自衛権は日本の安全保障の向上に役立っている。 集団的自衛権の限定解禁は日米同盟強化策の一環であることは明白であり、解禁に向けて米国側から働きかけがあったのは間違いなく、それも特段、隠されていない。 集団的自衛権の限定解禁が行われるまで日米同盟は「片務的同盟」と表現さ…

  • 「戦後レジーム」からの「脱却」or「延長」か~安倍政権評~

    安倍首相は第一次政権の時に「戦後レジームからの脱却」を提唱した。「戦後レジーム」が具体的にどのようなものかは説明されていないが日本国憲法がその中核に含まれているのは間違いなく、「脱却」には当然、日本国憲法の改正が含まれている。 また「戦後」という表現がある限り、日米同盟も含まれているだろう。「戦後レジーム」を論ずるにあたっては日本国憲法と日米同盟を除外する論者はいないはずである。 第一次安倍政権では教育基本法改正や防衛庁の「省」への格上げが行われ、これは日本型リベラルの反発を買った。 しかし、周知のとおり2007年の参議院選挙で自民党が大敗したことにより、第一次安倍政権は瓦解した。 2012年…

  • 「思想」は死んだが「思考」は生き残った。

    いわゆる「左翼」をより大きい視点で表現すればそれは「進歩」である。過去に世界を席巻した共産主義もまた「進歩」である。左翼の本質は「進歩」派であり、現状の変革を目指す。これを日本に充てはまれば左翼の関心は日本の「遅れ」「歪み」と言った部分である。 現状の変革を目指す左翼だが問題はこの「変革」の手法である。かつて共産主義者が熱心だったのは「革命」であり、それは要するに暴力による政権転覆である。日本では暴徒による国会、首相官邸の占拠が念頭に置かれ、その準備として大規模デモが行われた。 こうした左翼の「闘争至上主義」とも言える変革手法は一般国民の反発・嫌悪に会いデモに参加すること自体、忌避させた。運動…

  • 「保守」の考えるヘイトスピーチ規制~現行法を基礎として~

    日本型リベラルの最近の関心テーマとして「ヘイトスピーチ規制」が挙げられる。 インターネットの発展に伴い言論空間は著しく拡大した。それに伴い常人ならば目を向けたくなるような表現も大幅に増加した。 ネット上には在日コリアンへの悪罵があふれており、その影響はネット外にも波及した。いわゆる「行動する保守」の一部団体が公の場で「在日コリアン」の殺害を煽動する表現は「ヘイトスピーチ」という言葉に「市民権」を与えたとともにその規制の論議を活発化させ、遂にはヘイトスピーチ規制法たる「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」を成立させた。 同法は理念法であり、その実効性には様々…

  • 「反社インテリ」としての日本型リベラル

    日本型リベラルの特徴は「リベラルな社会」を建設することではなく「リベラルの敵」を攻撃することであり、そこから「責任と現実の積極的無視」という性格が確認できる。 実際、日本型リベラルに対する批判はその内容よりも振る舞いの方が大きいのではないだろうか。彼(女)らの攻撃的言動、姿勢には驚かされることが多い。 そして攻撃的振る舞いをしても彼(女)らの生息地は既得権益だからそれをたしなめられることもないから増長する一方である。その増長はもはや極限に達している。 何よりも日本型リベラルの基本的立ち位置は「在野」だから自らの発言に責任を持つこともない。一般に「説明責任」とは責任ある立場にある者に課されるもの…

  • 日本型リベラルの生息地を考える

    日本型リベラルが世界のリベラルとは似て非になる存在であることはよく指摘される。 日本型リベラルは戦後日本に「大日本帝国の実在」を嗅ぎ取り、それへの「抵抗」「対決」を主張する。その手法はもっぱら「院外運動」であり好まれるのはデモである。一方でリベラル系マスコミによる反社会的な取材方法も見逃せない。「夜討ち朝駆け」の名目による特定個人のプライバシーの侵害、メディア・スクラムという集団的威圧も注目される。 「抵抗」「対決」路線を強調し過ぎたためデモには過激分子が流入し、それが一般人のデモへの忌避感を生み、デモへの参加者は減少した。90年代以降、デモに積極的に参加する者は「プロ市民」とまで呼ばれるよう…

  • 「弱者」を欲する日本型リベラル

    日本型リベラルが好んで行うことは社会を諸集団に分類することであり、分類するにあたって重視されるのは「加害者/被害者」「強者/弱者」「抑圧者/犠牲者」といった対立軸である。そして当然のように両者の対立・衝突を煽動する。 日本型リベラルは「被害者」「弱者」「犠牲者」から成る関係団体を組織し、自らがその「顧問」とか「アドバイザー」になり、「加害者」「強者」「抑圧者」の勤務地前にデモなどを仕掛ける。デモの規模が大きくなれば大手マスコミも注目し、それが「加害者」「強者」「抑圧者」に対して更なる圧力となる。 世間の注目が集まれば勤務地になんらかの電話も来るだろうし野次馬・好事家もくるかもしれない。言うまで…

