うまく社会に溶け込めない、けど、生きていかないといけないので試行錯誤した結果と過程を共有するブログ
日常に悩みながら、なるべくすべてを喜びにする方法を書いています。
「酒とペン」 現実を忘れたいとき人は酒を飲む。酒は、飲みすぎればトイレで目覚め自己嫌悪に陥り、適度に飲めば、心の安定を量れる。私は酒をたしなまない。 私は酒の変わりに文字を書く。 私にとって文章とは、没頭しすぎると自己嫌悪に陥るものであり、適度にあれば心の安定が図れるものだ。だから、俗にいう酒と同じなのだ。一日の大半を書くことに費やしたときには「ああ、また無駄なことを何時間もしてしまった」と後悔するのだ。 創作は残るものがあるから酒より有益ではないかと考えることもできるが、私の人生をそこにかけあわせると「無駄なもの」に思えることがあるのだ。 私は小説家をこころざし、出版社へ投稿していたことがあ…
「自分のセンスを信じて」 季節が変わった 去年の秋服だけど、お気に入りを出してきて 着替えたらなんだか心もぴったりきて これでばっちりって全身鏡の前で自分にポーズして 家を出た でも一番みてもらいたかった恋人に 「秋の装いだね」ってみてもらったのはよかったけど 少し服のコーディネートが変だったみたい 服のセンスを指摘されて 「どうしてこんなことで落ち込むのかな」って自分で不思議なくらい落ち込んだ デートを終えて、家で茫然として 夕食時に4時間も寝た 私の恋人は少し変わってる?かもしれない 「どうして好きなの」って聞かれても答えがなかなかでなくて 「君のセンスが好きだ」って曖昧なセリフを返してき…
「わたしは蟻」 私は蟻だと思って生きることにした。 辛いと思うときがくるのは、自分の思った通りにならないとき。 だから、私は私を蟻だと思って生きることにした。 そう思うと、些細なことに翻弄されていても「蟻だから当たり前だよね」と思える。 蟻はささやかな雨にも飲まれるだろう。社会に飲み込まれそうになるのは当たり前なのだ。 蟻には失礼だけど、猿だと思って生きるよりは生きやすい。 「宇宙をイメージすると悩みが小さく思えていいよ」という考え方がある。 私の蟻になる考え方はこの逆。 どれだけ悩みが小さくたって、悩みは悩みだって思ってしまう。 どんなに小さなものも大事にしたいと考えてる私にはこの考え方で楽…
「ひとりのじかん」 自分の心は自分で癒して 頑なにみえるかもしれないけどそういうこともあるよ 人のことは頼れない いつでも優しい人がいるとはかぎらないから ショパンをきいて癒されることもある 植物は今の世を生きる中であまりない集中を産み出してくれる 集中は疲れてしまうものだと思うかもしれないけど、 ものごとが整理される集中もあるんだよ 頭がくらくらするね 胃の脈打つのが聞こえるね そうまでして生きたいと思わせるなにかがあるんだね それってなんだろう 気になるものは多い ほんとうの自分なんて考えたら気を病むっていう人もいる 怒りは人をコントロールするためのものだっていう人もいう だからやめたほう…
人に迷惑かけるな レモンかけるな 俺は、素材そのまま それが好きだからじゃなく 迷惑かけないから からあげ フランケンシュタイン 誕生 望まれる姿なら生きてていい 望まれない姿では殺される 蚊帳の中ならいくらでも 一歩出れば許されない世界 もう大人になったのさ だから、一人で生きていけるはず 愛ってまったく偉大だぜ 優しさ感じさせるなんて卑怯だ もうあんたに何も言えない だから俺の存在さえない
「伝えよう」 愛は瞬間に生きてる 辛そうな声で電話をかけてくれば 明日のことなど捨てさって、今の君に会いにいく 愛の無い関係ならば、君のために瞬間を生きることはできていない 私は君の今よりも私の明日を選ぶ 眠りたい夜を選ぶ 君の声が一秒後にも聞けるならどんなことでもしよう 君の選んだ選択を称賛し、立ち上がり、喝采をあげ 花束を贈ろう 私は君の恋人であり、友人であり、ファンである
「震え」 強く見えてる私の手、大きく開くと小刻みに震える お酒の飲みすぎじゃない 生きてるだけで緊張してる 問題は 文字がうまく書けない 線がまっすぐひけない 乾杯のときも震えていると、 心配されるだろうから両手で持って震え隠してる 線の震えも味わいってことにして やりすごしてきてる ずっとそういうものだから、誰も変には思わない 気付かれたって、それはそれで気疲れしてしまうから多くの人には気づかれなくていい 秘密を一人で抱えるのは寂しい 大切な人だけには知っていてもらいたい 手を握って震えをとめてほしい 秘密だからこそ知ってもらいたい 今日どんなことあったか
