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Marketing Eye http://ignitionp-marketing.seesaa.net/

市場の観察・分析から、勝利の戦略が。視点を変えると、そこに新たな発見があります。

佐藤きよあき
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住所
日高川町
出身
尼崎市
ブログ村参加

2017/07/08

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  • 信念は、どこにある?

    東京下町。細い路地の商店街。 「中華そば」の暖簾をかける小さな店がある。 店主95歳。 息子夫婦と3人で、店を元気に切り盛りしている。 壁に貼った黄ばんだメニューの右端には、 「ラーメン 200円」の文字が。 いま現在の価格であり、 開店当初から変わっていない価格である。 30数年前の開店時でも安い。 店主は、 「お客さまに美味しいものを安く食べさせてあげたい」 という思いから、ずっと値上げせずにやってきた。 物価の上昇で苦しい時も多々あったことだろう。 多少値上げしたところで、客は逃げなかったはず。 もし、いま400円だったとし..

  • 戦略・戦術の前に。

    私の顧客からの相談である。 「チラシを10万枚配布して、 5人しかお客さまが来ませんでした。 チラシを作ってもらえませんか?」。 私は「制作会社ではないので、制作はできません。 アドバイスはしますが」と、お断りした。 実は、制作の依頼は受けているのだが、 話を聞いていて、この方は、 姿勢がなっていないと感じたからである。 人を集めさえすれば、ウマくいくと思っている。 店にどんな問題があるのかも考えないで、 とにかく“人集め”である。 チラシ以前には、「価格を上げてみた」とも言っていた。 サービス内容を充実させたわけでもないのに、 価格..

  • ご無沙汰コールで、カムバック!

    ちょっと思い浮かべて欲しい。 「最近、来なくなったなぁ」という客は、 どのくらいいるだろうか? そんな客に対して、 何かアクションは起こしているだろうか? 結構、何もしていない店が多い。 客は気まぐれである。 ちょっとしたことで、 競合店に移ってしまうことが多々ある。 一度の来店で、 欲しいものが無かっただけでも、別の店に行く。 気づかないうちに、マズい接客をしたのかもしれない。 一定期間経っても、まったく来ない場合、 すでに他店に移っている可能性が高い。 何かのキッカケで他店をのぞき、 気に入ったものがあり、常連化しているかも..

  • 究極の個客戦略。

    暖冬になると、冬物衣料や暖房器具が売れない。 ファッション関連のお店や家電店では、 「寒くならないかなぁ。でも、自然相手だから、 無理かもな」と諦めてしまう。 そんな中、あるアパレルメーカーは、厳冬でも、 女性コートの売り上げを5割増させた実績がある。 暖冬になるという予想に、 早くから対応したのが成功の理由である。 軽量に見える素材を使い、ジャケット代わりにもなる 細身のシルエットにすることで、 ファッション性を高めた。 これにより、暖冬でも、 客が欲しくなるように仕向けたのである。 個人商店であっても、 このような市場予測に合わせた対..

  • 3回来店促進で安定化。

    得意先の会社やお宅に伺う時は、 いつも同じ道を通るだろう。 その道が最短距離で時間がかからないし、 “慣れているから”である。 通勤・通学も同じで、 毎日順路を変える人など、まずはいないだろう。 通い慣れた道を通った方が、安心感を覚えるからである。 商売の世界では、客が3回来店してくれれば、 顧客として安定し、10回来店させることができれば、 客として固定化する、という法則がある。 この最初の3回来店を促すために、 “通い慣れた道作戦”が有効になる。 セールで集客した場合、 次回来店を促す仕掛けがなければ、 その客は2度目はやって来ない。..

  • 顧客データを分析する。

    いきなりだが、次の質問に答えて欲しい。 ・あなたの店の平均客単価はいくらか? ・その平均客単価の4倍購入している客は、何人いるか? また、それは誰か? ・平均客単価の1割以下しか購入していない客は、 何人いるか? ・上位10%の客の月平均購入額はいくらか? ・上位10%の客は、 週に何回、月に何回来店しているか? ・上位10%の客とは、何年のつき合いか? あなたは、すべて答えることができただろうか。 答えられない人も多いのではないかと思う。 実際、個人商店では、 そこまで分析しなくても繁盛させることはできる。 丼勘定でも..

  • チェリーピッカーに惑わされるな。

    あなたの店では、“特売日”を設けているだろうか? 実施しているなら、その時だけ客が集まって、 日常的には少なくなっているのではないか。 もしそうなら、 それは、チェリーピッカーが原因だと考えられる。 アメリカの量販店でよく使われる言葉なのだが、 美味しいサクランボだけをつまみ食いする、 という意味から、そう呼ばれている。 つまり、日常的にはあまり来店しないのに、 特売日だけを狙って来店する、 いわゆるバーゲンハンターのことである。 粗利益率の低い特売日ばかりに客が集まると、 当然儲けは少なくなる。 アメリカでは、 そんなチェリーピッカーを..

  • マーケティング指向商店。

    マーケティングと聞くと、 「商店のおやじには、難しいよ」 「そんなものは、大企業がやることだろ?」 と言う方がおられるかもしれないが、 それは間違いである。 大企業だろうが、個人商店だろうが、考え方は同じ。 現在のような、厳しい市場の中では、 マーケティングなくして、成功はあり得ない。 では、マーケティングとは一体何だろうか? 「個人および組織の目標を満足させる交換を 創造するため、アイデア、財、 サービスの概念形成、価格、プロモーション、 流通を計画・実行する過程である」 学問的に言うとこうなるのだが、 何のことだか、よくわからないだろう。..

  • 関連商品をさりげなく見せる。

    ロサンゼルスのメンズファッション店。 この店でスーツを買おうとしている客の前には、 必ず、ネクタイを売り場に運ぶワゴンが通る。 客はネクタイに眼が止まり、手に取り、 “自分の買うスーツにピッタリだ”と思い、 レジに向かう。 これは、この店の販促手法のひとつなのである。 客が買おうとしている、 新しいスーツに合いそうなネクタイを選んで、 ワゴンに積み、さりげなく客の前を押していくのである。 「ネクタイはいかがですか?」と、 しつこく奨められると客はイヤがるが、 これなら、自分で行動を起こしているので、 押し売りにならず、 ネクタイの売り上げを伸..

  • 早足で対応する。

    ホームセンターのレジでのこと。 私が買うはずの商品の価格が、 売り場で見た金額と違っていたので、 そのことを告げた。 レジの店員は、 近くにいた売り場担当を呼び、確認させた。 だが、その売り場担当店員の態度に、 私はムッとしてしまった。 客を待たせているのに、 走って行かず、ダラダラと歩いていた。 戻って来る時も、 のらりくらりと、まったく急ぐ気配がない。 これだけでもカチンッときたのに、 その店員のしゃべり方にも腹が立った。 「これは、隣の商品です」。 ただ、これだけ。 私を責めるような言い方である。 どうやら、隣の商..

  • ご当地仕様。

    ご当地。よく聞く言葉だと思う。 地域限定、ここだけ、という商品のことである。 つまり、地域の『色』が濃く出ている オリジナリティのある商品。 わかりやすい例では、ラーメン。 昔から、北海道は味噌、東京は醤油、 九州はとんこつとなっていて、 これはよくご存じのことだろう。 そして、 喜多方、佐野、和歌山などが有名になってきて、 ご当地ラーメンのブームにまでなった。 地域それぞれに文化があり、 人の好みも、地域である程度は一致している。 ここにきて、スーパーやコンビニ、食品メーカーが、 この「ご当地仕様」に力を入れてきた。 たとえば、ダ..

  • “買っても良い”価格。

    品質は素晴らしいけど、高い。 かなり安いけど、ちょっと不安。 モノを購入する時、 最終的には価格で判断することになる。 品質と価格のバランスが大切である。 質が良いものを安くすれば、 売れるのは間違いないが、それでは儲けにならない。 “ほどほど”に儲けられる価格をつけることが、 商売人の腕である。 なかなか難しいところだが。 新聞に「バイオフィッター・スポーツ」 というスニーカーの広告が載っていた。 『からだ想いのスニーカー』というキャッチフレーズが、 このブランドのコンセプトのようである。 大学教授を起用して、お奨めの言葉を掲載して..

  • 客は誰?

