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2016/07/31

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  • 花だらけの森

    4月に入ってからも春らしい暖かい日が続いています。湖に降りてみると、の~んびりと泳ぐオオハクチョウの姿がありました。たぶんこの湖で越冬したグループではなく、内地の湖で越冬してシベリアへ戻る途中で一休みしているグループと思われます。これからさらにに長い行程ですから、ここでゆっくり休息をとって、しっかり食べていってほしいです。そして冬にまた会いましょう。フクジュソウが満開です。「福寿草」なんて、もちろん誰がつけた名前か我々は知るよしもありませんが、早春に雪を割るようにして、いきなり緑葉より先に黄色い花が力強く開くようすは、まさに縁起のよいものに思えたのでしょう。長い冬を雪の下で過ごした人特有の感慨が表れた名前ですね。我々はこの花を別名「雪割草」などといいますが、正確には「雪割草」はサクラソウに似た別の花がある...花だらけの森

  • ほんとうの春始まる

    3月の最終日は快晴です。気温もグンと上昇して、プラス6℃までになりました。湖面を覆っていた頑固な氷は、薄くなって割れてきました。こうなると加速度的に湖氷は融けだし、アッと言う間に春の大沼が現れます。久しぶりに水の張った湖が見られると思うと、嬉しくなります。岸辺近くの湿地帯では、もう水芭蕉の赤ちゃんが顔をだしていました。それでも今年は三月に何度も大雪が降ったので、雪解けが遅く花たちも少し遅れた出現になっています。その分だけ、重い雪の下で頑張っていたのでしょう。水芭蕉は長い間咲き続けますから、これから暫くの間はその成長と変化が楽しめます。クロッカスの赤ちゃんも現れました。この森で、雪解け後の土から最初に見られる花は、クロッカスかフクジュソウです。通常、クロッカスといえば群生しているイメージがあるのですが、最初...ほんとうの春始まる

  • 雪解け

    彼岸が明けると急に暖かくなりました。やはり古くからいわれてきたように、彼岸が気候の切り替え点です。いよいよ森も本格的な雪解けシーズンの到来です。駒ケ岳をすっぽり覆っていた雪が解けだして、数か月ぶりに山頂の岩肌が現れ、山全体がまだら模様になっています。駒ヶ岳に通じる小川はこの辺りに多数あります。山の雪解け水はこの小川に溢れ、そして勢いよく大沼へ流れ込みます。水辺でフキノトウのういういしい姿が、たくさんみられました。もう鳥たちの声も飛び交っていて、あゝほんとうに春がきたのだなと実感しました。春先のこの希望的な光景は、もう数えきれないほど観てきましたがその都度感動して、元気をもらっています。これは季節の変化にというよりも、人は新しい命に触れて感化される本能を持っているのかもしれません。たしかに、誰もが赤ちゃんを...雪解け

  • 春の大発見

    今週になってからやっと雪解けが始まり、少しずつ春の兆しが見えてきました。動物たちの動きが急に活発になっています。雪が落ちて土が露出した斜面には、生きものや鳥たちが集まって、土中の虫などの食べものを探します。一番早く出現する春植物は、やはりフキノトウです。歩きながら眺めていると、斜面の枯れ葉の下に僅かに緑が見えたので、上の枯れ葉を2~3枚取り除くと、思ったとおり可愛いフキノトウの赤ちゃんが顔をだしました。なんとも嬉しくなり、その周辺の枯れ葉をそ~っと静かに剥がしながら探してみると、さらに3ケの赤ちゃんフキノトウが見つかりました。これは、長い冬の終わりと希望の春を告げる大発見でありました。来週は早くも彼岸入りです。雪解けが一段と加速されていくことでしょう。もともと彼岸は神道の行事で、仏教の行事ではありません。...春の大発見

  • 連絡船

    先月の終わりから今日までひたすら雪が降り続いています。せっかく3月が来たというのに、なんということでしょう。おかげで、すっかり真冬の風景に戻ってしまいました。今冬は雪も酷い寒波も少なく「こりゃ~楽な冬だなぁ~」とたかを括っていましたが、やはり北海道の冬は甘くはなかったのであります。今のところ列車は普段通り走っていますが、航空機には多くの欠航便がでているようです。やはり彼岸明けまでは、油断禁物といったところでしょうか。交通便といえば、この森を出て20キロ程西へ走ると噴火湾沿いの森町漁港に到着します。この港は江戸時代末から昭和初期までニシンの一大漁獲地として栄え、函館や周辺の村々から大勢の出稼ぎ人がやってきて、それはそれはたいたいそうな賑わいだったそうです。明治になった翌年に、国は道南に偏っていた北海道開発を...連絡船

