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Everyday Magic−筆に想いを https://koboaoineko.hatenablog.com/

心に響く言葉や詩歌などを、書(筆文字)でつづります。また、身近な癒しの空間へご提供しています。

shoyo
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2016/09/07

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  • 「楽喜」(金の丸窓色紙)

    // 2023年のお正月。 新年おめでとうございます。 最近、居間の片隅の色紙額の入れ替えを よくするようになって、お正月に入れた もしかしてこの一枚載せてなかったかも、と(笑) 「楽喜」(丸窓金色紙) 何て読むんだろうか(笑) 左から「ラッキ(ー)」 右から「(お)きらく」 とか…ね。 要は楽しさと喜び。 こちらのブログは 丸一年以上? かなりお久しぶりの更新。 しかも以前の一枚なので 今年は筆を持って 新たに書くことあるかな? あ、そういえば 昨年は頼まれて タイトルというか 屋号みたいなものは書いたっけ。 その人も今年に入ってそれを 裏打ちして使うらしい。 相変わらず暢気ですが(笑) 皆…

  • 「山ふところの夕の空 なのはな色に澄みました」まどみちおさんの詩

    // (模様入りはがき) 山ふところの夕の空 なのはな色に澄みました まどみちお詩 菜の花色を想起させる 黄色の紙を敷いています。 こちらに 工房“青い猫”時代のはがき書は、 概ね載せたつもりでしたが この一枚が残っていたみたいで あらためて載せます。 (ダブっていたらすみません) まどみちおさんの全詩集の 改訂版が出ていました。 まどさんの哲学というか想いが よくまとまっている文庫本で おすすめなのが下記の一冊です。 koboaoineko.hatenablog.com クリックお願いいたします! 人気ブログランキング にほんブログ村 ありがとうございます!

  • 『蓮と鶏』金子みすゞさんの詩より/「立春大吉」2種

    // 立春ですね~。 2020年も本格的に 新年の始まり。 「立春大吉」 (半紙1/4程度) 書き文字は揺れがありますが 端正な印字を見ると 上から下へ各文字が 左右対称の 招福、厄除けの言葉ですね。 今日はまた以前のものなんですが 金子みすゞさんの詩をご紹介します。 「蓮と鶏」 金子みすゞ詩 大判はがき 泥のなかから 蓮が咲く。 それをするのは 蓮じゃない 卵のなかから 鶏が出る。 それをするのは 鶏じゃない。 それに私は 気がついた。 それも私の せいじゃない。 「蓮と鶏」 金子みすゞ 宇宙の中、地球上で今 生かされている私たち。 また 以前載せた みすゞさんの「不思議」という詩に 内容の…

  • 新元号「令和」/漢字の語源からー神意(自分自身)に従い和していく…

    // 4月に入り、新元号「令和」が 発表されましたね。 平成最後の月で、5月から新元号と なります。 個人的には普段、西暦を使っているので 元号は文化のひとつみたいなんですが…。 新元号は、出典が万葉集ということで 国書からということが強調されていました。 「初春の令月、気淑しく風和らぎ、 梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す」 もっとも、当時は既に 漢(中国)の文化との関わりが深く 元に後漢の古詩もあったとも言われています。 「仲春令月、時和気清(帰田賦)」 「令和」 甲骨文字より 和紙はがき さていずれにしても、漢字なので その語源に興味を抱いてしまう私は(笑) 例によって、白川静氏の …

  • “草をむしる” 八木重吉さんの詩-無心ということ

    // 「草をむしる」八木重吉/詩 (半紙) 草をむしれば あたりが かるくなってくる わたしが 草をむしっているだけになってくる 草むしりといえば 主に夏なのでしょうが 庭などがあれば季節を問わず 必要な作業でもあります。 何でもそうですが ただひたすら 単純な作業を続けていると 何も考えずにそのまま そこに没頭している自分がいます。 三昧という言葉もありますが 動的な瞑想ともいえるかも しれません。 意気込んで何かをしようと思うと いろいろ余計なことが気になることも 少なくありませんから 日常の中で一心不乱に何かをするのは その動作と一体になって 妙に清々しかったります。 年末なら掃除もそう…

