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暫定語意 https://scenariogoma.hatenablog.com/

ジャンル問わずフィクションに関連するものについて、批評なり感想なりを書き連ねています

胡麻
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2017/03/22

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  • 「レッド・デッド・リデンプションII」 オープンワールドの終焉に向けて

    レッド・デッド・リデンプションIIのネタバレを含む解説記事。本作はRockstar Gamesにより2018年10月26日に発売されたアクションアドベンチャーゲーム。PlayStation 4、Xbox One対応。 一つの時代の終焉 1848年、米墨戦争にて敗北を喫したメキシコは、カリフォルニアとニューメキシコの領土を献上、結果、アメリカ合衆国は240万平方キロメートルにも及ぶ広大な土地を獲得した。その後、カリフォルニアで大量の金鉱脈が発見され、ゴールドラッシュが到来。多くの白人開拓者たちが一攫千金を狙い、新天地へと足を踏み入れた。以降、1890年に終焉を迎えるまで、アメリカは西部開拓時代に…

  • ゲーム「Detroit: Become Human」 未来を語る機械たち

    Quantic Dream開発のアクションアドベンチャーゲーム。西暦2038年アメリカの都市デトロイトを舞台に、ヒューマノイド型アンドロイドたちの波乱の人生が幕を開ける。 『人間そっくりに作られたアンドロイドが、人間と同じように心をもつのか』 SFというジャンルでは語り尽くされたテーマであり、見る人が見れば「何を今さら」と思うかもしれない。古臭さすら漂っているように感じられるだろう。 しかしそれはあくまで読書体験においては、という意味だ。 小説や漫画、映画の後追いにしかならないようなテーマを、本作はゲームというジャンルで見事に再興させた。ゲーム機で遊べるという点において、本作はこれ以上にない独…

  • 映画「シェイプ・オブ・ウォーター」 御伽噺はかくあるべきか

    監督 ギレルモ・デル・トロ 出演 サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、オクタヴィア・スペンサー 他 本編を鑑賞したとき、壮絶な違和感に襲われた。というのも「シェイプ・オブ・ウォーター」は、定型的な御伽噺の形式に擬態しながらも、それを容赦なく否定している。ありがちな御伽噺からの脱却を目指していると、そう体感したのである。

  • 映画「シリアスマン」 ユーモアの方程式

    監督 ジョージ・コーエン、イーサン・コーエン 他 出演 マイケル・スタールバーグ、リチャード・カインド、アダム・アーキン 他 コーエン兄弟の作品は毎度のことながら反応に困る。笑うべきなのか笑わないでおくべきなのか。作中で描かれる不条理はたしかに笑える内容なのだが、しかし理性が「本当に馬鹿にしていいものなのか」とそれを押し留めようとする。

  • 【告知】第二六回文学フリマ東京に出店します

    突然ですが告知です。 第二六回文学フリマ東京でオリジナルの自作小説を頒布します。 O.B.Clock vol.1に寄稿しました。作品タイトルは「フエゴの楽園」です。 ============================================== 日付:5月6日(日) 開催時間:11:00~17:00 場所:東京流通センター 第二展示場 ブースC-67 ============================================== 文学フリマ東京の詳細については下記URLを参考にお願いします。 文学フリマ - 第二十六回文学フリマ東京 開催情報 今回発表する短編小説「…

  • ゲーム「はーとふる彼氏」 攻略対象となる鳥類の生態

    「はーとふる彼氏」をプレイした。本作の登場人物たちは主人公除いて全員鳥である。キャラクターごとの特色は概ね掴めたが、画面全体が鳩に埋め尽くされると、どうにも混乱してしまう。二周目のプレイに臨むため、鳩の種類について調べた内容をメモとして残しておきたいと思う。

  • アニメ「さよならの朝に約束の花をかざろう」と「火の鳥」

    「とらドラ!」や「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の脚本家である岡田麿里の初監督作品。制作はP.A.WORKS 「火の鳥 乱世編」を思い出した。 「火の鳥」は手塚治虫の漫画作品である。複数のストーリーにより成り立つ本編には、共通設定として永遠の命をもつ架空の生き物、火の鳥が登場する。致命的なネタバレになるため避けるが、実はそれ以外にも作品間の繋がりがあったりする。