    あなたの店の客は、どんな人だろうか? 「若い人から年配まで、幅広い客層に来てもらってるよ」 という店は、近い将来が不安である。 確固たる店のイメージができていないからである。 店のイメージは、創り出すもの。 つまり、どんな商品をどんな人に売るのかを 明確に示していなければ、創り出せないのである。 単純に考えると、幅広い層の人に来てもらった方が、 たくさん売れるだろう、となるのだが、 そんな店を創り出すことは不可能だと言っても良い。 かなり難しいことである。 モノが溢れているいま、 客の欲求は多様化・複雑化しているので、 そのすべてに応えるこ..

  • たったひとつの売り。

    「お奨めは何ですか?」「うちは、どれもお奨めです」。 あなたもよくご存じのやりとりだろう。 こんな店はダメだ、という例えでよく出てくる。 “お奨めはこれだ!”というものが無い店は流行らない。 これは、疑いようのないことである。 だが、お奨めが無いのに、行列ができている店がある。 それは、商品がひとつしか無い店。 主張はひとつ。“これだけ!” 埼玉県に、「わらじかつ丼」で有名な店がある。 ラード100%で揚げたかつをタレに浸け、 ついたタレをごはんに垂らしながら、上にかつをのせる。 玉子は使っていない。 メニューは3つ。 かつ丼(2枚..

  • 人はみんな、お客さま。

    ある日の新聞に載っていた、読者の投書を紹介しよう。 ▼ 長女は9月、九州を旅行した際、 夜行バスで帰る予定でしたが、台風の影響で、 飛行機や新幹線がいつ運休になるか分からない 状況になりました。 飲食店などが早々と閉店する中、 長女は出発時刻の午後11時まで、 どこで時間をつぶせばいいのか、途方にくれたそうです。 そんな時、長女は小倉駅前のホテルの玄関に 張り紙を見つけました。 「足止めをされて困っておられる皆様へ。 当ホテルの4階にてお部屋を開放いたしております。 遠慮なくゆっくりおくつろぎください」 部屋では湯茶の用意が整い、 食べ..

  • 売る側の先入観・買う側の先入観。

    『デンマーク地鶏のこんがり炭火ブロシェット』。 この料理名を見て、 あなたはどんな料理を想像するだろうか? 「ブロシェット」というフランス語を知っている人は、 鶏の串焼きだということはわかる。 「炭火串焼き」という名前だったとしたら、 焼き鳥のようなものだということはわかる。 どちらにしても、「デンマーク産地鶏」「こんがり炭火」 「焼き鳥」という響きから、 “美味しそうだ”“どんな味だろう?”と、 興味を示すのではないだろうか。 実は、この料理に使っている鶏肉は、 2kg680円で売っている冷凍の業務用なのである。 この鶏肉の産地を見ていて..

  • 競争するか、しないか。

    西日本高速道路は、 サービスエリアやパーキングエリアの レストラン・売店において、 5段階評価のシステムを導入している。 外部専門家による調査を実施し、 低い評価が続けば、その店は退店させられる。 これは、利用者にとって、非常に好ましいことである。 特に高速のレストランでは、 これまで「高い、マズい、遅い」が、 平然とまかり通っていたのだから。 一般道にある店なら、とっくに潰れているはずだが、 “他に無い”ので、 利用者は仕方なく入っていたのである。 つまり、競争の無い、 “楽”な経営を続けてきたのである。 羨ましいだろうか? 本音と..

  • 「知っている」と「やっている」は違う。

    私が販売しているテキスト「繁盛戦略ツール」は、 たくさんの方に購入いただき、好評を得ている。 だが、ごくたまにではあるが、 「参考にならない」「役に立たない」という、 厳しい意見をいただくことがある。 こんなことを書くと、 商売上マイナスかもしれないが、あえて正直に書く。 モノ・サービスを販売する限り、 100%などあり得ない。 「非常に勉強になりました」 「やってみたら、大成功でした」 という声がある一方では、クレームのような声もある。 私は、どうして、 そうなるのかをじっくり考えることがある。 テキストをもう一度よく見直し、 問題が..

  • ちょっと贅沢。

    相変わらず、支出を抑える、厳しい暮らしが続いている。 だが、ここへきて、若干消費傾向が変わってきている。 不要なものは安くても買わない、 ということに変わりはないが、 「質の高いものを求める」動きが出てきている。 高級なものということではなく、 あくまで手の届く範囲で、 ちょっと頑張れば買えるものである。 『ちょっと贅沢』。 これを楽しむ人が増えてきた。 特に、食に関する分野では顕著である。 最近、100円中心の回転寿司が、頭打ちになってきた。 「庶民の味方で美味しいから、まだ流行っているでしょ」 と思うだろうが、その美味しさにも、 ..

  • 高額商品を買う理由。

    私は、牛革張りのリクライニングチェアを 衝動買いしたことがある。 庶民感覚の私が、10万円を超す椅子の購入を 10分足らずで決めてしまったのである。 自分でも驚きの行動だった。 では、なぜ、そんなことをしたのだろうか。 本当は、3〜4万円の小さなソファを 見に行ったのである。 だが、購入した椅子が眼に入ってきて、 何も考えずに座ってみた。 “ムムッ、これは!”と、 あまりにも身体に馴染んでいることに、感動すら憶えた。 すぐに欲しくなったのだが、 衝動買いには少し高額である。 私はしばらく座っていた。 じっくり考える時間が、私に与えら..

  • 人には、辛抱が一番。

    辛抱する。 いまの世の中では、 あまり通用しない言葉になってしまった。 イヤなら、やめる。 うまくいかないから、投げ出す。 飽きたから、終わりにする。 そんな人たちが、増えてきた。 これで、良いのだろうか。 ビジネスの世界では、 見込みが無ければ、すぐに撤退することがある。 これは、いつまでも無駄なことをして、 損失を大きくしないうちに手を引くという、 潔い手法だと言える。 だが、こうしたやり方は、 資本の大きな企業だからできることで、 小さな会社・個人商店にはできない。 やるからには、成功させなければ、潰れてしまう。 ダメなら、や..

  • トイレ掃除は、客を想う心。

    私は、ゴールデンウィークや夏になると、 知り合いが責任者を務める宿泊施設を手伝いに行く。 経営に関する手伝いではなく、 ベッドメイクとトイレ掃除である。 なぜ、コンサルタントがそんなことを? と、驚かれるかもしれないが、 人手が足りないので手伝っている。 繁忙期だけのイレギュラーな仕事で、 なかなかアルバイトも来てくれない、 ということを聞き、自分から申し出たのである。 正直なところ、最初は躊躇した。 ベッドメイクはよくても、トイレ掃除もある。 だが、これは良い経験になると判断した。 1日2時間ほどの仕事なので、 本業にそれほど影響はない..

  • 商品のアピール力を高めるには?

    あなたは、商品・サービスを “しっかりと”売り込んでいるだろうか? チラシを打っている。 DMを送っている。 POPもつけている。 そんな答えが返ってきそうだが、問題はその中身である。 商品の本当の良さをアピールできているかどうか。 たとえば、あなたの目の前にトマトがある。 このトマトを売り込む文章を考えてみて欲しい。 そう言われたら、 トマトのどんな特長をアピールするだろうか。 完熟で甘い。フルーツトマトだ。 産地は○○。サラダに合う。 そんな言葉が浮かんできそうだが、 もっと隠された特長がどこかにあるはずである。 それを探ら..

  • ギフト需要は365日。

    百貨店では、お歳暮商戦が始まっている。 あなたの店ではどうだろう? 「そんなことをしたって無駄だよ。 みんな百貨店やスーパー、ギフトショップに行くよ」。 確かに、そうである。 だが、可能性がゼロかというと、そうでもない。 たくさん贈る人は、 選択肢の多い店でまとめて買いするが、 ごく親しい人だけに贈る人はどうだろう。 大きな店は、客も多く、商品の種類もたくさんあるが、 行くのが面倒、選ぶのが手間、などと躊躇してしまう。 そんな場合には、近くの店で選ぶことになるのである。 そこで問題となるのは、商品そのもの。 多くの店では、ギフト用商品を..

