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2016/08/13

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  • キングダムに見る法の概念と現代憲法

    日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。 『日本国憲法前文』_______________________________________ 一年半振りの更新である。 いろんな漫画を数多く読むというよりは、特定の漫画ばかり何度も読んでしまう癖というか習性があるようで、原泰久の『キングダム』は何度も読んでいる。 その前に、そんなに多くないであろう「『キングダム』ってなんやねん。」という人のために解説すると 古代中国の春秋戦国時代末期における、戦国七雄の戦争を背景とした作品。中国史上初めて天下統一を果たした始皇帝と、それを支えた武将李信が主人公。 という漫…

  • 教育を投資として見た場合 - 学力の経済学

    答えは明らかにイエスなのだ。フランク・ロイド・ライトが最高の仕事をしたのは70の時だ。アルフレッド・ヒッチコックが軌道に乗り始めたのは60近くになってからだ。ベートーベンが第九を作ったのは? 50代だ。『天才になるのに遅すぎるということはない』 / Kathy Sierra _______________________________________ 子どもをなにか習い事に通わせたほうが良いのかと逡巡していたとき、たまたま見た体操教室のチラシのなかで非認知能力のことを取り上げていて、どこかで聞いたことがあるな、と思ったら随分前に読んだ『学力の経済学』に出てきていた言葉だった。 【ドキュメント…

  • 愛なき森で叫べ - The Forest of Love

    月光の白き林で 木の根掘れば蝉の蛹のいくつも出てきしああ それはあなたを思い過ぎて変り果てた私の姿月光の凍てつく森で 樹液すする私は虫の女 『蛹化の女』 / 戸川純 _______________________________________ Netflixオリジナルということで、見よう見ようと中途半端にしていた『愛なき森で叫べ』。 『愛なき森で叫べ』ティーザー予告編 - Netflix ふと先日、頭のなかでなにかメロディが流れていて、「ああ、これは『紙の月』で流れていた讃美歌のなにかだな」と思って帰って調べてみても全然ぴんとくるものがない。 どうしたものかとyoutubeやNetflixの…

  • アメリカ大統領制の現在

    「民主主義は過大評価されている」 『House of Cards』 / David Fincher_______________________________________ 数ヶ月前からNetflixでだらだらと『ハウス・オブ・カード』を観ていて、アメリカの大統領制について理解をしながら観たほうが面白いだろうと思い適当な本を探してようやく見つけた1冊。少し古いけどまぁ仕方がない。 アメリカ大統領制の現在 権限の弱さをどう乗り越えるか (NHKブックス) 作者: 待鳥聡史 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2016/09/21 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ…

  • 紙の月

    正しいことであれば、その気持ちが純粋であれば何をしてもいいということにはなりません。わかりますか? 『1Q84』 / 村上春樹_______________________________________ Netflixやアマゾンプライムをせっかく契約しているのだから何か観なくては、観るだけ観て早く解約しよう。と強迫観念に追われながら幾星霜、だらだらと毎日過ごしてしまっている中で観た一作、『紙の月』。 『紙の月』予告編 2014年公開で、これまでに数々の映画賞を受賞。(30冠らしい、何冠まであるんだろ ) 作品を観て思ったことを書くので多分にネタバレになると思うけれど、ネタバレ注意とか書いたと…

  • 9月6日から札幌で起こったこと

    人の真心や優しさがはっきり見えたらありがたくてありがたくて壊れちゃうよだからそれをお金に置き換えて 見なかったことにするんだこの世界は本当はやさしいんだよ 『リップヴァンウィンクルの花嫁』 / 岩井俊二_______________________________________ 北海道というのは台風は来ないし、地震もそんなに多くない、大雨洪水もそんなにないし、災害とは無縁だなあ、確かに雪は大変で『試される大地』というキャッチコピーはあながち間違いではないけれど、でも言うほど過酷な土地ではないよね。 と道民が思っていたところ(※個人的な意見です)、台風の翌日地震アンド大規模停電のコンボである。…

  • 文部省の研究~啓蒙主義と儒教主義の対立~

    日本の教育はこのあと、啓蒙主義や儒教主義や国家主義など、さまざまなイデオロギーに振り回されることになる。文部省の設置は、今日まで延々と続く、長く険しい「理想の日本人像」探求のはじまりでもあった。 『文部省の研究 「理想の日本人像」を求めた百五十年』 / 辻田 真佐憲_______________________________________ 昨今話題に事欠かない文科省、その前身である文部省の設立背景と目指していたものとはなんだったのか、ということを解説している。意外と面白かったので一度読んで図書館へ返した後、再び借りてしまった一冊。 そういえば、文科省に関しての新書については2014年に『文…

