〈Fー3 最後の賭け〉 「馬鹿なことを言っちゃいけません。ご主人の今の状態では、空港にすら行けませんよ。仮に、行けたとしても、飛行機に、絶対搭乗させてもらえ…
生体肝移植・人工透析・生体腎移植を乗り越えて社会復帰を果たした夫婦の軌跡をドナーが綴っていきます。
「ダブル移植の語り部」、このタイトルを見て、「どういうこと?」と思われる方がほとんどでしょう。「ダブル移植」には二重の意味があります。 ひとつは、生体臓器移植を一人の人間が2回(生体肝移植と生体腎移植)行っている、という事。もうひとつは、一人の人間が生体臓器提供者、いわゆる「ドナー」となって、2回移植手術を受けている、という事。 これが、「ダブル移植の語り部」という変わったタイトルの内実です。
〈Fー3 最後の賭け〉 「馬鹿なことを言っちゃいけません。ご主人の今の状態では、空港にすら行けませんよ。仮に、行けたとしても、飛行機に、絶対搭乗させてもらえ…
〈Fー2 最後の賭け〉 「えっ、本当ですか?いえ、今までも、これからも、10代のドナーを、許可するつもりはありません。そのホームページの内容も、知りません」…
〈Fー1 最後の賭け〉 いよいよ、追い詰められた私は、主治医がいる消化器外科に、電話をして、「もう一度、面談をお願いしたい」と、申し出ました。 決定権がある…
〈Eー3 不退転の覚悟〉 時間が切迫する中、私たち家族と、S医師との、再面談が、行われました。 面談室に入ると、「娘たちが、ドナーになりたいと、志願していま…
〈Eー2 不退転の覚悟〉 「昨日、カンファレンス(検討会)で、話し合いましたが、今回、奥さんをドナーにして、移植を行うのはやめよう、という、結論になりました…
〈Eー1 不退転の覚悟〉 春分の日の夕方、一本の電話が、入りました。移植手術主任の、S医師からでした。 「実は今日は、先日のエコー検査で分かったことを、お話…
〈Dー5 肝臓の提供条件〉 その日、私は次女と、雑踏の中にいました。その時、大学病院から、電話が入りました。 「初日の検査は通りました。それで、精密検査をし…
〈Dー4 肝臓の提供条件〉 翌日、長女が「話がある」と、思い詰めた顔で言うので、「何?お父さんのこと」と、訊くと、「私が、ドナーになる」と、言います。 「で…
〈Dー3 肝臓の提供条件〉 直感で、「この35%ルールが、唯一最大のハードルだな」と、思いました。 迷うことなく、至急の検査を、要望したため、すぐに、私のド…
〈Dー2 肝臓の提供条件〉 次に、生体肝移植の説明では、医学書に載っている、ドナー条件に加え、以下のような、驚くべき高いハードルが、示されました。 「生体肝…
〈Dー1 肝臓の提供条件〉 夫に、振戦という、危険なサインが出たこともあり、急きょ、面会の予約が取れました。 もはや、座っていることもできなくなった夫を、タ…
〈Cー3 腹水を抜く〉 「ご主人のこの症状は、肝硬変の末期で、いつ、肝不全が起こっても、不思議ではありません。明日の朝、ベッドで亡くなっているかもしれません…
〈Cー2 腹水を抜く〉 腹水に含まれている、「体にとって大切な成分」も、急激に失われ、夫は、みるみるうちに、やせ衰えていきました。 さて、仕事続行が困難にな…
〈Cー1 腹水を抜く〉 年が明けた、平成26年1月、腹水除去を、願い出ました。 「腹水は、抜いても、数日ですぐまた戻るからね」と言って、勧めなかった主治医で…
〈Bー7 初めての入院〉 一回目の入院から、二か月後、今度は、もっとひどい状態での、入院となりました。 前回の入院時に、処方された利尿剤は、もう、効き目がな…
〈Bー6 初めての入院〉 ペッタンコになったお腹が、再び、ふくれるようになったのは、退院してから、二週間後。 「また、お腹が出てきた」という夫の言葉は、ショ…
〈Bー5 初めての入院〉 当時、16歳で、県外の寮で生活していた、息子の言葉は、利尿剤が効いて、お腹が、ペッタンコになった夫を、見ていた私たちには、「なんと…
