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Pas de Quatre http://pasd124.blog.fc2.com/

花より男子の二次小説サイトになります。特に類と 総二郎が大好きですべてハッピーエンドなります。

読むだけでもの足らず、とうとう自分で書いてしまいました。自己満足の表現不足とは思いますが、楽しんでいただけたらと思います。

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2017/02/11

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  • 恋の音・49

    急いで部屋に戻る途中、何人かの使用人に驚かれた。そのぐらい焦ってたようで、足音や着物の擦れる音が凄まじい・・・志乃さんが何処かで「どうなさったのですか?」と呼びかけてきたのが聞こえたが、それに返事さえせず母屋に向かった。そして部屋に入った途端に鳴り始めたスマホ。それを手に持ったが息が上がってて話す事が出来そうになく、数コールほど待ち、気持ちを落ち着かせてから電話に出た。「おぉ、どうした?」『ごめん、...

  • 探し物はなんですか?(77)

    階段を上がりきったところで見付けた2人・・・取り敢えず腕は組んでるけど、まだ喧嘩してるみたいだ。それを周りの連中が見てることにも気付いてないのかとゲンナリ・・・仕方ないから2人の真横に行って、態と「随分仲がいいんだね」と言ってやった。そうしたら牧野じゃなくて司の方が真っ赤になって・・・それにはちょっとイラッとした。と言うか、2人が穏やかな雰囲気じゃないから誰も話し掛けない・・・それはそれでいいのか?と思ったり...

  • 恋の音・48

    お婆ちゃんの片腕を持って、なんとか自宅に到着した。それはかなり古いお屋敷ですごく広い・・・そんな家に1人暮らしをしているようで、門を開けて玄関までが結構遠かった。「おばあちゃん、お家の鍵は?」「いたたたた・・・えっと、そこの植木鉢の下に・・・」「うわ!そんなところに隠してるの?危なくない?」「う~~~~ん・・・もうかれこれ50年間そこに置いてるけどねぇ」「そうなの?じゃあちょっと待ってね・・・私が開けてもいい?...

  • 探し物はなんですか?(76)

    なんなんだろう・・・花沢さん達から聞いた通り、道明寺さんって日本語が通じない?と言うか、目付きはマジで悪いんだけど、そんなに凶暴そうな人じゃなさそうな気もするし・・・・・よく判らないけど、花沢さんとは違う種類の変人・・・・・・そんな第一印象だった。今、花沢さんと並んでるんだけど、2人ともすごい美形なんだって今更ながらに感動しちゃう。学生時代、この2人が一緒にいたら目立ちまくって大変だっただろうな~と・・・左側を見...

  • 恋の音・47

    俺が話し掛けると伽耶の緊張も幾分解けたんだろう。それからは自分のゴールデンウィークについて喋りだした。それを聞くと30日は爺様の病院で、その夜に両親から茨城行きを告げられたのだとか・・・病院なら尚更疚しい打ち合わせは出来そうにないなと思った。その爺様も連休中は一時帰宅し、伽耶の叔母が付き添ったという。「4日の夜には病院に戻る予定でしたけど、本当にすごい雨でしたでしょう?だから5日に私が付き添って病院...

  • 探し物はなんですか?(75)

    あれだけ落とさないようにしなくちゃと言ってたダイヤのUピン・・・まさか、それを花沢さんに落とされて、自分で踏んづけるとは思わなかった。何故不器用なこの人が着けようとしたのか・・・それなら自分でネックレス着ければよかったのに、どうして任せてしまったのか・・・デッカいリムジンに乗ってからも私の頭には砕けたUピンしか思い浮かばなくて・・・1本いくらだったんだろう~~~~っ!!「牧野さん、そんなに心配しなくても大丈夫で...

  • 恋の音・46

    5日の21時、俺は宗家の裏門に着いた。その時にあの黒いコンパクトカーが停まっていた場所に目を向けたが、そこには車はなかった。ちなみに海ほたるを出てから牧野のマンションに行くまでの間も、追尾してくる車はなかったように思う・・・結果、今日一日俺達は誰からも見張られなかったと言うことだ。「まぁいいけど・・・・・・随分あっさりしてるな」ガレージに車を停めたら、自分の荷物と牧野からもらった小さなぬいぐるみを指に引っ...

