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長尾景虎の戯言 https://blog.goo.ne.jp/kagetora98

読んだり聞いたりして面白かった物語やお噺等についてや感じたこと等を、その折々の気分で口調を変えて語っ

長尾景虎の戯言
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2017/06/16

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  • 赤川次郎著【鼠、十手(じって)を預かる】

    謎と人情が絡み合う〈鼠〉シリーズ第12作目。江戸を騒がす大泥棒、目明しとなり悪を討つ!?昼は遊び人の、通称甘酒屋こと次郎吉、その本業は義賊の大泥棒〈鼠〉。恨み嫉みが蠢く町を情の光で照らすため、鼠は今日も江戸を駆け巡る。弱きを助け、強きから「盗む」大泥棒の今宵の獲物は…---〈壱〉『鼠、無名橋の朝に待つ』凍えるような雨の朝、古びた橋の上にたたずむ娘「真美(まみ)」、彼女の待ち人とは。〈弐〉『鼠、十手(じって)を預かる』捕物に遭遇した次郎吉、成り行きで負傷した目明し「定吉」の代わりを務めることに。〈参〉『鼠、女にかげを見る』小袖が浪人から助けた女「紫乃(しの)」。「いずれ斬られて死ぬ身」と語るその理由は。〈肆〉『鼠、隠居を願う』千草が殺しの疑いでお縄に。隠居武士「藤原赤山(ふじわらせきざん)の妾(お葉)」宅で...赤川次郎著【鼠、十手(じって)を預かる】

  • 大阪杯(GⅠ)

    久しぶりにワクワクするレースである。人気は現役最強、エフフォーリアとなっている。私も去年、この三歳馬はどこまで強いんだ!って思て見ていのたが…。切れ脚抜群だが、阪神競馬場ではどうか、それに明日は雨が降る?共同通信杯では勝っているのだが、ダービー馬シャフリヤールに、ダービーでハナ差競り負けしている。ディープインパクトの産駒はダービーに非常に強い。シャフリヤールはドバイで、シーマクラシック(G1)に勝利していて、エフフォーリアの強力なライバルになるであろう。外、アカイイトは阪神コースでは強い。遅れてきた馬、ジャックドールはスピードある逃げ馬で、かなり注目。ひょっとして、キタサンブラック程の力量があるか?レイパパレは2000mなら強いが、ジャックドールとの兼ね合いが…。キングオブコージ、この馬はなめたらあかんぜお、馬...大阪杯(GⅠ)

  • 浅田次郎著【兵諫(ビンジェン)】

    謀略の生贄か、救国の英雄か。二・二六事件の死刑囚、村中孝次(むらなかたかじ/元陸軍歩兵大尉)が語る蹶起の真相。西安事件の被告人が訴える叛乱の首謀者。日本と中国の運命を変えた2つの兵乱には、いかなる繋がりがあったか。「兵諫(へいかん)」とは、兵を挙げても主の過ちを諫めること…。日本で二・二六事件が起きた1936年。中国の古都、西安近郊で、国民政府最高指導者、蒋介石(ジャジェシイ)に張学良(チャンシュエリャン/東北馬賊の王・張作霖{チャンヅオリン}の長男)の軍が叛旗を翻すクーデターが発生。蒋介石の命は絶望視され、日米の記者たちは特ダネを求め、真相に迫ろうとする。日本では陸軍省軍務局長永田鉄山(ながたてつざん)が、革新将校の急先鋒である相沢三郎(あいざわさぶろう)中佐に斬殺され、陸軍参謀本部という秘密の匣の中で、鉄山...浅田次郎著【兵諫(ビンジェン)】

  • 【コントレール】

    コントレール引退史上初!父子2代の無敗三冠を達成。(皐月賞・日本ダービー「東京優駿」・菊花賞)7戦7勝しかしながら、コントレイルはそれでけではなく、2歳ホープルSに勝利し、史上初の無敗での四冠馬にもなる。この四冠制覇は、過去にナリタブライアンが成し遂げているが、無敗ではなかった。血統背景:父親は、かの化け物ディープインパクト(サンデーサイレンス産駒)である。やはり遡ればヘールトウリーズン系になる。母親ロードクロサイト(現役時は未勝利に終わった)は、ミスタープロスペクター系である。過去の二冠(2歳戦を加えれば三冠)は強い勝利だったが、秋の菊花賞はやや苦戦を強いられた結果となった。2着のアリストテレス(4番人気)との差はわずかクビの辛勝であった。時計的(3:05.5)にも平凡に終わったが、中段からの待機で、四角から...【コントレール】

  • 西澤保彦著【探偵が腕貫を外すとき(腕貫探偵巡回中)】

    腕貫ってなに?うでぬき。事務仕事中に袖が汚れないように嵌める筒状の布製品。両腕セット2000円程度で購入可能です。安楽椅子探偵の新ヒーローは正体不明な公務員!市民サーヴィス課・臨時出張所ご意見、ご要望、個人的なお悩みもお気軽にどうぞ。『贖(あがな)いの顔』漆島和哉(うるしまともや)は兄の浩範(ひろのり)から、勤めている福色(ふくしき)通運を辞めることを打ち明けられる。しかも4月4日までに…。浩範の身に生じたのは、それは一昨々年4月4日から始まる。三年前の4月4日午後四時頃、〈ミラ・ボレロ〉というマンションに立ち寄った。鳩が一羽406号室(ラグビー部の先輩・忠津川〈ただつがわ〉の部屋)に強烈にぶつかるのを目撃した。後で知ったが、同じ4月4日に忠津川は、部屋のベランダから転落死していた。一昨年の4月4日には〈タワー...西澤保彦著【探偵が腕貫を外すとき(腕貫探偵巡回中)】

  • 太田忠司著【虹とノストラダムス】

    一九九九年、七の月空から恐怖の大王が降ってくるだろうアンゴルモワの大王を蘇らせる(復活させる)ためにその前後の期間、マルスは幸福の名のもとに支配するだろう(マルスの前後に首尾よく支配するために)ノストラダムスの大予言…。今更ノストラダムスでもないのだが、何故かこの本を手に取ってしまった。懐かしさもあったかもしれない。一九九九年七月に人類は滅びてしまう…。四人の高校生(1年生)が、この「ノストラダムスの予言」を知ってしまった…。あと25年程で、人類は滅亡する!!上岡史生(かみおかふみお)は:そのときが来るまで、誠実に生きよう。高田仁志(たかだひとし)は:どうせ死ぬんだから、やりたいことをする。新海恵津子(しんかいえつこ)は:何をしても意味はないの、わたしたちは滅びるのよ。転校生・宮坂鶴文(みやさかつるふみ)は:人...太田忠司著【虹とノストラダムス】

  • 西澤保彦著【夢は枯れ野をかけめぐる】

    羽村祐太(はむらゆうた)48歳求職中、恋人愛人もなく妻帯したこともなく、よって子もなく今や天涯孤独状態、でも意外と、名探偵かもしれない。円熟のトリックが冴え渡る、西澤ミステリの新境地かなってか?『迷いゴミ』50歳を目前にして勤め先を退職し、父親が遺した実家で、一人静かに暮らす羽村祐太。ある日、高校の同級会に出席した彼は、そこで30年ぶりに再会した加藤理都子(かとうりつこ・今の苗字は膳場〈ぜんば〉)に「人前では説明しにくいアルバイト」をしないかと頼まれる。持前の勤勉さと休職中という身から、とりあえず、アルバイトを引き受けることにしたのだが、ただそれはゴミの分別だった…。『戻る黄昏』羽村祐太はふとしたきっかけで、近所に住む弓削宗則(ゆげむねのり)と懇意になった。そもそも祐太が子供のころから、弓削家とは近所ということ...西澤保彦著【夢は枯れ野をかけめぐる】

  • 宮部みゆき著【昨日がなければ明日もない】

    杉村三郎シリーズ第5弾!今回は杉村三郎vs.“ちょっと困った〟女たち。自殺未遂をし消息を絶った主婦、訳ありの家庭の訳あり新婦、自己中なシングルマザー。そこには職業探偵としての杉村に対し、正にプロとしての試練が待ち受けていた…。『絶対零度』杉村探偵事務所10人目の依頼人は、50代半ばの婦人筥崎静子(はこざきしずこ)だった。一昨年結婚した27歳の娘、佐々優美(ささゆうび)が自殺未遂をして入院後、面会ができず、1ケ月以上もメールが繋がらないのだという。どうやら優美の夫の佐々知貴(ともたか)が、強固な壁のごとく立ちはだかっているようである…。『華燭』近所に住む小崎佐貴子(こさきさきこ)夫人の中学2年の娘、加奈(かな)の付き添いとして、結婚式に出席することになった杉村は、会場で想定外の事態に遭遇する。結婚するのは加奈の叔...宮部みゆき著【昨日がなければ明日もない】

  • 近藤史恵著【夜の向こうの蛹(さなぎ)たち】

    小説家の織部妙(おりべたえ)は順調にキャリアを積む一方、どこか退屈さも感じていた。実は妙はレズビアンで、精神的なマゾヒズムが潜んでいることを自覚している。そんなある日、“美人作家〟として話題の新人、橋本さなぎの処女作「やさしいいきもの」に衝撃を受ける。しかし、文学賞のパーティで対面した“さなぎ〟の完璧すぎる受け答えに、なぜか幻滅してしまう。彼女が作中で生み出した、主人公のエキセントリックさと比較し、あまりにも優等生でまったく面白味に欠ける…。むしろ妙の興味を惹いたのは、“さなぎ〟の秘書である初芝祐(はつしばゆう)という女性だった。(妙の好みのタイプであったのだ)祐に対する妙の第一印象は以下の通り…。「その人を見かけたのは、そのときだった。柱の陰に隠れるようにして、彼女はカレーを食べていた。まわりには誰もいない。...近藤史恵著【夜の向こうの蛹(さなぎ)たち】

  • 東野圭吾著【魔力の胎動・Laplace' muvement】

    「ラプラス魔女」/不思議な能力(ちから)を持つ美少女・羽原円華(うはらまどか)が帰ってきた。第1章『あの風に向かって翔べ』鍼灸師の工藤ナユタは、ベテランスキージャンパーの坂屋幸広(さかやゆきひろ)から急によび出された。坂屋は満身創痍で、自身でも限界を感じていた。ナユタにより丹念に一時間程鍼を打ってもらっても、「焼け石に水…かな」と珍しく弱気になっていた。北稜(ほくりょう)大学流体工学研究所の准教授・筒井利之(つついとしゆき)は、パソコンの動画で坂屋のジャンプを分析していた。研究室で三人が話していたら、少女が訪れた。開明大学医学部の羽原全太朗(ぜんたろう)博士の娘・円華であった。筒井は七年前、北海道で発生した竜巻の調査分析を行っていた。それに彼女は興味を持ち、父親を通してアポイントメントをとってきたのだ。円華は母...東野圭吾著【魔力の胎動・Laplace'muvement】