〈Bー4 初めての入院〉 ▼次男から、 入院中の夫に届いたメッセージ 病状を聞いたよ。重度の肝硬変らしいね。父は、仕事とも病気とも、青二才の自分には理解でき…
〈Bー3 初めての入院〉 結果は、非代償性肝硬変(もう治ることのない肝硬変)との診断で、即入院。 このころ夫は、まだバリバリ、仕事をしていましたから、病室に…
〈Bー2 初めての入院〉 全身に赤いボツボツが出現して以降、夫は暇さえあれば、ゴロゴロと横になるようになりました。 昼食の休憩時間には、会社から自宅に戻り、…
〈Bー1 初めての入院〉 夫の初めての入院は、平成25年9月。このころ、夫は、北関東の酒類販売会社の経営者として、休みなく働き続ける日々を、送っていました。…
〈Aー4 はじめに〉 それでも、退院後は、日々の外出歩行訓練で、体力をつけ、肝移植から、1年4カ月後、今度は、生体腎移植を受け、人工透析からの離脱を果たしま…
〈Aー3 はじめに〉 早いもので、夫が55歳の時に、「肝硬変非代償期」と診断され、入院してから、6年が過ぎました。 その後、肝硬変の恐ろしさと闘いながら、ぎ…
〈Aー2 はじめに〉 医療関係者からの、紋切り型の、極めて少ない情報の中で、「死ぬしかないのかな。諦めるしかないのかな。医者には逆らえないのかな」と、気弱に…
〈Aー1 はじめに〉 「ダブル移植の語り部」、このタイトルを見て、「どういうこと?」と思われる方が、ほとんどでしょう。 「ダブル移植」には、二重の意味があり…
「ああ、これこそが、失ってみて初めて健康の有り難さが分かるっていうことなんだなあ」…そう、しみじみと感じました。私が、2度のドナー体験で得た、最大の収穫だっ…
ドナー(臓器提供者)という存在は、本当に不思議な立ち位置のままで、手術を受け、入院生活を送ることになります。 身体的には、メスが入り、臓器を切り取られたり、…
大地震後、初めて、断水が解消した家庭の映像で、特に印象に残っているのは、おばあさんが、水道の蛇口に向かって、手を合わせて、お礼を言っていた姿です。…もともと…
それからもうひとつ…読者の方々に私たちのリアルな体験を、知って頂きたい、という思いと同時に、私たち当事者にとっても、2014年4月に行われた、生体肝移植手術…
削っても削っても、減らない様子を見かねた、野村さんが、「ご本人だと、思い出や文章に、愛着があって、なかなか削れないでしょうから、私がお手伝いしましょう」と、…
…こんな経緯で、2016年12月に始めた、「ダブル移植の語り部」ブログ。 本編は、2年3か月にも及び、(というとカッコよく聞こえますが、実際は、単にダラダラ…
(昨日の続き…)(3)移植した肝臓は、その後、敗血症を乗り越え、機能するようになったものの、敗血症によって、突然、急性腎不全になった夫の、2つの腎臓は、その…
若き主治医の、緊迫しつつも、きっぱりとした口調は、夫の命が、危険水域に入ったことを示していました。 「明日の朝、亡くなっているかも…」という言葉を聞いた私は…
【羽ばたき振戦】通常、体内でたんぱく質を分解する過程で生成される、有害物質のアンモニアは、肝臓で無毒化されて、尿素に変わり、尿として排泄される。ところが、肝…
今から思えば(←この表現ばっかり!後悔先に立たずの連続です)自分の意思で身体の制御が出来ない、というのは、大問題だったのです。 「振戦」と言っても、寒くてガ…
生まれて初めて見た、この黒い中華饅頭は、衝撃的過ぎて、今でも、そしてこれからも、忘れることは出来ません。 そんな(腹水過多による)おヘソ周りの異常のことなん…
腹水が、どんどんたまってくると、心肺まで圧迫されるらしく、夫は「心臓が苦しい」と、言うようになりました。 慌てて病院に行って、座っているのも困難な夫を待たせ…
精密検査の結果、病名が判明しました。~肝硬変(非代償期)~もはや元に戻ることの出来ない時期に、入ってしまった、肝硬変でした。 翌日、初めての入院。この時は、…
このように、全身の皮膚に出現した赤紫の斑点や、お腹周りの膨張、そして、食欲不振の常態化、ゴロリと横たわる回数の増加、など、今にして思えば、元凶はすべて、肝臓…