  • 探し物はなんですか?(74)

    メイクが完了して、髪の毛もキレイに結ってもらった。そうしたら鏡の中には別人になった私が・・・・・・引き攣ってる。・・・目がおっきくなってない?これがアイラインの力なのか・・・瞼の周りも睫毛も少しキラキラしてるし、唇だってぷるんぷるん♪自分じゃ絶対に出来ないワザに感動を覚えた。髪の毛は確かにポイントウィッグなんだけど、そんなの全然判んない・・・しかもダイヤのピンが挿されてるからキラキラなんだけど、途中で落としたらど...

  • 恋の音・45

    遊びに行くと、行きより帰りの方が荷物が多いもの・・・そう思っていたが、今回は帰りの方が荷物が少なかった。クーラーボックスごと隣に肉を渡したし、結局牧野は土産も買ってない。後部座席にあるのはさっき採った苺と、それぞれの鞄だけ・・・「牧野、海ほたるに寄るか?」「・・・別にまだお腹空いてないけど・・・寄る?」「渋滞してるしな・・・このままだと海ほたるに着くのは17時ぐらいじゃね?」「晩ご飯には早いけど、帰ってから作る...

  • 探し物はなんですか?(73)

    「ご馳走様でした・・・・・・」「あら、牧野様。やはりご気分が優れないのですか?パンを1つ残していらっしゃいますけど」「・・・・・・いえ、その他は美味しくいただきましたので」花沢さんにパンツを見られた・・・しかも、買ってもらった新しいのじゃなくて、前からの相棒でもある苺のパンツ。薄ら赤が見えるだけで、生地が伸びて苺が円に見えていたなんて・・・それにもショックをうけて、やっぱりこの子(パンツのこと)とはお別れしなきゃ、...

  • 恋の音・44

    キャンプ場を出て暫く走ったが、後ろを付いてくる車が無い・・・それにホッとしたのも確かだが、車を変えた可能性もある。俺はずっと黒いコンパクトカーを探していたから、そうじゃなかったらヤバいと思い始めた。だから館山駅からすぐ近い場所にある「渚の駅 」ってところに立ち寄ることにした。こうすれば客に紛れて俺達を見てる人間が居るかどうかが判る・・・だが、到着してすぐに気配を探ったが・・・そんなヤツは見当たらなかった。「...

  • 探し物はなんですか?(72)

    次の日の朝、本当にゆっくり起きた俺・・・手を伸ばしてスマホを取り、時間をみたら9時。すぐにあきらからLINEが来てないかと思ったけど、それもなかった。「・・・まだ思い出さないのか・・・・・・協力するって言ったクセに、また彼女と遊んでるんだな?」そんな事をブツブツ言いながら起き上がり、ヨロヨロとバスルームに向かった。そこで軽くシャワーを浴びたら、取り敢えず部屋着に・・・・・・そしてソファーに座ってブランチの時間になるのを...

  • 恋の音・43

    「西門さん・・・あのさ、頼みがあるんだけど」不意に牧野が真面目な声でそう言った。俺は何故かドキッとして、次の言葉に恐怖を感じ・・・でも顔には出さずに「どんな頼みだ?」と冷静に聞いてみた。牧野は何度か言い難そうに俯き、器用に俺以外のあちこちに視線を移して口籠もる。そんなこいつに呆れて、「言わねぇなら帰り支度するぞ」と言うと「ちょっと待って!」と片手を出した。そんなに言い難いことってなんだろうかと思ったら・・...

  • 探し物はなんですか?(71)

    あきらが意味深な電話をしてきたから、隠す事も出来ないと思い・・・今日あきらの家に行って青い薔薇をもらった事を話し、ついでに牧野の事も話した。普段そんなに無駄な事を言わない俺なのに、この時ばかりはどうやって説明しようかと考えながら・・・そうしたら俺の話を遮って、『お袋からそんな話は聞いてないけど?』って言われて固まった。えっ、聞いてないって・・・・・・夢子さんから何も聞いてないの?!「で、でもさっき『聞いたぞ~...

  • 恋の音・42

    「・・・・・・・・・・・・っん・・・・・・」ザザッという波音が聞こえてきて、薄ら目を開けたら・・・見えたのは何にもない壁。クルッと頭を回転させて天井を見たら、そこには見た事もない照明・・・・・・何処だろうって考えていたら、窓に張り付いた木の葉を見て・・・「はっ、そうだ・・・・・・ここ、キャンプ場だった!」ガバッと勢いよく起き上がったのはいいけど、ズキッとした頭・・・その痛みで、慣れないカクテルやビールをかなり飲んだことも思い出した。二...