  • 西澤保彦著【仔羊たちの聖夜(イヴ)】

    実は正直に申しますと、前回この著者の「沈黙の目撃者」を読了した後、あまりの過激な内容にショックを受け、まだ立ち直れない状態であったのです。純情可憐(自分でいうなよ!!)な私にとっては、軽い心的障害が発症したのかもしれません。再びこの著者の作品を読むのは、かなり勇気がいる始末でありましたが、立ち直るためにも再度挑戦(ただし初期の作品を探し)したわけでございます。飲んでから解くか、解いてから飲むか。酩酊推理の合体パワーが炸裂するキャンパス三人組/通称タックこと匠千暁(たくみちあき・安槻〈あつき〉大二回生・冷静な推理力の持ち主・実は双子の片われらしい)、ボアンこと辺見祐輔(へんみゆうすけ・安槻大のヌシ的存在・何かといえば人を集めて飲みたがるお祭り屋のタフガイ)、タカチこと高瀬千帆(たかせちほ・安槻大のマドンナ・高校時...西澤保彦著【仔羊たちの聖夜(イヴ)】

  • 山本一力著【芝浜】

    落語の有名な人情噺五編を、一力節で味付けした「落語小説集」。『芝浜』鮮魚の担ぎ売り「魚勝」の勝治郎、目利きでよい魚を売るので有名だったのだが。せっかく授かった子宝を流してから、商いに身が入らず酒に溺れ、とうとう商売をしくじってしまう。以来商いを辞めてしまってゴロゴロしている始末。年の瀬に女房おしのは、叔母にカネの融通を頼みに行ったが、断られてしまう。挙句「勝治郎さんをダメにしているのは他人ではなしに、おまいさんだよ」と戒められた。その夜、流産後初めて、勝治郎と真正面から向き合った。「明日っから担ぎ売りに出るからよう」勝治郎は真剣に目の光を変えて断言した。翌朝、勝治郎は仕入れに芝浜へ行ったが、おしのが時を間違えていたため、早く着きすぎて市場がまだ開いていなかった。浜で時間潰しをしていた勝治郎は、大金の入った財布を...山本一力著【芝浜】

  • 西澤保彦著【沈黙の目撃者】

    事件のそばには、見慣れぬ器(飲み物用)の姿あり。ミステリー界の奇才が贈る、予測不能の衝撃展開‼それは都市伝説のような話だった。県北部の山の麓に「常与(とこよ)村」という村が昔あった。まるで隠れ里みたいな話だった。今は廃村になっているが、かつてそこに紺屋があった、その家系は既に途絶えている。だが、その作業場は今も残っていて、そこを染め物ではなく、特殊な工房として使っているとある人物がいる。特殊なというのは、人智を超えた物を作るのだ。なんと遺骨から容器(飲み物限定)を作る。その工房に辿り着くには、遺骨を持って行かないとならない、そうでないと絶対に迷って分、からずじまいで帰るしか術はない。しかし、その工房で待ち受けているのは、気難しい老体の職人ではなく、なんと欧米系の金髪美女で、二十~三十歳くらいか?まるでハリウッド...西澤保彦著【沈黙の目撃者】

  • 【祝アーモンドアイ有終の美・九冠達成】

    第40回ジャパンカップは史上でも希な、三冠馬が三頭激突するハードなレースとなった。アーモンドアイのラストランをジャパンカップでと陣営が考えたのだろうが、私としては当初不安があった、ローテが短くないか2400は長いかもしれないなんて、でもよくよく考えたらここしかないなって考えなおした、東京コースが得意なので、他のレースはないのである。ただし、陣営も少しでも馬におかしなところが出たら、出走を取り消す構えだった。デアリングタクトはジェンティルドンナやアーモンドアイに倣って、ジャパンカップへ挑んできたのだから、それはそれでいいのだろうが、エリザベス女王杯での三歳牝馬の体たらく見たら、この世代のレベルが一抹の心配ではある。ただ、コントレイルの出走は解せないと強く感じた。菊花賞3000を目一杯走ったのでまだ疲労が残っている...【祝アーモンドアイ有終の美・九冠達成】

  • 近藤史恵著【歌舞伎座の怪紳士】

    岩居久澄(いわいくすみ)、27歳。無職。実家暮らし。将来がちょっと不安だけど…。転機は、思わぬところからやってくる。祖母にもらった一枚のチケットが、私の人生を変えた。生活に不満はないけれど、不安はある。多摩市の実家(母娘の二人暮らし、母・美和子〈みわこ〉は久澄が高校生のときに離婚していて正社員〈大手化粧品会社のラボ〉として働いている、姉の香澄〈かすみ〉も医師として働いていて、一人目黒でマンション暮らしをしている)での家事手伝いをしている岩居久澄は、心のどこかに鬱屈を抱えながら日々を過ごしていた。実は久澄は一度就職していたのだが、上司の陰湿な虐めにあい、パニック障害を発症してしまい、外出もままならないようになり、退職を余儀なくされたのであった。今でもメンタルクリニックに通っている。収入は母親の毎日の弁当作りで月一...近藤史恵著【歌舞伎座の怪紳士】

  • 近藤史恵著【歌舞伎座の怪紳士】

    岩居久澄(いわいくすみ)、27歳。無職。実家暮らし。将来がちょっと不安だけど…。転機は、思わぬところからやってくる。祖母にもらった一枚のチケットが、私の人生を変えた。生活に不満はないけれど、不安はある。多摩市の実家(母娘の二人暮らし、母・美和子〈みわこ〉は久澄が高校生のときに離婚していて正社員〈大手化粧品会社のラボ〉として働いている、姉の香澄〈かすみ〉も医師として働いていて、一人目黒でマンション暮らしをしている)での家事手伝いをしている岩居久澄は、心のどこかに鬱屈を抱えながら日々を過ごしていた。実は久澄は一度就職していたのだが、上司の陰湿な虐めにあい、パニック障害を発症してしまい、外出もままならないようになり、退職を余儀なくされたのであった。今でもメンタルクリニックに通っている。収入は母親の毎日の弁当作りで月一...近藤史恵著【歌舞伎座の怪紳士】

  • 有栖川有栖著【インド倶楽部の謎】

    二〇一八年九月五日第一刷発行。著者は『国名シリーズ』を八作品出していたが、その後長期間中断していた。本作は久々に発行されたもので、神戸を舞台にした、お馴染みの火村&有栖コンビの長編ミステリ作。前世から自分が死ぬ日まで—-すべての運命が予言されているというインドに伝わる「アガスティアの葉」。この秘に触れようと、神戸の異人館街の外れにある屋敷(インド亭・全体としてはコロニアル様式なのだが、インド風の装飾が柱や鎧戸の周辺などに随所に施され、隣人たちがこう呼ぶ)に〈インド倶楽部・有栖が作中で勝手に名付けた〉のメンバー七人(ある神秘な絆で結ばれた〈輩・ともがら〉)、インド亭(戦前から戦後にかけてインド人の大家族が住んでいたが、帰国したので、その後持ち主が転々とし、五年前に手に入れた)の持ち主・間原郷太(まはらごうた・有名...有栖川有栖著【インド倶楽部の謎】

  • 祝アーモンドアイ八冠達成💛

    天皇賞秋を勝利し、やっと八冠馬になった。レースはなんとダノンプレミアムが逃げた、これまで末脚にもうひと伸びを欠いていたので、思い切った戦法に出た。アーモンドアイも好位につけて追随、直線ではダノンプレミアムをかわし先頭に躍り出るも、クロノジェネシス(秋華賞・宝塚記念)か伸びてきた、さらに鋭い脚を使いフィエールマン(菊花賞・天皇賞春連覇)も追い込んできた。結果半馬身凌いでアーモンドアイが1.57.8(上がり33.1)で勝利した。2着は5番人気のフィエールマン(上がり32.7)、そのクビ差3着は2番人気のクロノジェネシス(上がり33.8)、4着は6番人気の逃げたダノンプレミアム(上がり34.0)、5着には4番人気のキセキ(上がり34.1)が入線した。尚、3番人気だったダノンキングリーは最下位の12着に沈む。2歳時の馬...祝アーモンドアイ八冠達成💛

  • 祝アーモンドアイ八冠達成💛

    天皇賞秋を勝利し、やっと八冠馬になった。レースはなんとダノンプレミアムが逃げた、これまで末脚にもうひと伸びを欠いていたので、思い切った戦法に出た。アーモンドアイも好位につけて追随、直線ではダノンプレミアムをかわし先頭に躍り出るも、クロノジェネシス(秋華賞・宝塚記念)か伸びてきた、さらに鋭い脚を使いフィエールマン(菊花賞・天皇賞春連覇)も追い込んできた。結果半馬身凌いでアーモンドアイが1.57.8(上がり33.1)で勝利した。2着は5番人気のフィエールマン(上がり32.7)、そのクビ差3着は2番人気のクロノジェネシス(上がり33.8)、4着は6番人気の逃げたダノンプレミアム(上がり34.0)、5着には4番人気のキセキ(上がり34.1)が入線した。尚、3番人気だったダノンキングリーは最下位の12着に沈む。2歳時の馬...祝アーモンドアイ八冠達成💛

  • 【デアリングタクト&コントレイル】

    まずはレディファーストで、デアリングタクトから(^^♪史上初無敗の三冠牝馬誕生。(桜花賞・オークス「優駿牝馬」・秋華賞)5戦5勝血統背景:父親エピファネイアはシンボリクリスエス産駒で、遡ればヘールトウリーズン系になる。菊花賞やジャパンCに勝利している。エピファネイアの母親は日米オークスを制覇したシーザリオ。シーザリオはスペシャルウイーク産駒で、これまたヘールトウリーズン系になる。デアリングタクトの母はデアリングバードで、自身は現役の実績は大した記録はない。デアリングバードの父は日本ダービー馬・キングカメハメハでミスタープロスペクター系、一方母はデアリングハートで、こちらはサンデーサイレンス産駒なので、結局ヘールトウリーズン系になる。三冠とも圧勝、今秋の秋華賞を振り返れば、後方待機でやがでジワジワと上がってきて、...【デアリングタクト&コントレイル】

  • 山本一力著【牛天神・損料屋喜八郎始末控え】

    お馴染みの人気シリーズで、今回で番外編も含め五作目となる。深川人情にあふれる物語。不況の嵐が吹き荒れる江戸…同心を辞し、庶民相手に鍋釜や小銭を貸す「損料屋」として暮らす喜八郎。与力や仲間たちと力を合わせ、巨大な敵と渡り合う!『うしお汁』喜八郎が営む損料屋とは通りを挟んで向かい合わせにある、質屋の小島屋の跡取り息子・与一郎は、遊郭通いが止まない。当代の当主善三郎は、そのことに深く悩んでいた。ある日こと、喜八郎は善三郎に呼び出され、自分は今年限りで隠居するので、なんと小島屋六代目を引き受けてもらいたい、息子の与一郎は、喜八郎の下で鍛えてやって欲しいと願うのだが…。『つけのぼせ』両替商の近江屋の三番番頭・以蔵は、喜八郎の損料屋の番頭・嘉介と懇意であった。ある日、嘉介が朝の散歩に出て、黒船稲荷に参ろうと、黒船橋を渡ろう...山本一力著【牛天神・損料屋喜八郎始末控え】

  • 有栖川有栖著【カナダ金貨の謎】

    久しぶりに読む、この著者の〈国名シリーズ〉である。「ロシア紅茶の謎」「スウェーデン館の謎」「ブラジル蝶の謎」「英国庭園の謎」「ペルシャ猫の謎」「マレー鉄道の謎」「スイス時計の謎」「モロッコ水晶の謎」「インド倶楽部の謎」と続き、本書は第10作目となる。実は、私がこの著者・有栖川有栖氏の作品と出会った最初が、「スウェーデン館の謎」であった。その後、相当の時間を開けて、著者のデビュー作となる「月光ゲーム」を読むことになる。「国名シリーズ」を全部が全部、読破出来てはいないが、機会があれば未読の作品にも挑戦してみたいと思っている。お馴染みの臨床犯罪学者・英都大学社会学部准教授である火村英生(ひむら・ひでお)と推理作家・有栖川有栖のコンビが、警察の犯罪捜査を手伝う。火村教授にとってはこれこそがフィールドワークで、臨床犯罪学...有栖川有栖著【カナダ金貨の謎】

