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atoris33
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2018/01/31

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  • 私はこの星の巡礼

    カミーノを歩いているように毎日を歩く ふと気がつくと、日常こそが巡礼なのだった。 カミーノを歩く何人かは、自宅のドアからが巡礼だと言っていた。 彼らは帰ってからも日常という巡礼を続けている。 ベルギーから歩いていたイヴォンヌとクロディーヌ。 二人は2200キロ歩いたその記録を本にまとめて出版したそうだ。 Publier un livre avec Le Livre en papier - Pas à pas vers Saint-Jacques de Compostelle ルピュイの大聖堂で初めて出会って、ロカマドールへ行く途中でまた会った二人。 2200キロも歩いていたんだね! 聖地へ向か…

  • Etape25 Lauzerte ~ Moissac

    Etape 25 Lauzerte ~ Moissac 27km この日はさすがにたくさんの巡礼とすれ違った。 昨日のイースターに続き、Lundi de Paqueでまた祝日。 前を歩いていたのはインド人の女の子巡礼。(フランス国籍) ロゼルトの宿で一緒だった学生で、8月に日本に行くと言っていた。 東京を観光するのに何日見込めばいいか。 夕食の時、彼女に聞かれたが、一日でいいと私は答えた。 それより京都に行ったほうがいいよ。東京は人も多いしうるさいから。 「KYOTO」と彼女は繰り返した。 Chapelie St-Sernin du-Bosc 道の途上に、素朴だが可愛い教会がポッカリと現れた。…

  • Etape24 Lascabanes ~ Lauzerte

    Etape 24 Lascabanes ~ Lauzerte 24km ラスカバヌを出てまもなく、前を歩く巡礼の後ろ姿を見かけた。 若い男性だ。 誰かの後ろ姿を見ながら歩くのはスペインの時は普通だったが、今回はレアだ。 私は気になって早足で彼に近寄った。 と、ちょうどサンジャンの教会が出現し、彼は中に入った。 私もその後を追って入った。 Chapelle St-Jean わたし 「(見知らぬ聖人を見上げて)これ誰?」 彼 「知らない」 わたし 「(教会由来の説明書きを読んで)よくわからない」 彼 「(読んで)僕もよくわからない」 間 彼 「君、日本人?」 わたし 「そう。あなたはフランス人」 …

  • Etape23 Figeac ~ Lascabanes

    Etape 23 Figeac ~ (Cahors) ~ Lascabanes 22km + Bus 9:40 (Autocar 55509) FIJEAC 発 11:19 CAHORS 着 フィジャックからカオールへのバスはあっけないほど簡単に来た。 私の他に乗客は二人。 バスの運転手さんはご機嫌で、ラジオの曲に合わせて一緒に歌っていた。 ほぼ時間通りに駅に到着。 街を抜け、勝手知ったる(?)ヴァラントレ橋を渡り、GR65の道に出る。 ルピュイの道、再開。 GR65! もうこの数字以外考えなくていいのだ! 今日からはまた、迷わないように何度も標識を確かめることはない。 その安心感といったらな…

  • Etape22 Lacapelle Marival ~ Figeac

    Etape 22 Lacapelle Marival ~ Figeac 21km いきなり2ユーロくれと請求される。 あきらかにフランス人じゃない。 いつもなら言葉のわからないフリして無視するのだが、払ってしまった。 手を出してきた男性があまりにも「出すのが当然だろ」オーラだったからだ。 ホテルの前で彼はずっと待っていたようだった。 歩き出し早々、気分が悪くなった。 日本語で文句を言いながら歩いた。 そのうちに空が晴れてきた。次第に気分も明るくなってきた。 Figeac 再びのフィジャック。 ここでベルナールとジャン・ピエールと別れた。 ウルリケとも偶然再会して別れた。 チケットを予約していた…