  • 探し物はなんですか?(70)

    「いらっしゃい、類君。それに可愛らしいお嬢さんねぇ♪」「夢子さん、この子は牧野つくし。花沢の秘書課勤務で、訳あって連れて来たんですけど気にしないでください」「・・・こ、こんばんは(気にしないでってなんなのよ💢!)」「まぁ、つくしちゃんって言うの?お名前も可愛いのねぇ~♥よろしく~~~♪」私は今、びさく・・・じゃない、美作邸のリビングにいる。ここは花沢邸と同じ豪邸なんだけど、ド派手な装飾が半端ない・・・部屋全体...

  • 恋の音・41

    葛城への返事・・・それをしていないのは俺にとってラッキーなのに、わざわざ煽るような事を言ってしまった。ーー待って待って待ち草臥れてるけど、余裕を見せてるだけに決まってんだよ。中途半端な気分なら隣を歩かない方がいい・・・・・・そういうの、時間が経てば経つほど残酷だぞーー言った瞬間、しまったと思った。それは数年前の牧野の事に重なるから・・・何のアクションも起こさない司が牧野を放置し、遠距離にもかかわらず束縛したん...

  • 探し物はなんですか?(69)

    夕方遅くまで特訓を受け、クタクタになった私・・・もう立ってるのもキツくて、大広間の椅子に座り込み、丸テーブルに突っ伏した。そうしたら加代さんが苦笑いして、「夕食は私抜きでのんびり召し上がって下さいな」って・・・それを聞いた瞬間、私の目がパチッ!と開き、ガバッと起き上がってクルッと振り向き・・・「えっ!本当にいいんですか?!」「はい、よろしゅうございますよ。最後ぐらいゆっくりしないと、明日疲れが残りますから...

  • 恋の音・40

    停電が解消されると、真夜中にもかかわらずオーナーが様子を見に来てくれた。そこで特に問題ないことを話したけど、西門さんが暴風で傘が壊れたことをこの時謝ってくれた。これについては私が散歩中に手放してしまったことを追加で説明し、彼の横で頭を下げた。「いやいや、そんなの全然気にしないで!見たら判っただろうけど、安物のビニール傘だから!それよりも、これ・・・もしかしたらまた停電があるかもしれないから、念の為に...

  • 探し物はなんですか?(68)

    「・・・今、なんて言いました?」『今日はうちに泊まってって言ったの』「・・・・・・・・・・・・」『加代が前日講習だって言うんだから仕方ないじゃん。午後1時になったら迎えに行くから・・・・・・ふぁ~・・・』この電話はパーティー前日でもある土曜の朝・・・と言っても10時過ぎで、この時間に起きたであろう花沢さんが、寝惚けたような声で無茶苦茶な話をしてきた。あのお屋敷に泊まる・・・この私が?!しかも鬼の加代さんの前日講習?!いやいやい...

  • 恋の音・39

    平気だから手を離せという牧野の声を無視・・・こいつの気持ちは判ってるが、俺の手の力は緩めるどころか強くなった。この距離感ゼロは4年ぶり・・・空港で倒れそうな牧野を助け起こした時以来だが、今の方がすげぇ近い・・・と言うか、完全に抱き締めてるし。自分の唇にこいつの湿った髪が触れ、たったそれだけの事でガラにもなくドキドキして・・・今、この瞬間に押し倒して自分のものにしてしまえば、なんて悪魔のような声も聞こえたぐらい...

  • 探し物はなんですか?(67)

    専務の誕生日も過ぎ、4月になった。この花沢物産でも入社式があり、暇な私は総務の皆さんのお手伝い・・・と言うか、花沢さんが挨拶のスピーチをするって言うから、それにくっついてきた。藤本さんが専務の業務代行をしているからここにはいないけど、佐藤さんが彼の身の回りのお世話と原稿なんかの確認、私は完全なる傍観者・・・じゃない雑用。隙間から見る新入社員は絶対に私より頭も良いし、即戦力になりそうだった。「どうかしたの...

  • 恋の音・38

    小さな窓の外、そこから見えるのは流れ落ちる雨粒と、飛んでガラスに張り付いた木の葉・・・キャンプ場の街灯に照らされる横殴りの雨に、身体の奥底がゾクッとした。天気予報はこんな暴風雨じゃなかったのに・・・そう思うと溜息が出た。古い建物だからなのか、2階とか3階じゃないのに揺れてる気がする・・・でもそれは錯覚なのかもしれない。とにかく得体の知れない恐怖に駆られ、私はカーテンを閉めた。そしてベッドに座り、和室のある...