  • 樋口有介著【刺青(タトゥー)白書】

    柚木草平シリーズの初期作品で、彼がクールダンディで敏腕ながら、大変な女たらしとして描かれたもの。しかしながら、最近の柚木草平は、少々漫画チィックになってしまっている帰来があるような…。薔薇の刺青(タトゥー)に死が匂う!女子大生。アイドル。主婦。それぞれに人生は気楽なはずだったが…!?売り出し中のアイドル・神崎あや(本名小筆眞弓)が、自宅として使っていたマンションで惨殺された。全裸で、後ろ手に粘着のガムテープで縛られ、体中に切り傷をつけられ、最後はとどめに喉を刺されていた…。変質者の仕業か…?一方、渋谷の冷泉女子大学の4年生である三浦鈴女(皆からはスズメと呼ばれている)は、神保町の古本屋で卒論の資料をあさっていたその帰りに、向島小梅中学時代に同級生だった伊東牧歩(まきほ)とばったり出会った。スズメは最初彼女が誰か...樋口有介著【刺青(タトゥー)白書】

  • 有栖川有栖著【濱地健三郎の幽(かくれ)たる事件簿】

    探偵の目が見通すのは、人の嘘と、死者のみ知る真実。著者が生み出した、江神二郎、火村英生に続く、異才の探偵・濱地健三郎(はまじけんざぶろう)!年齢不詳の探偵・濱地健三郎には、鋭い推理力だけでなく、幽霊を視る能力がある。新宿にある彼の事務所には、奇妙な現象に悩む依頼人のみならず、警視庁捜査一課の強面刑事、赤波江聡一(あかばえそういち)も密かに足を運ぶほどだ。助手の志摩ユリエは、特技を活かして、探偵が視たモノの特徴を絵に描きとめていく…。本格ミステリの名手が、満を持して生み出した名探偵。待望のシリーズ、第2弾!驚きと謀(たくら)みに満ちた7編を収録。『ホームに佇む』新幹線の車窓からいつも見えるホームに佇む少年…。『姉は何処(いずこ)』郊外で猫と2人暮らしをしていた姉の失踪の謎と、弟が見た奇妙な光景が意外な形でつながる...有栖川有栖著【濱地健三郎の幽(かくれ)たる事件簿】

  • 西澤保彦著【異邦人・fusion】

    四十路をむかえた永広影二(えひろじょうじ)はふとしたことから、何故か23年前の8月にタイムスリップしてしまう。西暦2000年の大晦日のことだった。帰省するため、羽田空港から竹廻(たけとば)空港に向かい着陸時に何かが変わった…。所持金はその当時に流通していた小銭だけで、連絡バスは外処(とどころ)市行きしかなく、実家とは逆方向で、タクシーでは料金が払えない、行く当てもなく、止む無く空港から徒歩で、後宮(うしろく)町の実家に向かったが、そこには17歳の影二と23年前に死んだはずの父・永広啓介(けいすけ・本当は叔父、養子縁組をしたのだ)がいた。二人に、けんもほろろに扱われてしまい、這う這うの体で逃げ出したが、振出に戻ってしまう。行く当てもない…。あ、と思わず低く呻いた。迂闊にも、すっかり失念していた。真っ先に思い当たら...西澤保彦著【異邦人・fusion】

  • 赤川次郎著【三世代探偵団・次の扉に棲む死神】

    著者真骨頂【痛快ミステリ新シリーズ開幕!】かしまし女三世代。祖母(天才画家・天本幸代・あまもとさちよ〈72歳〉)&母(お嬢様女優・天本文乃・あまもとふみの〈40歳〉)&娘(女子高生・天本有里・あまもとゆり〈16歳〉)が怪事件に挑む!天才画家の祖母と、生活力皆無な女優の母と暮らす女子高生(私立・興津山〈おきつやま〉学園高校1年生)、天本有里。母の所属する演劇に出演中、目の前で母の代役の女優(演出家の風宮悠二〈かざみやゆうじ〉の妻さくら〈31歳〉)が殺された。次いで風宮の劇団〈空洞〉の別の女優小倉(おぐら)クレア(24歳・日本人の母親とスウェーデン人の父親との間に生まれて美形)が狙われ、有里は次第に一連の事件に巻き込まれることに。さらに、有里の通う興津山学園高校では、事務長原口恒子(はらぐちつねこ〈50歳〉)に何や...赤川次郎著【三世代探偵団・次の扉に棲む死神】

  • 西澤保彦著【リドル☆ロマンス・迷宮浪漫】

    長身痩軀を黒いスーツに包んだ男(?)は、流暢な日本語を操る。彫りの深い顔だちのせいで、まるで外国映画を吹き替えで観ているかのような非現実感が漂う。背中まで伸ばした黒髪が新緑のような光沢を放ち、昏(くら)い光をたたえた双眸、くっきりと形のよい鼻梁、そして尖った顎が、女性のような(むしろ女性そのもの?)白い顔だちを、さらに美しく際立たせている。年齢国籍不詳。ハーレクインと名乗ったその人物は(いや最早人間でさえないのでは?)、何でも願いを叶えてくれる“魔法使い”…そう聞いて、ここへやってきた。しかし、その噂を誰に聞いたのか、このオフィスのある高層ビルまで、どうやって辿り着いたのか、どうしても憶(おも)い出せない。部屋の大きなピクチャアウインドウの外には高層ビルの夜景が拡がっている。燦然たるイルミネーションの前に佇立(...西澤保彦著【リドル☆ロマンス・迷宮浪漫】

  • 近藤史恵著【インフルエンス・INFLUNCE】

    戸塚友梨(とつか・ゆり)、坂崎真帆(さかざき・まほ)、日野里子(ひの・さとこ)。大人になった三人の人生が交差した時、衝撃の真実が見える。「誰にも知られてはいけない。私たちが繋がっていることを」それは一通の手紙が、女流エンタメ作家に届いたことから始まる。実は、お手紙を書いたのは、先生がわたしたちの話に興味を持つのではないかと思ったからです。同い年ですし、女同士の関係のことをよく書いてらっしゃいますから。わたしと友達ふたりの、三十年にわたる関係は絶対あなたの興味を引くと思います。女流作家は一読して、単なるナルシストと一笑にふすつもりだったが、さっと読んだときは、読み落としていたが、文末にこんな一文があった。実はひとりに、膵臓癌が見つかりました。彼女が亡くなったあとには、もう話すことはできません。もし間違っていても、...近藤史恵著【インフルエンス・INFLUNCE】

  • 赤川次郎著【7番街の殺人・SLAUCHTHR ON .7TH AVENUE】

    「君は、お祖母さんが誰かに殺されたって知ってる?」元劇団の女優・三枝彩乃は今、十九歳。母・佑香は四十六歳になったところである。彩乃はひょんなきっかけで、有名女優の中原真知子の付き人を務めるようになった。ある日知り合った初老の刑事・三ツ橋に、「君は、お祖母さん(厚木邦子)が誰かに…」と訊ねられたのだ。元々は、ちょっとした!?事件に係わった彩乃は、警察署に呼び出されて、担当の若い刑事の町田進に事情を訊かれていたのであったのだが、無案内な署に着いて最初に応対してくれた三ツ橋に、今度はこのように声をかけられたからだ。当時は刑事たちの間で「7番街の殺人」と呼称されていたらしい。しかし、その祖母が殺されたという「望丘(のぞみおか)団地」の同じ部屋「7号棟〈302号室〉」が、なんとドラマのロケ地の中心地になってしまった。そし...赤川次郎著【7番街の殺人・SLAUCHTHRON.7THAVENUE】

  • 有栖川有栖著【こうして誰もいなくなった】

    さてさて「有栖川小説の見本市」でござい!とくとご覧あぁれ♪『館の一夜』ホラー小説的な展開を見せ、ミステリ風コントのようなオチが付いている。しかし、全体としてはファンタジーとして読めるのではないか?『線路の国のアリス』本書の中で最もはっきりしたファンタジーである。少女アリスが奇妙な鉄道に乗って冒険をする「不思議の国のアリス」のパロディ。『名探偵Q氏のオフ』ふわふわととりとめのない話で、ホラーやミステリとは言いがたいのでファンタジーということに…。『まぶしい名前』一種のホラーの一編。『妖術師』ダークなファンタジー。物語の導入部は、谷崎潤一郎の短編「魔術師」の冒頭を少しなぞって、タイトルも谷崎作品に似せてある。『怪獣の夢』著者の小学生時代が怪獣ブームの真っ只中だったそうで、怪獣は大好物。〈著者が考えた最強の怪獣〉に大...有栖川有栖著【こうして誰もいなくなった】

  • 樋口有介著【月への梯子】

    この著者の作品には、毎度絶世の美女が登場するのだが、残念ながら今回はそれなりの美人しかでてこない。「知る」ことで、あなたは不幸になった。真実を知ることは哀しみの始まり。なのになぜ、ひとは身を切られる痛みの中で、それを求めずにはいられないのか。ボクさんこと福田幸男さんは四十歳独身のアパート大家(幸福荘)。少しとろい(ボクさんと呼ばれる所以)けれど、ご近所(小学校の同級生だった沢渡京子と母親であるトキは、「沢渡屋」という総菜屋をやっている。幼き頃よりボクさんを知る二人だけはサッちゃんと呼ぶ)や店子の皆に愛されて幸福に暮らしている(そう本人は思っていた)。ある日、入居者の女(栗村蓉子・四十一歳)が殺された。屋根の修理で梯子に上り、窓から死体を発見したボクさんは地面に落下、そのまま四日間昏睡状態が続いた(脳挫傷もないの...樋口有介著【月への梯子】

  • 浅田次郎著【長く高い壁 The Great Wall】

    著者がミステリーを執筆したのは、私が知る限りでは、過去に「赤猫異聞」と「珍妃の井戸」の二作品があったが、この作品で三作目か?昭和13年秋、流行探偵作家・小柳逸馬が従軍作家として派遣されたのは、万里の長城、張飛嶺(ちょうひれい)。そこで待っていたのは、第一分隊10名全員の不審死という大事件だった。戦地では「死亡」は禁忌である、「戦死」もしくは「戦病死」でなくてはならない…。占領下での軋轢、軍ならではの非情な論理、保身のための嘘…。謎を追う小柳の前に浮上してくる、日中戦争の深い闇と、その中で輝く個人の正義とは!?小柳は当代きっての流行探偵作家であるが、従軍作家として佐官待遇で北京へ派遣されていた。しかし突然に上部からの命で、長城・張飛嶺に急遽向かうことになった。同行するのは、北支那方面軍司令部の検閲班長・川津中尉。...浅田次郎著【長く高い壁TheGreatWall】