  • Etape21 Gramat ~ Lacapelle Marival

    Etape 21 Gramat ~ Lacapelle Marival 25km ラカペル・マリヴァル。 魅力的な響きを持つこの町の名前は中世の伝説に由来するという。 732年、ポワティエの戦いのあと。 ムーア人の襲来で殉教した若い羊飼いを弔う教会が建てられた。 その教会の名が「La chapelle de Marie del Val」。 時を経て少しづつその名が変化し「Lacapelle Marival」となったらしい。 (ガイドブック『ミャウミャウ・ドードー』に書いてありました) Gramatを出てしばらくは高低差のない牧草地を歩く。 Issendolus イッサンドリュの教会には、マリア…

  • Etape20 Rocamadour ~ Gramat

    Etape 20 Rocamadour ~ Gramat 15km ロカマドールからフィジャックへの道、GR6を行く。 この日もまた一人、静かなるカミーノ。 Gorges de I'Alzou アルゾー渓谷。せせらぎの美しさに身を清められる思い。 足を滑らせぬように注意しつつ歩くうち、出現する苔むした遺構群。 Moulinとあったから、水車小屋か製粉所の跡か。 不思議な空間に紛れ込んだようで、しばらく動けなくなった。 いつか見て忘れた夢の中に佇む気持ち。 急な勾配の道。写真では伝わらないけど、このままこの角度で登る。 めっちゃハード。Je suis morte! ほどなく、Lauzouに近づく…

  • Etape19 Labastide-Murat ~ Rocamadour

    Etape 19 Labastide-Murat ~ Rocamadour 28km 雨だった。レインスーツの下にダウンを着込み、黙々と歩く。 私と同じ方向へ進む人は誰もいない。 反対からやってくる巡礼者もわずか数名。挨拶だけ交わし、一人で進む。 それは突然見えてきた。 そそり立つ断崖に身を寄せるように、建物が並ぶ異様な光景。 ロカマドールだ。 Rocamadour 村に入ると、歓迎されたかのように雨が止んだ。 メインストリートに出たら、降って湧いたような大勢の観光客! 中世の面影を残した色とりどりの店が立ち並んでいる。 巡礼道とは打って変わった賑やかさに、キツネにつままれた感満載。 ロカマド…

  • Etape18 Vers ~ Labastide-Murat

    Etape 18 Vers ~ Labastide-Murat 24km この日、ラバスティッド・ミュラーに到着するまでに会ったのは4人だけ。 反対方向から来た二人の巡礼と、羊飼いのばあちゃんと、「ひふみん」だ。 もちろん将棋の「ひふみん」本人ではない。でもものすごく似ていたのだ。 丸顔で頬が紅くて、超カワイイ笑顔のおじいちゃんだった。 私が道を確認していたとき、彼は車でやってきて止まってくれた。 そして満面の笑顔で道を教えてくれた。 「どこから来たの? 何日歩いてるの? 今日は何キロ歩くの?」 「ひゃーすごいねえ〜! ウヒャウヒャウヒャ(と笑う)」 「僕ね、このコミューンに住んでるの。車で散…

  • Etape17 Cahors ~ Vers (voie de Rocamadour)

    Etape 17 Cahors ~ Vers (voie de Rocamadour) 18km ここからはカミーノ・ルート(GR65)から一時的に離れる。 ロカマドールへ行くために、私は次のような行程を立てた。 1 Cahors → Vers 18km 2 Vers → Lavastide-Murat 24km 3 Lavastid-Murat → Rocamadour 28km(ロカマドールで一泊) 4 Rocamadour → Gramat 15km(修道院を予約) 5 Gramat → Lacapelle Marival 25km(宿はないのでホテルを予約) 6 Lacapelle M…