  • 演出で、店・商品を輝かせる。

    流行っているか、流行っていないかは、 その店を見ただけでもわかってしまうもの。 客がいる、いないに関わらず、わかる。 流行っている店は、輝いているのである。 一歩足を踏み入れると、そこは、光や風、空気、 温度が感じられるような空間になっている。 ある場所には、スポットライトが当たり。 ある場所では、言葉が語りかけてくる。 温かい場所もある。 季節も感じられる。 少し抽象的で、恥ずかしいような言葉だが、 これが「演出」なのである。 商品は、店という舞台で演じる役者。 その役者に演技をつけ、スポットライトを当て、 音楽で盛り上げるのが..

  • 来店動機を読めば、販促策は見える。

    差別化要素がほとんど無い商品の販売促進を考える時は、 客の来店動機を調べてみると、 方向性が見えてくるものである。 客は、意外と平凡な理由で店を利用している場合が多く、 来店促進のチャンスは、どんな店にもある。 ●来店動機:自宅近くの店で買う。 客の行動範囲は、 おおむね歩いて10分程度(約700m〜1km)、 自動車で10分程度(約4km〜5km)。 自宅から、この程度の範囲で、 日常に必要なものを買う傾向がある。 つまり、店から見ると、 この距離(範囲)に住む人びとが、第一の客となる。 いわゆる商圏である。 この商圏の人びとに、 ど..

  • 五感訴求で、売りやすくする。

    衣・食・住関連の日常商品は、 客にどんな基準で選択されているのだろうか。 ファッションブランドのような、 明確な選択基準はない。 つまり、ブランド力の弱い商品である。 そんな商品を売る場合は、販売の基本となる 「購買動機」を十二分に考慮する必要がある。 ・注意(おやぁ、これは何だ?) ・興味(これは、面白そうだ) ・連想(家にあったら、楽しそう) ・欲望(買った方がいいかも) ・比較(あのお店より、安いわねぇ) ・信頼(このお店なら、安心だわ) ・決定(よしっ、これを買おう) このような購買動機が、短時間で心の中を駆け巡り、 その商品が「欲..

  • 提案力で、需要を創造する。

    飽和状態の市場では、 従来のような販促手法は通用しない。 需要を喚起・創造するには、 本気で客の立場に立った提案力が必要なのである。 ★需要を喚起・創造する、3つの策。 ■新しい生活提案 ライフスタイルに合わせた 道具・モノにこだわる人が増えている。 よって、好みのものでなければ、買わなくなってきた。 だが、好みというものは、元来持っているものではなく、 さまざまな情報を見て、聞いて、体験して、 蓄積されたものである。 だとすれば、客が知らない新しい情報を提供すれば、 それが「好み」になるかもしれない。 新しい生活提案である。 ..

  • 買わない方がいいですよ。

    私たちが日常使っているもののほとんどが、 成熟市場と呼ばれる中にある商品である。 つまり、普及し尽くしたもの。 誰でも使っているもの。 このような段階の商品は、 主に、買い換え需要で売れている。 壊れたから、新しいのが欲しいから、 という理由で買われる。 新しいのが欲しい、というのは、 もっと機能的なもの、さらに性能のいいものを 客が求めているということである。 別に壊れたわけでもないのに、 次々と新しいものが欲しくなるのである。 家電業界を見れば、よくわかる。 画像がよく、大きな画面になったテレビ。 サイクロン式掃除機。 羽根の..

  • 名刺とサービスチケット。

    最近、名刺に凝る人が増えている。 自身の似顔絵や写真を入れたり、 裏に、気の利いた言葉を書き込んだりして、 捨てられない工夫をしている。 話のキッカケにもなる。 それだけ、名刺が販促ツールとして、 重要だということである。 だが、商店では客に名刺を渡すところはない。 名刺を持っていない店主さえいる。 なぜだろうか? 商店会の会合や取引先の人間とは名刺交換をするのに、 最大の取引先である客には渡さない。 これは、実にもったいないことである。 名刺は、 店のこと、自分自身のことを知ってもらうために、 とても重要なものである。 ..

  • 伝わる表現力。

    チラシ、DM、POPなどを作る時、もちろんあなたは、 伝えたいことを一所懸命に書いているだろう。 それで、成果はどうだろうか。 もし、上がっていないのなら、 見直してもらいたいことがある。 それは、「客に伝わる表現」をしているかどうかである。 次のような表現を、 客の気持ちになって、読んでみて欲しい。 ・「充電時間6時間・使用可能時間12分」と、 POPに書かれた、掃除機。 ・「SDカードで最大300枚記録」という、 デジタルカメラ。 ・「磨き抜かれた純米吟醸酒」という、日本酒。 どうだろう。 欲しくなるだろうか。 買いたい..

  • 大きな容れ物。

    スーパーマーケットの買い物カゴは、 どうして、あの大きさなのだろうか。 たくさん買う時は良いのだが、 少ない時は、結構ジャマになる。 毎日のように来る客には、 不要な大きさかもしれない。 もし、少ない買い物をされる人用に、 小さなカゴを用意したら、どうなるのだろうか。 持ちやすくなって、喜ばれる? そうかもしれない。 だが、本当は客の「心」を満たせなくなるのである。 人間の心理として、 容れ物が大きいほど、その中身を充実させたい、 という思いに駆られる。 たとえば、自宅の部屋が広ければ、 さまざまな家具を置きたくなる。 大きな..

  • 客からの要望表。

    「夜、配達してくれると助かるんだけど……」。 客にそう言われた時、あなたは? 「夜はちょっと……」と、断るだろうか。 夜ぐらいゆっくりしたい。 のんびり風呂に入りたい。 その気持ちはわかるし、当然のことである。 だが、それで真の商売人と言えるだろうか。 「商売人だって、普通の人間だ。 ゆっくりする権利がある!」。 確かに権利はあるが、 それで、客を愛していると言えるのか。 商売は、恋愛である。 好きな人のためなら、昼も夜も関係なく、 何かをしてあげたい、と思うのではないだろうか。 この気持ちを忘れないで欲しい。 客..

  • 家計内シェアを高める。

    小さな会社・商店は、商圏も小さく、 限られた客を対象としなければならない。 新興住宅地でもない限り、 急激に人口が増えることもないので、 大きく売り上げを伸ばすことも難しくなる。 逆に、地域密着型の商売で、 堅実な経営ができるとも言えるのだが。 充実した、商品・サービスと、 ほんの少しの“新しさ”を提供し続けることで、 客にファンとなってもらえる。 だが、それは大型店などの競合店が 出店して来ないという前提である。 何十年、安定した商売をしてきたからといって、 これから先も同じではない。 いつ競合が現れ、客を奪ってしまうかはわからない。 ..

  • 月間テーマを決める。

    「今シーズンは、この商品に力を入れよう」 「来シーズンは、売り方を変えてみよう」。 一見、計画性があるように感じるが、 これでは、次々と移り変わる、 客のニーズ・ウォンツに対応しきれない。 少なくとも「月ごと」、できれば「週ごと」に、 販売戦略・販促戦略を立てるようにして欲しい。 非常に面倒なことだが、これを実践するかしないかで、 売り上げに大きな差が生まれる。 戦略を立てるには、 月ごと(週ごと)に「テーマ」を決めること。 2月なら、新社会人・新入生を ターゲットにした売り方があるし、 7月なら、アウトドア。 9月は、行楽。 など、さ..

  • 繁盛のキッカケ。

    あなたは、商売繁盛のために、 本を読み、セミナーに通い、 積極的な情報収集を行っていることだろう。 その姿勢は認めるが、 それらは“役に立っているだろうか?” 次々に出てくるこれらの情報は、 ある程度の「価値がある」という判断のもとに、 流れているはずである。 だが、ある人にとっては 「非常に役に立った」という情報でも、 別の人にとっては「まったく価値が無い」 というものになってしまうことがある。 この差は、どこから生まれるのだろう。 情報が悪いのだろうか。 だが、役に立っている、という人もいる。 ならば、「良い情報」だという判断もでき..

  • 実践しないなら、勉強は無駄。

    どのような商売にも、需要期と閑散期がある。 つまり、売れる時期と売れない時期。 これは仕方のないことだが、 売れる時期に頑張ったからと、 売れない時期には一息ついている、 という店がたくさんある。 商戦を乗り越えたという安心感で、 そうなるのはわかるのだが、 この時期をどう過ごすかで将来が決まる、 ということを忘れている。 いま、このコラムを読んでいる方々は、 意識が高いはずなので、 いろんなことを考え、実践されていると思う。 そう信じたい。 やるべきことは、たくさんある。 ・顧客リストの整理 ・新規客へのフォロー ・商品知識の蓄積 ..