今、部屋のまんなかにある本棚の本は読まないだろう。ほとんどの本が昔読んで内容も頭の中に入ってしまっている。読み返せば新たな発見もあるに違いないが、その時間を作ろうとは思わない。ならば、どうして読まない本はそこにあるのか。部屋の掃除をしているとき、ふとそんなことを思った。 読まないのなら、部屋も広くなるし掃除もしやすくなるから片付けてしまってもいい気がする。しかし、どうしてだか片付ける気にならない。 本棚を眺めていると、今までのわたしの人生であつめてきた言葉がたくさんある。悩んだとき、新しい道に気づかせてくれた本たち。わたしは今、悩んだとき内容が頭に入っているこれらの本から言葉をとりだして、生き…
「流行しているものをみたくない」 そういう精神性が私にはある。 こういう考え、ある人にはあるんじゃないだろうか 流行に流されない個性的な人間でいたいという思いからか、 それとも、流行に流されること、つまり扇動によって起きる悲劇的なできごとにたいする一種の反射的拒絶か、 はたまたその両方か、 どうしてだが、流行しているときは飛びつく気にはならない。 だから、だいたいの場合、大流行が去ったあとに確認し・・ ・・大ハマり そんなことが私はめちゃくちゃある(恥 そんな時、いつも私の心にあふれる言葉は、 「どうして流行っているときに飛びつけなかったんだ!」 どうして? 私は、考えた。 そして、結論が出た…
俺の話す未来のことは、誰も信じられない 家族や恋人であったってそうさ 未来に目を輝かせる俺にかける言葉は 「無理しすぎない程度にね」 優しさをありがとう 皆は、目の前に、俺の話していた未来が現れるのを いつかみることだろう 誰にもイメージできないものが 俺の頭の中にはある 確信がある とても昔じゃ考えられないことが起きている 仕事がない男だとは思えないほどに 風のことや、太陽のことに想いをめぐらせられている 物事は0になったように思えるけど、 もともとあったかも定かじゃない 万歩計が1の数を示すのは今このときさ 量子の世界じゃ、すべてがバカバカしく思える
映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」評論~芸術があるということは~
映画界は今、実在の人物を元にした作品(ボヘミアン・ラプソディやロケットマンなど)が席巻している。次々と作られるそのような作品群の中に「永遠の門 ゴッホの見た未来」はあるが、人物に対してのアプローチ法はまったく新しいものであり、深い感動を与えるものであった。 監督は「バスキア」「夜になる前に」「潜水服は蝶の夢をみる」のジュリアン・シュナーベル ja.wikipedia.org 「バスキア」「夜になる前に」共に、実在する作家(画家・小説家)を題材にした作品である。ある種得意な、作家を描く作品で今回、監督(ジュリアン・シュナーベル)は「フィンセント・ファン・ゴッホ」を選んだ。 www.youtube…
「マッドマックス 怒りのデスロード」評論~マズローの五段階欲求~(ネタバレあり)
www.youtube.com ~あらすじ~ 核戦争後の荒廃した世界で、地下水の豊かな土地があり、イモータルジョーという男が独裁的なコロニーを形成していた。 そんなコロニーの中の部隊を指揮するフェリオサがジョーを裏切り、ジョーの女とともに「緑の地」を目指し、逃亡する。 ジョーは軍隊を指揮し、これを追いかける。 主人公であるマックスは彼らにとらえられ、血液バンクにされているので(荒廃した世界では血液も重要な資源)、ここにからんでくることになる。 ~マズローの5段階欲求~ マズローの5段階欲求とは、マズローが5段階のピラミッドで示した人間の欲求です。 満たされると次の欲求へ移行するとされている。 …
チャップリン監督作品「モダン・タイムス」映画評論~喜劇と貧困の親和性~