  • “孤独な鳥の条件”サン・フォン・デ・ラ・クルス-カスタネダの『未知の次元』冒頭の詩

    // “孤独な鳥の条件は五つある” (金雲ぼかし色紙) 孤独な鳥の条件は五つある 第一に孤独な鳥は最も高いところを飛ぶ 第二に孤独な鳥は同伴者にわずらわされない その同類にさえもわずらわされない 第三に孤独な鳥は嘴(くちばし)を空に向ける 第四に孤独な鳥ははっきりとした色を持たない 第五に孤独な鳥は非常にやさしくうたう サン・フォン・デ・ラ・クルス 〈光と愛のことば〉 サン・フォン・デ・ラ・クルスは 16世紀スペインの思想家、神秘主義の詩人だといいます。 私がこの詩を知ったのは 呪術師ドン・ファンとの対話として 知られるカルロス・カスタネダの 『未知の次元』(講談社学術文庫)の 扉に掲げられて…

  • 「温故知新」古きをたずねて新しきを知る-現代こそ必要とされる知恵

    // 最近、そういえば いろいろな場面で想起される 言葉のひとつです。 「温故知新」 (大判はがき15×20㎝) 論語にある言葉ですね。 「子曰く、故きを温めて、 新しきを知れば、以って師と為るべし」 古きをたずねて新しきを知る つまり、 昔のことを尋ね求めて、 そこから新しい知識や見解をひらくこと。 もとは孔子が、師となる人物の心得として、 先人の思想や学問を修めるように説いたものでした。 日々、物事がどんどん変化し、 新しいものも次々と現われる、かに 思われる時代ですが、 人口知能にしろ、新しい開発のもとで 必要とされているのは ひらめきと共に 実はかつての膨大なデータや知識の中にある ヒ…

  • 「一期一会」そして「独座観念」-出会いを尊び味わう心

    // 「一期一会」(いちごいちえ) はがき 一期というのは、仏教の言葉で一生を意味するそうです。 そして「一期一会」とは この度の茶会においての出会いは、 またくり返すことのない一度限りのものと心得て、 主客とも誠意を尽くすべしという主旨の言葉として 知られています。 引いては、人生の出会い全般、 そして日常を共にする身近な集いであっても その時々がまたとはない貴重な時間であることを 思い起こしてくれます。 元々は、茶道における千利休の言葉ともされ、 弟子の『山上宗二記』の中にその主旨が見られようです。 そして今日広く知られる 「一期一会」という言葉が示されたのは、 江戸時代の大老、井伊直弼の…

  • 「随流去」-流れに随っていく

    // 月日の経つのは早いものですね。 と書いて、ふと思いました。 時間の感覚は人によって違うな… 一月も(既に)半ば、それともまだ半ば 皆様はどちらでしょうか。 「随流去」ずいりゅうこ (水色ぼかし手漉きはがき) さてその昔、山に入って道に迷った僧が 大梅禅師の庵に至って尋ねました。 「山にいらしてどのくらいになるのですか?」 「只、周りの山が青くなったり、 紅葉したりを見ていて三十余年」(祖堂集) その後、 山から抜け出るのにはどちらへ行ったらいいのか 訊ねた僧に 禅師が応えた言葉が「随流去」でした。 「(川の)流れに随っていきなさい」 水は高きより低きに向かって流れる その川の流れに沿って…

  • 七夕に和歌を書きたくなった頃-たなばたのとわたる舟の梶の葉に…

    // (水玉はがき) たなばたのとわたる舟の梶の葉にいく秋書きつ露の玉づさ (俊成)【通釈】七夕の天の川の川門を渡る舟の梶――その梶の葉に、 秋が来るたび何度書いたことだろう、 葉に置いた露のように果敢ない願い文(ぶみ)を。(藤原俊成 千人万首より)新古今集にある歌だそうですが、 和歌や俳句などもしみじみくるこの頃。ふうちゃん(先代父猫)を先月見送ってから、 少々感傷的?よくいえば情緒的になっている わたくしでしょうか。学生時代に、中桐雅夫先生に接する機会がありました。 詩人として著名でいらしたのですが、 とても腰の低いもの静かな方でした。その中桐先生の詩集『会社の人事―中桐雅夫詩集』に 「や…

  • 詩心をひきだす-「風に言葉」高田敏子さんの詩

    // 今年も、いつのまにか半年にもなろうと、 今日は夏至。 更新が遅くなり、 梅雨の時期になりましたが、 今回の詩は、 爽やかな雰囲気もあります。 「風に言葉」 高田敏子詩 (色紙) 馬は 優しい目をあげ 耳を澄ます 太陽の光はきらめき ポプラの枝先はゆれて 風が渡る 風に言葉 光に言葉 木々の葉に言葉 私たちにはわからない動物たちだけに 聞える声が あ あるのだ きっと! 高田敏子さんの詩です。 いくつか詩集も読みましたが、 詩について書かれた本も素適です。 詩の世界 (ポプラ・ノンフィクションBOOKS) 作者: 高田敏子 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 1996/04 メディア:…