  • 客数アップのシングルヒット。

    ぜひ買ってもらいたい、お奨め商品。 利益率の高い、高額商品。 これらに注力するのは、もっともなことだし、 大切なことである。 商売の柱となるものだから。 だが、そればかりに気を取られて、 他の商品をおろそかにしてはいけない。 高額商品ばかりを売ろうとすると、 客の数は限られてくる。 来店頻度も低くなる。 その店にしか無いもの、とても価値のあるものなら、 客は来てくれる。 だが、それほどの価値を持った商品を 扱える店はあまりない。 だとすれば、客の来店頻度を上げる方法が必要になる。 絶対的な客の数を増やし、 総売り上げを上げる方..

  • 客の事例を客に見せる。

    長年営んできたあなたの店には、 さまざまなタイプの客が来て、 いろんな要望、クレームなどがあったことだろう。 その都度、一所懸命に解決してきただろう。 そのすべてを、あなたは憶えているだろうか? 「そりゃあ、経験として身についているさ」。 本当なのか? 人間の記憶など、曖昧なものだから、 特に印象に残ったこと以外は、忘れているものである。 実にもったいないことである。 店で起こることは、すべて「事例」である。 次に同じ場面に遭遇した時の対処法がわかる。 また、新たな客にアプローチする場合の 資料・情報となるものである。 つ..

  • 商売人の最後。

    以前、私は1枚の折り込みチラシに心が熱くなり、 泣いてしまいそうになった。 ある婦人服専門店の「閉店のお知らせ」である。 高齢の店主が、一所懸命に考えたであろう文章は、 辿々しくも、「お客さまへの感謝」と「満足感」が、 とてもよく伝わってきた。 これをあなたにも読んでもらいたい。 ここから▼(原文のまま) ・・・・・・・・・・・・・・ ◎カナリヤがお店をやめます! 売りつくします (キャッチフレーズ) 閉店のご挨拶 長らく皆様からご愛顧を頂いて来ました 婦人服専門の「カナリヤ洋装店」が 創業五十八年の店を歳に勝てず..

  • ジャンプは、必ず落ちてくる。

    ホップ・ステップ・ジャンプ。 目標がある場合に、それを実現するために、 例えとして用いられる言葉である。 小さな一歩。 さらに力を込めた一歩。 そして、大きなジャンプ。 段階を追って、確実に進めという意味だが、 これを間違えている人がいる。 ホップ・ステップが無いのである。 いきなりジャンプしようとする。 基礎体力も無く、トレーニングもせず、 「こうすれば、跳べる」というテクニックだけを信じ、 無謀なことをして、失敗する。 店に客が来て欲しいのはわかる。 だが、迎える体制も、心構えもできていないのに、 呼び込むだけでは、悲惨な結果が..

  • 『やる気』は「納得」から。

    あなたは『やる気』があるだろうか? と言うと、「当たり前だろ!」と怒られそうだが、 本当に『やる気』があるか? 『やる気』というのは、目標にむかって、 一歩一歩確実に進んでいくことである。 では、問いかけを変えてみる。 あなたには「目標」があるか? 明確な、言葉にして言える目標である。 よく考えて欲しい。 あなたの『やる気』は、気持ちだけだったり、 言葉だけだったりしていないか。 “さぁ、やるぞ!” 何のために、誰のために、やるのだろう。 上に立つ人間、つまり上司と呼ばれる人は、 「やる気を出して、がんばるんだ」とよく言うが、..

  • 顔を出すと、責任感が生まれる。

    あなたの会社・店のDM・チラシなどに、あなたの、 もしくは従業員の顔写真は載せているだろうか。 載せていないなら、次回からはぜひ載せて欲しい。 ニューズレターには、 顔写真を載せているケースがある。 これは、ニューズレターの役割を考えれば、 理由がわかる。 会社や店のPRを一切省いたニューズレターは、 店主の趣味の話や従業員の家族のことなどを 掲載することによって、会社・店に 「親しみ」を持ってもらうために発行している。 「商品・サービスの説明もしないで、無駄な出費だ」 と、思う方はいるだろうか? そんな方は、勉強不足という他ない。 ..

  • 「目玉」の売り出しはやめる。

    「本日の目玉商品は○○○。安いよぉ!」。 安ければ、確かに客は来てくれるし、 「ついで買い」も期待できる。 だが、よく考えて欲しい。 あなたは、この「目玉」に頼っていないだろうか。 売り上げが落ちて来た時に、 集客の手段として使っているだろう。 「どうして、それがいけないの? 昔からやってる販促の方法でしょ」 と思われる方もいるだろう。 その通りなのだが、逆の方向から見て欲しい。 「目玉商品」を作らなければ、 客は来てくれないということである。 つまり、店に魅力がない、ということにもなる。 スーパーでは、この「目玉」の売り出し..

  • 息の長い繁盛店づくり。

    私のコンサルティング希望者から、質問が来た。 「先生のお力で、 短期間での売り上げ増大は可能でしょうか?」。 私も商売なので、「できますよ!」と言って、 受ければ儲かるのだが、「無理です」と連絡した。 実際には、無理ではない。 セールやキャンペーン、チラシ、DMを使って、 短期に儲ける方法はある。 だが、それはあくまで、 その時期だけの売り上げである。 1ヵ月1000万円売り上げたとしても、後がない。 また、同じことで悩むだろう。 「じゃあ、その方法を繰り返せば良いのでは?」 と思われるかもしれないが、客はすぐに飽きる。 いくら..

  • 広告・宣伝をDIYする。

    DIY=Do it yourself。 “自らの手でやろう”という意味である。 日曜大工のようなイメージだが、生きていく上で、 すべてのことに通用する考え方だと思う。 そこで、商売上のDIYについて触れてみる。 店そのもの、内装だって、DIYしようと思えばできる。 だが、ある程度の知識が無いと難しいと言える。 広告・宣伝はどうだろう。 実際、チラシやDMを手作りしている店はある。 だが、ほとんどが、印刷屋に頼んでいる、 デザイン会社に頼んでいる、 メーカーから提供されるものをそのまま使っている、 というところではないだろうか。 「どうや..

  • セット販売で、売り上げをアップ。

    ギフト用のセット販売について。 ギフトと聞くと、お中元、お歳暮、結婚祝い、 誕生日プレゼントなどを思い浮かべるだろう。 あなたの店では、ギフト商品を扱っているだろうか? 喫茶店、ベーカリー、理美容室などでは、 あまり扱わないだろう。 ギフト向き商品がないのだから。 だが、考え方を変えてみて欲しい。 わかりやすいのは、ベーカリー。 仲の良い人が、ちょっとした手みやげに、 美味しそうなパンを買って来てくれることがある。 もらった方は、うれしいものである。 ならば、ギフト需要はあるはず。 美味しそうなパンとジャム、 チーズなどをバス..

  • 効果3倍集客法。

    あなたは、セール企画を立てたら、 チラシやDMで集客するだろう。 それで、かなりの効果があるのなら良いのだが、 “まぁまぁ”だったら、どうしているだろうか? とりあえず、利益は出たとする。 「まぁ、これくらい集まったら、良しとしよう」 「利益が出たんだから、いいじゃないか」。 そんな考え方で終わっていないか。 こんなことで、自分を納得させてはいけない。 企画を立てたり、チラシやDMを作るのも、 手間と時間が掛かっているはず。 “まぁまぁ”で満足していては、 ずっと“まぁまぁ”でしかない。 飛躍は望めない。 すべてを成功させることは..

  • 敵を知り、己を知る。

    自分の店を繁盛させるためには、 あれこれ考え、工夫もしているはず。 だが、「いま一歩だ」という方もいるだろう。 それは、ハッキリ言って、勉強不足である。 “一生懸命にやっているよ。これ以上どうするんだよ” と、怒られるかもしれないが。 だが、あえて言う。 勉強不足である。 セミナーに通ったり、勉強会に参加したり……。 もちろん、それらも大切なことだが、 商売は生きているのである。 テレビやDVDで動物を見ていても、 それは知識として身につくだけで、 自然の中で生きる動物の生態を知ることはできない。 海や山もそうである。 映像で見..

  • 競合の新規出店対策は?