suwww.youtube.com ~あらすじ~ 経済が不況で、失業者が街に溢れている。チャップリンは生きるために、働くが、大量生産を推奨する会社は人々を機械のように無機質なものとして扱う。 チャップリンはユーモアによってその社会を我々にわかりやすく笑い飛ばすのである。 ~考察する前に、喜劇について~ 喜劇というのは「キャラクターが自分の意思で自分の動きを制御できない」ことである。 たとえば、頭に物がぶつかってきて痛がったり(無表情で我慢できたら面白くない) どっきりなどを仕掛けて、人が思い通りに驚いてくれたら面白いのは「相手が自分の意思で自分の動きを制御できない」からである。 このことを覚え…
「フェノミナン」映画評論。ジョントラボルタ演じるジョージから学ぶ、愛する人への接し方。
www.youtube.com (ネタバレあり) 「フェノミナン」は、ジョントラボルタ演じるジョージが、誕生日の夜、空に強烈な光をみて倒れ、意識を取り戻した後から超常的な力を得る映画だ。 そして、そんなジョージには好きになった女性(レイス)がいるのだが、 そのレイスへの接し方が学ぶことが多すぎるくらい完璧なのだ!これは惚れる。 そこで、私の大好きな「フェノミナン」をジョージの好きな人との接し方から紹介していきたいと思う。 1.レイスの作ったイスを買いまくる(好きな人の作ったものの一番のファンになる) 2.レイスの子供を大事にする(好きな人の大事にしている人を大事にする) 3.誰がなんと言おうと…
#オールタイムベスト10最新版1.フェノミナン2.夜になる前に3.平成たぬき合戦ぽんぽこ4.グラウンドブタペストホテル5.500日のサマー6.モダンタイムズ7.マッドマックス怒りのデスロード8.浮雲9.キャロル10.プレイタイム — 山桃 (@umaninenbutu) October 9, 2019 10.プレイタイム www.youtube.com ジャック・タチ監督作品 「タチヴィル」という街を舞台にした、群衆喜劇。 圧倒的センス、作家主義の人々に好まれる圧倒的個性。 ジャック・タチはこの作品で破産したほどの金をかけた超大作。 しかし、同じ金をかけてもセンスが無ければこれは作れない。 セ…
ジャック・タチ監督作品 映画「プレイタイム」について(ネタバレ無し)
「プレイタイム」は天才ジャック・タチが全財産をかけて作った喜劇作品である。 www.youtube.com 「プレイタイム」は興業的には成功せず、ジャック・タチはかなりの負債を負うことになる。 興業的に失敗したのは、前作「ぼくのおじさん」でそのモダンで先進的なセンスが大爆発し、世界に名を知らしめたのだが、この「プレイタイム」ではそこで得た資金でも足らぬほどの金を使い、存分にジャック・タチの力を注いだ結果、あまりにも時代を先行しすぎていて世界がついていけなかったからだろう。 「タチ・ヴィル」と呼ばれる街をまるごと作ったという驚愕の逸話を知ると、映画をみるまえからジャック・タチの完璧主義に笑ってし…
南の群島上空を、集団生活を営む雌鳥が一羽で飛行していた。 彼女は群れから追いやられた鳥であった。 羽ばたきには力が無く、風に身を任せているといったようである。 風が導いたのか、彼女は、視線のはしに砂浜をとらえ、そこに打ち上げられた赤ん坊をみつけた。 彼女はすいよせられるようにして、ゆるやかに砂浜へと下降した。 ざざざっ、きめ細かい砂が舞い上がる。彼女は、ヤシの葉で編まれた船の中で、麻の布で包まれていた赤ん坊を抱きあげた。 その後、彼女はこの島にある少ない材料で巣を作り、赤ん坊を守った。 赤ん坊に必要だが、彼女が与えられないものがあるときは、町へ行き、彼女は自らの美しい羽を町で売り、それ相応の対…
太陽があと1時間ほどで海へ沈む。 この時間になると、この南の小さな島国では仕事を終えたものたちが、かつてこの島国を支配していた文明の匂いを残す、海岸に作られた城壁に腰掛け、太陽が沈むまで談笑する。 夕日にあてられた人々の顔には赤みがさし、それだけで喜びを表現しているかのようだ。 その喜びの中に、20代ほどの仲むつまじい男女二人がいる。男は南国らしく、半ズボンとサンダル、上半身裸で、日焼けした肌と骨太な骨格が男の健康さを語っている。女は、サンダルと胸を隠すだけのトップス、涼しそうな麻のロングスカートをはき、艶のある美しい黒髪をしている。 二人は最近みつけた素晴らしい歌手の話や、家族の話、何度とな…