  • ゲーム「Firewatch」 山火事の中の真実、外界の現実

    Campo Santo開発のPS4向けアクションアドベンチャーゲーム。ネタバレ注意。 主人公のヘンリーは、とあるバーで大学教授のジュリアと出会う。二人は交際を始め、やがて結婚。幸福な日々を送っていた。そんな生活が続いたある日、ジュリアは病に伏してしまう。病名は若年性アルツハイマー。平穏な日々に暗雲が漂い始める。 徐々に物覚えが悪くなっていくジュリア。大学教授の仕事も務まらず、彼女は仕事を辞めてしまう。やがて日常生活にも支障をきたすようになり、入院生活を余儀なくされる。ジュリアの見舞いのため病院に足を運ぶヘンリー。最初のうちは毎日彼女に顔を合わせていた。しかしその足取りは日に日に重くなり、一日、…

  • 映画「複製された男」 顕在化する欲望

    原作 ジョゼ・サラマーゴ監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ出演 ジェイク・ギレンホール、メラニー・ロラン、サラ・ガドン 他 大学で講師を務めるアダムはある日、自分と瓜二つの外見をした映画俳優を目撃する。役者の名前はアンソニー。知的好奇心からアダムはアンソニーとの接触を図る。二人の出会いは悲劇の幕開けだった。

  • 映画「ゴッホ 最後の手紙」 狂気と優しさの筆跡

    監督 ドロタ・コビエラ、ヒュー・ウェルチマン 出演 ダグラス・ブース、ジェローム・フリン 他 芸術家というのはよく奇人・変人を指し示す言葉として用いられる。万能人とまで呼ばれたレオナルド・ダ・ビンチや、パフォーマンスとして奇人を演じたサルバトール・ダリはその例に漏れないだろう。常識に囚われず空想の世界に浸り自由気ままに生きる、それが世間一般の人々が抱く芸術家のイメージだ。 芸術家は人々の理解の外にあるものを生み出そうとする。想像力を限界まで働かせ、誰もが予想もしてなかった世界を構築する。無論、それは芸術の目指す一つの目標地点だ。彼らの興味が世間一般のものとは多少ズレていたとしても、それは当然だ…

  • アニメ「Devilman Crybaby」 デビルマンが抱える矛盾とは

    Netflix配信のWebアニメーション作品。原作は永井豪。監督は湯浅政明。原作は未見。本編のネタバレ含む感想です。 「デビルマン」を知らない世代にとって、そのタイトルから連想されるのはヒーローものの作品群である。世界的に有名なのはDCコミックスの「スーパーマン」「バットマン」、MARVELの「スパイダーマン」や「アイアンマン」。国内だと、やなせたかしの「アンパンマン」円谷プロダクションの「ウルトラマン」や藤子F不二雄の「パーマン」が代表的なところである。いずれに共通するのは悪役に立ち向かうヒーローなる存在が登場する点である。

  • 性格類語辞典[ポジティブ編][ネガティブ編] 創作のオトモに

    「幽遊白書」や「HUNTER×HUNTER」の作者で知られる漫画家の富樫義博氏が以前、このような言葉を残して話題を攫ったことがある。 漫画家のステップとして応募した人へ:話の勉強をしてください。苦労するのが嫌なら凄いキャラを作ってそいつが動くのに任せてください。漫画家になりたいのなら絵を描いている暇なんてないはずです。 話の勉強というのは、創作の方法論、すなわちドラマツルギーのことだろう。話を作り込むのが不得意な作家志望に対し、富樫氏はキャラクターを作り込むことを要求している。この発言に疑問を抱いた人も多いかもしれない。漫画の優先順位としては、キャラクターより物語の展開や演出ではないか。ストー…

  • 一周年おめでとうキャンペーン

    ブログを更新し始めて丁度、一年が経過した。節目なので内省的に内政的なことをやろうと思う。内政的とはいっても、内閣改造じみた大袈裟なことをやるつもりはない。過去記事を振り返りながら暗中模索するだけである。無論、フィクション縛りという当ブログの指針を根底から覆すつもりはないので、そこは安心してもらいたい。

  • 映画「スリー・ビルボード」 その炎は誰を焼く

    監督 マーティン・マクドナー出演 フランシス・マクドーマンド、ウッディ・ハレルソン、サム・ロックウェル よく晴れた休日の午後、気分転換にあなたはドライブへ出掛ける。お気に入りのバンドのCDをオーディオにセットし、缶コーヒーを啜りながら自慢の愛車で田舎道を走り抜ける。そしてその道中、不思議な光景を目の当たりにする。道路と芝生しかない開けた平地に、赤い看板が三つ並んでいた。看板には次のように書かれている。