    あなたは、近くに競合が出店して来ることを知ったら、 どうするだろう? 「相手の出方を見る」 「店舗を改装して、お客さまの目を惹く」 「同じ日に売り出しセールを実施する」。 いろんな店が、このような対処の仕方をするが、 すべて間違いである。 「相手の出方を見る」というのは、 自分の実力が明らかに優位であることを確信している、 横綱相撲の取り口である。 受けて立つ、という自信があるのなら、 それでも構わないが。 「店舗を改装する」は、根本的な解決にはならない。 あくまで、中身が大切。 商品・売り方をまず考え直すべきである。 それに、新規..

  • 来店頻度を上げる。

    小さな店の客数は、商圏が限定されているので、 ほぼ固定されている。 同じ客が来店する回数も年間を通して、 ほぼ決まっている。 こんな状況で、 どうやって売り上げを上げれば良いのだろうか。 「売上高=客単価×客数」。 この数式は、あなたもよく見ると思う。 “こんな当たり前の式が、何の役に立つの”と思って、 見過ごしていないだろうか。 この式は、売り上げを上げるためには、 とても大切なのである。 実に、単純だが。 客単価はそのままでも、 客数が増えれば、売り上げは上がる。 客数がそのままでも、客単価が上がれば、 これまた売り上げが..

  • “驚き”は、客を笑顔にする。

    前回に引き続き、 イオンの超巨大ショッピングセンターの話を。 特に人を集め、賑わっていたのが 「ヴィレッジ・ヴァンガード」。 独自の視点で、 面白い書籍・雑貨を揃えているチェーン店である。 何が面白いのか。 見たことの無い商品がたくさんあること。 どこで探してくるのだろうか、 という、違う興味も湧いてくる。 「バリー・ドロッター」という物語本をご存じだろうか。 どこかで聞いたようなタイトルだが。 これは、「ハリー・ポッター」の偽物である。 中国で作られるような“まんま”のパクリではなく、 オリジナルストーリーで、 堂々と売られている..

  • “驚き”に、人は集まる。

    「へぇ〜!」「ほぉ〜!」「えっ?」 客がそんな言葉を発した時、 その客は店のファンになりかけている。 店を覗いて、 「なんだ、これは?」「わぁ、面白い!」というような、 見たことも無い商品が置かれていたら、 興味を持つだろう。 これは、私がよく言っている “他に無いもの”だからである。 知らないものは、つい見てしまう。 手に取ってしまう。 店にとって、これ以上の差別化はない。 また、一番簡単な方法でもある。 まぁ、そんなものを集めるには、センスも必要だが。 イオングループの 超巨大ショッピングセンターに行った時のこと。 そこに..

  • 期待を裏切る。

    客は、店に何を求めているのだろうか。 あなたは、店に何を求めるか。 商品の良さ? 安さ? 接客? おまけ? 集客のためには、どれも大切な要素ではある。 だが、「商品の良さ」は、もう当たり前。 どこも同じである。 「安さ」は、続けなければ、 一過性の客しか集められない。 「接客」は、良くて当然。 悪ければ、客はいなくなる。 「おまけ」は、継続することが難しい。 経費倒れになる。 では、客はいったい…… 『期待を裏切る』 客が店に求めている 「期待」以上の満足感を提供することである。 「期待通り」という満足感に、客は納..

  • 商品の編集力を高める。

    私はよく、他に無い商品・サービスを 提供しようと言っている。 それは、新しいモノを作り出せ、という意味ではなく、 手に入りにくい希少品、特殊な商品、 そして、他とは違う売り方のことを言っている。 変わった商品を仕入れるのは難しいというなら、 せめて、“売り方”を変えてみよう。 オリジナリティの無い商品であっても、 テーマを決めて集めたり、見せ方を工夫したり、 アピールする表現を変えたりすることで、 新しい価値を創造することができる。 これを「編集力」と言う。 まず、どんな客に、どんなテーマで、 どんな商品を、どんな売り方で、 提供するのかをハ..

  • 既存客最優先。

    あなたの店が、いま現在得ている売り上げは、 いまの客、これまでの客によって、 もたらされている。 ごく当たり前のことだが、 これを忘れていないだろうか。 どういうことかと言うと、厳しい状況になると、 つい“新しい客を呼び込まないと”となってしまい、 既存客をないがしろにしてしまう 店主が多いということである。 “とにかく目立とう”とチラシを大量に撒いたり、 イベントを行なって、客の気を惹こうとしたりする。 特に、近くに競合店が出店してくるとなると、 心中おだやかではない。 “売り上げが落ち込んでしまう”“客を取られる” と慌ててしまい、気持ち..

  • 接客を忘れた店。

    百貨店に行くと、こちらが緊張して、 気恥ずかしくなるような「おもてなし」を受ける。 まるで自分が偉くなったような気分に浸れる。 というのは、いつの頃の話だろうか。 いまでは、その接客のレベルは地に落ちてしまった。 挨拶ひとつ満足にできない。 業績が悪いためか、店員の数も少なく、 いて欲しい時に、まわりにはいない。 客が商品を見ている前を平気で横切る。 客が見ていても、その棚に商品を補充しようとする。 自分の仕事優先で、客のことなど、お構いなし。 通路に商品を置いたままのところもある。 これは、先日行った百貨店でのことである。 ..

  • お客さまが一番欲しがるサービス。

    商品を激安で手に入れること? 確かに客にとっては嬉しいことだが、 それはサービスではない。 よほど強力な仕入れシステムがなければ、 激安販売はできない。 ならば、割引券? ポイントカード? おまけ? これらも嬉しいことには違いないのだが、 ちょっとインパクトが……。 心を込めたおもてなし? 笑顔? 一番大切なことだが、これは当たり前である。 来店促進・販売促進には、 さまざまな手法が考えられるが、 そのアイデアは、一定の価格の商品をたくさん売ろう、 とするためのものである。 うまくいけば、売り上げも上がるし、 やり方によっては、..

  • 完璧な陳列では、人は買わない。

    商品も豊富に揃っている。 すべて見やすい位置にある。 手に取りやすい。 商品のフェイス(顔)も正面を向いている。 キレイに並べられ、見ためは美しい。 ディスプレイコンテストなら、入賞間違いなし。 そんな売り場の陳列を想像してみて欲しい。 もし、あなたの店が、 こんな完璧な陳列をしていたなら、 売り上げは良くないはずである。 “どういうこと?”と思われるだろうが、 それは「スキ」が無いからである。 見ているだけなら、それでも良いのだが、 実際に商品を手に取ろうとすると、 その完璧なバランスを壊してしまいそうで、 緊張するのである。 気後れしてし..

  • 決めのひと言。

    「何かお探しですか?」「プレゼントですか?」。 店で商品を見始めると、声を掛けて来る店員がいる。 大きなお世話! おせっかい! うるさい! ほとんどの客はそう思っている。 だが、こんな店員はまだまだたくさんいるのである。 店に足を運ぶ客の80%以上は、 何を買うのかを決めて来るわけではない、 というデータがある。 つまり、見てから決める、 もしくは見るだけ、なのである。 そんな客に、 いきなり「何かお探しですか?」と言っても、 答えようがない。 怒ったり、居心地が悪くなって、帰ってしまう。 客は、商品を見ている間、声を掛けて欲しく..

  • 客を酔わせる写真。

    私の地元にある宿泊施設が、「秋の宿泊プラン」 の新聞折り込みチラシを入れていた。 地元に入れて、どうするのか。 アピールするなら、宴会プランか食事プランなのに。 という話は別にして、 そのチラシに使われていた写真について、書く。 料理の写真なのだが、これがヒドい。 古いデジカメで撮ったような画像の荒さ。 ピンボケ写真のようである。 よくもまあ、こんな写真を平気で使うものだ、 と呆れてしまった。 これを見て、“美味しそうだ”と思う人はいない。 料理そのものがハッキリ見えないのだから。 それでもよ〜く見てみると、料理の内容は普通である。 ..

  • プライスカードも立派な店員。

    スーパーやその他の物販店では、 プライスカードやシールを使って、 価格をわかるようにしている。 この価格表示を忘れている店がかなりある。 最初からのつけ忘れか、 カードを替えようとして、忙しさにまぎれて、 新しいものをつけることを忘れたのか。 または、はずれて、 どこかへ行ってしまっている場合もある。 店を覗いて、商品ひとつひとつを見ていけば、よくある。 特にスーパーでは、必ずと言って良いほど、 ついていないものがある。 商品を買おうとした客が、 価格のわからないものを手に取るだろうか。 もし、興味を持った商品だったとしても、 客が..