  • 静かな黄昏の国

    遠い昔から、鎮守様の森の木を切れば祟りがあったし、ケルトの森にも、ゲルマンの森にも、魔が棲んでいた。森とはそういうところです。森は怖いところであるべきです。森に癒されるだの、自然に優しくだのというのは、前世紀の人々の感傷です。 『静かな黄昏の国』 / 篠田節子 ______________________________________________________ これから数十年後の衰退した日本を想定して書き上げたディストピア小説があると聞いたので読んでみた。初版は2002年、3.11の9年も前である。 静かな黄昏の国 (角川文庫) 作者: 篠田節子 出版社/メーカー: 角川書店(角川グル…

  • サピエンス、その不思議なるもの

    犯人は、小麦、稲、ジャガイモなどの、一握りの植物種だった。ホモ・サピエンスがそれらを栽培化したのではなく、逆にホモ・サピエンスがそれらに家畜化されたのだ。 『サピエンス全史』 / ユヴァル・ノア・ハラリ ______________________________________________________ サバンナの負け犬だったわれわれサピエンスがどのようにして今の繁栄を築いていったのかを分かりやすく説明している。読んでいるとスケールが大きすぎて、現代の問題が瑣末なものに見えてくるから不思議である。 サピエンス全史読んでると、自由も平等もそれを信じる人たちの集まりの中の神話なので、現行憲…

  • 採用基準-日本社会とマッキンゼーが求める人材の共通点について-

    そもそも「船頭多くして船山に登る」ということわざにおける船頭を、リーダーだと解釈するのは明らかに間違っています。 『採用基準』 / 伊賀泰代_______________________________________ カリフォルニア大学バークレー校でMBAを取り、マッキンゼーでコンサルタントと人材育成、採用マネージャーを務めた筆者が、誤解されがちな採用の基準、本当に求めている人材、また日本社会とマッキンゼーが求める人材の共通点について述べている。 採用基準 作者: 伊賀泰代 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2012/11/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 24人…

  • USJを劇的に変えた、たった1つの考え方

    ユニバーサル・スタジオ・ジャパンには一度、2012年に訪れたことがある。その時は、2004年に経営破綻した後のV字回復の坂を駆け上っていた瞬間ではあったのだが、そんなことは露知らず、大阪に来たのだからUSJにも行ってみようと思い足を運んだのだった。しかし本書を読むと、もしかすると当時、既にブランドエクイティを確立していたから自然とUSJに足が向いたのかもしれない、なんてことを思う。 USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門 作者: 森岡毅 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店 発売日: 2016/04/23 メディア: 単行本 この商品を含むブログ…

  • 12月8日と8月15日

    「鈴木」と親しく名をよんで、退出する首相の足をとめた。「ご苦労をかけた。本当によくやってくれた」と優しく天皇がいった。さらにもう一言、「本当によくやってくれたね」といった。 『十二月八日と八月十五日』/ 半藤一利_______________________________________ 夏には戦争に関する本を読むというのがここ数年の習慣となっている。夏に読んだのだから8月にでも感想を書いておけば良いものを、12月に書いたほうがそれっぽいのでは、という考えと怠惰な気持ちから無駄にだらだらと先延ばしにしてしまっていたのがこの本。 75年前の12月8日にその時代のひとたちがどんな思いで開戦の報を…

  • シルバー民主主義

    日本の高齢者は、正月に孫にお年玉をあげることを楽しみにしている。逆に、孫のお年玉を取り上げるような高齢者は、およそ考えられない存在である。しかし、家族の中では起こり得ないようなことが、現に日本の社会保障制度では生じている。 『シルバー民主主義』 / 八代尚宏 _______________________________________________________ 年金でも健康保険でも毎月こんなに社会保険料搾取していくのなら、自分が高齢者になったときはその時の若者にガンガン負担してもらおうと無責任なことを考えていたけど、無勉強に無責任になってはいけないと思い社会保障に関係する本を読んでみた…

  • リップヴァンウィンクルの花嫁 - rvw_bride

    死は生の対極としてではなく、その一部として存在する。 『ノルウェイの森』 / 村上春樹_______________________________________ 12年振りに岩井俊二が長編の映画を作ったというので封切り時から見たい見たいと思っていたら、思っているうちに公開が終わってしまって、気が付けばレンタルが開始されていたので借りてみた。 リップヴァンウィンクルの花嫁 [Blu-ray] 出版社/メーカー: ポニーキャニオン 発売日: 2016/09/02 メディア: Blu-ray この商品を含むブログを見る 舞台は東京。派遣教員の皆川七海(黒木)はSNSで 知り合った鉄也と結婚するが…