  • 戦後日本の左翼対策

    現在、日本型リベラルへの対策が急がれるが、それについて語る前に日本近現代史における左翼対策について概観したい。戦前の「左翼対策」は言うまでもなく「日本共産党対策」が主軸であり、治安維持法に代表される各種治安立法を駆使し文字通り壊滅させた。しかし治安維持法は構成要件が曖昧であり、徹底した拡大解釈がなされたため自由主義者も適用対象となってしまった。 戦後、GHQの圧力により同法は廃止され「主敵」であった日本共産党関係者が釈放されたこともあってか治安維持法は「天下の悪法」と評さるほどになった。現在もこの評価は変わってはいない。 戦前の左翼対策はまさに「力」の対策だった。そして戦後、警察が対峙すべき左…

  • 「権力を縛る」とはなんなのか?~立憲主義考~

    「立憲主義を取り戻す」がリベラル・護憲派の中で依然、強い言説を持っているが筆者はこれに反対する立場である。 リベラル・護憲派が主張する「立憲主義」に基づき制限される「権力」には「国民の代表者」という性質は含まれていない。 最近、立憲民主党所属の山尾しおり氏は「立憲的改憲」なる本を出版した。山尾氏は「権力を縛る」という趣旨に基づき改憲(立憲的改憲)を主張している。 具体的には憲法裁判所の設置と集団的自衛権の禁止である。 前者は「専門家集団」であり民主的基盤が乏しい。一応、山尾氏が人事において国会関与の必要性を検討しているが、それも断言しているわけではない。 本書において山尾氏は安倍内閣が集団的自…

  • 「大日本帝国」を欲する戦後民主主義

    憲法改正の議論をすると高確率で「戦後民主主義」という言葉で出合う。 日本型リベラルの理解では「改憲=戦後民主主義の解体」であり、それは日本から自由・民主主義体制が消滅することであり、もっと言えば「大日本帝国の復活」である。 「戦後民主主義」の対義語は普通に考えれば「戦前民主主義」であるが、多少、思想史を学んだものであれば戦後民主主義の対義語は「大日本帝国」であることは理解できるはずである。 戦後民主主義の旗手のである丸山眞男が著書で述べた「大日本帝国の実在より戦後民主主義の虚妄に賭ける」の表現はあまりにも有名である。 戦後民主主義とは大日本帝国のアンチテーゼの言葉であり、なによりもその復活を阻…

  • 「法律家共同体」による権力の簒奪

    現在、護憲派の間では「立憲主義を守る」が大流行である。安倍内閣による集団的自衛権の行使を可能とする憲法解釈変更の閣議決定以来、「立憲主義」は知識層ではもちろん一般層にも広がったように見える。 護憲派によると「立憲主義」とは「権力を縛る」ことであり、この文脈から集団的自衛権の行使は憲法上認められないとのことである。更に言えば最近の安倍内閣の国会運営もまた立憲主義に反するらしい。 筆者は偶然、この「立憲主義」を説明する簡単な4コマ漫画をネット上で見た。 それには「縛られる権力者」の例示として中世ヨーロッパの国王が示されていた。 どうせなら日本史上の権力者を示すべきではないかと思ったがそれはともかく…

  • 「イナゴ」としての日本型リベラル

    自由民主党の杉田水脈氏が新潮45で「LGBT」について論じ、その文中で「生産性がない」と評したことについて波紋を呼んでいる。「LGBT対するヘイトスピーチである」といった具合でLGBT支援団体などが自民党本部前で抗議集会を開催し杉田氏の議員辞職すら求めている。 確かに「生産性がない」といった表現は適当とは思えないが文章全体を読めば杉田氏の趣旨がLGBTへの過剰な優遇措置への批判であり排除を意図したものではないことは明らかである。 もちろん適当ではない表現がある以上、その訂正は必要かもしれない。またLGBT支援団体が一定の抗議をするのもやむを得ないだろう。 要はこの問題の本質は杉田氏の表現力不足…

  • 国家を超越した「リベラル」

    日本のリベラルの特徴はリベラルな社会を建設することでなく「敵」を設定、攻撃することで自己正当化を図る勢力に過ぎないことは既に指摘した。 そして日本のリベラルがこのような存在になった原因として ・進歩主義 ・責任ある立場を回避 ・公開討論を避ける日本の議論文化 を挙げた。これら3つの要因が「三重奏」を弾き驚くような攻撃性をリベラルに付与している。 これらについてもう少し詳細に論じよう。「進歩主義」はその名称のとおり「進んだ思想」とか「正しい思想」であり元々「異論」に対しては厳しい態度を取る。 リベラルにとって「異論」は「遅れた」ものであり「進歩」とは「遅れ」を克服するものであるから厳しいのは当然…