  • 価格がわからない不安感。

    あなたが客の立場である時。 たとえば、 見るからに高級そうなレストランがあるとする。 店の前をいつも通っていて、 一度入ってみたいと思っていた。 だが、入れない。 それは、“高そう”だから。 つまり、不安なのである。 どれだけ取られるのかが、わからないからだろう。 この店が、常連客や金持ちしか相手にしない、 というのなら、そんな店の雰囲気でも、何の問題もない。 だが、もっと客を増やしたいと考えているのなら、 この客の「不安感」を取り除く必要がある。 “高そう”。 この不安感をなくすために、安くしろと言うのではない。 価格をわ..

  • 一見客のリピーター。

    あなたには、「行きつけの店」があるだろうか? “よぉ、元気?”“何かいいもの入ってる?” “最近どう?”などと声をかわす店主がいるだろうか? 店同士のつき合いなら、店主仲間として、 そんな声もかけるだろうが、 そうじゃない店ではどうだろう。 「よく行く店」は、何軒もあるはず。 だが、店主と親しく話をする店は、あまりないのでは? これが、一般の客なら、なおさらのことである。 「よく行く店」だけれど、話はしない。 という店の方が多いはずである。 年配の客は、比較的話を好む傾向にあり、 世間話をするために、店を利用することはある。 だが、..

  • 「割引」より「割引券」。

    「最近、売り出しの時しか、お客さん来ないんだよ」。 そんな店主の声をよく聞く。 それは、なぜだろうか。 通常価格で買う価値が無いから? ちょっと厳しい言い方だが、 そんな店が多いのも事実である。 ふた昔前なら、定価で売れた商品も、いまでは、 安くなければ買われない商品になってしまっている。 デフレですべての商品が安くなり、 モノの価値が低くなっている。 では、どうすれば良いのか。 ・商品の付加価値を高めて、それなりの価格で売る。 ・店の付加価値を高めて、より多く集客する。 ・さまざまなアイデアで、客の心を掴む。 このような取り組み..

  • ライバルは、競合店だけじゃない。

    “あのお店がセールをやったから、うちもやらなくちゃ” “あそこが20%割引なら、うちは30%に”などと、 競合店は気になるものである。 それは、当然のこと。 厳しい状況を生き残るには、 他店より優位に立たなくてはいけないのだから。 だが、そんな狭い視野でいると、 潰し合い、共倒れとなってしまう。 競争に勝つことが、商売の本質ではない。 もちろん、他店との差別化は必要なのだが。 競合店ばかりを気にしていると、 競争することに注力してしまい、 “客を満足させる”という本来の目的を忘れてしまう。 客を満足させている店は、競合店など気にしていない。..

  • 煩わしくても、必要な人。

    大阪で土産物店に立ち寄った時のこと。 “何か面白いものはないかなぁ”と眺め始めた時。 おばちゃん店員がやって来て、 「いかがですか〜?○○は美味しいですよぉ〜」。 私は、ゆっくり見たかったので、 少し場所を移すと、その店員はついて来た。 横に来ては、あれこれしゃべりまくるのである。 また、移動。 まだ、ついて来る。 いまどき、こんな店員がいることに驚きである。 “やってはいけない接客”として、 第一に言われることなのだが。 私は「うるさい!」と怒鳴りそうになったが、 せっかく遊びに来ているのに、 気分を害するのもいやなので、別のコ..

  • 分相応で一等賞。

    分相応というと、 “夢を見るな。いまの自分で満足しろ” というようなイメージで捉えがちだが、そうではない。 商売をする上では、自分の置かれた状況・条件の中で、 いかに一等賞を獲るか、ということを考えるのが “分相応”の本当の意味だと私は考えている。 高望みをするな、ではなく、 自分らしいスタイルを守れ、ということである。 大衆食堂が、高級料亭のような味を出したい、 と考えることに、どれほどの意味があるだろうか。 もし、 京風懐石のような味が作れるようになったとして、 はたして、客は喜ぶだろうか。 いや、かえって客離れを起こしてしまう。 大..

  • 客は、比較して購入する。

    客が商品を購入する時には、 いくつかの候補を上げておき、その中から、 もっとも欲求を満たしてくれる商品を選んでいる。 なぜ、候補を上げるのかというと、 選択の基準が欲しいからである。 これとこれでは、こっち。 あっちとこっちでは、あっちの方がいい。 というように、比較するものがないと、 選びづらいのである。 1つ気に入ったものがあったとしても、 “本当にこれは良いものだろうか?”と、不安になる。 比較するものがあれば、 あの商品よりはこういうところが良い、となる。 自分自身を納得させる材料が欲しいだけなのである。 この客の心理に応える..

  • 利益か? 売り上げか?

    繁盛するためには、 もっと客に来てもらい、もっと売り上げを上げて、 などと集客ばかりに力が入ってしまうが、 本当に客が来てくれれば、それで良いのだろうか。 客が来れば、当然、売り上げも利益も上がるだろう。 だが、その集客のために、 どれほど苦労していることか。 あるいは、多くの費用がかかっているかもしれない。 それでは、いつまでも続かない。 安定した利益を確保するためには、 儲かるシステムを作る必要がある。 「利益」を追求するか、「売り上げ」を追求するか、 という課題を考える時、よくわかる手本がある。 ケンタッキーフライドチキンとマクド..

  • 客のわがままは聞くな!

    客は「神様」ではない。 もし神様なら、横柄な態度を取ったり、 わがままを言ったりはしない。 客は、無理難題、わがままを押しつける 「殿様」なのである。 そう思えば、腹も立たない。 というようなことを言ったりするが、 私はそれさえ間違いだと思っている。 どうして、 客のわがままを聞かなくてはいけないのだろう。 商売だから、仕方がない? だが、人間は平等に生まれているはず。 一方的にわがままを聞く必要はない。 “それでは、商売にならないじゃないか” と言われるかもしれないが、 私は“わがまま”を聞くな、と言っているだけである。 客..

  • 手本を探す。

    “メンター”という言葉は、よく聞くだろう。 助言者・指導者・心の師というような意味なのだが、 「手本となる存在」だと思えばいい。 それは、直接指導してもらう場合もあれば、 端からそっと見てマネることだってある。 とにかく、その人を信じ、 その人のやり方をマネしてみることで、 自分の成長に結びつける方法である。 あなたは、“こんな店になりたいなぁ” と漠然と思ってはいるものの、 いざ具体的な段階になると、 何をどうすればいいのかが わからないのではないだろうか。 そんな時に役立つのが、メンターの存在である。 理想とする店を探してみて欲しい。..

  • 気分の良い空間。

    店は買い物をする場所だが、 ほんのひととき、客が過ごす空間でもある。 ならば、たとえ短い時間でも、 快適に過ごしてもらわなければならない。 そこにいると、なぜか楽しい。 ウキウキ、ワクワクする。 心地よい。 そんな感覚で過ごしてもらうことが、 リピーターへのステップなのである。 それは、商品そのものかもしれないし、 インテリアかもしれない。 店主のおしゃべりが楽しいのかも。 なぜかそんな空間には、楽しい空気が流れている。 お洒落な雑貨屋へ行くと、いろんなものを手に取ったり、 なんとなく眺めたりしてしまうだろう。 それは、商品の面..

  • マンネリを打破。

    儲からない。でも、暮らしていける。 このレベルが一番問題なのである。 “いまの時代に生活できるなら、いいじゃないか” と思われるかもしれないが、 それでは、何のために商売をしているのだろうか。 商売は、儲かって楽しいものであるはず。 楽しい商売は、客をも楽しくさせる。 これが、本来の姿である。 逆に、全然儲からない店なら、 根本的な解決策を考えなければいけないので、 まだ可能性はある。 だが、超低空飛行で満足していては、 それ以上は絶対にあり得ない。 墜落することはあっても、上昇はしない。 では、なぜそうなってしまったのだろう。 ..