  • 宮部みゆき著【小暮写眞館Ⅱ・世界の縁側】

    実はこの小説は単行本で2010年5月に刊行されたものを、私は既に読んでいるのである。(TVドラマにもなったみたいである)著者の手腕が際立って光る、渾身の作品でもある。「第1話・小暮写眞館」「第2話・世界の縁側」「第3話・カモメの名前」「第4話・鉄路の春」の4つの話の連作になっていて、それ故かなり本が分厚い。新潮文庫ではこの作品を4分割して、それぞれの話を1冊ずつにして刊行したのである。本編は第Ⅱ作目の「世界の縁側」である。三雲高校の先輩(二年の女子・田部亜子)に呼び出された花菱英一(通称:花ちゃん)は、当事者に話を聞くことなく、三年前に撮影された写真の謎を解明するよう強引に言い渡される。困惑する英一だったが、親友の店子力(通称:テンコ)や同級生寺内千春(通称:コゲパン)の助力を得て、当時の出来事を調べ始める。三...宮部みゆき著【小暮写眞館Ⅱ・世界の縁側】

  • 西澤保彦著【帰ってきた腕貫探偵】

    街のいたるところに突如現れ、市民の悩みを解きほぐす「櫃洗(ひつあらい)市一般苦情係」の職員、通称・腕貫探偵。このシリーズとしては第6作目?一部のマニアに根強い人気を得ているシリーズである。丸いフレームの銀縁メガネの顔は無表情、ワイシャツに黒いネクタイ、そして黒い腕貫を嵌めたその年齢不詳の男は、およそ人間らしい感情がなにひとつ籠らない声で喋る。その姿は骸骨さながらに細く、生身の人間とは思えない。まるで幽霊のようだ。市民サーヴィス課臨時出張所櫃洗市のみなさまへ日頃のご意見、ご要望、なんでもお聞かせください個人的なお悩みもお気軽にどうぞ櫃洗市一般苦情係『氷結のメロディ』櫃洗大学の軽音楽同好会〈ヒッツ・セインツ〉のメンバー、田峯(たみね)リカが、加木屋艘助(かきや・そうすけ)が、歌城恭一(うたしろ・きょういち)が、そし...西澤保彦著【帰ってきた腕貫探偵】

  • 近藤史恵著【凍える島】

    友人(寺島ナツ子)と喫茶店を切り盛りする北斎屋店長・野坂あやめ(あやめは筆名で本名は照美)は、得意客込みの慰安旅行(古臭い言葉!)を持ちかけられる。行先は瀬戸内海に浮かぶ無人島(S島)。話は纏まり、若者たち八名が島へ降りたつことになる。ところが、退屈を覚える暇もなく起こった事件がバカンス気分を吹き飛ばす。硝子扉越しの室内は無惨絵さながら、朱に染まった死体が発見され、島を陰鬱な空気が覆う。道中の遊戯が呼び水になったかのような惨事は、終わらない。ひとり減り、ふたり減り…。連絡と交通の手段を絶たれた島に、いったい何が起こったか?由緒正しい主題に今様のお洒落な演出を加え、新境地を拓いた、著者のデビュー作である。第四回鮎川哲也賞受賞作。波瀾含みのメンバー八名を紹介:喫茶店北斎屋店長の野坂あやめ(照美)・そのパートナーの寺...近藤史恵著【凍える島】

  • 西澤保彦著【下戸は勘定に入れません】

    前代未聞のタイムスリップ本格ミステリ。全四篇からなる連作短編という形式をとって書かれているが、本質は長編ミステリと同じ。『あるいは妻の不貞を疑いたい夫の謎』鵜久森(うくもり)大学人文学部英文学科准教授古徳(ふるとく)先生はバツイチ・独身の50歳。人生に疲れ、酔って死ねれば本望とウイスキー(カティサーク)片手に寒い夜道を歩き始めたが、偶然、旧友・早稲本幸生(わせもとゆきお)と出会ってしまう。いまや堂々たる実業家(リゾネット&コンテンツグループ・取締役社長)のこの男は、かつて古徳の恋人・真渓美智絵(しんたにみちえ)を奪って結婚したのだった。気まずさに逃げようとする古徳だが、早稲本の誘いを断り切れず、彼の豪邸のホームバーで杯を傾けることに。やがて、酔った2人は28年前の晩へとタイムスリップしてしまう。条件が揃うと、酒...西澤保彦著【下戸は勘定に入れません】

  • 樋口有介著【うしろから歩いてくる微笑】

    柚木草平(ゆぎそうへい)シリーズ。今回で12作目になり、およそ30年間続けている。そして今回は初めて東京を離れ、アウェイの地・鎌倉に遠征して名推理を発揮する。草平は山代千絵(やましろちえ)から、キリタンポ鍋をつくったのでくるよう言われ、山代家に向かった。山代家では、千絵の娘・美早(みさき)以外にも、薬膳研究家の藤野真彩(ふじのまや)がいた。真彩は草平に、10年前に失踪した同級生・大橋明里(おおはしあかり)の目撃情報が鎌倉周辺で増えているので調べてほしいと言った。早速鎌倉の〈大橋明里を探す会〉事務局を訪ねるが、これといった話は聞けなかった。ところがその晩、事務局で会った鎌倉散歩というタウン誌の編集長である長峰今朝美(ながみねけさみ)が殺害されてしまう。急遽、失踪事件から殺人事件に調査を切り替えた草平が見つけた真実...樋口有介著【うしろから歩いてくる微笑】

  • 島田荘司著【盲剣楼奇譚】

    吉敷竹史(よしきたけし)シリーズ。御手洗潔(みたらいきよし)シリーズは大方読んでいるのだが、吉敷シリーズはあまり読んでいない。20年ぶりの長編ミステリだそうである。ただ、随分前に読んだ「光る鶴」は印象に残っている。さて、金沢の東茶屋街に江戸時時代からの老舗置屋「盲剣楼」があった。ここには「盲剣さま」の社があった。盲剣さまとは元は盲目の美剣士だったそうである。江戸の頃、絵のような美しく強い青年剣士がいた。盲目の上赤ん坊を背負っているのに、恐ろしいほど鋭く剣を操るのである。江戸のはじめの頃、犀川(さいかわ)の上流に紅葉村(もみじむら)というところがあったそうな。その村に「西河屋(さいかや)」という旅籠があって、そこには賭場があり、芸妓や娼妓が多くいて、村人に演芸を見せたりして、随分繁盛していた。だが、極悪非道のなら...島田荘司著【盲剣楼奇譚】

  • 西澤保彦著【幽霊たち・The Ghosts】

    この著者の特徴として、登場人物の名前が実にややこしいことである!さて、40年前、資産家・岩楯(いわたて)一族を壊滅した秘密と嘘と誤解が、今、再び血の惨劇を引き起こす!幽霊が、犯人を庇う!?見えなかった復讐と、更なる復讐。しなくてもいい殺人の果てない果て。死んだ者たちと交信可能な特殊能力を持つミステリ作家・横江継実(よこえつぐみ)のもとを刑事・鬼追(きおい)が訪ね「加形野歩佳(かなたのぶよし・33歳)を知っているか?」と訊く。加形野歩佳は多治見康祐(たじみこうすけ・57歳)を殺害し、早々に自首。殺された多治見は、横江の元同級生で、加形は横江の親戚の息子だった。彼は、自首はしたが動機を語らず、ただ「理由を知りたければ横江継実に訊いてくれ」と語っているという。横江は加形と面識もなく存在も知らなかったが、加形の父・広信...西澤保彦著【幽霊たち・TheGhosts】

  • 山本一力著【桑港(そうこう)特急】

    桑港とはサンフランシスコの事である。すなわち、桑港特急=SanFranciscoExpress.といっても列車ではない、砂金輸送のために設えた、六頭立ての馬車で、金色に塗装された堅固な造りになっている。これに、有能な五人のガンマンが乗り込み警護するのであった。そう、事の発端は1848年5月21日日曜日に、サム・プラナンという男が言った、アメリカ川で砂金が取れる、その話に乗った一攫千金を狙った人々が、大挙押し寄せる、ゴールドラッシュにあった。日本・アメリカ・中国、三カ国の男たちの命を賭けた大勝負!江戸末期の文政年間、小笠原の父島に漂流した娘とアメリカ人の元捕鯨船乗りの間に生まれた兄・丈二(じょうじ)、弟・子温(しおん)。米国の捕鯨船フランクリン号の副長だった弱冠二十歳の日本人・ジョン・マン(マンジロウ・ナカハマ)...山本一力著【桑港(そうこう)特急】

  • 山本一力著【カズサビーチ】

    黒船の前に「黒船」がいた。ペリー来航の8年前も前に浦賀に入港していた、米国捕鯨帆船マンハッタン号。知られざる日米初遭遇の瞬間がいま鮮やかに蘇る!アメリカの対日政策に大きな影響を与えた奇跡の出会いを、日米双方から描いた秀作品。1845年、捕鯨船マンハッタン号は洋上で日本人漂流者22人(阿波国徳島湊から出帆した松平阿波守の持ち船である幸宝丸の船頭弦助以下11名と、銚子湊を拠点とする千寿丸の船頭定九郎以下11名)を救助。マンハッタン号の船長マーケイタ・クーパーの英断で、彼らを送り届けるため、被弾覚悟で鎖国中の日本に針路を取った。激しい黒潮や食料難と闘いつつ育まれる船乗り同士の言葉を超えた友情と敬意。一方江戸幕府老中・阿部正弘は異国船対応に苦慮しながらも、その勇気に応える一つの答えを用意する。実話に基づく感動の歴史長編...山本一力著【カズサビーチ】

  • 宮部みゆき著【この世の春 上・下】

    下野(しもつけ)北見二万石、小藩とはいえ譜代の家柄。その六代目藩主・若狭守重興(わかさのかみしげおき)に異変が生じ、藩の別邸である五香(ごこう)苑に押込(おしこめ)の身となった。つまり早い話が、主君の行いふとどきにつき、重臣たちが結託して、強制的に隠居させられたのだ。この重興こそは、この上もなく孤独なヒーローなのだ。夜半の訪問者からすべては始まった…。美貌の青年藩主・重興が、突然隠居を強いられるという変事のあった北見藩。クーデターの熱も冷めやらぬ夜更け、一筋の期待に縋って多紀の家の戸を叩いた子連れ。彼らは多紀を、この上なく孤独なヒーローのもとに導いた。多紀は元作事方組頭の各務数右衛門(かがみかずえもん)の娘で、実は一度は井川貞祐(いがわさだすけ)嫁していたのだが、姑とどうしても折り合わなくて、逃げるように、長尾...宮部みゆき著【この世の春上・下】

  • 芦原すなお著【ハート・オブ・スティール】

    ネオ・ハード・ボイルド!鋼の心を持つ女、探偵・里子の事件簿。夫が謎の死に方をして、結局夫のあとをついて探偵業に入った、夫の死に疑問を持ち、それを追及したい意思もあり、やけそく的な気持ちもあった…。『雪のマズルカ』「あなたが笹野里子先生ですか?」先生づけで呼ばれたのは初めてだ。「依頼したい仕事があるんですが」「電話では受け付けないことにしています」「は?」「依頼人と直接会って話をきいてからお受けするかどうか返事をします。面会の日時と場所は今相談に応じられます。よろしければ」「意外と面倒なんですね」「お気に召さないのでしたら、どうぞ他にへ」是非とも受けてもらいたいってことで、現れたのは滝本だった。代理人で、運転手つきの高級車で迎えにきた…。『氷の炎』ある日、突然自宅に電話が入った。里子は無視しようと思ったが、結局と...芦原すなお著【ハート・オブ・スティール】