  • 「えにしだの黄色は雨もさまし得ず」-高浜虚子の句

    // 風薫る五月。 それにしても、雨が降ると肌寒かったりもして もう、この季節だから暑いとか寒いじゃなくて、 その日その日の気温という感じでしょうか。 着るものもね…。 (はがき) えにしだの黄色は雨もさまし得ず 高浜虚子 雀が並ぶ様とするのか“金雀児”や“金雀枝”とも書く 「エニシダ」。 春から梅雨の頃にかけて、 とにかく目にも鮮やかな黄色が美しい そのまばゆいばかりの花の勢いがよく伝わってくる 高浜虚子の句。 樹が育つと枝垂れるように花がつく見事さにも うたれます。 雨にも陰ることない明るさ、強さ…金色の如く輝く。 西洋では魔女のほうきは、 エニシダの枝を使ったという言い伝えも あるそうで…

  • 「どうしていつも」-まどみちおさんの詩より

    // 早いもので 今年もゴールデンウィークに入り、 5月になろうとしていますね。 「どうしていつも」(色紙作品) 太陽 月 星 そして 雨 風 虹 やまびこ ああ 一ばん ふるいものばかりが どうして いつも こんなに 一ばん あたらしいのだろう まどみちお/詩 どうして いつも まどさんの詩は こんなに あたらしい 驚きに満ちているのだろうというところかな…(笑) koboaoineko.hatenablog.com 目下、他のブログの整理(削除・統合)に勤しんでいます。 こちらの記事が100記事ほどになったところでしたね。 はてなで、このブログを始めた時は、 他のブログまで移行するとは考え…

  • 「萬物生光輝」-万物、光輝を生ず

    // 4月の始まりは、まるで冬のようでしたが 今日は晴れて、日差しも戻り、 この後、日に日に 春らしくなってくるようですね。 「萬物生光輝」 はがき 読みは、 ばんぶつこうきをしょうず 出典は、古楽府(六朝以前の古詩) 「長歌行」にあるようです。 陽春布徳澤 萬物生光輝 前の句の意は、 春の陽気は恵み(徳澤)を与えてくれる。 春の訪れとともに あらゆるものが生き生きとすることを 表わしています。 また、文字通り、すべてのものが輝く、 もしくは、悟りによって、輝きを知るという禅語の 意味でも、好まれている句です。 ところで、写真ではうまく撮れませんでしたが はがきの色は、鬱金色で、金の散らしも入…

  • ちいさなことり-まどみちおさんの詩より

    // 3月も終盤だが、 とても暖かい日というのがなくて、 今日もここら辺は冷たい雨となっている。 その後は、いよいよ春らしくなってくるのかな。 「ちいさなことり」 まどみちお (絵柄入りはがき) まどみちおさんの詩です。 ちいさな ことりが よんだので おおきな はるが でてきた ちいさな ちょうちょが あそぶので おおきな はるが わらった 今から、7年ちょっと前になるが 工房を立ち上げた頃 書いた懐かしい一枚。 いいなと思ったまどさんの詩を ふっとはがきに書いて ぽっと自然に出来上がった。 すぐに縁あってこの小品を、ちょうど今頃の季節 お友達のお誕生日に贈りたいという友人がいらして 思わず…

  • 「花開蝶自来」(色紙)ー花開けば、蝶自ら来たる

    // 今年も、早いもので、 今日は、春分の日ですね。 時節では、本格的な 新しい始まりとされています。 季節もエネルギーも新たな流れで 大きく動き出します。 「花開蝶自来」 禅語 (色紙) 花開けば、蝶自ら来たる 意図することもなく、自然の営みでは 花が咲けば、そこに蝶が訪れる。 人も、招かずとも、花(徳)あれば 集まって来るといった意味も。 以前、はがきに書いた同語句の記事でも述べています。 koboaoineko.hatenablog.com 私たちは、何かと解釈をしたがりますが、 意味はその時々で、 いかようにも広がり、受けとれるものだと思います。 只、純粋に自分らしくあれば、やがて、そ…

