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2017/11/20

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  • 大嫌いなあの人。③‐3

    お昼ご飯を持って桂君と屋上へと急いで向かう。 屋上には誰もいなかった。季節は秋から冬に変わりつつある。もう肌寒い。冷たい風が頬をなでる。 「さっちゃん。もっかい聞くけど…そんなに川野のこと好きなん?」 その質問に、僕は恥ずかしい気持ちでいっぱいになるも、目の前の桂君は笑いも...

  • 大嫌いなあの人。③‐2

    学校に着いて靴を履き替えていると川野君とばったり会ってしまった。 僕は今朝がた見た夢と、放課後抱き合ってたことを同時に思い出し、心臓が暴れだし顔も熱くなり涙も出そうになっていた。 「……おはよう五月。なんか熱あんの?顔赤いし…涙目…(朝からくそ可愛いやつ、他のやつがいるのに...

  • 大嫌いなあの人。③‐1

    僕は誰かと抱き合っていた。 お互いが相手の存在を確認するかのように抱き合いながら衣服を脱いで脱がしていく。 どちらからともなく唇を合わし愛を確かめる。 甘い吐息が唇の隙間から漏れる。 優しいキスから激しさをまし、彼の舌が僕の口内をかき乱す。 唇が離れお互いの鼻先をつけたまま...

  • 大嫌いなあの人。②‐5

    川野談… とある昼休み。 誰かわからないやつに呼ばれて行った五月。なにか当番かな?とか考えながら朝比奈と桂と共に学食へ向かう。 2人の口から告白だろう、と聞いた時はビックリした。とうの本人、五月の口からは何も聞いていない。 前に襲われてるところを助けてから警戒するようにと伝...

  • 大嫌いなあの人。②‐4

    川野君は掴んでた手を離し、僕の両頬を掴み勢いよく顔を持ち上げた。 目からは大量の涙がこぼれ落ち、止めようとしても止まらない。 川野君の両手で包まれている両頬が熱い。すごく熱くておかしくなりそうだ。嫌なはずなのに心地いいとさえ思えた。 この時ハッキリとわかった。 相手は同性な...

  • 大嫌いなあの人。②‐3

    放課後…… 僕は日直だったので日誌を書いていた。もう1人の日直はバイトがあるからといって謝りながらもそそくさと行ってしまった。 でも大丈夫、僕はバイトも部活もしていないから時間に余裕はあるのだ。 だけど疑問に思うのは、朝比奈君と桂君が帰り際に気を付けてね。と言い残していった...

  • 大嫌いなあの人。②‐2

    「高月遅いな」 川野の友達の1人、朝比奈はお昼ご飯のカレー定食を美味しそうに頬張りながらポツリと呟いた。 「相手、男だったよな…しかも二人きり…こく・・・・」 バシッ!! 川野が勢いよく朝比奈を叩く。 「いって!何だよ川野!!」 「別に。お前が変なこと言いそうだったから。つ...

  • 大嫌いなあの人。②

    あの事件から何週間か経った。 あれから川野君とは昔のことも思いだし仲良くしている。 僕に言葉の暴力を振るってた時とは比べ物にならないくらい、壊れ物を扱うかのように優しく接してくれているのだ。 もともと人と話すことが苦手な僕にとって川野君は憧れの存在と言うよりは異常な存在とも...

  • 大嫌いなあの人。①ー2

    「・・・・ん?」 1番に目に飛び込んできたのは見慣れない真っ白の天井に、薬品の臭いが鼻をおおう。 僕はなぜか布団の中にいた。 なんだったかな・・・・と考えたが、すぐに記憶がよみがえり身体が震えだした。 人に襲われる恐怖。 (なんで僕があんな目に・・・・しかも相手は男・・・・...

  • 大嫌いなあの人。①

    僕こと高月五月(たかつきさつき)は川野彰(かわのあきら)が大嫌いだ。 「おい、高月。ジャマ、どけ」 そう僕に言ったのはクラスで1番大嫌いの川野だった。 僕が知る限りでは別に嫌われるようなことはしていないと断言できるし、高校2年生のクラス替えをして初対面のはずの僕に嫌がらせ・...

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