  • 近藤史恵著【みかんとひよどり】

    腕はいいのに、うまくいかないシェフ×人との関わりを避け、自由に生きる猟師。「一緒に過ごした時間は、互いの身体に宿っている」肉を焼くことは、対話だ。『タルトタタンの夢』の著者が贈るジビエミステリ。第一章『夏の猪』はじめたばかりの猟で遭難してしまった潮田亮二、35歳。相棒の猟犬(ピリカ・イングシュポインター雌)と途方に暮れていたところ、無愛想な猟師・大高重美に助けられる。大高の相棒の犬マタベー(北海道犬・雄)が臭いで気づいてくれたらしい。かねてからジビエ料理を出したいと考えていた潮田は、大高の仕留めた獲物を店で出せるよう交渉する。しかし、あっさり断られてしまい…。第二章『ヤマシギのロースト』潮田のヤマシギのローストを食べた、澤山柊子(さわやましゅうこ)はもう一度食べようと訪れたが、その店は潰れていた。チェーン店で働...近藤史恵著【みかんとひよどり】

  • 東直己著【英雄先生】

    俺の人生は、馬糞臭え。高校教師てのは、こんなもんか?NOFUTUREなへっぽこ教師が奇跡を起こす!?もっと別な人生もあったはずだが、その芽を摘んでしまったのはおれ自身だ…。ボクサーとしての夢が破れて地元の松江に戻った池田は、高校教師(松栄高校)として退屈な日々を送っていた。ある日、教え子の女子高生・小林暁美が失踪し、時を同じくして、東京から戻ってきた幼なじみの郡雅章(こおりまさあき)が変死体で発見される。池田は教え子の暁美の行方を追跡することになるのだが、どうやらそこには新興宗教が絡んでいるようだ…。東直己著【英雄先生】

  • 西澤保彦著【さよならは明日の約束】

    この作品は実は、前述の「夢の迷い路」の前作で、基礎になったものです。私は読み方(順番)をミスったようです、この作品から先に読めばよかったのです。さて、本好き美少女とジャンク映画フリーク男子が、置き去りにされた謎に挑みます。古い本とドーナッツ、エスプレッソの香りに包まれて。今はもういない、大切な人たちの記憶に触れながら…。長身で大食い、エキゾチックな顔立ちの本好き美少女エミールこと日柳永美(ひさなぎえみ)と、華奢な体格で普段は控え目だけど、ジャンク映画フリークで年上女性好き?男子のユキサキこと柚木崎溪(ゆきさきけい)。珍しくてなつかしい本に囲まれた喫茶店“BOOKSTEERING”では、今日も甘いドーナッツとすっきり濃いエスプレッソ、そして解かれないままになっていた謎、仕掛けられたままのトリックを用意して、二人と...西澤保彦著【さよならは明日の約束】

  • 西澤保彦著【夢の迷い路】

    表題を含む4作の連作での本格ミステリー短編集。あるきっかけで、迫扇(さこおうぎ)学園高等部一年の同級生のエミールこと日柳永美(ひさなぎえみ)が気になって仕方がないユッキーこと柚木崎溪(ゆきさきけい)。彼女の気を惹きたいのと、ひとりでは手に余るのとで。おそるおそる、声をかけた。「ダイイングメッセージって判る?相談に乗ってもらえないかな、と思って」ふたりは、失われた事件の道筋を辿りなおして、真相に到達することができるのか?記憶違いと忘却で、こんがらがった謎をほぐす。本好きの美少女エミール&ジャンク映画フリーク男子ユッキーふたりの高校生が挑む謎とは!?彼らがいたこと。事件が起きたこと。謎が残されたこと。決して忘れない。事件は20世紀に起こった。時を経て、21世紀の彼女たちが驚くべき真相に辿りつく。『ライフ・コズメティ...西澤保彦著【夢の迷い路】

  • 宮部みゆき著【火車(かしゃ】

    本作品は平成四年七月双葉社により刊行されたものを、平成十年二月一日に新潮文庫が文庫化して発行致しました。火車(かしゃ)とは、火がもえている車。生前に悪事をした亡者をのせて地獄に運ぶという。火のくるま。さて、ケチな強盗犯が隠し持っていた改造拳銃を、そいつがついうっかり撃ってしまった為、逮捕に向かっていた本庁の刑事の本間駿介(ほんましゅんすけ)が膝を撃ち抜かれて、現在休職中である。その本間に、今は亡き妻の千鶴子(ちづこ・交通事故死だった)の従兄の息子である、栗坂和也(くりさかかずや)が訪ねてきた。彼の婚約者である、関根彰子(せきねしょうこ)が突然失踪したので、捜し出して欲しいとの依頼…。しかし、本間は休職中で、警察手帳も刑事部屋に預けてある状態で、警察権を発動しての捜査は出来ない。その旨を断った上、依頼を引き受けた...宮部みゆき著【火車(かしゃ】

  • 近藤史恵著【わたしの本の空白は】

    気づいたら病院のベッドに横たわっていたわたし・三笠南(みかさみなみ)。目が覚めたけれど、自分の名前も年齢も、家族のこともわからない。現実の生活環境にも、「シンヤ」と名乗る、夫だという人にも違和感が拭えないまま、毎日が過ぎていく。何のために嘘をつかれているの?過去に絶望がないことだけ祈るなか、胸が痛くなるほどに好きだと思える人と出会う…。何も思い出せないのに、自分の心だけは真実(ホンモノ)だった!夫の名は三笠慎也でその姉が祐未(ゆみ)、そして軽い認知症である義母は、はるであった。南を入れて四人暮らしをしていたことになるが…。自分の実の妹は、小雪という名前で、その名にはまったく違和感はなかった。幼い頃に父親は出ていき、母は女手一つで姉妹を育てた、そのせいで早くに逝ってしまっていた。ある日、夢の中で出て来た男性にも違...近藤史恵著【わたしの本の空白は】

  • 浅田次郎著【おもかげ】

    この物語は著者の新たなる傑作ではないだろうか?最後は感動的なフィナーレとなるファンタジー。同じ教室に、同じアルバイトの中に、同じ職場に、同じ地下鉄で通勤していた人の中に彼はいたのだろう。定年の日に倒れた男の〈幸福〉とは、心揺さぶる、愛と真実の物語。竹脇正一(まさかず)は65歳を迎え、めでたく定年となった。子会社に出向となり役員となっていた。そして、その送別会は盛大に行われた、だがその帰りの地下鉄の中で、花束を抱えたまま倒れてしまった。意識不明状態で病院に担ぎこまれる。嘗ての同期入社だったが、今は親会社の社長となっていた堀田憲雄(のりお)が、今まで竹脇の事を、一社員としてしか認識していな事に気付く。気まぐれに、竹脇を見舞いに病院を訪れるのだが、意識不明の嘗ての親友の姿を見て、直ぐに過去に帰り号泣するのだった。「あ...浅田次郎著【おもかげ】

  • 芦辺拓著【奇譚を売る店】

    本格ミステリの名人である著者には珍しい、スリラーともいってよい、とってもシュールな六つの話である。いずれも、その物語の主人公となる人物が、古本屋で古書等買って、「また買ってしまった」と後悔している場面から始まる。『帝都脳病院入院案内』ある日男は「帝都脳病院入院案内」という、古い冊子を買い求めた。そこに書かれているのは、明治時代の脳病院の細かい案内が書かれてあった。その中に、少女と医師と思われる写真を見つけてしまい…。『這い寄る影』ある日男は「這い寄る影」という古書を買った。知られざる作家の、おそらくは忘れ去られた作品群。それをまとめた、この世にこれ一冊きりの作品集…。ふつうだったら無価値なものとして一蹴するところが、この探偵小説というものの特殊性か、一種の神秘性を帯びて興味をかきたてられた。そこへもってきて、こ...芦辺拓著【奇譚を売る店】

  • 芦原すなお著【ハムレット殺人事件】

    学生時代の同級生に助けを求められる夢を見た。大学を休学して、ぼくの前から去っていった夏日薫。いまでは、彼女が大女優として活躍する一方で、ぼくは妻を失い細々と探偵業を続ける。ところが夏日薫が手がけた舞台『ハムレット』の最終リハーサルを前に、彼女を含む主要キャスト五人が死亡するという事件が起きた。あの夢はお告げなのか?しかし何をしたらいいのかわからない。そこで同業の笹野里子さんに電話をかけてみたのだが…。センセーショナルな事件に、夢想の探偵・山浦歩(通称・ふーちゃん)&危険な女性探偵・笹野里子が挑む。独特の推理と、芦原文体が絡み合う魅惑の長編ミステリ。出演者同士の殺し合い、まるでハムレット見立て殺人!?夢の中で助けを求めてきた大女優のために、私立探偵・山浦歩(前作・「月夜の晩に火事がいて」に続いての登場))挑む事件...芦原すなお著【ハムレット殺人事件】

  • 東野圭吾著【素敵な日本人】

    九編からなる短編集。1日一編、寝る前にじっくり読む、そんなことを書いてあったので、9日間かけて読了。『正月の決意』前島達之・康代は、夫婦二人きりになっていたが、正月には書初めをし、お屠蘇を飲むのを習慣にしていた。午前6時、近くの神社に初詣に行く。ところが、神社の賽銭箱の前に、なんと町長が倒れていた。警察呼んで、さぁ大騒ぎとなるが…。『十年目のバレンタインデー』峰岸は、嘗ての恋人だった津田千知理子に突然食事に誘われた、なんとバレンタインデーの日だった。しかもフランス料理を、御馳走してくれる。そしてバレンタインデーのチョコまでもらった。しかし彼女には、ある目的があったのだった…。『今夜は一人で雛祭り』三郎は娘真穂の婚約者木田修介の両親と、高級料亭で食事をした。俊介の家は東北でも屈指の総合病院を経営していて、大変な資...東野圭吾著【素敵な日本人】

  • 赤川次郎著【鼠、嘘つきは役人の始まり】

    謎と活劇に胸躍る、人気シリーズの(鼠)。江戸一番の人気者は、大泥棒〈鼠〉か、はたまた与力〈鬼万〉か。巷で話題、奉行所の名与力、〈鬼の万治郎〉。しかしその正体は、盗人よりもなお悪い…!?表題「鼠、嘘つきは役人の始まり」より。さてさて今宵の出来事は…。壱、大名屋敷に響く女の泣き声。そして〈鼠〉に弟子入り希望の浪人…。「鼠、横車を押す」弐、〈鼠〉が出会った貧乏侍。剣のつかい手に間違えられてさぁ大変。「鼠、雨の夜の人助け」参、謎の「おさとさま」を巡ってすわ討ち入りかと大騒ぎ。「鼠、空っ風に向かう」肆、盗人を次々お縄にする与力〈鬼万〉。彼の裏の顔とは…。「鼠、嘘つきは役人の始まり」伍、刺客に狙われた広之進。しかも理由は不義密通!?「鼠、刺客修行んの裏表」陸、天井裏で見つけた人骨。同じ屋敷で、簀巻きにされた男…。「鼠、天井...赤川次郎著【鼠、嘘つきは役人の始まり】

  • 島田荘司著【鳥居の密室(世界にだだひとりのサンタクロース)】

    発行2018年8月30日厳重な密室に殺人者とサンタだけが出入りした。古都で御手洗潔が見出した「奇蹟の道」とは?完全に施錠された少女に家に現れたサンタ、殺されていた母親。鳥居の亡霊、猿時計の怪。クリスマスの朝、少女は枕もとに生まれて初めてのプレゼントを見つけた。家は内側から施錠され、本物のサンタが来たとしか考えられなかった…。別の部屋で少女の母親が殺されていた。誰も入れないはずの、他に誰もいない家で。周囲で頻発する怪現象との関連は?そこには偶然にできた、驚天動地のトリックが隠されていた!!書き下ろし本格ミステリ。あなたは「奇蹟の道」にいつ気付くだろうか…?最後の部分は、涙もろい方は要注意(涙)♪島田荘司著【鳥居の密室(世界にだだひとりのサンタクロース)】

  • 申し訳ございません、ブログを今暫く休止致します!!