後日談になりますが、近所のおばあちゃんに、この医者のことを話すと、おばあちゃんはビックリして、「あの医者の所に行ってたの!?」「バカ息子だから殺されちゃうよ…
「熊の胆(くまのい)」は、熊の姿がリアルに描かれた、パッケージだったので、子ども心に、その存在は、しっかりと記憶していますし、お腹が痛くなると、『富山の薬箱…
当時の人々、それも、診療所すらない田舎に住む人々にとっては、富山の薬箱は、なくてはならない、セーフティーネットだったのでしょう。 富山の隣の県に住んでいたこ…
さて、肝臓の薬として、よく知られている〈ウルソ〉とは、どのような薬なのでしょうか? 【ウルソとは】ウルソの正式名称は、ウルソデオキシコール酸。肝臓で作られる…
その日、夫は、意外なほどルンルン状態で、近所の内科医院から戻ってきました。夫と、初対面のヤブ医者との会話と言えば… 「肝臓が硬いようなのですが」と、夫が自己…
実は、沈黙の臓器が、悲鳴を上げているのに、夫が精密検査を受けずに、仕事を続行していたのには、それなりの理由がありました。 ひと言で言うなら、「とんでもないヤ…
肝臓は、人間の身体の中で、最も大きな臓器ですし、消化器官としても、絶えず機能しなければならないので、常に、十分な血流が必要だと、言われています。 健常人なら…
ひとつは〈食欲不振〉です。肝硬変が進行すると、食べたものを消化するのに不可欠な、肝臓の助けが、ほとんど無くなるので、常に気持ちが悪く、おなかが空いた、という…
『皮膚の赤紫の斑点』にしても、『腹水』にしても、その時は、肝硬変から生じる症状とは、思いもせずに、皮膚科で処方された薬を、塗り続け、ワンサイズ大きいズボンを…
知らぬが仏、とはこのこと!…「ズボンがきつくなった→中年太り」という解釈で、新しいズボンを購入した私でしたが、実は、その時同時に、「この頃、食事量が、明らか…
すると、皮膚科医は、「白人に多い乾癬の一種ですね」と、事もなげに言って、病名が刻まれているスタンプを、カルテに押し、塗り薬を処方したそうです。 その一連の診…
2024年(令和6年)3月現在から、遡ること10年…2014年(平成26年)3月に、夫の身体は、とうとう、抜き差しならない重篤症状を、発するようになりました…
驚愕の足地蔵尊…『百聞は一見に如かず』ですので、皆さんも、ご覧になって下さい。そして、誰もが感じる、「なぜ、こんなお地蔵さんが?」に関しては、説明板も載せて…
諦めきれずに、駅の時刻表をずっと見ていても、あるはずだった時刻の、列車運行は無く、次の列車は、2時間待ち…代替手段の、バスやSL列車もありません。 年末年始…
行きは、大ぶりの雨でしたが、帰りの赤いミニ列車が、奥大井湖上駅から、始発駅の千頭まで、行きとおなじルートで戻る頃には、天気は、雨から一気に晴れへ。 2022…
それとは異なり、日本で絶えず話題になる、若者の就職先ランキングでは、『経済面での待遇の良さ』や『福利厚生』といった、要は、『給料が高くて手厚い生活支援のある…
この旅行では…都会ではありえない、長い時間、次の電車やバスを待ちました。小銭を握りしめて、寒風の中、電車やバスを待っていました。ボーっと何も考えず、ひたすら…
それにしても…井川線始発の千頭(せんず)駅から乗車した、時代遅れの赤いミニ列車と、車窓に広がる風景は、ゆったりとした時間の流れとも相まって、色々な落とし物に…
奥大井湖上駅周辺で、一番見晴らしが良かったのは、(枯れ草が生い茂った展望所ではなく)駅のすぐ後ろにある階段を、上ったところにある、ログハウス風の休憩所でした…
雨はすごいし、こんな急な階段、踏み外さないかなあ。…心の中は、あとずさり状態なのですが、ここまで来たら、途中でやめるわけにもいかず、恐る恐る、鉄板階段を上り…
そして、とうとう、秘境駅と呼ばれる、〈奥大井湖上駅〉に到着。湖の上の赤い橋(レインボーブリッジ)のすぐ脇に、駅の表示板がポツンとあるだけの駅。 赤いミニ列…
