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Hideの俳句・短歌 15
うつつなき世をたのもしと思ほはばマタイ受難を聴くことなかれ カラマゾフ十七の春炸裂す 暑き日の地下への降下罪と罰 宇宙意識を体感したい それならモーツァルトのジュピターを聞き給え
2019/01/29 17:49
エッセイ 紙幣考 <ドストエフスキーの貨幣感覚>
前に、このブログで一度触れたが、ドストエフスキーの「白痴」の中で、ナスターシャが大金の札束を燃やそうとする場面をよく見てみたい。紙幣が、金銀貨とは、まるで違ったものだということを象徴的に表現している箇所だと思えるのである。 バルザックの時代は金銀貨であり、それは、そのままで...
2019/01/27 16:04
エッセイ 統計というもの
社会というものを手っ取り早く、理解しようとする手段として、これほど、現代社会において、不思議なほど信頼を集め、いわば乱用されているものもないであろう。 こう問おう、社会とは何であるかをしっかりと知っている人間が果たしているだろうかと。古来、社会は怪物に例えられた。少しも古び...
2019/01/25 18:30
Hideの俳句・短歌 14
乙女より貰いたる雛棚の上仲良く二つ並び居るなり 短冊に書かれし一句流れ行き 航空機蚊ほどに遠く西の空
2019/01/23 20:47
Hideの俳句・短歌 13
ちょっと気が早いですが、十数年前に作った短歌です。 春の日の風はふんわり桜連れ川辺の道をはんなりはんなり 蜘蛛の糸ひとすじそよぐ街灯下 夏の終わり斜陽の町を通りけり
2019/01/21 21:56
エッセイ 深は新
この言葉は、高浜虚子の言葉である。わたしは、それを少しもじって「深層という新層」 という文句にして、自分の詩の中に紛れ込ませたことがある。 「深いものは新しい」これは、いつの世でも変わらないことであるようだ。だが、現在、周りを見渡してみると、物を作ろうとしているような人は、...
2019/01/19 20:32
エッセイ バッハ <パッサカリアとフーガハ短調>
十五分ほどのオルガン曲だが、わたしが始めて、バッハの音楽に触れ得たと思ったのは、この曲だった。この曲には、甘く人を酔わせるような音は一音もない。 学生時代、ある本で推薦されていた、この曲のレコード(当時はCDではなく、レコードだった)を買って聞いたときのことは、よく覚えてい...
2019/01/16 21:17
エッセイ シンクロニシティ
「共時性、同時性」などと訳されるが、今ではユング流に「因果的には説明できないが、意味のある偶然の一致」と訳される語で、平たく日本語で言えば「縁」である。 ユングの考えの土台となっているのは儒教の「易経」で、縁は仏教用語だが、この東洋思想両者に共通する、事象がシンクロナイズす...
2019/01/13 22:15
「とりかへばや、男と女」河合隼雄 新潮文庫
日本中世の王朝文学「とりかへばや物語」を、まったく新しい角度から切り込んだ河合隼雄渾身の性の劇です。男らしい女を男として、女らしい男を女として育てるという、この物語の趣向は、荒唐無稽なおとぎ話としての価値しか持っていなかったという頑固な常識的見解をはるかに越えて、論は進行し...
2019/01/11 23:07
エッセイ 新春雑感
新春だから、何か書いてみようと思うが、さて、これと言って浮かばない。何かめでたい記事になれば良いと思うが。 わたしは、ある人のことを深く考えるときには、どうしても、その人の宗教観が気に掛かる。その人が無宗教の人であっても、その人の家の宗教のことが気に掛かる。 宗教というのは...
2019/01/07 22:48
謹賀新春 Hideの俳句 12
新年あけましておめでとうございます 今年もよろしくお願いいたします この世にはめでたき日ありお正月 新年や茫漠として光あり それぞれに纏まりつけてお正月
2019/01/01 15:16
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