    東直己著【挑発者】を読みました、畝原シリーズで大作なのですが、記事を書くことが出来ません。実は部屋のエアコンが故障致しまして、室温が35℃になっております。エアコン復旧のめどは現在たっておりません。せっかくの小説を記事にすることは、暑さに負けてどうしても出来ません…。申し訳ございません、ブログを今暫く休止致します!!

  • 塔晶夫著【虚無への供物】

    1964年(昭和39年)2月29日/第1刷発行、当時なんと講談社から出版され、490円の価格であった。当時の物価を考えると、それでも高いかも知れないが、これほどの大作が、この価格か!と改めて感心した。実際この第1作であるこの本は、現在稀本として、高値がついているそうな。私は今回、図書館で取り寄せてもらった。今回表示した画像は、決してその初版本ではない。本来ならば、その図書館で借りた本をデジカメで撮って掲載したいところだが、あまりにも小汚く、文中に五頁ほど落丁(ストーリではあまり重要でもない)もあり、はっきり図書館名バーコードの入ったシールも貼られ、その染みだらけの本を掲載するのはためっらった。この著者は本名中井英夫の方が有名かも知れないが、最初に出版したのがこれである。この著者名はフランス語の「お前は誰だ」トワ...塔晶夫著【虚無への供物】

  • 倉知淳著【壺中の天国】

    静かな地方都市で、次々と四人も殺害される、連続通り魔事件が発生。犯行ごとにバラ撒かれる、自称「犯人」からの怪文書、まったく狂人の戯言のごとく意味不明のメッセージ。殺害された四人の被害者たちに、互いに繋がりもなく、共通点もない。第一の被害者・野末由香は女子高生で17歳、第二の被害者・甲斐靖世は家事手伝いで21歳、実は過食症でほとんど引きこもり状態。ここまでだと、犯人は若い女性を狙う変質者のようなのだが、甲斐靖世は過食症でかなり太っていたし、外出時には毛糸の帽子と手袋とマスクを身に着けていたので、なんだかピンとこない…。第三の被害者・吉田孝子は主婦で45歳、そして第四の被害者・小金井忠治は無職でなんと82歳だった。一貫性も何もない、支離滅裂な犯行である。唯一の共通点は皆撲殺されていたことであった。街は大パニックに陥...倉知淳著【壺中の天国】

  • 鮎川哲也著【ペトロフ事件】

    本格推理小説の大御所(第一人者)であった著者が、最初に発表した長編ミステリーであり、初の時刻表トリック。そして鬼貫(おにつら)警部が初登場する。場所はまだ戦争の始まる前の満州辺り。巨額の財産を狙った殺人か?旧満州、大連近郊でロシア人富豪イワン・ペトロフが撃ち殺される事件が起きた。容疑者は三人の甥、アントン、ニコライ、アレクサンドルとその恋人たち。しかし、彼らには一人残らず堅牢なアリバイがあった!鬼貫警部は得意のロシア語をあやつり、粘り強く捜査する。…はたして満鉄の時刻表は何を語るのか?なかなかレトリックな本格推理小説で、いささかノスタルジックにもなる。著者自信が綴った回顧録も掲載されて、なかなか小説読後も楽しめた。鮎川哲也著【ペトロフ事件】

  • 東野圭吾著【危険なビーナス】

    さてこの作品は、著者自身が「真相を知ったひとは、どんな顔をするだろう」と語っている。獣医師になっている手島伯朗は、ある日弟の矢神明人の妻・楓から電話を受けた。明人が結婚していたことも知らなかった.実は弟の明人とはここ暫く交流がないし、禎子という母親は同じだが、父親は違うので姓も違うのだった。しかし、その楓の話によると、明人は失踪したのだというのだ。矢神家とは縁を切っている伯朗は、それについて「自分に出来ることはない」と思ったのだが、楓に強引に押し切られ、結局矢神家と関わるはめになる。矢神家の財産相続に巻き込まれるが、結局伯朗は蚊帳の外って存在、ただ母親禎子の遺品があるのでって、無理やり親族会議に出席させられる。矢神家の親族は、一癖も二癖もある人間ばかりだった。特に勇磨は子供の時から、いけ好かない存在であった…。...東野圭吾著【危険なビーナス】

  • 赤川次郎著【鼠、恋路の闇を照らす】

    鼠小僧治郎吉シリーズ、もう第11弾になる。昼間は通称〈甘酒屋〉と呼ばれる遊び人だが、夜は天下の大泥棒。何故か妹の小袖がいる。鼠小僧治郎吉に妹がいるなんざぁ、今まで聞いたこたぁねぇ。その小袖は小太刀の達人、道場では誰も小袖には勝てない、呑気な道場主はそんな小袖を師範代にし、自らは気楽な旅行三昧。治郎吉も時々小袖を用心棒代わりにしている。さて今回は表題を含む六つの話。恋する男女の駆け込み寺は、江戸を騒がす大泥棒!?弱きを助け、強きから「盗む」壱、山登り中の〈鼠〉一行。そこには三千両を抱え江戸から逃げる盗賊たちがいた。『鼠、ご来光を拝む』弐、差出人を偽った恋文が江戸を騒がせる。評判の色男の不審な動きとの関係は!?『鼠、恋文を代筆する』参、小さな兄妹を残し逢引をする母親。彼女は浪人風の男から命を狙われていて。『鼠、隣の...赤川次郎著【鼠、恋路の闇を照らす】

  • 近藤史恵著【土蛍・猿若町捕物帳】

    この著者には珍しい時代小説で、なかなか人気のシールズ、今回で5作目となる。吉原で火事があった。青柳屋の遊女・梅が枝は逃げ遅れて火傷を負ったという。同心・玉島千蔭は梅が枝を気遣うが、すぐに見舞いに行こうとはしない。千蔭は梅が枝の客ではないし、深い仲でもないから。行ってどうこうできるわけでもないから。やがて、梅が枝の身請けの話が進んでいるという噂が、千蔭の耳に入る…。金を手に入れ、女に好かれ、拍手喝采を浴びる。なのに、喉が渇いてならぬ気がするのです。業の深い男たち。見捨てることも、許すこともできぬ女たち。火種は燻り、やがて、意外なかたちで炎をあげる。仕方ないものだな。男というものは。吉原。芝居町。華やかな舞台の陰には、行き場のない想いがわだかまる…。『むじな菊』『だんまり』『土蛍』『はずれくじ』の短編連作で綴られる...近藤史恵著【土蛍・猿若町捕物帳】

  • 北村薫著【水に眠る】

    1994年10月15日第1刷私はこの短編集を、既に読んでいたと思い込んでいた。目次を見て「うん??」となって、こりゃ読んでいないのではと思い、持ち帰った。表題を含む全10篇の短編集、これまでは連作が多かった著者が、初めて編んだ短編集である人の数だけ、愛はある。短編ミステリーの名手が挑む哀情物語10篇。『恋愛小説』保険会社に勤務する美也子、ある日無言電話がかかってきた、微かなピアノの音がする…。『水に眠る』「…信じていただけますか?こんな話」心外だった。「信じる、信じない、という問題じゃありませんよね」思わず、抗議するようにいってしまった。それから感情を鎮めようと、両手で顔を覆った。私には分かる、そういうことがあると分かる。そして西田さんにも、分かるに違いない。『植物採集』京子の後輩ながら同い年の俊一。小太りで丸...北村薫著【水に眠る】

  • 東直己著【抹殺】

    車椅子のスナイパー宮崎一晃登場!彼の車椅子には特殊な仕掛けが施されている。彼はゆっくりと全身が麻痺していく、難病シュタインブルク=ブレ症候群が徐々にだが進行している、四十四歳であと十年で寝た切りになるだろうと予想されている、少壮の画家である。彼の病態は緩徐進行性、三期。現在安定。常時車椅子だが、数歩であれば、伝え歩きも可能。車椅子から、椅子、あるいは洋式便器への乗り換えは、自分で可能。飲食物の禁忌なし、精神・感情的な障碍はなし。注射、投薬、痰吸引、姿勢操作、などの介護は不要である。まぁ、上半身は辛うじて動けるが、下半身は萎えているという所か?埼玉県薪谷市に自宅兼アトリエを構えている。その介護人兼愛人として雇われているのが、24歳の垣本篤子で大変な美貌である、しかし一晃の裏の稼業を知らない。その裏稼業を取り仕切る...東直己著【抹殺】

  • 宮部みゆき著【希望荘】

    杉村三郎シリーズ初の表題を含む全四作の連作短編集。前作で家族も仕事も失った杉村三郎は、東京都北区に私立探偵事務所を開業することになった。『聖域』探偵事務所の斜向かいのヤナギ薬局の奥さんの友人、盛田さんから相談を受けた。何と幽霊を見たというのだ…。三雲勝枝さんというおばあさんだそうで、今年の春、三月中旬に亡くなったそうだ。ところがつい先週のこと、出先で盛田さんはその三雲勝枝さんにそっくりな女性を見かけたそうで、本人は車椅子に乗り、それを押している若い女性と楽しそうに話していたという。盛田さんが知っている三雲さんより随分とお洒落になっていたそうだ。若い女性の方は、フライトジャケットにジーンズという服装で、どうも介護施設の人間ではなさそうだ。杉村三郎は調査に乗り出すが…。『希望荘』杉村探偵事務所に、亡き父・武藤寛二が...宮部みゆき著【希望荘】

  • 浅田次郎著「天子蒙塵第四巻】

    「龍玉(ロンユイ)」にまつわる伝説は最終章へ。放浪の時は終わった。天子たちはそれぞれに輝きを取り戻さんとする。満州ではラストエンペラー・溥儀(プーイー)が皇帝に復位しょうとしている。しかしながら満州帝国は、日本の関東軍の傀儡国家でしかない。そして、決して大清帝国の復辟などではなく、満州が共和制から王政に変わるだけのことである。執政愛新覚羅(アイシンギョロ)溥儀は、宣統帝として復活すのではなく、満州帝国初代皇帝康徳帝として即位する。そんななか、新京(シンジン)憲兵隊将校(酒井豊大尉)が女(池上美子)をさらって脱走する事件が発生。欧州から帰還した張学良(チャンシュエリャン)は、上海に襲い来る刺客たちをことごとく返り討ちにしていた。その張学良に、思わぬ人物・共産軍の周恩来(ジョウエンライ)が訪ねてきた、いわく「中国の...浅田次郎著「天子蒙塵第四巻】