  • 市場を創る。

    あなたの店で扱っている商品の中で、 あまり売れていない商品を1点選んで欲しい。 その商品をテーブルにでも置いて、じっと眺める。 “この商品には、どんな使い方があるだろうか” “どんな場面で使われるだろうか” “どんな人が使うだろうか“。 あらゆる可能性を考えてみる。 無理やりでも構わない。 しばらく考えていると、 “そんな使い方はしないだろう” と思えるものも浮かんでくる。 そのとんでもない発想をメモ書きしておく。 ありきたりの発想のものは書かなくても良い。 今度は、メモ書きしたものをじっくり考えてみる。 本当に無理な考え方かどう..

  • 資格を取る。

    客の信頼を得るために大切なことは、 まずは商品のことをよく知っている、ということ。 この当り前のことが、なかなかできていない。 また、商品に詳しくとも、 そのことを客にアピールしなければ、 誰にも知られず、信頼には繋がらない。 「○○のことなら、何でもご相談ください」と、 チラシやDMで言ったところで、 “売るための言葉だろう”としか、 受け取ってもらえない。 それは、この店が商品のことをよく知っている、 ということを客が知らないからである。 「コンサルティング・セールス」などとよく言うが、 客の相談にのりながら、 最適な商品を選んであげるこ..

  • 心の無い挨拶は騒音。

    大型書店、リサイクルショップ、ドラッグストアが、 やたらと元気な大きな声で 「いらっしゃいませぇ、こんにちはぁ〜」と挨拶する。 良いことのように思われるだろうが、実は違う。 客の存在を確認すると、 その確認した人がまず大きな声で、 「いらっしゃいませぇ、こんにちはぁ〜」と言う。 すると、別の売り場にいた店員も、 同じように大きな声で挨拶する。 ただのオウム返しである。 最初に声を出した人は、 その客の方を見て、挨拶しているわけではない。 いることを確認しただけで、客を見ることなく、 作業を続けながら、大声を張り上げているだけである。 ..

  • 共通の話題で、仲間意識を。

    ふた昔前、セールスマンや出世を望むサラリーマンは、 みんなゴルフをしていた。 セールスマンは客と。 サラリーマンは上司と。 共通の趣味を持つことで、 昔からの友だちのような雰囲気となったり、 話が盛り上がったりすることで、 関係をうまく築くためである。 商談が前に進まない時などに、 共通の話題を持ち出せば、 相手の作っていた壁に隙間ができ、 そこからどんどん話が広がってくのである。 敵かもしれないと思われていたセールスマンが、 いつの間にか仲間に変わっていく。 仲間意識が生まれるのである。 一旦、仲間だと認めてもらえれば、 その仲間が..

  • マスコミ向けクーポンを送る。

    客の購買意欲を高める販促手法のひとつに、 「ディスカウント・クーポン」がある。 つまり、「割引券」。 チラシや新聞の一部に印刷されていたり、 クーポンのみのチラシも折り込まれていたりする。 ごく普通に使われている手法だが、 比較的効果が高いので、古くから行なわれている。 だが、日本ではアメリカほど普及していない。 “面倒だ”“ハズかしい”という意識が、 まだ残っているのかもしれない。 アメリカの婦人たちは、クーポンを全部切り取って、 常にバッグか財布の中に入れている。 値引きには敏感で、かなりシビアな買い物をしている。 日本人がもっとシ..

  • 質を落とすと、すぐにバレる。

    売り上げを伸ばしたい。利益率を高めたい。 その方法のひとつとして、 「原価を下げる」ということも考えなければならない。 仕入れ先を変えたり、 まとめ買いで値引きしてもらったりすることができるが、 この「原価を下げる」には、落し穴がある。 特に苦しい状況の店がやってしまうのは、 「質を落とす」ことである。 いけないことはわかっているのだが、 “気づかれないだろう”“少しくらいなら”と、 安易な方向へ行ってしまう。 あれこれ考えなくて済むから。 だが、客を侮ってはいけない。 絶対にバレる。 “最近、質が悪くなったなぁ” “最近、味が落ち..

  • 売れない日をなくす。

    長年商売をやっていると、売れない日、 売れない週、売れない月がわかってくる。 そんな時、あなたはどうしているだろうか。 “売れない時は、何をやっても売れないよ” と、諦めていないか。 少し意識のある人なら、 “いまのうちに勉強しておこう”という、 前向きな対処の仕方をしている。 だが、確かに勉強すれば、 将来どこかで役に立つだろうが、 それはオフの時間にすべきことであって、 営業時間中は、“売る”ことに集中しなければならない。 店を開けている時間は、 利益を上げ続けなければ、商売とは言えない。 では、どうすれば「売れない日」に 売ること..

  • 教室を開く。

    固定客を増やしたい。 そのためには、もっと客と親しくなることが大切である。 買い物だけのつきあいではなく、 もっと客との接点を増やすこと。 「コンサルティングセールス」という方法がある。 客とあれこれ話をして、要望を聞き出し、探り、 もっとも最適な商品を提案すること。 だが、これでも、買い物以上のつきあいにはならない。 そこで、もっと深く突っ込んだ方法を紹介しよう。 『○○教室』を開くことである。 花屋がフラワーアレンジメント教室をしたり、 手芸屋が編物教室をしたりしている。 「○○教室」を開くメリットは、 扱っている商品に対し..

  • 好きな商品を仕入れる。

    売りたいけれど、 どうアピールすれば良いのかがわからない。 そんな思いをした経験はないだろうか。 それは、商品に惚れ込んでいないからである。 売れそうだから。 利益が大きいから。 そんな理由で仕入れていないか。 物的欲求が強かった時代なら、それでも売れていたが、 いまの客は、自分の価値観に合わないものは買わない。 確かに、 流行っているというだけで買われるものもあるが、 それは一過性のもので、 かなり短いサイクルで次々と変化していく。 その速さについて行くことができるだろうか。 できるのなら、流行を追いかけるのも良いだろう。 ..

  • 個客対応。

    パーソナルな時代、と言われて久しいが、 あなたの店は、この「パーソナル」に 対応できているだろうか。 ライフスタイル、ファッションなどに 個性を求める消費者は、 自分の価値観に合ったモノを探し出す。 また、見つからなければ、買わない。 百貨店・スーパーなどの大型店は、 品揃えで勝負できるので、ある程度、 こうした客の欲求に応えることができる。 だが、小さな店ではどうだろう。 当然、店舗面積からいって、 多くの商品を扱うことはできない。 ならば、どうするか。 固定客の好みを読み取ることが大切である。 「必ず、自分の好みの商品がある..

  • 理想を描く。

    あなたの目標は何か? 「売り上げ5千万円」「利益率40%」。 店主に問いかけると、こんな答えが返ってきたりする。 これは、目標ではない。 単なる欲である。 決して、欲が悪いと言っているわけではない。 必要なことである。 だが、こうした数字を目標にしてしまうと、 客のためではなく、自分のための店を目指すことになる。 売り上げを上げるためには? 利益を高めるためには? という考えばかりが先走り、 “より客の役に立つ店づくり”を忘れてしまう。 まず、客のことを考えなければ、 その先の“儲け”はない。 客の心を儲けさせてあげてから..

  • その道のプロ。

    あなたは、自店の商品を、 自信を持って客に奨めているだろうか。 “この商品のここが良い” “こんなにお得”“こんなに便利”。 そんな言葉を発して、客を説得しているだろうか。 「もちろん、言っているよ」「それが商売だよ」 と思われる方もいるだろう。 だが、私が問いかけているのは、 “本当に自信を持って言っているのか” ということである。 売るためには、売り込みの言葉を発するのが普通だが、 ただ単に“いいですよ”と適当に言っていると、 すぐに客にバレてしまう。 本当に売り込みのウマい人は、 “ここが欠点ですが、こんなに良いところがあります” ..

  • 来店動機アンケート。

    あなたの店の客は、 “どうして?”あなたの店を選んだのだろうか。 “どうして?”いつも来てくれるのだろうか。 安いから? 品揃えがいいから? 品質が高いから? あなたの人格? あまり儲かっていない店は、 この「来店動機」を把握していない。 客の心の中を考えたことがないのである。 客の心を読まずして、繁盛するはずはない。 本来なら、商売をしている人間は、 感覚的に客の心を捉えていなければならないが、 “そんなの難しいよ”と言う方も多いだろう。 「それではダメだ。わかるようになれ!」と、 言いたいところだが、それほど簡単なことではない。 ..