  • 探し物はなんですか?(66)

    飛び込んで来たかと思ったら、手渡された封筒入りの30000円。定期代の一部だと言われたけど、それはいいとして・・・まさかの現金が誕プレ?とそっちに目がテンだった。いやいや、そもそもこれはただの返金であって、俺へのお小遣いじゃないし。そんな事を考えていたら、牧野はテーブルの上の特上中華弁当を見て・・・「うわあぁっ♥今日も頼んでいただいたんですか?!」「・・・そのつもりで来たんじゃないんですか?牧野さん、今日は...

  • 恋の音・37

    「じゃあそろそろ寝ようかな・・・」「おぉ、もう0時過ぎたな・・・寝るか」「おやすみなさい、西門さん」「あぁ・・・・・・」結局3杯のカクテルを飲んだ牧野・・・でもグラスも小さいし、アルコール度数も5%と超軽い。だから酔ったような感じもなく、スッと立ち上がって部屋に向かった。俺はその姿を目で追い・・・『本当に行くのか?』と胸の中でだけ呟いて、その言葉は飲み込んだ。何もなくていい。何も言わなくてもいい・・・・・・ただ、朝までこ...

  • 探し物はなんですか?(65)

    私が更衣室に入った時、そこでは4人の先輩が火花を散らしていた。みんなそれぞれに持ってるのは上品な箱で、どうやら中身は花沢さんへの誕プレ・・・私のピアスの事なんて眼中にもないらしい。それはそれで苛められずに済むというもの。だから端っこを歩いてロッカーに行き、そこでコソコソ上着脱いだ。「上野さん、随分大きな贈り物ね?そんなの邪魔になるって思わなかったの?」「あら、安藤さん。本当に好きな物を渡す方が喜ばれ...

  • 恋の音・36

    シャワーを終えると和室に向かった。そこには押し入れからひと組の布団が出してあり、すぐに敷けるようになってた。シャワー前に頼んだTシャツはハンガーに掛けられ、壁の出っ張りに掛けられていた。「・・・まぁ、しょうがねぇな・・・ふた部屋あるんだもんな・・・」そんな正直な言葉が漏れる・・・そして窓を開けると、隣のグループの賑やかな声が雨に混じって聞こえた。窓を開けたのはそんな声を聞くためじゃなく、念の為に侵入者がいない...

  • 探し物はなんですか?(64)

    3月30日の朝になった。今日は花沢さんの・・・確か、私の1つ上だから、26回目のお誕生日だ♪清々しい晴れの日だったらいいな~と、カーテンを開けると・・・・・・雨。窓の向こうに見えるマンションの庭木がビッショビショ・・・「うそっ!朝からこんなに降ってるの?!」昨日は天気予報なんて見なかった・・・・・・急いでテレビをつけたら、今日は全国的に一日中雨で、午後からは雷雨だそうだ。まぁ、結婚式でもないし、旅行の出発日でもない...

  • 恋の音・35

    流石、極上の肉を買ったから美味かった。それに牡蠣も海老も、オーナーの野菜も美味かった。こんな風に自分で焼いて食ったり、缶ビールを飲むのも久しぶり・・・横を見れば、空いた缶がもう4本。牧野が2本目を開けたばかりだから、俺1人で3本も飲んだのかと驚いた。しかもまだ手には1本あるし。てか、焼きながらだから顔や手が暑いし、あれから牧野がはしゃぐもんだから、俺も調子にのってしまって・・・「西門さん、ここ炭になって...

  • 探し物はなんですか?(63)

    「いらっしゃいませ~」「昨日予約した牧野ですけど♪」「あぁ、どうぞどうぞ~~~♪お待ちしていました」「すごい・・・沢山あるんですね~~」私が立ち寄ったのはパワーストーンのお店。自分でアクセサリーを作れるって書いてあったから、昨日ネットで予約しておいたのだ♪花沢さんは何でも持ってるし、何でも買えるし、卵焼きケーキは却下されたし、それなら手作り出来る物をって考えて・・・本当は革製品がよかったんだけど、それは急...