  • 浅田次郎著「天子蒙塵第3巻】

    希望の地を目指し海を渡った少年二人。新天地から始まる果てしなき道へ。運命に導かれ、それぞれの楽土を目指せ。満州の怪人・甘粕正彦、男装の麗人・川島芳子、欧州に現れた吉田茂。昭和史最大の事件「日中戦争」前夜、大陸に野望を抱き、夢を摑もうとする者たちが動き出す。そして、希望の光をまとい、かつての英雄が中原のかなたに探し求めた男がついに現れた。その名は…。関東軍は張作霖(チャンヅオリン)が制覇した東北を、まんまとかすめ取り、そこに満州国を打ち建てた。そして共和制をしき、清朝最後の皇帝愛新覚羅溥儀(アイシンギョロ・プーイー)をその執政とし、やがては王政に変えるつもりであった。表向きだけ設えたが、その実は日本の属国、傀儡国家であり、国際連盟は満州国を独立国家とは決して認めなかった。張作霖の息子である張学良(チャンシュエリャ...浅田次郎著「天子蒙塵第3巻】

  • 東直己著【ライト・グッドバイ】

    2005年12月10日初版印刷2005年12月15日初版発行〈ススキノ探偵シリーズ〉〈俺〉が五十路を翌年に迎えようする頃。「殺人容疑者と親友になれ」退職刑事が持ち込んだ厄介な依頼。それは〈俺〉にとって生涯最低の冬のはじまりだった。馴染みの退職刑事種谷から突然の連絡。呼び出しに応じた〈俺〉を待っていたのは「殺人容疑者と親友になれ」という頼みだった。未解決のままの女子高生行方不明事件の証拠を見つけるため、容疑の濃厚な男の家に上がるまでになれ、ということらしい。〈俺〉は、バーでの偶然の出会いを装い、男に近づくことを企む。そしてそれは生涯最低の冬の幕開けでもあった…行方不明なのは邑隅(むらずみ)エリカ、当時公立高校に通っていた一方、花屋でバイトしていた。しかし、その花屋へ向かう途中、忽然と消息を絶った、これが一昨年の春...東直己著【ライト・グッドバイ】

  • 東野圭吾著【雪煙チェイス】

    無実の証人を捜せ!追跡者(チェイサー)が来る前に。ほんのちょっとした行き違いから、殺人犯として警察から追われる身となった、開明大学4年生の脇坂竜実は事件発生の時、新月高原スキー場にいたことを証明してくれる、正体不明の美人スノーボーダー(竜実は女神と呼ぶ)を捜しに、日本最大級のスキー場・里沢温泉スキー場へ親友の波川省吾と向かう。一方それを追うのが、「本庁より先に捕えろ」と命じられた所轄の小杉敦彦刑事とその後輩の白井刑事だ。さて村人も巻き込み、広大なゲレンデを舞台に予測不能のチェイスが始まるわけだが、どんでん返しの連続で、まったく息もつけないような、終盤は驚嘆に値する内容であった。ということどすんえ(^^♪この「里沢スキー場」を舞台にした作品は、『白銀ジャック』『疾風ロンド』『恋のゴンドラ』に続く第四作目になるんど...東野圭吾著【雪煙チェイス】

  • 樋口有介著【海泡】

    この著者の作品には、必ず美女が登場するってさ。あっちみたいな獏連女は出てこないってわけかねぇ。小笠原諸島・父島、人口二千人の洋上の楽園に、殺人事件は似合いやしないさ。木村洋介二十歳が今回の主人公さね。東京の大学に通てて、二年ぶりに二十六時間かけて小笠原に帰ってきたってわけなんだけどさ、それがなんだかきっかけのように、父島ではよっく考えれば、太平洋戦争は別として、この島に人が住むようになって以来初めての大事件が勃発することになるわけさ。洋介と同級生だった一宮和希が、三日月山の展望台から転落して死んだ。妊娠四カ月…。それから、その和希にストーカーしていて、わざわざ小笠原までやってきていた、真崎仁が一宮家の墓の前で死んでいた。どうやらスパナで頭を殴られたらしい。そんなわけで、父島の島中大騒ぎってわけさね。さて今回登場...樋口有介著【海泡】

  • 宮部みゆき著【ドリームバスター4】

    いよいよドリバス4でございます。宮部みゆきはん5連発は、少々やりすぎどすけど、やっぱり気になりますよって、読むことにしましたんえ…。それでは前回のおさらいいたしまひょ(^^♪大災厄の影響でできた「抜け穴」によってテーラと地球は繋がり、テーラの凶悪犯の意識が地球に逃亡した。シェンとマエストロはD・B(ドリームバスター)。地球の人々の悪夢に潜む逃亡犯の意識体を捕獲する賞金稼ぎだ。シェンの友人のD・B、マッキーが謎の「場」で行方不明になったらしい。ドレクスラー博士によるとそれは「場」ではない。時間の源泉のそばにあり、湧き出した時間が結晶化している「時間鉱山」なのだという。シェンはマッキー救出のためマエストロと共に時間鉱山に飛ぶ。時間鉱山に着くと、11歳のヒロム、28歳のキエとユキオが救出を待っていた。地球人がここにい...宮部みゆき著【ドリームバスター4】

  • 宮部みゆき著三鬼(三島変調百物語・四之続)

    今回は”宮部みゆき”はんでも、時代小説にしましたよってに。三島屋変調百物語で、大変人気のあるシリーズでございます。今回は四之続と四回目になります。普通の百物語は、百人の語り部が、怪談を語り、一人語り終われば、一つろうそくの火を消すといった趣向でございます。しかし三島屋では、それとは違い、三島屋の奥の間、黒白(こくびゃく)間で、店主の伊兵衛に代わり、その姪にあたるうら若きおちかが聞き役になり、ただ一人の語り部を招き、「聞いて聞き捨て、語って語り捨て」がただ一つの決まり事でございます。私もこのおちかさんのファンでございます。さて、江戸の洒落者たちに人気の袋物屋、神田の三島屋は”お嬢さん”のおちかが一度に一人の語り手を招き入れての変わり百物語も評判だ。訪れる客は、村でただ一人お化けを見たという百姓娘(この物語初の子供...宮部みゆき著三鬼(三島変調百物語・四之続)

  • 宮部みゆき著【ドリームバスター3】

    またまたドリバスでごめんやす♪そやし、うちのおつむそんな上等にできてぇしまへんよって、ここらでやめときます♪さて今回は…、前回に登場したD・P(ドリーミングパーソン)村野理恵子、自信がなくて、常にまわりの視線に怯えて生きていた20歳の乙女。ところが、マエストロに”錨”(アンカー)を渡されたため、変な能力が出てしまった。しかし、結果彼女に自立信が芽生え、生き方を変えようとする…。もう一人のD・Pタカシ、両親から虐待を受けていた…。結果として、タカシは親から虐待されることはなくなったのだが、マエストロにもシェンにもほろ苦い思いが残ってしまった。そして今回は、なんといっても、問題となるのは、時間鉱山の登場である。人の夢の中でもないのに、侵入できるこの空間とは、いったその正体が何か、分からない…。その他今回はカーリンと...宮部みゆき著【ドリームバスター3】

  • 宮部みゆき著【ドリームバスター2】

    またドリバスかいって思わないで下さい、続き物なので…。それでは前回のおさらいをしましょ♪『ドリームバスター』の世界昔むかし、あるいは遠い未来。地球とはまったく別の位相に存在する惑星”テーラ”では、意識を肉体から切り離し、自在に保管、移動する極秘実験”プロジェクト・ナイトメア”が行われた。究極的には人間の不死を目指すこの計画は、実験機の五代目”ビッグ・オールド・ワン”の完成により、ついに成功したかに思われた。しかしある日、”ビッグ・オールド・ワン”は大規模な暴走事故を起こし、”テーラ”全域に異常気象と天変地異をもたらす。人体実験に供されていた凶悪な死刑囚五十人は、意識だけの存在となって時空の抜け穴を通り、別の世界に逃げ出していった。どこへ?そう、現代の地球に住む我々人類の、夢の中へと…。ドリームバスター(D・B)...宮部みゆき著【ドリームバスター2】

  • 宮部みゆき著【ドリームバスター】

    悪夢のなかで、追いかけられたことはありませんか?逃げようとするのに体が動かなかったことはありませんか?そんなときあなたを悪夢からすくいだすのがD,B(ドリームバスター)。あなたの人格を乗っ取ろうとする邪悪な意識体と闘い、捕獲する”賞金稼ぎ”なのです。16歳のシェンと師匠のマエストロが、あなたとともに、あなたを救うために闘う愛と冒険の物語。あなたの悪い夢退治します!今更、宮部みゆきのドリームバスターでもないだろうと思われる方も多いと思いますが、私は読んでいなかったのです、悪しからず。そう彼らは、別世界から来たという。現実世界とまったく別の位相に在る世界。その世界で十二年ほど前…政府直属の特命を受けた科学者グループによって、極秘実験が行われた。コードネーム”プロジェクト・ナイトメア”人間の意識を肉体から切り離し、自...宮部みゆき著【ドリームバスター】

  • 近藤史恵著【岩窟姫】

    私は無実!!友人の自殺によって、”いじめ”の濡れ衣を着せられた蓮美(レミ)。汚名をそそぐために、彼女の死の真相を追う。少女たちの孤独な冒険がいま幕を開ける…。人気アイドル、謎の自殺…。彼女の死を悼む暇もなく、蓮美は激動の渦に巻き込まれる。蓮美からのいじめに悩む様子がブログに残されていたのだ。まったく身に覚えがなかったが、マネージャーにもファンにも信じてもらえず…。すべてを失った蓮美は、己の無実を証明しようと立ち上がる、「私(蓮美)を殺したのは誰」いったい逸見沙霧の自殺の真相とは…?芸能界残酷物語…外から見たら華やかな世界かもしれない、だがその中身は…?近藤史恵著【岩窟姫】

  • 東野圭吾著【恋のゴンドラ】

    恋の行方は天国か地獄か!恋をするには愛以上に覚悟と度胸が必要!『ゴンドラ』広太は同棲相手美雪がいるにもかかわらず、桃実と浮気するためスキー旅行に行った。だが、ゴンドラでその美雪と遭遇する、とにかくゴーグルもしているので、美雪には広太が分からないようだった。息をひそめるようにして、ゴンドラが到着するの、ジリジリしながら待っていたが…。『リフト』里沢温泉のスキー場へと水城直也と日田栄介と月村春紀と木元秋菜と土屋麻穂の4人が出かける予定が、麻穂だけが寝坊で遅れたやってきた。水城と秋菜は恋人同士なのだが、水城が浮気性だった。水城の親友日田は、女性との付き合いが苦手だった…。水城は秋菜がいるのに、麻穂にちょっかい出し始めて、日田も麻穂に…。『プロポーズ大作戦』日田がプロポーズするという、それで水城はある秘策を練る。場所は...東野圭吾著【恋のゴンドラ】

  • 東直己原作【探偵はBARにいる3】

    脚本古沢良太:ノヴェライズ森晶麿2017「探偵はBARにいる3」制作委員会ススキノで探偵をする〈俺〉は、相棒である高田の後輩から、失踪した恋人・麗子の捜索を頼まれる。報酬はたった1万800円である(800円は消費税らしい)。調査の過程で、麗子がバイトをしていたモデル事務所のオーナー・岬マリに会った〈俺〉は、何故か既視感を抱く。だが直後に何者かの襲撃を受け、捜索から手を引くように脅されることに。事件は札幌で成長著しい北城(きたじょう)グループの幹部殺害事件とつながっていたのだ…。桐原組の若頭相田もこの頃は元気で、結構〈俺〉も恐れている。組長桐原もザ極道って恰好していて、これまた元気。今は敵対する花岡組と微妙な状態にあり、北城グループは花岡組の配下にあった。だから桐原組も、麗子捜しから手を引くよう、手荒な方法で〈俺...東直己原作【探偵はBARにいる3】

