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2017/01/14

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  • 女の陰影 TOP

    新作小説『T』スタート。テーマは、LGBTの『T』 恋愛しない。性しない。Aセクシャルを自認する沙菜に、変身のときがくる。一話(序章) 無色の沙菜二話 素顔の仮面三話 発色する性TIMES UPもういい。TIMES UP=終わらせよう。地球に死ねと男は告げた。辞

  • T 三話 発色する性

    三話 発色する性 森の中の湯ノ小屋を出て緑の蒸れるような小路を歩いていると、緩やかな傾斜の坂上にあたる白い館のほうから浴衣姿の二人の女がやってくる。 その一人は三十代の前半あたりで、やや背が低く、もう一人はいくつか歳上かと思われたのだが、そちらは少し背が

  • T 二話 素顔の仮面

    二話 素顔の仮面 沙菜にとってはじめての冒険とも言えるツインベルまで十日あまり。予約を入れてから数日が過ぎていた。 海が去った九月半ばの伊豆は空いている。夏の海と秋の温泉、その狭間となるからだ。伊豆は学生の頃から何度か訪れた。同性の友人たちと流行の水着を

  • T 一話(序章)無色の沙菜

    一話(序章) 無色の沙菜「いいわよパーフェクト。それぞれ担当の段階でこのぐらいすっきり書いてほしいものだわ、レベルが違う」 清書されたテキストを刷り出したA4ペーパーを、ひらひら周囲に見せつけるようにして、次長の田崎有希恵(たさき・ゆきえ)は言うのだった

  • その女、危険性。(十三話)

    十三話 散らかる性  行為をともなう奴隷としての陽子。心の部分で支配する明江。そして身も心も、行為のあるなしにかかわらず、捧げ、捧げられる相手としての孝行。私の愛が錯乱している。ああ、まただ、また私は化け物になっていく。  紀代美には、どうしようもないも

  • その女、危険性。(十二話)

     十二話 多重する禍根  得体の知れない悪魔的な力に犯されたという確かな記憶が明江の中に残っていた。裸身に何かがからみつく寒気と怖気、そして超常的な快楽の折り重なった性の記憶。股間に太い何かをくわえこんだ感覚が残っているのに、ハッとして目覚めたとき、明江

  • その女、危険性。(十一話)

     十一話 憑き物  明江と紀代美の関係の中で、明江にとってのSかM、紀代美にとってのSかM、そして女同士の性関係も、それらは行為ではなく心の置き所の問題だった。あるとき責めて心地よく、しかしあるとき責められて心地よく、あるとき同種の性器に安堵する。心のね

  • その女、危険性。(十話)

     十話 磨りガラスの夜  妻にとっての夫との性。明江にとってのそれは不満があると言えるほど冷えた夜でもなかった。営みが減ったというのも、付き合って一年、結婚から二年を経た夫婦の落ち着きであり、穏やかに確かめ合う夜とでも言えばよかったのだろう。  妻に対し

  • その女、危険性。(九話)

    九話 新たな土壌で その同じ金曜日。明江が佳衣子のマンションに乗り込んだ時刻のこと、福地紀代美はふらりとドライブに出ていた。今夜は明江がいなく陽子もまた旦那が家にいて動けない。このところマンション内で女同士の特異な関係ができていたが、それまでの紀代美は孤

  • その女、危険性。(八話)

    八話 同性上位  家にいて陽子を紀代美と共有する。オフィスでは浅里を屈服させ、間もなくそれは佳衣子をも巻き込んだ性関係に発展していく。  空狐を知って自らを囲む防御柵が消えた女の欲望は抑制するべきブレーキを失った。そんな明江にとって夫との平板な生活に魅力

  • その女、危険性。(七話)

    七話 白いM性  定刻を過ぎて人の気配が失せたオフィスは、小さいながらも整然としていた。それはまるで、その日の清掃を終えた放課後の教室を思わせる。男性の眸のない女ばかりのオフィスは多少乱れていてもいいはずなのだが、横倉浅里が許さなかった。単なる綺麗好きで

  • その女、危険性。(六話)

     六話 恥辱の密室  女にとって凍るほどの恥辱に満たされたエレベーターが三階を通過した。時刻はまだ夕刻前。休日のマンションには、見た目こそ無人でも人の活動する気配がある。明江は紀代美と眸を合わせてちょっと笑い、通過したエレベーターを追いかけて階段を駆け上

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