  • 越冬キャベツ

    今年は暖かい冬、などと油断していたら、この数日グッと冷え込んできました。まるで、ちょっと持ち上げてからいきなり落とされたようで、その落差の大きいぶんだけ老体にはこたえます。それでも雪が少ないので、動くには楽ですが道路は完全にアイスバーンになっています。いつもなら3月に入ってからこのような三寒四温といった気候になるのですが、今年は半月も早くきたようです。そのぶん3月は早く暖かくなるのかもしれません。期待してしまいます。内地では今は春キャベツの時期です。春キャベツは独特の丸みがあって、フワッと軟らかく巻かれています。葉は中のほうまで緑色で柔らかく、甘味があります。ですから、新玉ねぎと同じく春キャベツの出るのを楽しみに待っている人も多いです。北海道の今は流通が進んだおかげで、もちろん春キャベツはありますが、スー...越冬キャベツ

  • 遺跡

    ありがたいことに、今月に入ってからも、暖かい日が続いています。積雪も例年の半分ぐらいでしょうか、とはいってもこの森は標高が高く、それなりにしっかり積もってはいますが。今日11日は建国記念日とのことです。日本の建国っていつのことかと思っている人は多いのでしょう。紀元前660年の今日、神武天皇が即位されたのです。日本書紀にそう書かれているそうですが、それは日本書紀が書かれた千年以上も前のことですから、ほんとうのことはわかりません。紀元前660年といえば今から2684年前で、ホモサピエンスの青年期といわれ世界中で精神文化が沸き上がったころです。日本ではちょうど縄文時代から弥生時代への移行期です。列島に渡来人がドッと押し寄せてきて、さまざまな技術とともに富の蓄積と戦いを持ち込みました。それ以降この列島は騒乱の列島...遺跡

  • 不気味な暖冬

    森は相変わらず気温高めの日が続いています。この10日ほどの間にドカ雪が2度ありましたが、それは高気温のせいで重く湿った、たいへんに扱いにくいものでした。いつもの年なら真っ白な横津岳も、ところどころしか雪がありません。ここには古くからスキー場が開設されているのですが、この調子では営業されているのかわかりません。どうやら残り4日の今冬の大寒は、らく~に終了しそうです。嬉しいやら、不気味やら、なんとも言えない感じです。地震発生からちょうど1ヵ月、地形的な背景もあってか、なかなか復旧のスピードが上がらないようです。そんな被災地の人々のたいへんなご苦労が伝えられているなかで、中央ではお偉い先生たちが、せっせと裏金づくりに勤しんでおられたことがわかってきました。しかもそれがバレても、多くの先生たちがなんら罰せられるこ...不気味な暖冬

  • 大寒なのに

    今日20日から大寒です。2月3日の節分までの15日間は、冬の中でも一番寒い日が続くのだな。と、身構えていたのですが、朝から雲ひとつない快晴、気温もグンと上がって日中はプラスにまでなりました。こりゃ~、なんとありがたいことでしょう。向こう10日間の天気予報を見ると雪マークはついておらず、しかもすべて日中はプラス気温になっていました。もしこの予報があたれば、1月いっぱいは暖かい日が続いて終了する、つまり今年の大寒は無しということなのでしょうか。嬉しいけど不思議な感じです。道で農家の人と立ち話をしました。それによると、北海道の冬はうんと雪が降って、グンと冷え込んで、凍土の中の虫たちが一度死んでくれないといい土ができない、つまりいい作物ができないというのです。なので、このところの暖冬によって野菜の質も収穫量も低下...大寒なのに

  • ワカサギ釣り始まる

    毎年今ごろになると湖面の氷が分厚くなり、釣り人待望の氷上ワカサギ釣りが始まります。今年も6日から湖面が解放され、各地から訪れた釣り人たちが早速小さなテントを張っていました。1月の湖面はかなり寒いです。しかも、陸上ではまったく無風の穏やかな日でも、なぜか氷上ではけっこう風が吹きます。そんな寒さをものともせず各地から来ている人達は、ほとんどが毎年のリピータだそうです。たぶんこの釣りには、他の釣りにはない魅力があるのでしょう。ただ今年かなりの暖冬で湖面の氷が薄いとのことで、エリアを限定しておこなっているようです。一歩間違えたら大変なことになりますから。地球温暖化はこんなところにも影響を与えているようです。となれば、この楽しい釣りもいつまで続くかわかりません。温暖化は知らずのうちに、ヒタヒタと人々の生活に入り込ん...ワカサギ釣り始まる

  • 明るく生きよう

    森は、暖かく雪の少ない穏やかな新年を迎えています。しかし昨日能登の大地震があって「明けましておめでとう」などとは、けして言えない状況です。当地の方々はなんと気の毒なことでしょう。よりによって家族の集まる元日に被災するとは。しかし、この国に住んでいるからには、絶えず「明日は我が身」の考えを持たなければならないのでしょうから、このところすっかり弛緩してしまった自分の心身に、ある意味で警鐘を鳴らしていただいたと思います。申し訳ありませんが。それにしても、これほど明るいニュースのない年明けは珍しいですね。マスメディアも困ってるらしく、各社共通であげているのが大谷君と山本君の活躍だけです。テニスの大坂なおみさんも復調のきざしがみえていますので、活躍期待できそうですよ。とにかく戦争が終わってくれなければ、この暗さから...明るく生きよう

