石川県奥能登地方出身の海の巻貝たち(スガイ、イシダタミ、タマキビ)のボトルアクアリウム(?)の記録。
不器用すぎる上に能力の凸凹がありすぎて、子どもの頃から理科の植物などのスケッチや、グループでの実験などに苦労する。大学では哲学系の専攻に進み、立派に「世の中のお役に立てない人間」に成長。 そんな「主(ヌシ)」が、奥能登移住を通じて愛らしい巻貝たちに魅せられ、必死で「理科のお勉強」をしながら、東京で奥能登出身の巻貝たち(スガイ、イシダタミ、タマキビ)を「ボトルアクアリウム」しちゃうという物語。
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ヌシの私は交通事故に遭った。一度は能登の海にマツたちを返しに行った。今は私は日本にいない。マツたちは岐阜の方にお預けしてきた。私が帰国するまで元気でいてくれることを祈るのみ。
赤ちゃん貝の頃から3年間飼育を続けてきた、イシダタミガイのヤンチャとの永遠の別れが年末に突然訪れた。ヤンチャの死亡推定日は大晦日。時間帯は分からない。 赤ちゃんの頃から知っているヤンチャについては、その辛さの度合いは段違いだった。 12月に入り、ヤンチャが体調を崩したことに気づいたので、ジップロックの深いタッパーに移して看病を続け、1ヶ月弱がたっていた。その間、笑われるかもしれないが、私はろくに睡眠も取っていない。 もうヤンチャが亡くなってから半月以上たつのに、ヌシの私はかなりのペットロス状態になっており、日常生活すらままならない。
宿泊先で水を循環させるために、8Lのバケツをダイソーで購入。
能登の宿泊先ではバケツや桶のようなものに水を入れて、そこにマツのボトルを1つ入れ、ポンプとゼンスイ・テガル(TEGARU)を使って間接的に水温調節を行う予定でいる。 だが、どんなバケツや桶を使うか、具体的にはまだ実験してみていなかった。手持ちの15Lのダイソーの桶を使ってみたが、高さが足りない。これではボトルが十分に上のほうまで冷やされない。 できるだけシンプルで、色も薄めで、底面が広く、高さのあまりないバケツを選んだ。 早速家でポンプを付けて水を循環させてみるが、全く問題ナシ。これで宿泊先での飼育システムはほぼ整った。
60Hzでも使える、水槽用パワーヘッドポンプ(ニッソー・PP-51)を注文。
水温調節に必須のポンプが50Hz専用で、能登で使えない。同じカミハタのリオプラスシリーズで60Hz用を買えば、動作や配線は全く同じでよい。だが、流量の仕様が異なるため、ゼンスイ・テガル(TEGARU)にちょうどよいサイズがない。 1ヵ月弱の旅行専用の小さめポンプを間に合わせで購入するのには抵抗を感じた。今後能登で暮らすことになった場合にも使えるものを買いたいと思った。 いろいろ調べた結果、ニッソーのPP-51というポンプを購入することになった。 50Hzでも60Hzでも使える上、流量は現在使用しているものとほとんど同じで、値段もリオプラスに比べるとお手頃ときている。 流量調節レバーが本体に付属していて好きなノズルを使えること、L字型のノズルを使わなくても配線しやすい場所に吐出口があること、本体がとても小さいので、水深の浅いバケツやたらいの中でも水没させられることから、買ってみる気になった。 翌日夕方には届くショップさんを見つけ、底値だったこともあって即注文。
ゼンスイ・テガル(TEGARU)を使うのに必要な循環ポンプのカミハタ・リオプラス800は、50ヘルツ版と60ヘルツ版に分かれていて、60ヘルツ地域の能登では使えないことが分かった。 60ヘルツ版は、東京近辺の店には一切置いていない。 奥能登のホームセンターにあちこち電話をかけて相談するも・・・「水槽用ポンプ? ポンプって何ですか?」と、そもそも話が通じないのでガクゼンとする。 結局はAmazonあたりで買うしかなさそうだが、出発前に間に合うのだろうか? そもそも、稼働するかどうかを確認することすらできないで出かけるのはとても不安だ。 やはり、保冷庫にしようかなあ・・・悩む。
来週から能登に長期滞在の予定だ。しかも、暑い時期なのにマツたちも一緒である。一家総出の大旅行というのか、何というのか。 当のマツたちはいつもと変わらずお気楽な(?)爆睡の日々であるが、その一方、ヌシこと私は旅行準備に必死であまり心の余裕がない。今回は、ゼンスイ・テガル(TEGARU)を宿に持ち込み、水温を維持しての滞在になるため、車への荷物の積み込みにもとても気を遣う。 マツの平和な寝顔を見ながら、この旅行がマツたちの健康で平穏な日々を奪うことのないように、と祈るような気持ちで準備をしている。
来月の能登旅行に備え、マツたちのために車載保冷庫を買うかどうか迷う。