  • 恋の音・34

    悲鳴を上げた牧野がしゃがみ込み、傘は林の方に飛んで行った。それを取りに行く前に牧野に俺の傘を渡し、柄を持たせようとしたが怯えて動けない。何をそんなに怖がってるんだと驚いたが、こいつの髪がどんどん濡れていくのを見て・・・「おい、牧野!しっかりしろ!!」「・・・・・・っ!!」「雷なんて落ちやしねぇから早く傘を持て!」「・・・・・・あ・・・ご、ごめ・・・」「阿呆、風邪引くぞ!」「西門さん!!」「借り物の傘だから取ってくるだ...

  • 探し物はなんですか?(62)

    翌日の朝・・・何故だか知らないけど全身筋肉痛で目が覚めた。そして特に足が痛いのは慣れないヒールのせい。上質なパンプスだったからなのか靴擦れのようなものはないんだけど、脹ら脛がパンパンだった。それに足裏も・・・25年間、ほぼぺったんこの靴だったから、流石に10㎝ヒールは地獄だった。でも本番(パーティー当日)もあんな靴で・・・そう思うと、2~3時間のパーティーも憂鬱。しかも殆ど食べられないって事は昨日判ったか...

  • 恋の音・33

    本当に来てしまったキャンプ場・・・というよりはコテージのような雰囲気だった。想像していたより小綺麗で広く、隣の方からは楽しそうな声が聞こえる・・・それに少しホッとした。でも他のグループは見えないようになってるから、バーベキューしてる匂いと声だけ・・・そして波の音が聞こえるから、海はすぐそこなんだって判った。オーナーさんの話だと、晴れていたら海が見えるところでもバーベキュー出来るようになってるんだとか。それ...

  • 探し物はなんですか?(61)

    想像以上に厳しい加代さん・・・何をしても彼女の目が怖くて、つい視線が泳いじゃう。取り敢えず、3種類の料理をお皿に乗せたら、次はどうしようかとキョロキョロ・・・「牧野様、次の方の邪魔になりますので、それだけ乗せたら列から移動して下さい」「は、はい!・・・・・・おっと・・・」「慌てて動くとお料理を落としますよ。そしてプレートは両手で持ちません。左手だけにして下さい」「はいっ!」「牧野さん、あのテーブルまで歩きましょ...

  • 恋の音・32

    東京アクアラインに入る前から既に渋滞・・・これも想定内だったから驚きはしなかったけど、それよりも天気がどんどん悪くなっていくのが不安だった。本当に雨が降りそう・・・スマホで確認した天気予報は小雨だったけど、とてもそんな感じじゃなかった。だから空はますますグレーになり、折角のドライブなのに残念・・・そう思っていたら、西門さんが「そろそろ食おうぜ」って言った。その時間はもう13時30分で、確かに私もお腹がペコ...

  • 探し物はなんですか?(60)

    藤本さんが手土産渡してる・・・言ってくれれば私だって用意したのに!と、ガックリしてる時に加代さんから「こちらにどうぞ」と言われて、この人に付いて行くことに・・・振り向いたら花沢さんと藤本さんはリビングとは別の方向に歩いて行った。そっちには何があるんだろうと思って足が止まる・・・そんな私に加代さんが、「あちらは大広間があるのですよ」と。「リビングやダイニングは少人数のお客様や、類様のお友達の時にはいいのです...

  • 恋の音・31

    まさか私の車で行くとは思ってなくて、急に心臓が痛くなった。事故ってこの人に怪我でもさせたらどうしようかと・・・それに、このマンションの駐車場にあんな高級車が停まってるなんて、ご近所さんが見たらビビるだろうし、悪戯でもされたら弁償できない。葛城さんだって驚いてた車なのに・・・そんな不安で押し潰されそうだったけど、西門さんはケロッとした顔で自分の車をロックして、小さな荷物1つを抱えて私の軽自動車の後部座席を...

  • 探し物はなんですか?(59)

    「やはりご自分でお返しなさい。それが礼儀というものです」「・・・はい、判りました」藤本さんに頼んだ定期代(の一部)の40000円・・・その言葉で返されて、再び私の鞄の中に入れることになった。それまでロッカーには鍵も掛けなかったのに、10万以上入ってるお財布があると思うと当然のようにロック。今日の帰りも引ったくりに遭わないようにしなくちゃ、と思いながら秘書検定の勉強を進めた。・・・でも頭の中には内容が全然入...

