詩育日誌08.01夏の声
頭のすぐうえで蝉が鳴きはじめる瞬間のスリリングな感覚がワシは、好きじゃ。車の騒音室外機のモーター音公園で遊ぶ子供たちの声がシャーシャーの中に遠のいていく空間のなかにある一点沈黙の底にすべて吸いこまれておだやかな静けさを震わせる蝉が鳴けは鳴くほど色も形も透けていくはらはらさせられるそれでいてなつかしい感覚いつミュートボタンは解かれるんじゃ?消えていたものたちがなつかしい顔になって帰って来るにぎやかな世界へ蝉が鳴きおえる瞬間もワシは、好きじゃ。詩育日誌08.01夏の声
2021/07/31 17:12