  • 山村暮鳥の詩『光』より

    // 春を前に、逡巡するような寒の戻り。 冷たい雨、明日は雪交じりの予報も出ているが ちょっと季節をフライングして 春の日差しが強く感じられる暮鳥の詩から。 『光』 山村暮鳥 (はがき) かみのけにぞつくり麦穂滴る額からだ青空ひとみにひばりの巣を発見け 山村暮鳥(1884-1924)は、結核で急逝したが、 萩原朔太郎や室生犀星らと共に、 日本の近代詩の根幹をなす活躍をした詩人。 こちらは、詩集『聖三稜玻璃』にある「光」という詩。 ふりそそぐ陽の光のもと、 肉感的な躍動感を伴って伝わってくる、 根源的な生命力のような強さ…。 後年、暮鳥は罹病して牧師職を離れ、文筆家に専心。 より自然で簡素、思索…

  • ハミングバード-「まわる輪の」エミリー・ディキンソンの詩

    // 日差しがあるとちょっと暖かだけれど、 やはりまだ寒い。特に朝晩は冷え込む。 花咲き乱れ、軽やかに過ごせる季節も、 遠くないはずで、待ち遠しいこの頃です。 「まわる輪の」E・ディキンスン 半紙1/2 まわる輪の 消える軌道 エメラルド色の反響 コチニール色の突進 と 茂みの花はみんな 転げおちた頭を上げる 遠いチュニスからの便りでも 楽々とこなす朝の飛行 A Route of Evanescence With a revolving Wheel - A Resonance of Emerald - A Rush of Cochinial - And every Blossom on the…

  • 「空と海」-金子みすゞさんの詩

    // ようやく暖かな晴天となりました。 今日は、暦(二十四節気)でも 虫たちも這い出すという啓蟄ですね。 「空と海」 金子みすゞ (はがき) 春の空はひかる、 絹のよにひかる、 なんでなんでひかる。 なかのお星が 透くからよ。 春の海はひかる、 貝のよにひかる、 なんでなんでひかる。 なかに真珠が あるからよ。 こちらでも度々取り上げております 金子みすゞさんの詩です。 水色ぼかしの和紙のはがきに 書いています。 これを額装なり、単純なフレームに入れる時に 無地のマットだけでなく、柄や色のある紙も ものによっては、映えたり、 イメージが深まるというか、効果的になるんだなぁと あらためて気づいた…

  • 「祥雲」-めでたい雲

    // 3月になりましたね。 風がまだ寒いですが、 日差しは春めいてきている。 「祥雲」 はがき めでたい(吉兆の)雲。瑞雲に同じ。 「祥」の字は"めでたい"しるしの意。 墨場必携の出典には、米芾(北宋の書家) 吉兆ということで、招福・吉語。 新春の時期や、新しいスタートを祝福する語でもある。 安定感のある書体は、隷書体です。 明るく軽やかであたたかな…そうした雰囲気が 届きますように、と青墨で、 バラ色ならぬ桃色のぼかしの入った和紙のはがきに 書きました。 卒業、新しい季節の始まりへの 今日の一枚です。 今日もご覧いただき、ありがとうございました。 クリック↓よろしくお願いいたします! 人気ブ…

  • 「新生」-新たに生まれかわる

    // また寒くなったりしながらも 土の中から、緑の小さな芽が そこかしこに、顔をのぞかせている。 明日は、新月。日食だそうですね。 私たちも、毎日新たなスタートを 続けているともいえるかも。 『新生』 (はがき) 古代の篆書体(金文)による。 位牌を作る木を神意によって選び、新しく切り出すことが 「あたらしい、はじめ」の意味になる「新」 「生」は草が生え出る形。生長することから、人が「うまれ、 そだつ、いきる、いのち」の意味となったという (白川静『常用字解』より) 常に自然の中では新たな始まりがあり、 また私たちの小さくとも 新たな決意(芽生え)といったものを大切にしたい。 そのような想いも…

  • 一字書『華』-今日の一枚

    // 今日の一枚です。 「華」 はがき(和紙ぼかし) 「額入りサイズ:30.5×25.5㎝」 花びらが美しく咲き乱れている形の象形。 咲き乱れている花の形であるから、 「はな、はなやか」の意味となる。 (白川静『常用字解』より) 咲きほころぶ花の様子からきている “華”の 篆書体。 やわらかく明るく楽しい雰囲気を 青墨を使って ピンク色のぼかしの和紙はがきに 表わしました。 季節の変わり目は、天候が安定しませんが、 やわらかな日差しのなか、 花々が咲き乱れる春も近づいてきました。 まさに、華やいだ季節である 春の到来を想いつつ、 今日の一枚でした。 今日もご覧いただき、ありがとうございました。…