  • 映画「キングスマン」 礼儀知らずを屠る礼節

    監督 マシュー・ボーンキャスト コリン・ファース タロン・エガートン 他 娯楽作品と割り切って鑑賞すれば傑作。真面目に観察してしまうと理解に窮する作品。最後の試練や花火のシーンなど、ツッコミを入れたくなる気持ちは痛いほどわかる。わかるのだが、そういった見方をしてしまった時点で、たぶんこの映画はもう十分には楽しめない。なぜなら、「キングスマン」は意図的にそのように設計された作品だからだ。悲劇的な気分に浸りたいがためにお笑いコンサートへ通う人間はいない。空腹を紛らわすためにコンサートライブに向かう人間もいない。それと同じように、人生哲学を学ぶために「キングスマン」を観るべきではない。

  • 映画「ブレードランナー2049」 虚構に生きて死んでいく

    監督 ドゥニ・ビルヌーブ出演 ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード 他 一般的に、前作の知名度が高ければ高いほどその続編は作りにくいと言われている。ファンの思い入れが強い作品というのはそれほどに扱い辛いものだ。しかし逆に、その思い入れを利用してやれば、ある一定レベル以上の佳作を生み出すことはできるのかもしれない。あるいは、続編として生まれてしまった悲劇を観客に共感してもらえれば、たとえ前作の壁は越えられずとも、その続編は「良い続編」として後々まで語られるかもしれない。「ブレードランナー」の続編「ブレードランナー2049」はまさにそんな作品の典型だった。「偽物の子供」としての葛藤、そのテーマ…

  • 映画「散歩する侵略者」 思考の停滞と崩れ落ちる日常

    監督 黒沢清 出演者 長澤まさみ 松田龍平 長谷川博己 他 これだけゾワゾワする映画は久しぶりだった。特に宇宙人の描き方については素晴らしいの一言に尽きる。よくもまあ、あれだけ不快なキャラクターに仕上げたものだ。宇宙人たちのキャラ造形もそうだが、あの日常の枠からはみ出さない絶妙な終末観と、日常が侵食されていく不快感はそう簡単に醸し出せるようなものではない。その意味で、本作は「SF」というよりもむしろ「ホラー」に分類できるのかもしれない。

  • 「アイアンマン」の血を継ぐ「スパイダーマン ホームカミング」

    監督 ジョン・ワッツ 原作 スタン・リー出演 トム・ホランド、マイケル・キートン、ジョン・ファヴロー、ロバート・ダウニー・Jr 、グウィネス・パルトロー 想像以上に「アイアンマン」の映画だった。単純にトニー・スタークやパワードスーツの登場回数が多かったというのもあるが、それ以上に、テクノロジーと人の関わりについて多く言及している。パワードスーツの開発を通じて科学技術と人の在り方を問い直してきた「アイアンマン」シリーズの伝統を引き継いでいるのだ。ゆえに本作はそれらの続編として鑑賞しても大いに楽しめるだろう。

  • 映画「ファーゴ」 冗談では済まなくなった冗談

    監督 ジョエル・コーエン脚本 ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン出演 フランシス・マクドーマンド、ウィリアム・H・メイシー、スティーヴ・ブシェミ、ピーター・ストーメア 他 「冗談が冗談にならない」そんな状況に人は誰しも巡り会う。悪意の塊のような光景を前に人はどう振る舞うべきか。あるいはどう足掻くべきなのだろうか。「ファーゴ」は映画体験を通じて我々に問いかける。

  • ゲーム「うたわれるもの 二人の白皇」 偽装と継承の軌跡

    「うたわれるもの 二人の白皇」を中心にしたシリーズ全体のレビュー。「うたわれるもの 偽りの仮面」「うたわれるもの 散りゆく者への子守唄」「うたわれるもの 二人の白皇」の計三作品のネタバレを含むので注意。

  • 映画「ハクソー・リッジ」 信念を以て戦場を制す

    監督 メル・ギブソン 出演 アンドリュー・ガーフィールド、ヴィンス・ヴォーン、サム・ワーシントン他 www.youtube.com キリスト教と戦争の関係性について、次のようなことを考えたことはないだろうか。 「聖書では人殺しを禁止しているのに、なぜ戦争は許容されるのか。人々がもし本気で神を信じているなら戦争など起こるはずはない」 前168~141年に勃発したマカベア戦争。かつてのユダヤ人はローマ軍に攻め入られた際に安息日を理由に戦いを放棄した。「安息日には何もしてはいけない」という神の教えを遵守したのだ。結果、彼らは戦争に敗北した。神の教えに従い、何もしないまま彼らの国は滅びたのである。

  • 映画「メアリと魔女の花」 職人として生きていく覚悟

    スタジオポノックの第一回長編作品。監督は元スタジオジブリの米林宏昌。 「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」などのジブリ作品をモチーフにしながら、スタジオポノックはそれらを越えた先にあるものを描こうと目指す。