列車は、南アルプスの渓谷を、ゆっくりと進んでいきます。トンネルが間近に見えてくると、すかさず、こんな案内が入ります。 「まもなく、トンネルに入りますが、トン…
アプトいちしろ駅から、長島ダム駅までの区間は、歯形レールの上を走るだけあって、ガッタン、ガッタンと、一段ずつ登っていく様子が、車内にも、響き渡ります。 長島…
井川線(南アルプスあぷとライン)沿いの大井川は、清流の趣が漂います。上流に行くほど、透明度が増していく感じ… そして〈アプトいちしろ〉という、変わった名前の…
列車に戻ると、すぐにマイクを手に取って、車掌くんの観光ガイドの再開です。 「本日の天気ですが、午前中は雨、午後からは晴れ、という予報です。ですが、山間部を走…
井川線3つ目の駅〈土本(どもと)〉の車掌くんのガイドは、「かつては栄えた、土本地区も、今では、4世帯だけの集落に、なってしまいました。ちなみに、4世帯のうち…
さてさて、ミニ列車が、ガタンゴトンと、出発すると同時に、予想していなかった楽しみが、加わりました。それは、ミニ列車に乗車した、若き車掌くんの、八面六臂の活躍…
ですが、両替の煩雑さは同時に、キャッシュレスから解放された感覚、~運賃と小銭が釣り合っていると、確認できる身体感覚~を、久しぶりに味わうことに繋がり、なんだ…
井川線(南アルプスあぷとライン)は、終点の井川(いかわ)駅まで、途中13の駅があるのですが、今回私たちは、9つ目の駅で下車し、先の区間は、諦めることにしまし…
家山(いえやま)駅は、寂れた、小さな駅です。あられになりそうな冷たい雨が降り出し、天候的には、アンラッキー。 ~目的地に着くころには、止んでいてほしいなあ~…
『越すに越されぬ大井川』という、馬子唄のイメージからは、かけ離れた、大井川下流。土砂が堆積している、大井川下流は、お世辞にも、綺麗な川とは言えません。 それ…
昨日の抜けるような青空から一転して、今にも降り出しそうな、曇天の朝。事前学習したメモ用紙を、上着のポケットに入れ、寒さ対策のカイロも入れ、ホテルのビニール傘…
お正月気分に、一気に冷水を浴びせかけた、能登の大震災。 「女房が、あの潰れた家の中におるんやー」と叫ぶ、中年男性の顔が、目に焼き付いたまま、忘れられません。…
実は、私たち夫婦は、共に、石川県出身なので、突然、故郷の大地震速報が、飛び込んできたものですから、気が気ではありません。 北陸地方の石川県は、大別すると、2…
それでも、一時間待ちの後、たった5分で、日本平から久能山東照宮へ、ロープウェイ移動が出来たので、予定通り、本殿と家康公のお墓に、参拝出来ました。 帰路は、大…
想定外の時間のロスは、バス以外にもありました。 一日目の最後に訪れた、久能山東照宮。東照宮には、日本平から、日本平ロープウェイに乗れば、わずか5分で到着しま…
車を所有しない私たちは、電車と路線バスを乗り継いで、観光地を訪れるので、他の方々のように、自家用車や観光バスで回れば、3時間程度で済む観光地巡りも、倍の6時…
【(三大)東照宮 とうしょうぐう】日光東照宮・久能山東照宮 に次ぐ、日本三大東照宮のひとつとされる、鳳来山東照宮(ほうらいさんとうしょうぐう)は、愛知県新城…
【三保松原 みほのまつばら】平成25年に、富士山世界文化遺産構成要素に登録された、三保松原。約3万本の松林の緑、打ち寄せる白波、そして海の青さと、富士山が織…
最寄り駅まで歩いただけで、黒砂まぶし顔になるほどの強風… ~こんな強風で大丈夫なのかなあ~計画した一日目の観光地巡りに、不安がよぎります。 ところが!初日の…
…へぇ、ほぉ、と一人で呟きながら、調べ学習を続け、電車と路線バスを乗継ぐ、我が家独自の旅行計画が、年末ギリギリになんとか仕上がりました。 沿線の事前学習をす…
《井川線(南アルプスあぷとライン)》大井川上流部、奥大井の渓谷を、ゆっくりと走る、大井川鐵道井川線。(通称:南アルプスあぷとライン)日本唯一のアプト式列車が…