  • 「まぶしいはるが」二題-まどみちおさんの詩

    // 春並みに、気温が高いようですが すごい風ですね。 春一番になるのか…な 二月も半ば過ぎると、 こういう日も出てきますね。 「まぶしいはるが」 まどみちお 大判はがき きのめが おきる もうすぐ おきる みている ゆめが まぶしい はるが もう くるからよ ちょうちょを つれて ゆきのやま こえて ひとりで ひとりで もう くるからよ こちらでも、おなじみの まどみちおさんの詩です。 説明いらないですね(笑) 先に、大判はがき(二層紙)を上げましたが、 この詩を最初に書いた時は、 和紙の柄入り便せんでした。 柔らかな風合いの紙です。 ちなみに、二層紙というのは、重単宣、つまり紙が二重なので…

  • 「見えないもの」-金子みすゞさんの詩より

    // 今日も晴れ、 風がないので、穏やかな日和になりそう。 寒さの中に、少しずつ春の兆しも 感じ始めています。 「見えないもの」 金子みすゞ (色紙) ねんねした間になにがある。 うすももいろの花びらが、 お床の上に降り積り、 お目々さませば、ふと消える。 誰もみたものないけれど、 誰がうそだといいましょう。 まばたきするまに何がある。 白い天馬が翅のべて、 白羽の矢よりもまだ早く、 青いお空をすぎてゆく。 誰もみたものないけれど、 誰がうそだといえましょう。 「見えないもの」 金子みすゞ詩 金子みすゞさんの詩です。 金子みすゞ童謡集 (ハルキ文庫) 作者: 金子みすゞ 出版社/メーカー: 角…

  • 「和楽」-日本のこころは調和

    // 昨日は冷たい雨でしたが、今日は晴れ。 風も強く、まだまだ寒いですね。 それでも、二月も10日。 明日は、満月(月食)ですが、 春が待ち遠しいだけでなく、 また時の流れも早いように感じます。 「和楽」 はがき 「和楽」(わがく)と読めば、邦楽の意味もありますが (わらく)には、なごやかに楽しむ、の意があります。 「和」という字は、誓約して講話するということから、 平和な状態に戻す、つまり「やわらぐ、なごむ」となります。 (白川静「常用字解」より) ところで、日本人なら、和の楽しみといった場合、 和風の味わいと感じて、いろいろ思いつくでしょう。しかし、感覚的にはとらえられても、 では、日本的…

  • エミール・クーエ(自己暗示法の祖)の万能処方-『暗示で心と体を癒しなさい!』

    // 春先になってきたからか、 風が強い日も多いです。 さて、人は知らずして、 常にセルフトークをしているものですが、 使っている言葉は、これまた思いのほか 自分自身に影響を与えているといいます。 意識していい言葉を言い聞かせると それも作用するということで 自己暗示というものがありますね。 「私は毎日あらゆる面で…」エミール・クーエ(はがき) 善きにつけ悪しきにつけ、どんな思いも具体化します。物質化し現実化するのです。自分が自分を作り出すのであり、境遇が作り出すのではありません どんな病に対しても『私は毎日すべての面でよくなっている』という一般的で漠然とした文句を私が使っているのを不思議に思…

  • 歩き始めたみいちゃんー童謡「春よ来い」

    // 立春ですね。 旧暦の新年でもあります。 節分も過ぎ、暦では春の訪れを感じ始めますね。 とはいえ、季節はまだ寒さ厳しい時期だったり するのですが…。 「春よ来い」 相馬御風(色紙) 春よ来い 早く来い あるきはじめた みいちゃんが 赤い鼻緒の じょじょはいて おんもへ出たいと 待っている 春よ来い 早く来い おうちのまえの 桃の木のつぼみも みんなふくらんで はよ咲きたいと 待っている 作詞者の相馬御風(1883-1950)は、新潟は糸魚川の詩人で みいちゃんは長女がモデルといわれています。 弘田龍太朗の曲。 この季節に想い浮かぶ童謡です。 言わずとしれた童謡「春よ来い」ですが 作者の相馬…

  • あらためて自己紹介

    // このブログを始めて、5カ月ほどになりますが、 旧暦の新年に あらためての自己紹介を、 というか書歴など…。 (記事の合間にひっそりと・笑) ニックネームの shoyo(章燿)というのは、 書の雅号です。 7歳の時に、膝の手術をして、 ちょっと足が不自由なのに、 外でとんだりはねたり?していた私に 「この子は、習字をやったら伸びる」と 両親は、町の書道教室に通わせてくれました。 (小学4年生の頃から中学生の間までの5年間) その後、大学時代に部活動で、 書の大家に出会ったのがきっかけで、 社会人になってから、本格的に師事して 始めました。 古典を通して研鑽するようになり、 師範をとり、雅号…