  • 意志の調和された世界<harmony/>

    「わたしには、人間の意志を制御しようとする試みそのものが、大問題に思えるけど」 『ハーモニー』 / 伊藤計劃_______________________________________ 『虐殺器官』を読んだときから、読もう読もうと思っていた伊藤計劃の遺作『ハーモニー』をようやく読むことができたので、図書館に返す前に気になった部分をメモしておく。 ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 伊藤計劃,redjuice 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2014/08/08 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (24件) を見る 21世紀後半、〈大災禍(ザ・メイルストロム)〉と呼…

  • 若き歴史学者のアメリカ

    まさに貧乏を極めながら手にする小さなヴィトンだった。 『ハーバード白熱日本史教室』 / 北川智子 _______________________________________ カナダの大学に入学し数学と生命科学を専攻していたはずなのに、大学院で日本史を専攻することとなり、その後ハーバード大学で教鞭を取ることとなった経緯と授業の内容について書かれている。 ハーバード白熱日本史教室 (新潮新書) 作者: 北川智子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2012/05/17 メディア: 単行本 購入: 6人 クリック: 280回 この商品を含むブログ (42件) を見る 第1章 ハーバードの先生に…

  • 知の逆転-現在の課題とこれからの予測-

    「人生の意味」というものを問うことに、私自身は全く何の意味も見出せません。人生というのは、星や岩や炭素原子と同じように、ただそこに存在するというだけのことであって、意味というものは持ち合わせていない。 ジャレド・ダイアモンド _______________________________________________________ 学問の常識を逆転させた6人は現在と未来をどのように見ているのかをインタビュー形式で綴っている。 ジャレド・ダイアモンドノーム・チョムスキーオリバー・サックスマービン・ミンスキートム・レイトンジェームズ・ワトソン これら6人の学者たちを著者は、 世界の叡智であるの…

  • 暗号解読 - ヴィジュネル方陣やらエニグマやら -

    魔法の秘薬にりんごを浸けよう。永遠の眠りがしみ込むように。 『暗号解読』 / サイモン・シン_______________________________________ なんだか落ち着いてきたので随分前に読んだ本を忘れないようにまとめておこうかと思う。昨年読んだ本のなかでは一番面白く、最近読むものがなかったので読み返している一冊。 暗号解読〈上〉 (新潮文庫) 作者: サイモンシン,青木薫 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2007/06/28 メディア: 文庫 購入: 30人 クリック: 216回 この商品を含むブログ (233件) を見る 第三者に読まれたくない文書をどのように隠して…

  • 久しぶりの札幌ドーム

    攻めの型があるのは大事だけど、それに依存すんのは危険じゃない?って言ってんの 『ジャイアントキリング』 / ツジトモ _______________________________________ 札幌ドームへサッカーを観に行ってみた。 北海道コンサドーレ札幌 対 ファジアーノ岡山FC 試合が19時、開場が17時だったけど、仕事が微妙な時間に終わったので仕事場から直接行ってみると、着いたのは15時。いくらなんでも早すぎる。ということで、ドームの周りを散歩、風が強い。こんなに寒かったら岡山から来てるサポーターもびっくりしてもう来てくれないんじゃないかと要らない心配をする。 ドームの外、天然芝を出…

  • 二十世紀 日本の戦争

    やはり日本がこの戦争を、精神においても体験しなかったことは、世界史から取り残されたといっていいほど決定的だったと思います。『二十世紀 日本の戦争』/ 阿川弘之ほか_______________________________________ 通勤時間を使って、ようやく『二十世紀 日本の戦争』を読み終わった。明日には返してしまうので簡単にまとめてみよう。 二十世紀日本の戦争 (文春新書) 作者: 阿川弘之,中西輝政,福田和也,猪瀬直樹,秦郁彦 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2000/07 メディア: 新書 クリック: 4回 この商品を含むブログ (5件) を見る 阿川弘之, 中西 輝政…

  • 西表彼是

    僕はその暗闇の中で、海に降る雨のことを思った。広大な海に、誰に知られることもなく密やかに降る雨のことを思った。雨は音もなく海面を叩き、それは魚たちにさえ知られることはなかった。『国境の南、太陽の西』 / 村上春樹_______________________________________________ 久しぶりに飛行機に乗り、南へ南へ行ってきた。 東京で乗り換え、那覇で乗り換え、13年振りの石垣空港は新しくなり、南ぬ島空港なんて呼ばれていた。南の島感満点である。 誰も乗っていない離島ターミナル行きのバスに揺られ、チケットカウンターでは「明日、明後日は台風で船出ませんから帰ってこれませんよ、…

