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ユノとチャンミン ふたりのanother worldへようこそ

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Black Pearl
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2018/04/06

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  • 倖せの人 ユノの物語 106

    「ロウン様、今日はお疲れでしょう。早めにおやすみになってください」ユノはそう言いながら、ロウンの身体を支えて寝台にゆっくりと横たえた。自分は寝台の端に腰を下ろし、ロウンの身体に毛布をかける。「ありがとうユノ。大丈夫だよ。今日は本当に気分がよい」ロウンは笑みを浮かべて答え、ユノの手をそっと握った。ユノも両手で包むように握り返す。「とうとうロウン様はやり遂げられましたね。本当に……お疲れさまでした」労う...

  • 倖せの人 ユノの物語 105

    季節は巡り、山深いソンサンの街にも春が訪れた。緑濃い松や檜の山々に、所々山桜の淡いピンクが煙り、ロウンの家の裏庭では色鮮やかな八重桜が零れんばかりに咲き誇っていた。ロウンは店の仕事のかたわら、街の伝統産業である家具作りに関わる人々を集め、度々会合を重ねていた。ロウン一族が代々護ってきたソンサンの山林を手放し、街の共有財産として末代まで残すための大切な話し合いだ。それぞれの立場や思惑もあり、なかなか...

  • 倖せの人 ユノの物語 104

    「ミンヒョン、ちょっと」ウソン親方に呼ばれて、ミンヒョンは仕事の手を止めて作業室に向かった。「使いをたのむ」そう言ってウソン親方は風呂敷包みを差し出した。「これをロウンに届けてくれ。ロウンかユノに、俺からだと言って手渡すだけでいい」中身は見なくてもわかった。あの夜親方が彫っていた張型が仕上がったのだ。「……わかりました」ミンヒョンは表情も変えずそれだけ答えると、包みを受け取った。「仕上がり、見てみる...

  • 倖せの人 ユノの物語 103

    ミンヒョンは彫刻刀を机に置くと、丸まった背中を起こして両腕を上げて大きく伸びをした。工房での仕事の傍ら、夜は連日自室の作業部屋で自分の制作に没頭していた。今は用箪笥と呼ばれる小ぶりの箪笥を作っている。形は単純で同じ幅の抽斗(ひきだし)が三段。化粧道具や裁縫道具などの小物を収納するのに手頃な大きさで、抽斗の前板に浮き彫りを施し金属の引き手を付ける。ミンヒョンが得意とする繊細な彫刻は女性向きだろうという...

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