  • ゲーム『バイオショック インフィニット』 解説と考察

    主人公ブッカー・デュイットは元軍人である。十六歳のとき、彼は第七騎兵隊員としてウンデット・ニーの虐殺に参加した。原住民のインディアンの顔を剥ぎ、その野営地に火を放つうちに、ブッカーは大量殺人に対して快楽を見出していく己の姿を自覚する。内に秘めた残虐性に畏怖した彼は、その罪の意識から逃れるため洗礼によって第二の人生を歩むことを決意する。洗礼名ザッカリー・カムストック。洗礼によって生まれ変わったはずの男は、しかしながら、歴史がかつてそうであったように同じ過ちを繰り返すのだった。

  • ゲーム『バイオショック』 解説と考察

    2016年、2Kによってリリースされた「バイオショック コレクション」。今回はその中でも初代「バイオショック」を紹介したい。攻略情報ではなくストーリー解説がメインになるので未プレイの人はネタバレ注意。

  • 小説『何者』 自己分析のその先で躓く就活生たち

    朝井リョウの原作と、三浦大輔の映画を観ての感想。 小説が苦手という人や、感受性が高すぎて精神的ダメージを受けやすい人は映画から観た方がいいかもしれない。ジャンルの構造上仕方ないところはあるが、基本的には原作のほうが心理描写が読みやすいのでそっちをお薦めたい。 余談だが、作者は新入社員として働きながら本作を書き上げたらしい。最年少直木賞作家のバイタリティー恐るべし。 www.shinchosha.co.jp

  • 映画「パトリオット・デイ」 当事者と外野の温度差

    監督 ピーター・バーグ キャスト マーク・ウォールバーグ、ケビン・ベーコン 他 www.youtube.com 日本から遙か約一万㎞、太平洋を越えた彼方の地で発生したテロリズムを我々日本人はどのように認識できるか。突き放すような他人行儀で冷たい物言いであることは承知の上、それでもあえて言わせてもらうならば、現地と接点を一切もたない人々にとって液晶ディスプレイ上で放映される記録映像は、所詮一つのフィクションに過ぎない。たとえそれがどれだけ生々しくリアリティのある体験だったとしても、身を以て体感したリアルには程遠いものだ。百聞は一見にしかずという諺があるように、他人から伝聞した情報というのは実際に…

  • 映画「夜明け告げるルーのうた」 解説と考察

    監督 湯浅政明 脚本 吉田玲子 www.youtube.com 内気な少年カイが人魚ルーと知り合い、次第に心を解放していく、そんなお話。 高校生バンドのサクセスストーリーのように見せながら、一方で、思春期な少年と純粋無垢な人魚との心の触れ合いをやってみたり、よくある漁村の揉め事を扱ったと思えば、今度は、民族伝承が紛れもない現実として立ち塞がり村全体を襲ってみたりと、なかなかやりたい放題である。もちろんそれは、物語として一貫性に欠けるという意味ではなく、テンポ良く展開を転がすための工夫に相違ない。事実、それぞれ小出しにしていた諍いは、物語終盤には綺麗さっぱり片付いてしまう。ギャグも丁寧に挟んでく…

  • 映画『ノー・エスケープ 自由への国境』 解説と考察

    監督はホナス・キュアロン。キャストは、ガエル・ガルシア・ベルナル、ジェフリー・ディーン・モーガン他。原題は「No Escape www.youtube.com 本編開始から僅か数十分足らずで、物語は大きく動き出す。 アメリカ合衆国への不法入国を試みるメキシコ人集団が、ある一人の男に命を狙われる。砂漠地帯を横断する一行。彼らの遙か後方から男が忍び寄る。中年のその男は高台からスナイパーライフルを構えると、不法入国者たちに向け銃撃を開始する。最初の犠牲者はガイド役の男だった。銃声が聞こえたとき、不法入国たちの目の前には、すでに死体が転がっていた。すぐさま事態の異常性を察知した彼らは、叫び声を上げ、遮…

  • アニメ「四畳半神話体系」をひたすら褒めちぎるだけ

    フジテレビオンデマンドで無料配信中のアニメ「四畳半神話体系」の感想っぽい何か。 lunouta.com 5月12日までなので観てない人は急ぐべし。あと同監督の「ピンポン」も無料配信してるらしい。こちらも要チェック。

  • 実写版「攻殻機動隊」を奇妙だと感じるワケ

    ghostshell.jp 自分探しの旅に出た家出少女が、自分探しの無意味さに気付き、国家警察所属の全身サイボーグ人間になって、母親の待つ家に帰宅する話。

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