  • 赤報隊事件の被害者は「ジャーナリスト」の基準に達していたか

    昨年以来、世間では様々な「ジャーナリスト」が話題になっている。最も有名なのは東京新聞所属の望月 衣塑子氏だろう。 昨年、8月末に北朝鮮の弾道ミサイルが日本上空を通過した際に彼女は菅官房長官に対し「日韓合同軍事演習を続けていることが金委員長のICBM発射を促している。ある程度、金委員長側の要求に応えるような働きかけはしないのか?」と質問した。 北朝鮮の意見を代弁することでどうして同国の行動を抑制することができるのだろうか。北朝鮮情勢は現在、南北首脳会談が開催され表面上、北朝鮮は軟化したが先行きは不透明である。 この北朝鮮の変化は日米の経済制裁に同国が屈服したとも様々な解釈があるが実情はわからない…

  • 「こんな人たち」列伝~白井聡の場合~その3

    白井聡が示した「戦後日本の核心」と評される「永続敗戦論」であるが今回はこれについて更に進んで検証したい。 白井は戦後日本の特徴を「対米従属」と定義し、その根底には「欧米人に対するコンプレックス(劣等感)とアジア諸民族に対するレイシズム」があると評価する。 かつて「鬼畜米英」とまで罵った相手に「従属」する姿が白井から言わせればまさに「奴隷」であり論外に他ならない。そしてこの構造を作り上げたのが「戦後保守」であり、それは「戦前の指導者層」の継続だと評価する。「戦前の指導者層」が継続した事実は裏返して言えば「戦争責任」の追及の不徹底であり、これこそが中国、韓国との歴史認識問題を紛議させており、それは…

  • 「テレビ朝日女性記者」の採用試験結果の公開を

    今回は急遽、予定を変えて世間を賑わせている「財務省事務次官セクハラ疑惑」について述べたい。 世間は「財務省事務次官セクハラ疑惑」で揺れている。財務省の福田事務次官がテレビ朝日所属の女性記者に「セクハラ」を行ったのではないかという疑惑があり、その証拠として録音音声が公開された。 福田事務次官と思われる男性の発言は男女問わず嫌悪を誘うものであることは間違いない。この騒動を受けて日本維新の会を除く立憲民主党を始めとする野党各党は麻生財務大臣の辞任を求め国会審議を拒否している。 一方で話題となった「録音音声」は編集されたものであり、福田事務次官の音声しかない。また「セクハラ被害」を受けたとされる「女性…

  • 「こんな人たち」列伝~白井聡の場合~ その2

    前回の記事で白井の日米同盟観を批判した。そして今回は白井の「戦後日本観」について論じたい。 白井は戦後の日本人が「欧米人に対するコンプレックス(劣等感)とアジア諸民族に対するレイシズム」を有していると評価する。これに基づき戦後の日本人は日米同盟を背景に「アジアにおける唯一の一等国」とか「他のアジア人を差別する権利」の意識を持っているとも評価する。 まず戦後日本の最大の特徴は「経済成長」であることは論をまたない。バブル崩壊以降、日本は長期不況に突入したが戦後日本の最大の特徴はやはり「経済成長」である。 現在の日本人でも「飢餓」を恐れる者は基本的にいないと思われる。 そして白井の言う「欧米人に対す…

  • 「こんな人たち」列伝~白井聡の場合~ その1

    日本のリベラルの特徴は「リベラルな社会」を構想することではなく「リベラルの敵」を攻撃することである。リベラルは「弱者」とか「被害者」に関心を寄せるが、これらあの人々を救済する手段は考えず、その「敵」に着目する。リベラルは「弱者の敵」「被害者の敵」裏返して言えば「強者」「加害者」を攻撃することで自己正当化を図る。 もちろん他人を攻撃して自己正当化する者など「リベラル」でもなんでもなく安倍首相の言葉を借りれば「こんな人たち」で十分である。 さて、今回は具体的な人物を取り上げて「こんな人たち」について論じたい。 2013年に「いける本大賞」「石橋湛山大賞」「角川財団学芸賞」の3つ受賞した「永続敗戦論…

  • 立憲主義は取り戻さなくて良い~「こんな人たちの独裁」を拒否せよ~

    現在「立憲主義を取り戻す」がリベラル派界隈では最大の政治スローガンになっている。野党第一党たる立憲民主党もこれを意識してか「立憲主義を回復させます」を最大の公約にしている。 この「立憲主義を取り戻す」をスローガンにリベラル派は結束し安倍政権を批判している。 2010年代に入りこの「立憲主義」という言葉は政治を動かしている。 ではリベラル派が目標とする「立憲主義を取り戻す」が実現した場合、日本社会はどうなるのだろうか。リベラル派の「立憲主義」に関する各種発言を見てそれは大体見えてきた。 sasa456.hatenablog.com 既に触れたようにSEALDsの後継団体たる「ReDEMOS」は日…

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