  • Etape16 Vaylats ~ Cahors②

    Etape 16 Vaylats ~ Cahors② 24km 家が見えるという、それだけのことがただ嬉しい。 人が前を歩いているという、それだけのことがただ嬉しい。 だから人に会うと話しかけてしまう。話しかけられてしまう。 道の分岐点で標識を確認していたら、初老のムッシューに話しかけられた。 ムッシュー「日本人ですか〜?」 わたし 「はい」 ムッシュー「どこから来たの〜?」 わたし 「東京です」 ムッシュー「僕は新宿で働いてたんだよ〜、オダキュー知ってる〜?」 ムッシューは1984年から3年間、日本でパティシエとして働いていたという。 新宿の小田急百貨店にあるフランス料理店。 今はリタイヤし…

  • Etape16 Vaylats ~ Cahors①

    Etape 16 Vaylats ~ Cahors① 24km クロディーに見送られた後、ジェニファーと一緒に歩き始めた。 彼女はCaminoアプリを持っているので道に迷う心配はなかった。 ジェニファーと話しながら私は痛感していた。 ああ、英語をもっとベンキョ〜していたら良かった〜! 幸い彼女は頭が良かったので、私のデタラメ英単語の羅列を理解してくれた。 彼女はこれまで、旦那さんと世界中を旅したそうだ。 行きたいと思ったところには行くんだって言ってた。 フロリダ出身。旦那さんはユナイテッドステイト航空のパイロット。 旦那さんも子供たちも、彼女をこの旅へ快く送り出してくれたという。 今回の彼女の…

  • Etape15 Limogne-en-Quercy ~ Vaylats②

    Etape 15 Limogne-en-Quercy ~ Vaylats② 16km ジェニファーは私が来たことに大喜びだった。 案内係のクロディーは私たちを歓迎した。 英語の話せるクロディーは白髪のおばあちゃん。 私にはフランス語で、ジェニファーには英語で説明した。 でも時々英単語がわからなくなり、瞬間的にパニックになる。 そしてフランス語で私に「なんていうんだっけ?」と質問する。 私は単語だけは即答できたので役に立った。 三人で一生懸命、それぞれの言いたいことを理解しあい、笑いあった。 クロディー 「ジェニファー、あなたはクリスチャン?」 ジェニファー「YES」 クロディー 「MIKIは?…

  • Etape15 Limogne-en-Quercy ~ Vaylats①

    Etape 15 Limogne-en-Quercy ~ Vaylats① 16km タンポポの畑で寝転んでいた。 靴下も脱いで裸足で。 誰もいない 誰もいない ただ鳥の声と風だけ・・・ Vaylatsまでの距離は16Kmだったから、ゆっくり歩いても昼前には着いてしまう。 修道院の受付が開くまで、時間があった。 受付も開いた直後だとシスターたちは忙しいはず。 もう少し経ってから行こうと思い、私はタンポポのベッドに寝転んだ。 この日歩いてきた道も、最高だった! Bach バッハという小さな村。 美しい教会で、しばし休む。 教会があることで、どんなに私は救われたことだろう。 休息できるし、雨宿りで…

  • Etape14 Cajarc ~ Limogne-en-Quercy

    Etape 14 Cajarc ~ Limogne-en-Quercy 19km 朝。 でっかいパンをナイフで切っていたら、後ろからジョエルに話しかけられた。 ジョエル「よく寝た?」 わたし 「いや・・・(ジェニファーのいびきはやはり凄かった)あなたは?」 ジョエル「よく寝たよ!」 わたし 「あなたたちは個室だった」 ジョエル「そう、うるさいと眠れないからね」 間 わたし 「一昨日。あなたは私の大きないびきで寝られなかったと言ってたけど」 ジョエル「・・・・・・」 わたし 「あれ私じゃないの、あれジェニファー」←言った! ジョエル「うん、知ってる。ジェニファーがそう言ってた」 わたし 「?」 …