  • 戦争プロパガンダ

    「そこで、あんたはなにを見つけたんだ」「虐殺には、文法があるということだ」 『虐殺器官』 / 伊藤計劃 ______________________________________________ 第一次世界大戦以降、政府やメディアは国民を気分良く戦争に参加するためどのように情報を伝えてきたのか、をまとめている。 戦争プロパガンダ 10の法則 作者: アンヌ・モレリ,Anne Morelli,永田千奈 出版社/メーカー: 草思社 発売日: 2002/03/01 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 30回 この商品を含むブログ (19件) を見る プロパガンダが用いる10の法則とは何な…

  • 代理ミュンヒハウゼン症候群

    わが子を病気にしたがる親がいる。 子の病気をつくり出し、医師をはじめとした医療機関を巻き込んで子に不必要な検査等を受け続けさせ、長期間の入院を歓迎する。 なぜそんなことをするのか? (Amazon紹介文より) 代理ミュンヒハウゼン症候群 (アスキー新書) 作者: 南部さおり,224 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス 発売日: 2010/07/09 メディア: 新書 クリック: 3回 この商品を含むブログ (6件) を見る 18世紀のほら吹き男爵ミュンヒハウゼン男爵が由来。代理ミュンヒハウゼン症候群(MSBP)は、イギリスの小児科医メードゥによって提唱された児童虐待の一種、自身を病…

  • かぐや姫の物語の話

    両親は、娘として生まれたからと言って、愛し方を変えるようなことはしませんでした。学校でも、女の子だからと言って、束縛されることはありませんでした。指導してくれた方々も、いつか子どもを産むからと言って、私の成功に見切りをつけるようなことはしませんでした。 HeForShe Speech at the United Nations / Emma Watson______________________________________________________ 以前ラーメン共和国の前を通ったら、「共和国に国王誕生!」というポスターが貼ってあった。共和制なのに君主とはまたおかしなことをやりだした…

  • 映像の世紀

    しばらくのあいだ人々は、カントリー・クラブやもぐり酒場でグラスを下に置き、最良の夢に思いを馳せた。 「そうか、空を飛べば抜け出せたのか――」 われわれの定まるところを知らない血は、果てしない大空になら、フロンティアを見つけられたかもしれなかったのだ。 『ジャズエイジのこだま』 / スコット・フィッツジェラルド ______________________________________________________ 美瑛の青い池に行ってきた.Macの壁紙のようには撮れなかったけれども,水面が青いことがわかる. まだ中学生だったころ,社会科の時間に見せられたNHKのドキュメンタリー『映像の世紀…

  • 俺の...

    先日借りた『俺のイタリアン、俺のフレンチ』/ 坂本 孝 を忘れないようにメモっておこう、図書館で借りると読みたいときに読めないのでいちいちメモっておかなければならないのが玉に瑕。 俺のイタリアン、俺のフレンチ―ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方 作者: 坂本孝 出版社/メーカー: 商業界 発売日: 2013/04/03 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (14件) を見る 俺のイタリアン、俺のフレンチはともに立ち飲みを主とする居酒屋形態のお店で、普通の居酒屋と違うところはシェフがいずれもミシュランの星付きのお店から移ってきたという点である。 通常星付きのシェフの料理は…

  • 安全だとは私は言わない...?

    川内原発:田中規制委員長「安全だとは私は言わない」 - 毎日新聞 別に原子力発電に賛成でも反対でもないんだけど、なんだろう、このもやもや感 「基準への適合は審査したが、安全だとは私は言わない。これがゴールではないので、(九電は)努力していく必要がある」 規制委委員会は基準に適合しているかどうかだけを審査するだけで良いし、政府だって一企業の発電方法に対して口を出さなくても良いと思うんだけど、規制委員会という名前を名乗っている組織なら、基準に適合していた場合は安全なのかどうかくらいは責任を持って言うべきじゃないのかね。 いや、そもそも安全とは何なのかという話になるけど『事故のリスクは低い』とか他に…