秋空の下、一人の男が草原で昼寝をしていた。 ゆっくり空をたゆたう雲の作った日陰が男に落ちる。 男:昼寝をするには最高の日だなあ 男は大きく全身を四方へ伸ばしながら深呼吸し、大きなあくびをした。 雲の切れ間から、太陽がちょうど男を照らし出す。 男:太陽の暖かさは心地いいなあ そのあまりにも気持ちよさそうな様子をみていた者が男に話しかけた。 ?:ずいぶん気持ちよさそうだ、私もそんな風に昼寝してみたいものだよ 男はきょろきょろと当たりを見渡すが、どこにも人影は見当たらない。 ?:すまない、起こしてしまったね。今のは一人言だ。ずいぶん気持ちよさそうだから、声にでてしまった 男:昼寝にこれほどいい日はな…
きみの足跡が愛おしい まっすぐ向いた足跡や、後ろを向いた足跡 その軌跡は、きみの生き方と形 目の前にいるきみの足の下には、今を刻む足跡がある そう思うと、そのまだ見ぬ足跡が愛おしい その足跡は、わたしといたときの足跡になる これから進む道に足跡はない それらは未来だ その横に、並ぶようにもう一つの足跡があれば良いなと思う 先はわからないけど、そんな先を想像したとき、わたしは喜びを感じる 二人とも年をとれば歩幅も変わる 相手の歩幅が変わった時、互いの足跡はどう変わっていくのだろう
競争社会に打ちのめされて、逃げる場所を考えた。 この国を離れて、資本主義を離れて、キューバでも行こうと想像する。 でも、とりあえず今日のところは愛する人の胸で眠ろう。 つらいことがあって、それが解消されるよりも前に次々ふりかかると、 私を助けようと思ってくれる人なんていないと思えてくる。 そんなふさいでしまって下を向いた耳に届いたのは、小さな歌。 その歌は世界のどこかにいる、似たような思いを感じている人の歌だった。 もっていた悩みが、似たような悩みを歌う歌と共に私の体へ溶けこんで、私の経験になった。 何百年積み重なった世界のシステムは考え抜かれていて、 産まれて数十年の私はたちうちできない。 …
壊すのは好きじゃない 皆の思いを大事にしていたら、自分の居場所が無くなった 皆、自分の場所を確保するのに忙しくて 人のことなどかまってられない 現実を知らない私は、訪れる未来を予期できない 未来への選択肢が少なくなっていく 誰も私のことをみてもいないし、見下しもしなくなる 無限にあった選択肢は、今ではあまりにも少ない 選択肢の無さは私にみつめる方向を教えてくれた 無限の選択肢は、時に恐怖も与える 立派な人間になれる選択肢が残されていた時、他を選択するとため息が聞こえる 立派な人間になんかなりたくない ただ自分になりたい 間違った選択肢を選んだときのため息が怖かった 今の私に、選択肢はない みん…
君の為の言葉をおもいついて、大事にとっておいたら 口をひらけなくなった 今にも、とっておきの言葉が飛び出しそうだ 君に食べてほしいと買っておいたお菓子のように、とっておくのは大変だ 君の喜ぶ姿みたさに、お菓子を眺める日々 はやく会いたい はやく会わなきゃ、期待がふくらみすぎてしまう 君の表情に物足りなさを感じるほどになってしまうかもしれない こんな気持ちになったのは、はじめてだ だから「そんなに食べたいなら食べてもいいよ」なんて言わないで 食べたいけど、食べたくない思いを感じてほしい 言葉で考えているうちは、理解できるものじゃない 君を愛しているのを感じるんだ
あの雲の隙間から出る光の中は、 きっと天使の歌声が響いている。 寒さは通りすぎていった。 黄色い花が、地上を明るくしている。 虫たちが体を揺り動かし、 土がぬくもりを持ちはじめた。
風は流れている。風が落ち葉をさらっていく。 夏出会った木々の記憶は、鮮明さを失った。 風は全てを平等に失わせる。 あのときの過ちを忘れることができない。 私は過ちに杭をうってしまっている。 過ちは風にたなびき、音をたて、その場から消えたいと叫んでる。 杭をはずすことはできる。 でも、行動に移すことが呪いのようにできない。 いつか突風が起きて、杭に打たれた過ちがちぎれ、空に消え去るのを待ってる。 私自身では、過ちを解き放つことはできない。 自然がそれをしてくれれば、私は救われる。 とめるものを失った杭くらいなら、いつか私にもはずせる。