  • Etape13 Béduer ~ Cajarc

    Etape 13 Béduer ~ Cajarc 18km 「昨夜は驚いたよ。こんな小さい日本人があんな大きいイビキをかくなんて」 朝食を食べながらジョエルが私に言った。 いやそれは私じゃない、ジェニファーだと抗議したかった。 が、目の前にジェニファーがいる。・・・言えなかった。 「それは、あなたがあんなにワインを飲ませたからだね〜!」 私はジョークで返答した。 ジェニファーは英語しか話せず、ジョエルはフランス語しか話せない。 だが話の内容を察して、ジェニファーが英語で呟いた。 「それ・・・わたし」 しかし、ジョエルは聞いていなかった。 そしてカジャルグへ向けて出発した。 途中までみんなと一緒…

  • Etape12 Figeac ~ Béduer

    Etape 12 Figeac ~ Béduer 13km 朝早く、私はバスの発着場である鉄道駅まで歩いて行った。 時間はまだ早かったが、心配だったので下見を兼ねて出かけたのだ。 が、無人駅にはバスに関してなんの表示もなく、わからなかった。 と、中年の頬の赤いフランス人男性がいきなり声をかけてきた。 カオールまで行くから一緒に車に乗りなよと言う。 方向が違うからと断ると、カオール経由でロカマドールへ行くからと言う。 だがその男性からは怪しいオーラが出ていたので断った。 その後。 私は本当にそこがバス発着場か気になったので、観光案内所で確認することにした。 と、案内所へ行く途中で、懐かしい人と再…

  • Etape11 Livinhac-le-Haut ~ Figeac②

    L'église Saint Sauveur Etape 11 Livinhac-le-Haut ~ Figeac 28km② どうして人は出会うんだろう、必ず別れるのに。 私は泣きながらフィジャックの町を走っていた。 その日、約束の17時に聖堂の前でベルナールとジャン・ピエールと待ち合わせ。 一緒に買い物をして、それから私たちはカフェに入った。 私は愚かにも、自分のことしか考えていなかった。 明日からロカマドールへ向けて出発する。 そのために宿の予約を済ませておきたかったのだ。 観光案内所が閉まっていたので、私は二人から情報をもらい、予約も頼んだ。 私のためにピエールはスマホで検索し、ベルナ…

  • Etape11 Livinhac-le-Haut ~ Figeac①

    Etape 11 Livinhac-le-Haut ~ Figeac 28km① カメラを向けるといつも笑顔でおどけるのはジャン・ピエール。 ベルナールはこの時、ピエールの少し先を歩いている。 青いリュックはクリストフ。コンクで出会った「ひがんだ」感じの青年だ。 途中で合流した私たちは、この日4人で歩いていた。 わたし 「昨日はよく眠れた?」 ベルナール「赤ちゃんみたいによく寝たな(comme un bébé)」 わたし 「(日本語)赤ちゃんかいッ!(爆笑してメモる)」 どこの場所か忘れてしまったが、休憩所を併設している教会があった。 そこで一緒に4人でお茶を飲んだ。 この時、私はクリストフと…

  • Etape10 Conques ~ Livinhac-le-Haut②

    Etape10 Conques ~ Livinhac-le-Haut 23,5km② 犬に噛まれた血まみれの足で歩き続けた。頭の中で妄想するのは悪いことばかり。 ・・・歩けなくなったらどうしよう。 ジットについたら、何より先に消毒だ。 désinfection(消毒)という単語を忘れないように繰り返した。 そして本気で神に祈った。 「神さま ヤコブさま 私を歩かせて下さい!」 ・・・と、前方に二人の巡礼が歩いているのが見えた。 あの後ろ姿は、ベルナールとジャン・ピエールだ! 私は思わず叫んだ! 「Mes amis〜!(トモダチ〜!)」 二人は振り向いた。私は駆け寄り、単語を駆使して自分の状況を…

