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サラリーマン、単身赴任で寺社めぐり。
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2017/01/08

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  • 【春】 京都・洛西太秦 「美像に見惚れて」①

    京福電鉄「嵐電(らんでん)」はまことによい。こぢんまりとした「路面電車」的電車であるが、四条大宮~嵐山を走る本線と、北野白梅町~嵐山を走る北野線の二経路があって、龍安寺や妙心寺、車折神社など、京都洛西の有名どころを突っ切っていくのである。本線・北野線乗り放題の「一日フリー切符」や、地下鉄と連携した「ワンデイ・チケット」などもあって、使い勝手もよく、京都洛西散策には欠かせない交通手段なのである。降り立ったのは太秦広隆寺駅。美像に会いに行くとあって、かなり気持ちは高ぶっている。駅から大通り(三条通り)を渡るとすぐに、巨大な楼門が迎えてくれた。<楼門>真言宗蜂岡山・広隆寺。超メジャー級の寺院である。創建は推古天皇十一年(六〇三)、聖徳太子建立七寺のひとつである。七寺とは一.奈良・法起寺一.奈良・法隆寺一.奈良・中宮寺...【春】京都・洛西太秦「美像に見惚れて」①

  • 【春】 奈良 「春爛漫」

    近鉄大和高田駅で下車。こんなに美しい桜並木、今まで出会ったことがない。高田の千本桜である。高田川のほとり、二.五キロにわたって続く。昭和二十三年(一九四八)、市民ボランティアが植樹したものだそうだ。続いて、近鉄郡山駅へ。郡山城跡の桜も見事。本丸跡内にある柳澤神社にて。今年もいよいよ春を迎えた。素敵な寺社、仏像との出会いが楽しみである。【春】奈良「春爛漫」完【春】奈良「春爛漫」

  • 【春】 奈良・佐保路 「光明皇后とともに」⑦完

    さて、いよいよ寺内探訪へと移る。まずは、中門から右手に見える本堂からだ。<本堂>本尊は〔十一面観音立像〕(鎌倉・重文)である。普段は、白く透けた幕の合間から、のぞき観ることができるのであるが、特別開帳中は、この幕が取り払われ、しっかり全貌を拝むことができる。像高は九十四センチ。光明皇后が自ら刻んだ像をもとにして、慶派の仏師が造り上げたものとされる。檜材に金泥を施した像体、放射状の光背、頭部の宝冠、首飾り等、装飾類も実にゴージャスだ。また、細く切った金箔を、筆や接着剤を用いて貼り付けた文様、「切金」で表現した衣部分の彩色は、まことに細やかで、しかも、造像当時の鮮やかさを残す。昭和二十八年(一九五三)まで、この像は秘仏として門外不出、保存状態が極めてよかったため、このような良好状態を保っているそうな。観れば観るほど...【春】奈良・佐保路「光明皇后とともに」⑦完

  • 【春】 奈良・佐保路 「光明皇后とともに」⑥

    コンパクトな境内である。中門から正面に西金堂、右手に本堂が配置されている。かつては、手前側に東金堂があったらしいが、廃仏毀釈を受け、消失してしまったらしい。<西金堂><本堂>話が脇にそれてしまうが、ここで「廃仏毀釈」について触れておきたい。古来、日本においては、神々が尊ばれていた。縄文時代からの自然崇拝、あるいは精霊信仰から発したもの、あるいは、天皇を中心とした貴族を祀るものであり、人々の生活文化に深く浸透してきたのである。そんな中、六世紀に入ると、大陸から「外来の」思想である仏教が伝来し、浸透していく。その当初、有力豪族の代表格、仏教導入派の蘇我氏と、神道崇拝派の物部氏の対立が起こり、血を見る戦いと発展することとなるのであるが、蘇我氏が勝利し、仏教が一気に普及し始める。ところが、その後、凄いことに、神と仏は、...【春】奈良・佐保路「光明皇后とともに」⑥

  • 【春】 奈良・佐保路 「光明皇后とともに」⑤

    法華寺を訪れたならば、必ず「セット」で行くべき寺がある。真言律宗・海龍王寺(かいりゅうおうじ)だ。法華寺の北東、歩いて五分ほどのところに所在する。もとは、飛鳥の頃より、この地に毘沙門天を祀る寺が所在していたとされるが、天平三年(七三一)、光明皇后の発願によって、堂宇が整えられ、新たな寺、すなわち、海龍王寺としての歩みを始めた。ちなみに、寺号は、光明皇后の夫、聖武天皇によって名付けられたものだ。交通量も多い公道に面して、小さな佇まいの山門(表門)があった。うっかりしていると、通り過ぎてしまいかねない。門を潜ると静寂な参道、草木が鬱蒼と茂る砂利道だ。また、その両脇には「築地塀」と言われる、泥土を固めた土壁が走る。この塀、室町時代のものらしいが、あまり手直しもしていない無造作感は、たまらなく鄙びた空気を醸し出し、これ...【春】奈良・佐保路「光明皇后とともに」⑤