なぜ人を許さないといけない。 貴方は誰から、私の心に触れる権利を買った。 そんな権利、私は誰にも売ったことはない。 私はまだ許さない。 どうして心の広さを求めるの。 私に心の広さを求めたときの貴方の口元に、いやらしさをみつけた。 貴方は自分に都合のいい人間を増やしたいだけ。 誰にも心に触れる権利を売ったことはない。 何時間説得しても変わらない私の心を非難する貴方。 「これだけ時間を削って話しているのに変わらないなんて、強情だ」なんて言葉。吐き 気がする。 いつ私が「変わりたい」なんて貴方に言ったのだろう。 貴方がみているのは私の幻想。それは私じゃない。 貴方は大声で私の名前を呼んではいるけど、…
私の行く先にはなにがある 雲の流れいくほうへ思いを馳せる 風だけが先の世界の匂いをいまいるここへ知らせる 蟻の歩み、鯨の一掻き 私の歩幅は何を測るためにあるのだろうか 歩みの中、親しい者との別れ どうしてそうなったのか、なにがそうさせたのか 細かなことが問題だから、引き返すことはできないが 語りあうことはできるだろうか 夜空の星に夢をみる 無限の光が、自由な想像を守る 心象の光の中に、一点、緑の光 あれは私の光だと感じてみる この上ない自由がそこにある まぶたをとじるのが恐ろしい夜がある まるで、まぶたの裏に恐怖が住んでいるように思える 閉じると、恐怖は私の目に忍び込み、頭の中を飛び回る そん…
世界は自由の名を使い、俺たちを縛る。 俺たちは、自由だと勘違いしてる。 名前だけ与えられ、本当はそこには何もないってこと気づいてる。 年上の男たちは、まだ年をきざみたくなくて、俺たちの世代をうろついて金と力にもの をいわせ、俺たちの遊びをうばっていく。 好きにすればいいと権利を与えてくれてるが、選べるものは一つしかない。それを選ば なければ死んでしまう。それが自由だっていえるのか。 人を信じるのはやめよう。愛する人が逃げられる秘密基地を作るんだ。 俺たちの命は短い。 その事実を知りたくなくて、朝まで欲望に身を任せ、心をすり減らしていく。 この人の多い世界じゃ星空すらみえない。 照らすのは俺たち…
愛の偉大さを知ったとき 身をかがめて道ばたの草に触れたくなった。 他人事のように思えていた世界が自分に関わりのあることだと思えるようになった。 肌はやわらかさだけじゃなくて、痛みも知らせるようになったけど、 その痛みがあれば、本当に愛したいものを愛せる。 感じることをやめた世界で、自分を探し出すことなんてできやしない。 たしかに世界は苦さばかり教えるけれど、それが世界の味だと思えば、楽しみ方を考え ることもしてみる気になれる。 苦みだって世界を構成する一部分。そうなると自分にだって苦みの一つくらいあること に気づいた ずっと呼びかけている声がある。 でも、先生の声のように聞こえないときがある。…
タロウは、ある朝アサガオが花開くように目覚めた。住んでいる団地は静まりかえっている。「まだ寝ていてもいい時間だな」とタロウは思った。タロウは知っていた。目覚めるときはいつも、周りも目覚める。団地には生活音が感じられるようになり、鳥も目覚めと同時に仲間に挨拶するはずだ。天井を一点にみつめながらタロウはその時を待った。「━━━━━。」鳥のさえずりが聞こえだした。上の階の住人が歩いている音もしてきた。タロウは枕元の時計で時刻を確認した。やっぱりちょうどいい時間だ。タロウは郊外のこの団地に越してきてから目覚まし時計を使わなくなった。生き物の音がし出して、目覚めの時刻を教えてくれるのだ。都心に住んでいた…
信号待ちの時間 自転車を片足で支えて、空行く雲を眺めた。 目を凝らしてみると、雲がゆっくり動いている。 周りをみても誰も空を眺めていない。 あんなに大きなものが、小さくではあるけど動いているのに誰も彼もいつものように暮らしてる。 ビルがゆっくり移動していたら、みんな驚くはずだ。でも、雲が動いても驚かない。 もしかしたら雲が動いていることに気づいているのは自分だけじゃないかと思った。 世界が自分の存在に気づかれて、喜んでいるような気がした。 そうだ!地球も動いているんだった。 私たちはその上に暮らしているのに、地球が動いていることを忘れてしまう。 きっとそういう手や頭や目を凝らさないと気付けない…
ニホンのトウキョウ、その中でも下町と呼ばれるような商店街と人々の生活が密着した地域の話。今や店ではなくシャッターが立ち並ぶ商店街の近くに10年前に古びた街並みに似つかわしくない現代建築20階建てのピカピカと光ったマンションが建てられた。そのマンションに家庭の事情により、6歳のトシロウは母親と二人で越してきた。 10年経った現在、ピカピカのマンションは風化の力に漏れず、古びた商店街にもなじむ色合いに変化していた。トシロウは一人っ子のためか手塩にかけて育てられ、体格も並みで、話す言葉はまだ子供っぽいが声色はもう一人前の男性になっていた。 朽ちていく町が影響をあたえたのか、トシロウは死について考える…