  • 恋の音・30

    4日の朝・・・12時に来るって言うからいつも通りに目覚めた。そしてトースト1枚とカフェオレで簡単に朝ごはんを済ませ、そのあと少しだけの洗濯をして部屋干しして、これまた簡単に掃除もした。窓を開けたら・・・今日は少し曇り空だ。雨にならなきゃいいなと思いながら空を眺めていたら、背中側でTVが『大気の状態が不安定』だと・・・それを聞いて小さな溜息ひとつ。いつもの休日より静かだったから、すぐ下にある駐車場を見たら車が...

  • 探し物はなんですか?(58)

    お昼休み、私はご飯も食べずに銀行に走った。そして恐る恐る残高を見てみると・・・・・・124080円!!やったーーーーーっ!!初給料ーーーーっ!!私は急いで80円だけ残して124000円を引き出し、買ってもらったお財布に入れた♪今度は急いで近くのサンドイッチ専門店に行き、バゲットサンドを買った。「甘辛タレの照り焼きチキンサンド」と「サーモンとクリームチーズのオープンサンド」と、「ドライフルーツと生クリーム...

  • 恋の音・29

    予定外の大荷物・・・でも車で出掛ける勇気がなかったし、渋谷なら電車の方が断然便利。だからしょうがないんだけど、荷物が重たくてクタクタになった。そんな感じでマンションに戻り、まずは買った物を広げて再度チェック・・・次に大きな鞄を出して、今買った物のタグを外しながら入れていった。「・・・子供っぽいと思われるかな・・・こんなボーダーTシャツ。もうちょっとオトナっぽいサマーセーターみたいなのが良かった?しかもシャツコ...

  • 探し物はなんですか?(57)

    「ご馳走様でした~~~~♪」「ご馳走様・・・焦げてたけど美味しかった」「焦がしたの、あなたですから💢!!」今日も元気だ、ご飯が美味い!ってことで夕食?が終わったのは11時。この時間から珈琲はダメだから、温かいお茶を入れた。それを持ってリビングに行き、少しだけ休憩・・・この時、花沢さんに今度会う道明寺さんの写真がないのか聞いてみた。そうしたらあっさり「無い」って言うからドン引き!「えっ?でも友達なんですよね...

  • 恋の音・28

    西門さんからの電話があった翌日の5月1日。ゴールデンウィーク真っ只中だけど、私はカレンダー通りだから明日も出勤・・・今日は朝から黙々と販促物作りをしていた。新刊の販促物として、書店に置くためのPOP・・・初めはすごく苦手だったけど、最近は慣れてきて我ながら上手くなったと思う。「よし、出来た・・・ラミネートして切らなきゃね」その作業をしながら昨日の言葉を思い出し・・・『4日と5日、本当に館山に行こうぜ。あんな話を...

  • 探し物はなんですか?(56)

    今日も遅くなった・・・もう時間は21時過ぎで、お腹は鳴るし元気も無い。それに試着もしないのならご飯食べても良かったんじゃ・・・そう思うと悔しくて堪らなかった。早く食べなきゃ、このイライラがどんどん増幅する・・・・・・「花沢さん、晩ご飯どうするんですか?」「・・・さぁ?自宅に帰れば何かあるかも」「確かになんでも出てきそうですもんね💢」「食べなくても平気だし」「えっ?!平気なんですか?」「別に一食抜いたからって死なな...

  • 恋の音・27

    「おはようございま~~す!」次の日、いつも通りに会社に行き、営業課のフロアに入ると・・・何故か全員が私の方を見ている気がして驚いた。しかも好奇心に満ちた視線・・・「え?」と小さく呟き足が止まった。私が何かしでかしたのかと考えたけど、自分の成績がイマイチだっただけで、一昨日は何も問題が起きていない。どうしてそんな目で見られなくてはならないのかと立ち竦んでいると、仲良くしている飯塚さんが真横に来て、私の手を...

  • 探し物はなんですか?(55)

    そんなに遅い時間じゃないけど、前と同じように裏口から入った。そうしたらあの時の店長さんらしき人が「いらっしゃいませ、花沢様」と言って、(花沢さんにだけ)笑顔を見せて出迎えてくれた。それには別にムカつく事もなく💢、前と同じくスタッフ専用の通路から応接室のような部屋に入ると・・・「うわぁ!可愛い~~~♪」そこは前と違って、スーツではなく色とりどりのドレスがずら~~~~~~~っと並んでいた。シックな黒、ド派...