「日切(ひぎり)」駅近くにある、日限(ひぎり)地蔵尊って、どんなご利益があると言い伝えられているんだろうか。 ↓~日を限ってお願い事をすれば、願…
不通区間の、家山駅~千頭駅間は、現在も復旧していないまま(復旧の見通しも立たないまま)なので、代替輸送手段として、町営バスが、日に数便、運行しているようなので…
(3)レトロな駅舎大井川本線では、創業時からの建物が、そのまま使われているものもあります。各駅停車の普通電車に乗れば、のんびりとした沿線の雰囲気を、満喫して…
すると、私の望みに呼応したかのように、大井川鐵道のホームページに、【普通電車に乗る】という項目が、あったので、クリックしてみました。 【普通電車に乗る】大井…
大井川鐵道は、大正14年、大井川上流部の電源開発と、森林資源の輸送を目的として、創立されました。 昭和6年には、〈金谷~千頭〉間が、開通。それまでは、イカダ…
旅行プランナー(私)の楽しみは、事前の詳細情報のチェックや、時刻表のチェック、それから、列車とバスとの接続可否のチェック… まずは、大井川鐵道について、(鉄…
観光バスや観光列車に乗れば、2~3時間で周遊できる、「奥大井湖上駅」周辺観光。 でも、それじゃあ面白くないなあ。おまかせ旅ではなくて、自分で調べて、自分でコ…
さて、何故私が、大井川の話題を持ち出したかと言えば、この川沿線を走る、大井川鐵道に、乗ってみたいと思ったからであり、何故乗ってみたいと思ったかと言えば、大井…
「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」(箱根馬子唄) 大井川は、かつて徳川家康が隠居していた、駿府城の西の守りとして、機能しており、橋を架けること…
今日からは久々に、我々夫婦の身辺雑記を、綴らせていただきます。 内容的には、「臓器移植」に直接関係しない話題ですが、「臓器移植手術を二度もした、レシピエント…
当事者そっちのけの移植の正義を、発表するだけでは、現実の惨状を払拭することなど、とても出来ません。 5学会の共同会見にしても、コメントの発出にしても、彼らの…
脳死ドナーや心臓死ドナーは、日本国内の至るところで、日々、発生しています。それなのに日本では、ただでさえ、貴重な!本当に貴重なドナーの意思を、みすみす無駄に…
「脳死ドナーがいるのに、移植が行われずに終わるケース」つまりは、臓器提供の意思を示しているドナーが、せっかく存在しているのに、「うちの病院では、臓器提供や臓…
次に、日本における、「臓器提供施設の現状報告」を、以下に載せます。 ↓日本の臓器提供施設の現状を、調べてみると、国内で、臓器提供が可能な施設は、…
ここで、先日取り上げた、内閣府調査で用いられている、「意思表示カードの所持率」について、補足説明をしておきます。 1997年の臓器移植法施行により、脳死ドナ…
「臓器提供したい」イコール、「脳死ドナー・心臓死ドナーに、なっても良い」ということですから、こうした、潜在的ドナーが、4割を軽く超えるようになったと、解釈で…
さてここからは、話題を、「現実対応策」へと移行させます。 手元に、臓器移植に対する国民の意識が、この20年余りで、どれくらい変化しているのか、を示した、調査…
すると、そのマスコミの流れに、乗り遅れないようにと、「私の病院では、海外で移植をして来た、患者の診察はしません」と、シャットアウト宣言をする病院が、次々と出…
移植事情に疎い、一般の方々が、この『海外渡航移植に関する共同声明』を読めば、「今までは、横行していたけれども、今後は許されなくなり、無くなる」と、解釈するの…
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〈Fー3 最後の賭け〉 「馬鹿なことを言っちゃいけません。ご主人の今の状態では、空港にすら行けませんよ。仮に、行けたとしても、飛行機に、絶対搭乗させてもらえ…
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〈Dー4 肝臓の提供条件〉 翌日、長女が「話がある」と、思い詰めた顔で言うので、「何?お父さんのこと」と、訊くと、「私が、ドナーになる」と、言います。 「で…