仕事中に雑務として、印刷物の描かれた紙をはさみでカード状に切っていた。目の前には同じ仕事をしている若い女性がいて、共に果てのない会話をしながらカードを切っていた。 そんな仕事の最中、脈絡もなく彼女がこんなことを言った。 「こういう風にはさみを使っていると、はさみに心があるのかな?なんてことを考えたりするんですよね。みんなは考えないらしいんですけど。」と彼女は言った。 この彼女は、本人いわく純粋なものが好きで、なにかにつけて「優しさ」とか「自然の素晴らしさ」とかを話の中におりまぜる人である。そんなことで、周りの人と会話が合わないことがあると前に打ち明けてくれていた。今回の話もその流れで「はさみに…
朝から止まない小雨 この街の中心にあるビル群も雨の雫を身にまとい、無機質な存在も自然にあてられ生命を宿す。 灰色の空、濡れたビル群、歩く人々のカラフルな傘や衣装も雨の世界に包まれ発色が抑えられる。 朝、昼、いつまでこの灰色の世界は続くのだろうか。 住人達は、長く続く暗闇に我慢できず、いつもより早めに街に明かりがつけていく。 ぽつり、ぽつりと夜が世界の下地色に少しずつ滑り込みながら、明かりも増えていく。 世界の下地色が全て夜になったとき、朝、昼と長い時間、空が世界にちりばめた雨の雫が姿を現す。 街の全てにはりついた雫は、街の明かりをとりこみ、乱反射させる。 街の明かりは、人々を誘い込むための明か…
口に出してはいけないと、秘密の過去がある。 その過去は、今の私の世界に存在しないことになっている。 私にあんな過去は無かったことにするため行動してきた。 あの過去は誰にも知られてはいけない。 でも、それが私を形作った。 その過去は私の輪郭。私をしっかりとみつめる人がいれば、秘密は知られるだろう。 秘密を隠すため、私は嘘を身にまとう。 美しい衣装を身にまとい、誰にも嫌悪感を抱かせないようにする。 求められても、素肌に刻まれた傷をみせることはできない。それはあまりにも醜い。 嘘を身にまとった体では、風を感じることはできない。 子供の頃、素足で感じた泥のなめらかさを感じることはできない。 でも、身に…
学生時代からの旧友と家の近所で久しぶりに会うことになりました。午前十時に、私の家の最寄駅で待ち合わせです。駅のタクシー乗り場で、八月の猛暑に汗を流して待ちました。 コンクリートに囲まれた植え込みにぽつんと植えられた街路樹にセミが一匹とまって、静かにしています。さすがにセミも暑いのでしょうか。一週間しか寿命が無いのに、こんな暑さに出てくるとは、物好きだなあなどと、暑さのせいでくだらないことばかり考えていると友人が現れました。 「よう」 1年ぶりに会った旧友は、残念なほどになにも変わっていませんでした。中身もあまり変わっていないのであれば、代わり映えしない会話に、会話が続くか不安です。 「ひさしぶ…
自分の抱える問題が抱えきれないほど大きくなってきた 宇宙のことを考えるよう アマゾン何億杯分の雨が降り続ける星があるらしい ダイヤモンドでできた星があるらしい 太陽系はたった一つの銀河で、銀河はたくさんある 宇宙は大きい 宇宙からみたら、私がどこに住んでるかもわからない 問題なんかほっぽりだして、星を見に行きたくなってきた。 ほっぽり出せるなら私的には上出来、そこから逃げられないときは重く考えすぎてるとき。 少ししたらまた戻ってこよう。 新しい空気をまとってさ。 宇宙のことばっかり考えすぎて、 自分の問題なんか世界にとってどうでもいい問題に思えるようになることもある。 自分の存在が小さく思えす…
空が動きをとめた。 海が動きをとめた。 大地が動きをとめた。 この星には、空と海と大地の権利をもつ1割にも満たないものたちがいた。 彼らはすべてが許されていた。 太陽ですら、彼らのものとされていた。 彼らはこれらを自由に使い捨てた。 そして、空がうごきをとめ、 海がうごきをとめ、 大地がうごきをとめた。 今、空には、彼らが乗った無数のロケットが煙を吐きながら飛び去っていく。 動きをとめた大地に根を張るものは、それを仰ぎ見ている。 彼らは、神が見捨てた土地で生きつづける。 神は言った。 「なぜ、逃げないのか」 逃げれないものたちがいる。 頭上から死の灰が降り注ごうとも、動けないものがいる。 いじ…