  • 写真彼是

    久しぶりに夜明けを見た。空の端のほうに一筋の青い輪郭が現れて,それが紙に滲む青いインクのようにゆっくりとまわりに広がっていった。それは世界中の青という青を集めて,その中から誰が見ても青というものだけを抜き出してひとつにしたような青だった。『国境の南、太陽の西』 / 村上春樹 ______________________________________________________ 駅に併設している百貨店(今でも百貨店っていうのか分からないけど)で『宙の月光浴』という写真展をやっていたのでいってきた。(4月のことである) ポスターを見た時に、そこで使われていたウユニ塩湖の写真がとても綺麗で印象…

  • 初めてのお遣い

    昔々、初めてひとりでお遣いに出されたときのことを思い出していた。それは家の前の個人商店みたいなお店で母親に頼まれた食材とあとは好きなお菓子を買ってくるというありきたりなお使いだった。お金をもらい自分のお好きなお菓子を買っても良いというのに気分はちっとも楽しくなくむしろ不安ばかりだったのを今でも憶えている。お店の人に何を聞かれるか、聞かれたらどう答えるか、ちゃんと答えられるように色々と考えて、緊張いっぱいで向かったレジで「頼まれた食材とお菓子は一緒の袋で良いの?」と想定していなかったことを聞かれて凍りついた記憶がある。気を使って聞いてくれたのだと思うけれど全くどうでも良すぎる質問だったし、今考え…

  • 文部科学省-「三流官庁」の知られざる素顔

    少し前に読んだ文科省に関する新書で気になったところを忘れぬ程度にメモしておく。 文部科学省 - 「三流官庁」の知られざる素顔 (中公新書ラクレ) 作者: 寺脇研 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2013/11/08 メディア: 新書 この商品を含むブログ (7件) を見る 中庭の「さざれ石」 本来細石=小石であるはずの「さざれ石」が「巌となりて苔のむす」なんていうのは非科学的でありえないと批判されるが、実際は石灰石が長い年月のあいだで雨水などで溶解されその過程で生じる乳状液小石を凝固させて巨石となる。「石灰石角礫岩」という学名を持つ。 政策官庁への転換 81年から83年まで設置され…

  • 君のいる町といない町

    本当は こんな僕でももう分かってる君は僕が好きじゃないだけだ君が好きなのは僕じゃないだけだ『じゃあ、何故』 / 阿部真央____________________________________________ 年末は『ハクバノ王子サマ』にハマってしまい、新しい漫画に取りかかれないのではと思っていたけれども、『君のいる町』が面白い、というか読むのが辛いという話を聞いたので物は試しで読んでみた。 VIPPPERの漫画 : 君のいる町見て死にたくなった・・・・ なるほど、これは辛い 君のいる町(1) (少年マガジンコミックス) 作者: 瀬尾公治 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2008/08/…

  • 葉っぱ売りの...

    でも、とりあえず書いてみるか。書けば、自分もまた変化するだろう。そうすれば、もっと深い考察ができるようになるかもしれない。『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』 / 森博嗣________________________________________そんな大げさなことは考えていないが、多分見たり読んだりしたものはアウトプットしたほうが記憶に残るし、そうすれば違うことを考えたときにふと思い出して何か役に立つかもしれない、または全く役に立たないけれど、過去を振り返るときの一助になるのかもしれないという気持ちは少しあるので最近読んだ本をまとめてみる。 本を買うときは書評をしている…

  • 純愛適齢期

    欲情をそそる度合いで言えば、清純さこそが最も卑猥なのではないか。『九月が永遠に続けば』 / 沼田 まほかる__________________________________________________ 最近ドラマ化された『ハクバノ王子サマ』という漫画を今更読んでみた(刊行は2005年)、沼田まほかるは「清純さこそが最も卑猥」というが、『ハクバノ王子サマ』を読んでみると健気さも十分にイヤラシく感じる。8年も経ってから読んで今年一番ハマってしまったかも知れない。 ハクバノ王子サマ 4 (ビッグコミックス) 作者: 朔ユキ蔵 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2006/06/30 メディア…

  • Like father, like son.

    『6年間はパパだったんだよ。出来損ないだけど、パパだったんだよ』ビジネスマンの野々宮良多はある日、6歳になる息子が実は、出生時に病院内で取り違えられた他人の子供だったことを知る。妻のみどり共々大きなショックを受けた良多は、重大な決断を下さなければならない事に苦悩しながらも、取り違えの相手である斎木夫妻との交流を重ねていく。 『そして父になる』 / 是枝裕和_________________________________ 5月だったか、カンヌ映画祭である日本映画が賞を取ったというニュースを見たときから、これは見なくてはと思っていたので公開早々観に行ってきた。 そして父になるというテーマ 家族に…

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