マツたちのためにペルチェ式の保冷庫を購入しようかと随分悩んだ。来月の能登行きに備えてだ。 最初はクーラーボックスに保冷剤や氷などを入れて、何とかしようと思っていた。 だが、保冷庫がきちんと機能してくれるなら、運転中に氷や保冷剤が溶けるのを心配する必要もないから、精神衛生上もよい。 ただし、エンジンを停止した時に、どの程度保冷がもってくれるのか分からないし、出費も安いものではないから迷う。 また、安かろう悪かろうの製品も少なくないようなので、ハズレの製品を買ってしまったら取り返しが付かない。 思わぬトラブルで「失敗」があれば、それはマツたちの命に直結するのだ。
たとえブログの更新が滞っても、マツたちのことを手元にあるエディタで取りあえず「観察日誌」として残すようになったのは、実は塩田の親方の影響が大きい。 私が長年よく知る親方は、毎日の作業の記録を事細かに残している。 親方が老眼鏡をかけながら何やら真剣に難しそうな本を読みつつメモを取っている。昔の人の塩田作業の記録を読んで、それを現実の作業に活かそうとしていると言うのだった。写真もネットもない時代に先人が残してくれた塩田作業の記録は、確実に現代に役に立っている。そしてまた、今、親方が毎日かなりの時間をかけて残している前述のような記録も、きっとまたいつかどこかで未来の人々の役に立っていくのだろう。
自分の人工海水の作り方に問題があったらしいことを知った。 水道水にカルキ抜きを入れただけの水を使うと、有害物質、有害有機成分が含まれているし、コケが大繁殖するらしい。安物でも浄水器を使ったほうがよいとのこと。
日本貝類学会の「若手の会」にマツたちのボトルを持って行った。 今さら専門家にとってはあまり珍しくもないからだろう、皆さんの反応はかなりビミョーであった。 「見せて」と、お声を掛けて下さる方はなかなか現れず。 お声をかけて下さったお一人は、スガイのカイゴロモについて研究されているKさんだったが、「スガイの飼育が難しくて」と嘆いておられ、私も本当に同感。 今この2年半を振り返ってみると、一番難しかったのはスガイ、あるいはクボガイかな~、という印象だ。 来月、能登に長期滞在するので、その時にもう一度、スガイの飼育に挑戦してみようかと考え始めた。
ゼンスイ・TEGARU(テガル)の水温設定をアップ!(22度→23度)
日中の室温が25度~27度などというのがザラになり、テガルがすっかり回りっぱなしになってきた。 そこで今朝、出かける前に、22度から23度へとテガルの水温設定をアップ。 夕方、帰宅して確認したら、ちゃんと水温は23度で保たれていた。 昨夏はたしか24度設定までで乗り切れた。今年も24度設定までで乗り切りたいと思っているけれど、今の時点で23度設定だったら、今年はもっと設定温度を上げないと駄目だろうか? あまり暑い夏にならないといいのだが。
この6月から7月にかけて、奥能登に長期滞在をする予定でいる。 1ヵ月近くなるので、さすがにマツたちを留守番させておくわけにはいかない。 真冬ならば、昨年同様、クーラーボックスにマツたちのボトルを入れて、一緒に連れて歩けばよい。 しかし、時期が6月から7月となると、さすがに難しそうだ。 天気がよければ車内は簡単に30度を超えるだろうから。 取りあえず、現地での車中泊旅行は完全に諦めて、エアコン付きの宿に泊まることは決めた。 だが、往復の道中、下道だと1泊2日になるので、果たして保冷剤がもってくれるのかどうか? もっといいクーラーボックスを買ったほうがいいのだろうか? ・・・悩みは尽きない。 どなたかご教示いただけないものだろうか?
ホームセンターでサランラップが特売になっていた。 ダイソーのキッチン用ラップが変更になって、マツたちのボトルの入ったアクリル水槽のフタ代わりとしてうまく機能しなくなっていたから、助かった。 結果的には残念ながらあまり満足感が得られなかった。くっつきがいいので、アクリル水槽の上にぴったりと張り付く。 しかし、毎日ラップのフタを開け閉めする。こうした使い方が想定されていないせいか、丈夫であるがゆえに、指でつまむ場所がピッと見事ににちぎれてしまうのだ・・・ また、塩水がついてしまうと途端に粘着力が落ちてきて、アクリル水槽の中にドカーンと落ちてしまうのであった。 用途が用途だけに、高級品だからよい、というわけではないのだけはよく分かった。
マツたちは季節によって好む海藻の種類が異なる。冬はあんなにぎんばさを好んでいたのに、2月に入るとあまり食べてくれなくなった。 マツたちが春の訪れを感じ取っているからなのだと思い、干しワカメを戻して入れてやると、食べてくれるようになった。 もちろん、天候やマツたちの「気分」によって、ワカメを好む時とぎんばさを好む時があって、2月の中頃はすっかり振り回された。最近はもう、ぎんばさを入れようなどとは考えも及ばない。すっかり春なのだ。 通年で使えるエサとして姫ひじきがあり、ワカメと併用して入れるようにしている。ひじきをお腹で抱え込むようにしてかじっているマツの姿は、なかなかお茶目だ。
気温のアップダウンに翻弄される季節――ゼンスイ・TEGARU(テガル)の調節が大変!