命を終える。 それはすべてが変化するとき。 いつもの日常が消え去るとき。 それがいつか私にも来ることだって知った時、 おそろしくておそろしくて、心にこびりついて離れなくなった。 どんなことをしてもそれは視界の中に入ってきて、 いつかこの世界は消えるって知らせてきた。 こんな悲しいことが世界にあっていいのだろうかと悩んだ。 あの人も、あの人も、この世界になんらかの思いれがあって、世界になにも思わず消え去ることなんてできないはずだ。 私が消え去るとき、私はどんなことを思いながら消え去るのだろう。 そんなことを思っていたら、つらくて、つらくて。 みんなこの悲劇から逃れられない。 みんながこの悲劇に出…
ひげを生やしてみた 大人にみられたかった 子供っぽいってのが悩み だから、大人にみられれば皆が大人として扱ってくれて 難しい政治の問題とか考えるようになると思った けっこうひげが伸びた 10歳は大人になった あっと驚いた 今まで着てた服が全然似合わない 服だけが10歳若い 若作りしてるみたいだ てろんてろんのTシャツにみえる 服も大人っぽいのに変えなくちゃいけないとおもったら不安になった 若い自分は消える あいつも結構好きな自分だった ひげを切った 若い自分に戻った 大人の自分は、どんなに来ないでと望んでもいつか来る わざわざ迎えに行く必要なんかないじゃないか
タンポポが無数の子供たちを風に乗せた 根を張ることのできない場所で旅を終えたものもいる ゆりかごのような大地にたどり着いたものもいる 様々な種があり、根付くものはわずか 根付いても、次が続くとはかぎらない 朝が来て、また同じ毎日 やることは一つ。言葉を残すこと 根を張ることのできない場所で消えた言葉がある 根付いたものもある 様々な言葉があって、根付くものはわずか 根付いても、次が続くとはかぎらない 子供たちの繁栄を望んでも、 壊れない壁があって それに阻まれ楽園へゆけない 風よ吹け 全てをさらってしまう風 壁の向こうの楽園へ子供たちを連れてって 根を下ろした私はそちらへはいけない
いたいけなフランケンシュタインが石を投げられている この村の法律に、フランケンシュタインの文字はない あきらかな暴力、俺に飛ばしたのなら裁判にかけられる でも、この村の法律にフランケンシュタインの文字はない 彼は人間じゃない 彼には心がないらしい、あのいたいけなまなざしは科学者の作ったもの 心がはりさける、彼が俺の心に入り込もうとしてくる 彼には心がない、それでどうやって心に入ってくるんだろう 法律に書いてないからってなんでもしていいのかい 石を投げられ、雨をしのぐ場所もない 法律にフランケンシュタインの文字を書こう 気づかれずに書こう 気づかないはずだ。やつらは、法律の中身なんてみていやしな…
ねぇ、夢ってある? 目の前の友達に聞いてみた 夢を持ってるのか気になった 素晴らしい夢をもってたら、嫉妬とか劣等感抱きそうで聞けなかった質問 答えは、なかった しどろもどろになって、答えはない 少し安心した でも、また不安になったよ もしかしてそういう世代? 夢を描けない世代、上の世代はみんな夢を追ってるらしい 夢があるかってエンタメ業界は聞いてくるけど、そんなものないよ 霧は濃い、一寸先は真っ白、みえそうでみえない、頭真っ白 おおきな影がみえて、それが熊だったりしたらすぐ死んじゃうだろうな そんな雰囲気が日々を包んでる 夢にしどろもどろな友達にもっといろいろ聞いてたら はっきりとした職業じゃ…
青さを通り越した青 目を閉じ、まぶたの裏をスクリーンにすれば、その青を想像することができる 言葉の青で感じる青とは違う 想像の青、動きのある青 言葉が想像をおいかけるように作られる 言葉は先を走ることはない 私は文明を盲信しない 文明はやっかいごとを増やしてしまうことがある 文明は耳につまり、音を聞けなくする 文明は分厚い壁で身を守らせ、自然とふれることを許さない 文明は味覚を変えさせ、文明による価値観でおいしさをきめさせる 文明は死を遠ざけた なにもかもうまくいっているような気がするけど なにも始まっていない可能性だってある そんな風に思う