  • Etape10 Conques ~ Livinhac-le-Haut①

    Etape10 Conques ~ Livinhac-le-Haut 23,5km① 朝靄の中、コンクを出発。これが波乱万丈の一日の始まりになるなんて思いもせず。 La chapelle Saint-Roch ルピュイの道は、GR65。 赤と白のラインか、GR65の表示を追っている限り、道には迷わない。 La chapelle Saint-Roch de Noailhac ノアイヤック付近。聖ロクスに捧げられた小さな礼拝堂。 今、振り返ると予言されていたかのよう。 この礼拝堂の聖人(聖ロクス)は足に怪我をしていて、犬が横にいた。 それはこの日、数時間後に私の身に起こること・・・。 しばらくはD…

  • Etape9 Massip ~ Conques②

    Etape9 Massip ~ Conques 22,5km① 夕食前に少し時間があったので、最上階のオラトリオ(黙想室)へ行った。 屋根裏部屋のような小さな空間。天井が低い。赤い絨毯が引いてある。 真ん中に、少女が手に貝殻を持って座っている小さな像があった。 聖フォワだろうか。ここには明日の朝また来ようと思って、私は食堂へと降りた。 ウルトレイヤ! 夕食は大勢でテーブルを囲んだ。大賑わいだった。 「ひがんだ」ような背の低いフランス人も、向かいのテーブルに座っていた。 私の前には、ウルリケとビルが座った。 受付を手伝ってくれたセルジュが、笑顔で給仕をしていた。 ここでお手伝いしているのは、みん…

  • Etape9 Massip ~ Conques①

    Etape9 Massip ~ Conques 22,5km① 小雨が降る中、歩きはじめて1時間。 止んだと思ったら、空に虹。 牧草地と山道を交互に歩む。 雄大なスペインの道と違って、ルピュイの道は単調だが繊細だ。 人は景色に育てられてしまう。風土が人格を形成してしまう。 歩く巡礼をしていると、日本にはない自然の肌ざわりに直接触れる。 世界は多様、価値観も多様。それでいいのだと芯からわかる。 Sénergues セネルグの教会ではちょうどミサをやっていた。 入りかけたが、少人数だったから遠慮した。 また小雨が降ってきた。道は森に入り、上り坂となった。 その後しばらく単調な牧草地の中をゆく。誰に…

  • Etape8 Espalion ~ Massip

    Etape7 Espalion ~ Massip 23,5km 快晴。エスパリオンを出て、世界遺産ロードをずんずん進む。 途中の小さな集落で、民家の前にトラックが止まった。 民家のドアが開き、おじいちゃんとおばあちゃんが出てきた。 トラックの中はお店になっていて、まるでキヨスクのようだった。 野菜や果物、パン、日用品などがずらっと並んでいた。 おじいちゃんは私を見ると、ちょっとうろたえた。 おばあちゃんはじろっと私を見て、不審そうに尋ねた。 おばあ「あんたも買うの?」 わたし「私も買える?」 おばあ「知らないよ。(トラックの運転手を指差して)この人に聞きな」 わたし「(運転手に)飲みものはあり…

  • Etape7 Saint-Chély-d'Aubrac ~ Espalion ②

    L'église paroissiale Saint Jean-Baptiste Etape7 Saint-Chély-d'Aubrac ~ Espalion① 23,5km ジットのドアは開いていたが、誰もいなかった。 私は中に入り、一番いいベッドをキープし、勝手にシャワーを浴びた。 最初のスペイン巡礼の時とは大違いの大胆さ。 『Au Fil de l'Eau』は素敵なジットだった。 洗濯物を干していたら、階下から声が聞こえた。 降りていくと、オーナーのミレイユがいて、笑顔で歓迎してくれた。 ウルリケはまだ到着しそうにない。 私は散歩に出た。目的地は聖堂とスーパーと観光案内所(宿の予約)であ…

