野球少年

 分譲マンションに住んでいる。分譲＝「永住または比較的長く住むもの」というのもあるのだろううちのマンションでは住民同士が顔をあわせると「こんにちは」「こんばん…

悪魔

21歳〜23歳までの丸2年間、悪魔のような男に夢中になっていた。    なぜ唐突にそんなことを書き始めたのかというと、お盆休みを期に10年以上ぶりに旧友と再会…

霊に取り憑かれた話 ー最終話ー

「じゃ、アンタ泊まって行きなさいネ」  （……。）  「僕近くにある自宅マンション帰って寝るからネ」     何かあったら完全に自己責任である。     これ…

霊に取り憑かれた話ー第3話ー

計五体ほどであったと思う。 二日間の除霊で、私の中に居た悪い憑きものはすべて祓って貰えた。 驚きの連続ばかりの除霊体験だったが、中でも一番驚いたことは霊にもそ…

霊に取り憑かれた話ー第2話ー

「疲れてるんです」とニノミヤちゃんの胸に飛び込みサロンパスをゲットしたのがOLさんなら。    「憑かれてるんです」とヤマちゃん除霊師の胸に飛び込みジョレイシ…

霊に取り憑かれた話ー第1話ー

東京に出たのは28歳の冬。    わたしの書いた文章で、人々が笑ったり、心を震わせたりする。そんなライターになるのだと、覚悟を決めてかばん一つで地元を飛び出し…

編集長と朝の会議

このブログの形に落ち着く前、何度かブログを立ち上げては、ああでもないこうでもないと削除していた時期がある。 当時は今以上に一切情報を匿名にして友達にも言わずで…

女の子劇場でアルバイトしてた最後の話

ある世紀末の暑い夏、梅田の繁華街にオープンした会えるアイドル型劇場「女の子劇場」は、オープン同じ年の秋半ばには跡形も無く消え失せた。  甘めに見積もっても毎月…

女の子劇場でアルバイトしてた話 〜愉快なキャスト編〜

女の子劇場がオープンして1ヶ月近く経ったが、相変わらず店がお客で賑わうことは無かった。   お客は来ないが、毎日7、8人のアルバイトはフルタイムで出勤してくる…

女の子劇場でアルバイトしてた話 〜ばあさん編〜

まさか、この75歳くらいの老夫婦がこの女の子劇場のオーナーだと言うのか。  にわかには信じ難かったが。  「やあやあ、K嬢ちゃんとサブ子ちゃんやね、ようきたよ…

女の子劇場で芸人のアルバイトしてた話〜前編〜

18歳の夏だった。  中学からの友達、K嬢に唐突に呼び出された。 何かと思い、出向けば、彼女は卓上にフロムエーを ファサッ と置き一言こう言い放った。 「サブ…