1年のうちで、室温・水温管理が一番難しいのは2月から3月にかけてのこの時期だ。 気温の変動が激しくなるとテガルの水温設定で大変悩まされるようになってくる。 徐々にテガルの水温設定も上げていく予定だが、朝晩は気温がグンと下がるから、テガルが今度は水温を上げようとしてフル稼働になる心配もある。つまり、朝晩、事実上手動でテガルの水温設定を変えなければならないのだ。ここのところ、天気のいい昼間には冷房も併用している。本当にこの季節は、温度管理にかなりの気を使う。
今日は「潮」に関する私の勝手な仮説について記したい。マツたちはこのブログを書いている午後1時半現在、目下、「爆睡中」である。もう2年半近い付き合いであるから、「お昼寝」の時間帯が毎日違うというのが分かってきている。私の仮説は、「能登の海岸の潮の満ち干きと関係があるのではないか?」というものである。 ちょっと調べてみたら簡単に潮位予測表のデータが見つかった。気象庁が発表しているもので、マツたちの出身地に一番近いのは珠洲市長橋町のデータとなる。午後1時半現在、潮位は2センチ。
再びボトルの大掃除(2):ジェックス・ベストバイオとサンゴ砂を追加。
ジェックスのベストバイオが、岩やガラスについた藻やデトリタスを取り除いてしまっているのではないかという記事を書いた。特に影響を受けやすいのが、あまり固形物を食べないヤンチャのようなイシダタミガイだ。 だが、ヤンチャは今はもう、マツたちのボトルを出ている。だから、今回は安心してジェックスのベストバイオとサイクルを、少し多めに底砂に直接ふりかけることができた。 その後、少しでもろ過機能を高めるため、新しいサンゴ砂(細目)を1.5倍弱くらいまでかさ増しした。 今回の大掃除で最も大きな改変が、粗目のサンゴ砂を入れていた場所に、代わりの小さめの岩を入れたことである。
再びボトルの大掃除(1):底砂に溜まった1年半(?)の汚れが・・・
再びマツたちのボトル(#2)の大掃除を行った。 全ての岩をどけ、全ての海水をジャンボスポイトで吸い出し、さらに底砂にスポイトを突っ込んで、真っ黒な汚れだけをひたすら何度も吸い出す。 底砂をスポイトの先で引っかき回すと、ワサワサと砂の間に隠れていた汚れが出てくるので、すかさずそれをスポイトでキャッチ! ほとんどの汚れはマツたちの糞というよりも、マツたちの食べ残した海藻のかけらだった。 ある時期から水質の安定のためにと、底砂を洗わなくなった。あれから1年半、汚れを溜め込んだとも言えるわけだ。 ボトル内が止水のため、どうしても化学的なろ過、分解が行われづらくなる。今後はせめて半年に一度か1年に一度くらいは、大掃除をしたい。
マツにぎんばさを食べさせたら、アカモクを食べてくれなくなった。たしかにマツの主張にも正当性がある。マツたちの育った奥能登の塩田近くの海には、アカモクはない。一方、ぎんばさであれば、最近は環境の変化であまり採れなくはなったものの、塩田近くの飲食店では汁物や酢の物として出される、ごくごく一般的な海藻である。 マツにとっては、ぎんばさこそが「ふるさとの味」なのであり、アカモクは、あくまで他所で暮らすための「代用品」でしかなかったのだ。 そんなわけで、私もマツに対して、アカモクを無理強いはできない。
実は、昨年の今頃のマツの「マイブーム」は、宇出津産のアカモクであった。ところが、この秋、マツにぎんばさを食べさせた結果、アカモクをあまり食べてくれなくなってしまった。ぎんばさとアカモクは「ホンダワラ科」に属する親戚同士で、結構見かけも似ている。だが、今はアカモクをマツの目の前に置いてやると、え~、これ、違う~。ぎんばさが食べたいのに~。という顔をして、私のほうを黙って見上げる状態である。数日しても新しいエサを入れてもらえないので、仕方なくマツは根負けしてアカモクを食べているが、その顔はいかにも面白くなさそうだ。まあ、たしかにマツの言うことにも一理はある。
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