彼女は一人で歩くのか？ 変化と進化の相関関係について

森博嗣の「Wシリーズ」を読み始めて以来、ずっと何かが心に引っかかっていた。けれど、その「引っかかり」が一体何なのか、つい先ほどようやく分かったのである。気づいたのは、Dアニメストアで冨樫義博原作の『幽…

僕たちは同じひとつの夢を見る

ストーリー自体はとくに奇抜というわけではなく、筆致も淡々としている。しかし、ある意味素直に進む物語はラスト数行で全てがつながり、作者が恐らく最も伝えたかった事を純然として読者に語りかける。縞田理理の『…

クビキリサイクル

西尾維新のデビュー作、『クビキリサイクル』。筆者がこれを初めて読んだのは確か中学の時だった。そしてそれ以来、西尾維新の作品の多くを読んできた。彼の作品の根底には世界や人生に対する諦念が滲んでいる気がす…

プロジェクトぴあの

㊟ ネタバレがあります。『プロジェクトぴあの』は、一言でいうと宇宙好きの女の子が宇宙を目指す話だ。こんな風に紹介すると、なんだか少しロマンチックな青春ものに聞こえるが、主人公の本気度と個…

文豪ストレイドッグス 太宰治と黒の時代

文豪の名を冠したキャラクター達がそれぞれの代表作に因んだ異能力で戦いを繰り広げる『文豪ストレイドッグス』。『文豪ストレイドッグス 太宰治と黒の時代』は、このマンガ本編では描かれていないエピソードが記さ…

英国幻視の少年たち

つい先日、深沢仁の『英国幻視の少年たち』を読み終わった。電車に乗っている最中に読んでいたら、乗り過ごしたほど個人的には面白かった本である。舞台はイギリスで、日本人留学生のカイと現地人のランスが、様々な…