  • 【春】 奈良・佐保路 「光明皇后とともに」④

    本堂をあとにし、境内の散策に移る。まずは、横笛堂。鎌倉時代の建屋、法華寺で最も古いものである。平重盛に仕えた斎藤時頼と恋に墜ちながらも、彼が出家してしまったがゆえに想いを遂げることができず、自らも出家して法華寺に入った横笛という女性が過ごした場所とされる(「平家物語」に出てくるお話)。切ない恋の物語、相手の気持ちも考えないで相手につきまとい、ストーカー犯罪に到ってしまう者たちに聞かせてやりたい…。<横笛堂>次に、浴室(からふろ)(江戸・重要有形民俗文化財)。蒸気導入式の風呂で、光明皇后が、千人の病人に沐浴を施し救済したとされる。先述のとおり、光明皇后は社会福祉事業にも力を入れた人物であるが、その遺跡であり、当時の彼女の「高邁な思い」に、思いを馳せたくなる。<浴室>隣には、光月亭(県指定文化財)。奈良県月ヶ瀬村の...【春】奈良・佐保路「光明皇后とともに」④

  • 【春】 奈良・佐保路 「光明皇后とともに」③

    法華寺の創建は、天平十七年(七四五)。聖武天皇が天平十三年(七四一)に発した「国分寺・国分尼寺建立の詔」(これも、光明皇后が働きかけたものとされるが…)により、全国に国分寺・国分尼寺が建立されていくのであるが、国分尼寺の総本山とされたものである(ちなみに、国分寺の総本山は東大寺)。拝観の出入口となるのは、赤門と呼ばれる小さな門。そして、この赤門の先に、正式な門、南大門(桃山・重文)が立つ。切妻造本瓦葺の四脚門で、豊臣秀頼と淀君の手により、本堂とともに再建されたものである。そこには「総国分尼寺法華滅罪之寺」の寺標が輝いている。光明皇后、一体何を「滅罪」したかったのだろうか。<赤門><南大門>境内に足を踏み入れる。左手に鐘楼堂(桃山・重文)を見ながら、歩みを進めると、右手に本堂(桃山・重文)が姿を現す。寄棟造、本瓦...【春】奈良・佐保路「光明皇后とともに」③

  • 【春】 奈良・佐保路 「光明皇后とともに」②

    さて、少し歴史をひも解くところから、入ってみたい。平城京遷都から十七年が経った神亀四年(七二七)、時の聖武天皇と、夫人の光明子(こうみょうし)の間に基王(もといおう)が誕生した。この基王、皇太子となるわけであるが、生後間もなく、亡くなってしまう。一方でこの年、別の夫人であった県犬養広刀自(あがたいぬかいのひろとじ)が、安積親王(あさかしんのう)を出産する。放っておくと、安積親王が皇太子となることが必至であるが、この状況下、動き始めたのが、日本史の中で燦然と輝く有力者、藤原氏だ。なぜなら光明子は、藤原不比等(大化の改新の立役者、中臣鎌足の次男)の娘だったからである。不比等はこのとき、すでに亡くなっていたものの、息子の藤原四兄弟(武智麻呂、房前、宇合、麻呂)が巻き返しを図ろうとする(光明子にとっては、この四人、異母...【春】奈良・佐保路「光明皇后とともに」②

  • 【春】 奈良・佐保路 「光明皇后とともに」①

    週の初め、季節は冬に逆戻り、脱ぎ捨てたはずのコートを再び着ることとなったのだが、今日、この週末の土曜日は、気温も上昇、まことに気持ちのよい青空となった。(桜も一気に開花に向かうのか…)名所と知られる「佐保川の桜」も、つぼみが一気に「はじけそう」だ。<別日:満開を迎えた佐保川の桜、若草山を望む>数日後に弊社も入社式を迎える。当然ながら、わたしが入社するわけではなく、わたしは入社式、セレモニーを運営する側だ。この季節が来ると、いつも思う。(入社式って誰のため、何のためにやるんだろう…)「入社式は、新入社員の皆さんが、初めて自分を表現する場だ!」新入社員を前にして、毎年、決まり文句を言う。だが、一、会社の序列を、身をもって体験させること一、会社の指示通り、動くことのできるよう「洗脳」すること一、これらに順応できない人...【春】奈良・佐保路「光明皇后とともに」①

  • 【冬】 京都・東山 「混沌の歴史に思いを馳せ」

    大阪から京都に電車で向かうにあたっては、大きく三つのルートがある。JR線で大阪・新大阪から京都や山科に向かうルート、阪急線で大阪梅田から嵐山や烏丸に向かうルート、そしてもう一つは、京阪線で大阪京橋から三条や出町柳に向かうルートである。わたしのお気に入りは京阪。JR線よりも安いし、特急(別料金不要)だとシートもゴージャス、また、ほぼ確実に座って行くことが可能だからである。今日も京阪三条駅まで行き、それからバスに乗り込んで、銀閣寺道まで移動である。朝八時二十分、開門前に並ぶ。今日の訪問地は京都観光のメジャーどころにつき、団体客で立て込む前に拝観を済ませたい。世界文化遺産、臨済宗東山・慈照寺、いわゆる銀閣寺である。ここは室町幕府八代将軍、足利義政によって造営された山荘東山殿を起源とする寺であるが、義政といえば、自身の...【冬】京都・東山「混沌の歴史に思いを馳せ」

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