  • アーモンドアイちゃん♪

    久々に馬ネタでもやりまひょか♪アーモンドアイちゃんジャパンカップ快勝しはりましたなぁ、しかも2.20.6の驚異的なコースレコードタイムで。これは先頭に立ってひっぱりはったキセキはんがペースをつくりはったよっての結果どす。序盤は平均ペースかややスローってとこどすやろか?、けどその後からは1ハロン11秒台のハイペースになってしもうた。そのキセキはんをマークするように、アーモンドアイちゃんは追随してはったえ、ほんま安定した走りどしたな。結局ゴール手前で、キセキはんをアーモンドアイちゃんが軽くかわして、そのままゴール!!見事1番人気に応えはった♪さすがに、末脚ではキセキはんもアーモンドアイちゃんにはかないまへんどしたな。2着にキセキはん(4番人気)・3着にはスワーヴリチャートはん(2番人気)4着にはシュヴァルグランはん...アーモンドアイちゃん♪

  • 近藤史恵著【震える教室】

    「私この学校が怖いの」…これはホラーです…。秋月真矢は大阪の中心部の心斎橋の近くにある凰西(おうせい)学園高等部になんとか滑り込みで入学した。凰西学園は明治時代から百二十年の歴史がある女子高である。本当はバレエ科と音楽科が主体なのだが、真矢にはそんな素養などなく、普通科に入っている。教室では出席番号順に並んで座っているので、一番の相原花音(かのん)と自然仲良くなってしまった、真矢は二番目なのだった。が、真矢と花音が手を繋ぐと、世界の境目が曖昧になり、現実ではないものが見えてしまうのだった…。第一話『ピアノ室の怪』ピアノ練習室で真矢と花音は、壁から二本の手が突き出ているのを見た、指から先は血まみれだ…。第二話『いざなう手』バレー科の二年生友成紗代のスカートを痩せ細った、骨と皮だけの手ががっちりつかんでいるのを、真...近藤史恵著【震える教室】

  • 葉室麟著【散り椿】

    「わしはそなたに苦労ばかりさせて、一度もよい思いをさせたことがなかった。そなたの頼みを果たせたら、褒めてくれるか」「お褒めいたしますとも」妻の目には、いつ知れず涙が滲んでいた。かつて一刀流道場平山道場の四天王の一人と謳われた瓜生新兵衛(うりゅう・しんべい)が、山間(やまあい)の小藩に帰ってきた。十八年前、勘定方だった新兵衛は、上役の不正を訴えたが認められず、藩を追われた。なぜ、今になって帰郷したのか?新兵衛を居候として迎えることになった甥の若き藩士、坂下藤吾(さかした・とうご)は、迷惑なことと眉をひそめる。藤吾もまた、一年前に、勘定方であった父・源之進(げんのしん)を切腹により失っていた。それに、新兵衛は采女とは決着をつけねばならぬことがあると、不穏な発言をしていた。おりしも藩主代替わりをめぐり、御用人・榊原采...葉室麟著【散り椿】

  • 東直己著【駆けてきた少女】

    2004年4月10日初版印刷2004年4月15日初版発行ススキノ探偵シリーズこれはまだ〈俺〉が40半ばの頃のこと。「ピッチ、このオヤジ、殺して」少女が叫ぶと、若い男は〈俺〉の腹にナイフを突き立てた。しかし、ナイフが脂肪でヌルッと滑って、結局刺さらなかった…。だが出血は多くしたので、入院した〈俺〉を見舞いにきた自称「霊能力者」のオバちゃんの依頼で女子高生の家庭調査の依頼を受けることに。軽い気持ちで引き受けた調査と、自分を刺した犯人捜査と交錯した時、〈俺〉は札幌の闇に渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれることに気付くのだった…。醜悪な怪物どもが犇めき蠢いていたのだった…。俺VS女子高生。今どきの女子高生に翻弄されながらも、〈俺〉は札幌の闇に潜む巨悪を暴くため、街を疾駆する。〈俺〉が退院してススキノの街を闊歩すると、デブだか...東直己著【駆けてきた少女】

  • 柴田よしき著【ねこ町駅前商店街日々便り】

    きっかけは一匹の猫。まだやれる!を描く奇跡の物語。子どもには希望を、大人には夢を与える故郷を守りたい…。蘇れ!商店街魂シャッター通りだって、私たちのふるさと。一匹の猫と共に、未来を諦めかけた人々が町の再生に動き出す!赤字ローカル線の終点、根古万知(ねこまんち)、駅前は、わずか八店舗ほどが細々と営業するシャッター商店街である。数年前、猫の町「ねこまち」としてブームになりかけたこともあったが、それも一時のこと、以来ジリ貧状態だ。離婚を機に、そんな町に戻ったラーメン屋の娘・愛美(まなみ)は緑色の大きな目と灰色の毛が愛らしい拾い猫を飼うことになった。ノンちゃんと名付けられたその猫が、ひょんなことから一日猫駅長を務めると駅は再ブレイク、商店街にも観光客が訪れる。愛美は久しぶりに賑わう光景を見て、今度こそ、元気いっぱいだっ...柴田よしき著【ねこ町駅前商店街日々便り】

  • 樋口有介著【平凡な革命家の食卓】

    この著者の作品には、必ずといっていいほど美女が登場する。今回はその美女が主人公。警視庁国分寺署刑事課警部補・卯月枝衣子(うづきえいこ)がその人、御年29歳。脚がスラっと長く、スタイルのよい美女である。が向上心が強いというか、野心が強いというか、なんとしても本庁勤務になりたいと常日頃から熱望していた。そのため、医者が病死と判定した、誰からみてもそれが相当と思われた平凡な市議死亡の一件を、なんとか殺人事件にできないかともくろむ。ところがこれがひょうたんから駒のたとえもあるが、なんと本庁の検視官山川六助によって、殺人事件の可能性ありとなった。一変国分寺署の刑事課は、署開設以来初の殺人事件捜査となり、意気込むのだが…。本庁の山川刑事が枝衣子に、柚木草平を知っているかと聞き、「あの男には気を付けろ」と話す場面があるが、こ...樋口有介著【平凡な革命家の食卓】

  • 山本一力著【晩秋の陰画(ネガフィルム)】

    著者初の現代ミステリー。予期せぬ事態が心の奥底に潜んでいた思いを炙り出す。時代小説の名手が、不可思議な心のさまを描き切った。表題含め四篇の短編集。『晩秋の陰画(ネガフィルム)』ひと仕事終えたある日の午後、装丁家の高倉俊介の元に、使用した形跡のある黒革張りの日記帳が届いた。それはバイク事故で他界した、叔父であり仕事の師でもある尚平のものだった。しかも日記は事故死した当日で終わっていた…。『秒読み』飛行機恐怖症の男が、ある日、香港旅行で同宿となった老人に、そのことを指摘され、怪しげな針治療に連れていかれたのだが…。『冒険者たち』利野伴忠(としのばんちゅう)は実は、フランスの俳優リノ・バンチュラからつけられた名前である。子供の頃、父と見た「冒険者たち」という映画に魅了されていた…。『内なる響き』前田賢治は音楽評論社の...山本一力著【晩秋の陰画(ネガフィルム)】

  • 近藤史恵著【ときどき旅に出るカフェ】

    「苺のスープ」など世界のスイーツを出すカフェ・ルーズ。日常のちょっと苦い事件を甘く、優しく解決していく…。張り詰めているときに優しくされると、人は糸が切れたような気分になってしまうのだ。平凡で、この先ドラマティックなことも起こりそうにない日常。自分で購入した1LDKのリビングとソファで得られる幸福感だって憂鬱のベールがかかっている。そんな瑛子が近所で見つけたのは日当たりが良い一軒家のカフェ。店主はかつての同僚・円(まどか)だった。旅先で出会ったおいしいものを店でだしているという。苺のスープ、ロシア風チーズケーキ、アルムドゥドラー。メニューにあるのは、どれも初めて見るものばかり。瑛子に降りかかる日常の小さな事件、そして円の秘密も世界のスイーツがきっかけに少しずつほぐれていく…。読めば心満たされる”おいしい”10作...近藤史恵著【ときどき旅に出るカフェ】

  • 北村薫著【ヴェネツィア便り】

    著者が送る、ショートショートから中編までの、表題を含む全15編を集録した、面白文学集。『麝香連理草』はショートショートの幻想小説か?『誕生日・アニヴァェルセール』は双子の兄弟が人生を二分するような話。『くしゅん』は猫と飼い主の話かな、『白い本』は、ショートショートで、誰にも読まれなかった歌集の話かな?『大ぼけ、小ぼけ』はショートショートで、ちょっとほのぼのとした話かな?『道』は中編で、定年後の男の生き方の話かな?『指』は短編の幻想小説かな?『聞く』『岡本さん』『ほたるぶくろ』は、ホラーって表現してもよいだろう。『機知の戦い』は中編のミステリかな?『黒い手帳』は短編の、一種のホラーかな?『白い蛇、赤い鳥』は、著者得意の短編の文学ミステリかな?『高み』は中編のノスタルジックな、ある種邂逅の物語かな?『ヴェネツィア便...北村薫著【ヴェネツィア便り】

  • 柴田よしき著【激流】

    2005年10月31日初版わたしを憶えていますか?澄み切った音色でフルートを吹いていた少女は、修学旅行中、消息を絶った。二十年後、同級生たちに突然届いたメール。少女は生きていたのか…!?京都修学旅行でグループ行動をしている、東京から来た七名の中学三年生。知恩院に向かうバスで、その中の一人の女生徒、小野寺冬葉が失踪し、消息を絶った…。二十年後、三十五歳となり、それぞれの毎日を懸命に生きるグループのメンバーに過去の亡霊が甦る。「わたしを憶えていますか?」突然、送られてきた冬葉からのメール。運命に導かれて再会した同級生たち。彼らに次々と降りかかる不可解な事件。冬葉は生きているのか?そして、彼女の送るメッセージの意味とは…。二十年前はほんの小さなセセラギのような澄んだ緩やかな流れだったものが、二十年の時を経て濁った激流...柴田よしき著【激流】

  • 有栖川有栖著【狩人の悪夢】

    人気ホラー作家・白布施正都に誘われ、ミステリ作家の有栖川有栖は、京都・亀岡にある彼の家、「夢守荘」(ゆめもりそう)を訪問することに。そこには、「眠ると必ず悪夢を見る部屋」があるという。しかしアリスがその部屋に泊まった翌日、白布施のアシスタントが住んでいた「貘ハウス」と呼ばれる家で、右手首のない女性の死体が発見されて…。俺が撃つのは人間だけだ!彼は、犯罪を「狩る」男。臨床犯罪学者・火村と、相棒のミステリ作家・アリスが、悪夢のような事件の謎を解き明かす!「あなたにとって喧嘩かもしれませんが、私にとっては”狩り”です」(火村英生)アリスが事件に巻き込まれ、そこに火村が登場するというパターン。今回は“狩り”がテーマ、最後は犯人=獲物を狩りのように追い詰めていく…。とまぁ書きましたが、本心をいうと、これ最悪の駄作である。...有栖川有栖著【狩人の悪夢】

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