  • ジェイムズ・カーカップ-「詩人」という詩

    // 晴れて風がないと、暖かい気もしますが やはり寒さ戻ったかな~。 明日から2月。すると 暦では、立春もすぐそこで かえって待ち遠しい春。 「詩人」 ジェイムズ・カーカップ 詩人はいつも働いてばかり ただ一刻(とき)の休みもない 何もしないように見えるときが 実はいちばん忙しく たいていは書かれずじまい喋れずじまいの言葉を 紙に書きなぐることなんざ 仕事の内にも入らない なぜって 詩人が舌を与えなくてはならぬのは どちらかといえば いわぬが花 言葉に語れぬ想いなのだ もしも巧みと偶然のたまもので 語れぬおもいが言葉になったとしたら それは呼吸のように自然で しかも 霊感にみちているに違いない…

  • 「遊雲驚龍」-能書のたとえ

    // 一月もあと少しですが、 明日は、今年に入っての新月。 こちらは、晴れていますが、 強い風が吹き荒れています。 「遊雲驚龍」 晋書より はがき 元の字は「游雲驚龍」とのこと。 書の題材が載っている墨場必携(上・下)で、 浮びただよう雲とおどろいて動く竜。能書の形容、 とあります。 出典は、唐代の晋書(歴史書)とされています。 能書家といえば、日本では空海、中国では王羲之。 唐の太宗皇帝は、書聖といわれた王羲之に傾倒し、 王羲之の名(筆)品を、共に埋葬するよう命じたくらいでした。 蛇足ながら、 おかげで、書をやる人は、その王羲之の真筆を拝めず、拓本や 他の方の臨書で勉強することになるわけなん…

  • 幼な子の喜びと悲しみ-ウィリアム・ブレイク 「無垢と経験の歌」より

    // こちらは晴れていますが、 風があると、寒いです。 1月も、もう一週ほどで、2月の暦がちらつくと 春の兆しを探したくなりますね。 「喜び」という名の幼な子 ウィリアム・ブレイク (半紙) 「喜び」という名の幼な子 ぼくには名前がないんだ まだ生まれて二日しかたっていないから。 おまえは何て呼んでほしいの? ぼくは幸せだよ 喜びがぼくの名前だよ。 すてきな喜びがおまえの上に訪れますように! かわいい喜び! 生まれて二日しかたっていないすてきな喜び、 すてきな喜びと呼んであげよう。 おまえは笑い、 そのあいだに私は歌をうたう、 すてきな喜びがおまえの上に訪れますように! (松島正一訳) Inf…

  • 楽只ー楽しむこと 『詩経』より

    // 今日は、だんだん晴れてきました。 明日は、大寒。 文字を見るだけで寒そうです(笑) 冬真っただ中ですね。 「楽只」 詩経より (はがき) 楽只(らくし)とは、楽しむこと。 出典は、中国の古典(詩集)である詩経。 中に、「楽只君子」(楽しきかな君子)という語が みうけられる。 詩経は、大きく「風」「雅」「頌」の三つに分かれ、 その中の「雅」小雅にある一節にもあります。 楽只君子、邦家之光、楽只君子、万寿無彊 楽しむ君子は、国家の光であり、 限りなく万寿を得て栄えるだろう。 ちなみに「風雅」という言葉は、 この詩経を代表する「風」「雅」から、 詩歌、そうした芸術的なものをあらわすようになった…

  • 冬来たりなば春遠からじ-「西風に寄せる歌」より

    // 大寒に向かう週ですが、今季は 週末から、大寒波の襲来で、 大荒れの地域も少なくありません。 大雪が早くおさまりますように。 厳寒の時期を迎えて、より春の到来が待たれます。 「冬来たりなば…」 英詩より (はがき) 「冬来たりなば 春遠からじ」 この語句は、 寒さ厳しい冬が来たならば、暖かな春の訪れも そう遠くはない、ということから、 たとえ、つらい状況にあっても、耐え忍んでいれば、 やがて、幸せなときもめぐってくる、という意味で 使われます。 ところで、この言葉、その調子から、 出典が、漢詩か古典のようにも思えますが、 英詩でした。 イギリスの詩人、パーシー・ビシー・シェリー (Perc…

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