詩が心から溢れ出す。 私は鳥になった。 下等な動物たちになった。 足が立つように、 心が詩を産み出している。 足には最初、立つ理由があった。 でもいつしかそれがあたりまえになって、理由が消えた。 心もいつしかそれがあたりまえになって、理由が消えた。 嬉しい。疾走する足、疾走する心 指示された目的地を無視し、意味もなくエネルギーにまかせる。 涙のような水分が全身をうるおわせ、生命力を持たせている。 帰り道がわからなくなってしまった。 不安であせる。 不安な心を詩にする。 詩は体からひきはがせない。 私は安心した。 私は下等な動物たちになった。 本能のままに生き、詩を歌い、バカにされた。 死んだら…
心臓をわしずかみにされたような感覚で、涙がわきでる。 どうして泣いてるのかわからない。 心がいっぱいになってなにがなんだかわからないから吐き出してる感じさ。 涙の理由を知りたいなら、涙の雫をひとつずつ調べればわかるかもしれない。 きっとぜんぶが違う味と透明度だ。 それに、理由がわかってても説明なんかしたくない。理由を説明したら、それ以外の涙がひっこんでしまう。 ただ泣かせてほしい。 優しいクラシックで、くだらないコメディーで。 誰にもみられたくない涙がこぼれる。 説明できない涙は、誰にもみられたくない。 それは、深くて深くて暗くて恐ろしい。 自分でも説明できない動きには、自分の奥底の本能が生命…
幻想は力だ。私はそれに頼る ああ、なんて弱い生き物なんだろう そんなウソの力に頼らなければ生きていけないなんて 皆が自分を求めているという幻想を抱けば、恥部さえみせてみようという気になる。 Aはこういう人だから、こういう風に接して、 Bはこういう人だから、こういう風に接しよう。 そういう幻想が無ければ、誰とも話せない。立っていることすらできない。 幻想は闇だ。すべてのことを想像ですませられる。 相手の表情や、自分の姿をみずにすむ。 ほんとうは怒っているのに、ほんとうは醜いのに。 現実は光だ。強く、まぶしく、くらくらする。 でも、現実が無ければ私は軟弱に育つだろう。 光合成のしない植物のようにひ…
私は高校生の頃、同年代で有名になる人物に対して嫉妬していた。 私はただの高校生で、有名になりたい、皆に認められたいと思っていた。 しかし、その考えは今思えば自分というものを確立できておらず、誰でもいいので認めてほしいという行為だったと思う。 年齢だけで嫉妬するのは間違っている。 なりたい姿が生み出される年齢というものがある。それは努力とは関係ない。 卓球選手は若いうちに芽が出る。 そういうものだ。自分がなにになりたいかを理解しなければ、その嫉妬は間違った方向へ進む。 経営者で若い人がいる。若いのに経営していて偉いと言われるかもしれない。 しかし、それは若いなりの経営なのかもしれない。 雇われる…
若い人というのはファンタジー的な思想のあるものだ。自分の住んでいる土地のことではなく、よその土地のことをもってきて「こうすればいいんじゃないか」という風に話す。「だから昔ながらの人とは話が合わない」と話す。だが、実際それは机上の空論であり、実践できない。が、それが重要なのではないかと思う。既存の「これはこうだ」という価値観を揺るがす価値観。無知こそが、新たな世界を作り出すのである。無理なものをもってきて「じゃあ、どこまでは吸収できそうか」と考える。それによって新たなものが生み出される。年を取るとある種、無知ではなくなり生きている環境に納得していくことになる。それは素晴らしいことだ。試行錯誤し納…
聞こえますか、私の手の届かない場所にいる人達や私がまだ発見していない人たち わたしは貴方の努力を知っています 何度、人にバカをみれば自分の性格が治るのだろうと悩んでいるでしょう しかも、同じ人に対して何度もバカをみている 優しいのです。心から溢れてくるんでしょう、人を疑いたくない思いが ドードーのようです 彼らは警戒心がないから、絶滅していまいました お願いです。絶滅しないでください わたしはわたしと似た貴方が心の頼りなのです 名前も知りません。顔も知りません。どこにいるのかも知りません。 でも、似た悩みをもっている人がいることは知っています いつか会えるはずです。こんなに願っているんですから…
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