  • 恋の音・26

    胃がキリキリと痛むような感覚・・・西門さん達と出会ってもう3時間も経つのに、この空気に慣れない。身体がガチガチで、ナイフを持ってもそれが震えて、お皿の上で音を立てそうで怖かった。美味しそうなお肉が出ても、その味が判らない・・・。どうしても色味のない自分の爪が気になる。左の人差指の横には切り傷・・・昨日会社の書類で切ったところだ。またお肉が上手く切れない・・・私の動かし方が悪いから?今、気が付いたけど右の手首に...

  • 探し物はなんですか?(54)

    道明寺ホールディングスの道明寺司様・・・そう言われても、その人の事を知らない私はキョトン。「それは誰ですか?」って聞いたら、花沢さんのお友達だそうだ。そう言えば総務の人にそんな名前を出されたような・・・と思ったけど、あんまり覚えてない。で、どんな人なのかと聞いたら・・・「ん~~、とにかく暴れん坊かな。凶暴で顔が怖いし、いきなり怒鳴ったり殴ったりするかも」「あまり近寄れないですよね」「は?そんな危険人物で近...

  • 恋の音・25

    そのお店は”大人っぽい雰囲気で、あまり気取った店じゃない”と言われたのにそうじゃなかった。むしろドレスコードがないのが不思議なくらい・・・こんな格好で入るのは気が引けて、西門さん達が私達と一緒にいるのは恥ずかしいんじゃないかと焦った。でも葛城さんはそんな事気にしてないみたいで、「電話で予約した葛城ですが」なんて平然としてる。スタッフの男性も、カジュアルな私と彼に訝しげな目を向けるわけでもなく普通に対応...

  • 探し物はなんですか?(53)

    「まぁ、類様、どうなさったのです?それに牧野様も・・・あら、藤本様もご一緒で?」「加代、少し会議をするから2階には来ないで」「こ、こんばんは~~、加代さん。昨日はお世話になりました~~」「ご無沙汰しております、野村加代さん。夜分遅くにお邪魔して申し訳ありませんが、早く終わらせて帰りますので」その時間は22時30分。2人を連れて屋敷に戻ったら、当然のように加代は「会議?!」と驚いていた。そんな彼女には...

  • 恋の音・24

    葛城さんの車は駐車場を出た。そして代官山の方に向かって移動・・・私は窓の外を見て、西門さんの赤い車を探した。あんなに目立つ車は滅多に走らないから、遠目にでも判るんじゃないかと・・・そうしたら、葛城さんに「どうかした?」って、また聞かれて焦った。今日、何回その言葉を言われただろう・・・きっと変に思われてるに違いない。途端に窓の方に向けていた身体を戻し、真っ直ぐ前を見て誤魔化した。気不味さと恐怖と・・・でも少しだ...

  • 探し物はなんですか?(52)

    どうしてこうなったんだか・・・・・・。確かに今日の夜にはマンションに集まることになったけど、ご飯は「私の手料理」なんて。しかも藤本さんのリクエストでオムライス。まさかのオムライス・・・あの人がオムライス!!あの顔でオムライ・・・・・・・・・いや、言い過ぎか。そして花沢さんのひと言でデミグラスソースのオムライスになり、私は帰り道で足りない材料を買うことになった。もちろんお金は藤本さんから1万円もらった。380円しか持...

  • 恋の音・23

    葛城が言った「デート」って言葉にカチンときた。が、すぐに俺がどうこう言う立場にないことを思い出し、それまでの苛立ちを胸の奥底に隠した。牧野と俺は友人・・・・・・それ以上でもそれ以下でもない。同性なら親友になれたかもってぐらいの仲・・・・・・多分、こいつもそう思ってるはずだ。だから強張っていた表情筋を緩め、いつもの笑顔を作っていた。そして俺の方はと言うと、腕にそっと触れた伽耶が、「こちらは?」と聞いて来た。「あ...

  • 探し物はなんですか?(51)

    「牧野さん、12時になったから休憩したら?」「あ、は~~~い」秘書室の会議室で、今日も朝から秘書検定の勉強中・・・そんな私に佐藤さんが声を掛けてくれたから、ゆっくり立ち上がってフロアに戻った。そこに居たのは極僅かな男性の先輩達・・・安藤さん達は全員お出掛けで助かった。「・・・はぁ・・・」「あれ?牧野さん、顔色悪いけど大丈夫?」「あはは・・・ずっと文字を見てたら疲れちゃって」「そうだよね~、午後からは書類整理、頼...