  • Etape7 Saint-Chély-d'Aubrac ~ Espalion ①

    Etape7 Saint-Chély-d'Aubrac ~ Espalion① 23,5km 今日の目的地はエスパリオン。 出発前、ジットの広告を見ていたウルリケに、宿のオーナーが声をかけた。 オーナー「エスパリオンに泊まるなら、そのジットがいいよ。予約する?」 ウルリケ「お願い」 私も、と頼んでもよかったのだが、なぜか言わなかった。 でもそのジットの名前は記憶した。美しかったから。 『Au Fil de L'Eau』・・・水の糸(水の流れに沿って)。 サンシェリーの聖堂に行ったがクローズだった。 ぬかるんだ道を前進し、山道の上りにかかったところで、ウルリケ発見。 「先に行って」と言われたので…

  • Etape6 Les Quatre-Chemins ~ Saint-Chély-d'Aubrac ②

    Les gîtes du Royal Aubrac Etape6 Les Quatre-Chemins ~ Saint-Chély-d'Aubrac② 25km? ホテルのある村に着いたのは14時半近く。 あの、見知らぬ誰かの足跡がなかったら、私はたどり着けなかったと思う。 風雪の中に、大学のような立派な建物が見えた時、私は神に感謝した。 私を導いてくれた足跡は、目の前の舗装道路の中に消えていた。 その足跡にも、私は手を合わせて拝んだ。 「神さま、ありがとうございます・・・!」 雪は小降りになっていた。 私は『Royal Aubrac』のホテルを目指して坂道を登って行った。 やっと、あたたかな…

  • Etape6 Les Quatre-Chemins ~ Saint-Chély-d'Aubrac ①

    Etape6 Les Quatre-Chemins ~ Saint-Chély-d'Aubrac① 25km? 朝。ウルリケが玄関の外を指さして私に言った。 「MIKI、外はノエル(クリスマス)よ!」 みると粉雪がじゃんじゃん舞っている。 まさに12月。 え、今日はまだ4月でしょ。4月2日ですよね? タイムスリップしちゃった? 私とウルリケは抱き合い、それぞれの国の言葉で「やばッ〜〜〜!」と叫んだ。 ウルリケ「(真剣に)MIKI、私は歩くのが遅いから、朝食べずに出発する」 わたし 「わかった。私はゆっくり食べてから行くね」 雪は一向に止む気配がなかった。 オーナーのマリはそんな状況など気にも留…

  • Etape5 Saint-Alban sur Limagole ~ Les Quatre-Chemins

    Etape5 Saint-Alban sur Limagole ~ Les Quatre-Chemins 27km 牛の糞の匂いがしてくると、人の住む村が近いとわかる。 ずっと一人で歩いていると、村が近づくのが嬉しい。 牛の糞の匂いが、なぜか嬉しい。 スペイン巡礼のときは、必ず誰かに会っていた。 前を歩くペリグリーノ、後ろから来るペリグリーノ。 そして交わす挨拶、「ブエン・カミーノ !」 でも今回は違う。 4月頭のルピュイの道では、一日歩いていて会うのは一人か二人くらいだ。 だから早く、宿に着きたい、誰かと会って話したいと思うのだった。 でもこの日は特別。 カトルシュマン(Quatre-Che…

  • Etape4 Le Falzet ~ Saint-Alban sur Limagole

    Etape4 Le Falzet ~ Saint-Alban sur Limagole 23km 朝焼けとともに歩き出す。 見渡す限り牧草地。 朝にゃあ。 Le Sauvage 大自然のただなかに、一軒のジット。 その前に3人の巡礼がいた。出発するところらしかった。 川に面した、ジッドの庭先にリュックを下ろし、私は遅めの朝食を食べた。 一昨日、モニストロールの宿でおじさんが作ってくれたサンドイッチ。 あまりにデカくて食べきれず、まだ持っていたのだ。 バターで炒めた玉ねぎとチーズ。大丈夫まだいける。 空腹だったからおいしかった。 人口密度が極めて少ない地域を過ぎる。 この間、やはり誰にも出会わな…

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