  • 売れ筋ランキング。

    世の中に出ている人気商品だけを売ってる店がある。 商品別にランキングを表示するカタチで、 10位くらいまでを販売している。 この店がどうして流行っているのだろうか。 よく言えば、消費者が流行に敏感。 悪く言えば、個性の無い日本人の特徴が原因。 流行っているものは、とにかく試してみたいのである。 試してみないと、落ち着かない。 “流行に乗り遅れる”と、 無意識に感じているからである。 だからと言って、流行の商品を仕入れろ、 というわけではない。 どちらかと言うと、 私は“流行の商品は仕入れてはいけない”と、 言っている。 ..

  • 店に飽きる。

    “お客さまが来ない”。 そう悩んでいる店主が考えることと言えば、 「宣伝が足りない?」「場所が悪い?」 「品揃えが良くない?」「販促策が失敗?」……など。 確かにそれもあるだろうが、 いま一度、店を外から見直してみて欲しい。 半年前と今日。 もしかして、1年前と今日。 見ためがあまり変わっていないのではないか? それは、品揃えやディスプレイの問題である。 あまり売れないから半年前と同じものを売っている。 宣伝・販促のことばかりを考えているから、 ディスプレイのことまで考えていなかった。 そんなところだろう。 この結果、どうなる..

  • メッセージボードを掲げる。

    “入りづらい店”の特徴として、 「中が見えない」「値段がわからない」がある。 これを解決するには、店舗を改装したり、 店頭にPOPをつけたりする方法がある。 だが、改装は手間と費用が掛かるし、 POPは上手に使わないと下品なものになってしまい、 印象が悪くなる。 そこで、私のお奨めは、 『メッセージボード』である。 いわゆる掲示板。スーパーの入口などに、 当日のチラシを貼ったり、店からの案内を貼ったり、 地域の情報があったりする。 ボードを店頭に掲げ、 「本日のおすすめ」や「店長のいち押し」 「今週のセール」などをお知らせするのである。 ..

  • チラシの裏をニューズレターに。

    個人商店が“集客する”と言えば、 まずはチラシを思い浮かべるだろう。 売り出しや新商品をお知らせするために “日常的”に活用されている。 ところで、あなたの店で出すチラシは、 両面印刷だろうか。 小さなスーパーや個人商店では、 掲載する商品が少ないとか、印刷代が高くなる、 という理由で、片面印刷が多く見られる。 裏が白いチラシは、子どものお絵描き用 というイメージを持つ人もいるだろう。 子どもが絵を描いたからといって、 そのチラシをお母さんが見てくれるわけではない。 見るのは、絵だけ。 これは、非常に“もったいない”ことである。 ..

  • 野菜を売る。

    どこの店も集客には苦労しているだろう。 もう、ありきたりの販促策では、 集客できない時代である。 そこで、さまざまな店で新しい手法が取られているが、 すぐに飽きられ、財布のヒモは固く締められてしまう。 なぜだろうか? 客にとって、“お得”なことなら、 何度やっても、来てもらえるはずである。 だが、来ないのは、“テクニック”ばかりで、 本当に客を喜ばせるように考えていないからである。 そこに、感動が無い。 こんなに安く買えた、こんなにいいものをもらえた、 こんなに気持ちよくなれた、こんなに……。 奇をてらった販促策。 言葉ばかりで中..

  • 店に出さない商品。

    あなたの店に、“特別な商品”はあるだろうか? 飛び抜けて高額なもの。 超高級品。 滅多なことでは手に入らないもの。 いわゆる付加価値の高い商品である。 あるとしたら、これらの商品は、 店のどの位置に陳列しているだろうか。 一番奥の手の届かないところ? ショーケースの中? いづれにしても、“特別な商品”は、 “特別な場所”に陳列しているはず。 だが、これらの商品は、滅多なことでは売れない。 客は見ているものの、自分が買うべきものではない、 と無意識に判断してしまう。 このような“見るだけ”の商品を売る方法がある。 『その商品を..

  • ネットでDM。

    いまやインターネットは、物品の購入はもちろん、 店の予約や情報の検索など、 日常に不可欠のものとなっている。 これらを店の販促に使っていないのは、 実に“もったいない”ことである。 一番経費のかからない方法なのだから。 チラシやDMでアピールするには、 それなりの経費が掛かるので、 費用対効果を考えると、失敗は許されない。 だが、スマホやパソコンなら、 何度でもやり直しができる。 掛かる費用は、ネットの接続費と手間だけ。 ある居酒屋が、客のスマホに、 いわゆる「オファー」のあるメールを配信して、 繁盛している。 「生ビール1杯無料」..

  • シルバーマーケットを知る。

    戦後の貧困から、物的豊かさを実現し、 高度成長を支えてきた人たち。 こうした人たちが高齢者になり、 いま「富裕層」として注目されている。 金と時間を持ち、 充実したライフスタイルを実現させようと、 魅力的な商品・サービスを探し求めている。 だからといって、「高齢者を狙え!」などと、 悪どい商売をすすめているわけではない。 物欲の無くなったこの層の人たちは、 『心の満足』を求めている。 充実した暮らしを実現させてくれる 商品・サービスには、惜しみなく、金を遣う。 高齢者が困っていること、欲していることを探し出せば、 提供する商品・サービスは..

  • 長居のできる店。

    いつの時代の建物だろうか? かなり古くからある喫茶店。 決してお洒落ではなく、 だが、手入れの行き届いている、粋な店。 朝早くから、常連客がやって来て、コーヒー1杯で、 マスターや知り合いと長話をしていく。 座る席も決まっている。 こんな店が少なくなってきた。 だが、かなりの数が残っている。 一見さんが入るには、 少し勇気のいる雰囲気かもしれない。 常連客だけで、営業し続けているのである。 でも、潰れない。 どうしてなのか? 常連客は、朝だけではなく、各時間帯にいる。 開店から閉店まで、混雑はしないものの、 途切れずに..

  • それらしい店の造り。

    あるラーメン屋に入った。 長浜ラーメンのチェーン店のようである。 とんこつ味にそれほど執着はないが、 他に店がないし、まあいいか、で入った。 味もあまり期待していなかった。 ところが、ところが、 スープを口に入れて、おや、まあ、ビックリ。 かなり濃厚な味わいなのだが、 とんこつ独特の臭みがまったくなく、 まったりとした深いコクがある。 どうして、いままでこの店に来なかったのか、 と後悔したほどである。 さて、ここからが本題。 どうして、私がいままでこの店に入らなかったのか? “とんこつ”だということももちろんあるが、 「店の外観..

  • 客仕様でアプローチ!

    さまざまな事柄に “こだわり”を持つようになってきた日本人。 高度成長期のように、右へならへで、 同じものを欲しがる傾向は弱くなってきた。 自分の好み、自分らしさをハッキリ示すようになった。 こうなってくると、店としては 客の好みに合わせていくことが難しくなる。 流行りのモノを置いているだけでは売れない。 客が欲する、細かな要望に応えなければ、 勝ち残ることができなくなってくる。 ハーゲンダッツやサーティワンがオープンした頃、 人びとは、そのオーダーシステムに戸惑いながらも、 すぐに慣れ、自分の好みに合ったアイスクリームを 探す(創り出す)..

  • 店は、客が来るところ?

    店は、客に来てもらって商売が成り立つ。 これは、至極当然のことである。 すると、客足が減少していくと、店主としては悩む。 “価格を下げようか”“品揃えを替えようか” “チラシを配ろうか”。 あれこれ手立てを考え、実行してはみるものの、 いま一歩伸びない。 もうお手上げ状態だ、という店主はたくさんいる。 そんな時、私がいつも口にすることがある。 『客が来なければ、売りに行けば良い』。 これは、あくまで1つの手段だが、 かなり効果的な方法であることは間違いない。 その根拠として、次のようなことがあげられる。 ・日々の生活が忙しく、店..

  • 購入の背景を知ると……。

    客が商品を買いに来た時、 “どうして、その商品を買うのか”と、 考えたことはあるだろうか? 必要だから。 欲しいから。 もちろん、そうなのだが、 「何のために買うのか」ということである。 たとえば、 ホームセンターに材木を買いに来た客は、どうだろう。 犬小屋を作るためかもしれない。 物置かも。 家具を作ろうとしているかもしれない。 そこで、1つのサービスが浮かぶ。 あなたもよくご存じだと思うが、 「電動工具の貸し出し」がある。 電動工具は安くない。 木工を趣味にしている人なら、 買ってもらえるかもしれないが、 そうじゃなけ..

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