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確かに、生体ドナーやレシピエントを、希望する方々にとっては、私のような者でも、詳細な説明をしたり、背中を押したりして、多少なりとも、当事者の不安に寄り添う存…
だからこそ…一人でも多くの患者とそのご家族に、同じような再生のチャンスを、与えてほしい!と、ずっと願ってきました。 生体ドナーを二度体験した私に出来ることと…
→修復腎移植は、単なる移植とは異なり、摘出した病気腎の、病巣を取り除いて移植するため、熟練した技術を要する。そういった移植術を、習得している移植医は、限定的…
ドナーがいなければ、移植手術は成立しない。→ドナーには、生体ドナーと、献体ドナー(心臓死ドナーor脳死ドナー)そして、修復腎ドナー(これは主に、腎臓という臓…
当時の日本移植学会幹部の殆どは、修復腎移植の正当性や先見性が、医学的に検証されたにもかかわらず、万波先生に、謝罪すらしないどころか、「今は、ロボット手術が、…
「さあ、これからは、修復腎移植の時代だぞ!」と、喜んだ私たちでしたが、膠着状態だった、この10年余りの間に、修復腎移植手術を阻む、大きな大きなハードルが、知…
先日も、このブログで述べたように、「修復腎移植」という、第3の移植方法は、世界からも絶賛される移植方法でした。 この移植方法が広がれば、「生体ドナーがいない…
繰り返しになりますが、臓器移植手術には、医師と患者(レシピエント)に加え、ドナー(臓器提供者)が不可欠です。また、医師と言っても、誰もが出来るわけではなく、…
他にも、『えひめ移植者の会』には、移植腎が、40年近く、長期生着している方が、お二人いて、彼らを見ていると、「30年~40年間、機能し続けるのも、可能だぞ!…
私たちは、愛媛県宇和島市で、万波誠先生という、腎移植の草分けであり、修復腎移植の中心となって、移植を続けてこられた、泌尿器科の名医に直訴することにより、生体…
私自身は、ドナーという、臓器提供者の立場しか、経験したことは、ありませんが、夫が、肝硬変末期で、苦しむ姿を見てきた上に、突然、腎不全にもなり、人工透析生活を…
人工透析医療は、「壊れてしまったエンジン(機能不全に陥ってしまった腎臓)に、緊急メンテナンスをして、一両日は、エンジンが、なんとか動くようにする」といった、…
ちなみに、成人男性の、クレアチニン値の上限は、おおよそ〈1,1〉となっていますから、仮に、健常者が血液検査で、〈1,5〉を超える値が出たなら、腎臓病の重篤な…
そう、ホンネを言えば、誰だって、健康人と変わらずに、好きなものを飲んだり食べたりしたいし、仕事だって、通常勤務が出来るようになりたい、そう願っている筈です。…
「人工透析でいい」と思っている方は、実際にいらっしゃいますし、その方は、それで良いのかもしれません。ですが、「ドナーがいさえすれば、移植手術を受けて、今の状…
その上、透析生活中は、日々の節制が、欠かせません。水分制限や、リン・カリウムを控える食事。…本人はもちろんですが、家族も、絶えず気を配らねばなりません。家族…
血液透析とは、決して、「ベッドに横たわっているだけの楽な作業」ではないのだと分かり、「夫の長い昼寝」の訳が、やっと判明しました。 透析のある日は、自宅に戻っ…
退院して自宅に戻った当時の夫は、月・水・金の午前8時になると、自宅を出て、マンションの入り口に来る、『人工透析クリニックの送迎車』に、乗り込んでいました。 …
そんな劇的な回復の一部始終を、私は、間近で見てきましたから、「腎臓も、ひとつ夫に提供できたなら、今度も夫が、健康人と殆ど違わぬ身体状況を手に入れ、また、昔の…
肝移植手術後、一年経った頃、夫が、大学病院での移植医の診察を、受けた時に、移植医は、「肝臓は、非常に順調。腎臓の方は、人工透析をしているからね」(→血液検査…