  • 恋の音・22

    美術館から出ると、俺達は真っ直ぐ駐車場に向かうはずだった。だが、ここで急に伽耶が駅の中にあるショッピングセンターに寄りたいと言いだし、そっちに足を向けた。「申し訳ありません、総二郎様。ちょうどそこに母が好きなお店があって、かや織のストールを母の日にプレゼントしようと思いまして・・・」「いえ、構いませんよ。かや織ですか・・・夏にはいいでしょうね」「あら、ご存じなのですか?」「えぇ、向こう側が透けるほど薄い...

  • 探し物はなんですか?(50)

    牧野はお婆様の部屋のあちこちを調べ始めた。机の引き出し、本棚の中、チェストの引き出し・・・もちろん俺に断わってからだけど、そこを開けては「何もないなぁ~」と。それは当たり前。今、牧野が調べた所は俺だって見てる。しかも引き出しを開けるための鍵の在処を教えてくれるのが宝石達・・・だからお婆様の宝物がこの部屋から簡単に出てくるはずがない。そう言うと、「ですよね~~」と苦笑いしてた。「ドラマとか映画でよくあるじ...

  • 恋の音・21

    今日は汗ばむほどの陽気・・・少し歩いただけで汗が滲む。日傘を持ってくれば良かったな、と片手で顔を隠しながら歩いた。そして動物園の西側に入ってすぐ、子ども連れの人達中心に沢山集まっていたのはパンダの展示。とても近づけないので苦笑いして通過し、少し早いけど休憩所に向かった。そこは藤棚があって、その下には既に沢山の人が・・・でも丁度2人なら座れるスペースを見付けて、葛城さんがそこを取ってくれた。私も汗を拭いな...

  • 探し物はなんですか?(49)

    お肉料理までとにかく散々な目に遭った。私の前のテーブルクロスだけ汚れがすごい・・・そして花沢さんのお皿は見事に綺麗。お手本と言われたけど、彼を見る暇はあんまりなかった・・・と言うか、肝心な時にこの人はさっさと食べてた。私のペースに合わせて食べてって加代さんも言ってたのに💢「それでは牧野様、これが最後ですわ。デザートと珈琲でございます」「うわぁ、美味しそう♥」「おほほほほほ、ちゃんとしたお席では嬉しくても叫...

  • 恋の音・20

    駅前の駐車場に車を入れたら、私達は並んで動物園までの道を歩いた。開園は9時半だけど、私達が着いたのはその15分前・・・でも、もう沢山の人が並んでた。それを待つ間も葛城さんが重たい鞄を持ってくれて、逆に私は申し訳なくて・・・でも、この人は嬉しそうに「このぐらい軽いって」と笑ってくれた。こんな人混み・・・恋人なら腕ぐらい持つのかもしれないけど、私にはそれがまだ出来なくて・・・勇気を出して掴んだとしても、その先に進...

  • 探し物はなんですか?(48)

    加代さんって人がにこやかに「お料理はもう出来上がっておりますからね」と言い、花沢さんは固まってる私に「前にも話しただろ?テーブルマナーだよ」と・・・いやいやいや!テーブルマナーって!今度のパーティーは立食って言ったじゃん!!「花沢さん?!私が勉強していたのは立食のマナーで・・・」「あぁ、それも今度やるよ。でもマナーの基本はテーブルだろ。だから初めにそっちからね」「類様から聞いております。牧野様は今までそ...

  • 恋の音・19

    28日は月末近くて大忙しだった。勤務を終えたのは21時で、それから急いでマンションに戻った。でも部屋には入らずに車に乗り込み、すぐに向かったのは深夜まで開いてる近所のスーパー。そこで残り少ない食材の中から、お弁当に出来そうな物を買い込み、帰宅したのはもう23時だった。「まぁ、仕方ないよね・・・手の込んだ物は作れないけど、葛城さんなら許してくれるかな・・・」お風呂の準備をした後でお弁当の下拵えをして、それ...

  • 探し物はなんですか?(47)

    一体この会社に何をしに来てるのやら・・・・・・そんな疑問をゴクンと飲み込んで、今日も業務終了。秘書課の仕事なんてほぼしてないんだけど、指導係が藤本さんだからなのか、みんな何も言わない。それに最近はお姉様達も忙しそうで、私に嫌がらせなんてしてこない。3月末が決算で、4月からは新しい年度・・・その関係で本部長さん達も忙しいみたい。上司が忙しいと当然秘書も忙しくなり、常務が長期出張だから安藤さんも居ないし・・・って...

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