  • カボチャがない

    この数日の冷え込みで、湖水は完全に凍結しました。来春までこんな色のない淋しい景色が延々と続くのですが、たまに晴日がやってくると、その時の空の色や雲の形によってガラリと感じが違ってきます。暗い殺風景なものが、明るい希望的なものに大変身するから不思議です。またそれが冬の楽しみでもあります。今日は冬至です。一年で夜がいちばん長い日ですから、明日からは日を追うごとに昼が長くなるわけです。なんと嬉しいことでしょうか。しかし、寒さはこれからが本番です。古くから、冬至といえば日本人はカボチャを食べてきました。それは今でも続いているのですが、カボチャを食べることにどんな意味があるのか、はたまた誰がいつから始めたのか、まったくわかりません。簡単にネットで調べたのですが、やはりはっきりしたことを書いているものには出会いません...カボチャがない

  • 暗い日々

    昨夜はいよいよ本格的な降雪がきて、今朝の森は真っ白に変身してしまいました。どうやらこの雪が今冬の根雪になりそうです。それでも、いつもの年より一週間も遅かったから、これも温暖化による異常気象なのでしょうか。この調子じゃ春もかなり早くきてれそうですが、単純に喜んでいる場合ではないのでしたね。今日、十二月十二日は「石川五右衛門」さんのお誕生日です。石川五右衛門といっても今の人なら「だれそれ?」「石川さゆりさんのお爺ちゃ~ん?」といったところでしょう。しかし、この人の末裔は誰一人として現代にはいません。というのも、五右衛門の一族郎党それに親族はすべて幼児に至るまで、お上によって窯茹でやその他の刑に処されているからです。ものの本によると、五右衛門は今から465年前(1558年安土桃山時代)に浜松で生まれています。や...暗い日々

  • クマが増えて人が減った

    約束どおり雪がやってきて、冬が始まりました。このところは明るい曇り日が続いていますが気温が低く、ときおり羽毛のような雪がふわ~と舞い降りてきます。その雪も、雲が割れて陽が差すとじきに解けてしまうので、まだ冬景色とはいえませんが無意識に「今年も来たな」と身構えてしまいます。こんな日がもう少し続いて、ある日ドカンとまとまった雪が降るとそれが根雪となり、来年の四月まで真っ白の世界になります。今年、この森からいちばん近い小学校が廃校になりました。もうこの十年で近隣市町村の廃校は、数えきれないほどの多さです。自分は子どもに係わる活動をしているので、時々小学校などを訪れるのですが、どちらも一学年は一クラスしかなく、生徒数は十名を切るぐらいしかいません。ですから、全校で六十名もいれば多い方です。なかには、全校で五名とい...クマが増えて人が減った

  • 晩秋のゆううつ

    すっかり冬のような景色になりました。樹木の葉が落ちて、枝の間の見通しがよくなったので、今からは雪が降るまでの短い間ですが、鳥たちの動きが良く観察できます。湖畔道に、各地から長いレンズを持ったバード愛好家たちが集まってくるのもこの時季です。すでにオオハクチョウは飛来していると思われますが、確認はしていません。風景も生きものも、一直線に冬へと突き進んでいるようすは、なぜか人の心に、追われるているような焦りと淋しさを感じさせます。やはり慣れているようでも、冬の厳しさが頭をよぎるのかもしれません。今日は勤労感謝の日ですが、北海道は厳しい現実を突きつけられています。ホタテなどの水産物がストップしているからです。貝類は冷凍保存してもあまり長くはもたないそうです。少し前には森町が全国の小学校の給食に、ホタテを無償で提供...晩秋のゆううつ

  • 冬ちかし

    この森の初雪は先週の土曜日でした。それからというもの、毎日短時間ですが小雪がふわふわ舞い降りる寒い日が続いていました。今日はそれが止んで日中少しの間、青空が覗けました。気温も10℃まで上がっています。立冬が過ぎて、来週はもう小雪です。いよいよ本格的な冬まで残るところ半月となり、道端で楽しめる植物はススキだけになりました。冬眠する生きものたちは、その準備におおわらわのようです。今日はなぜか「着物の日」なのだそうです。報道では着物で出勤する京都市役所職員が紹介されていました。そして「身がしきしまります」や「背筋が伸びます」などのコメントが述べられていました。また、日本人は、美しい自国の文化である着物をもっと着ましょう、との報道もありました。たしかに外国人が日本へきて最初に驚くのは、着物を着ている人がいないこと...冬ちかし

  • 落葉

    森の紅葉がピークを迎えてちょうど一週間です。この間、紅葉も黄葉も茶葉もすべて落ちて、スカスカな枝だけが並ぶ淋しげな景色になってしまいました。あの真っ赤なカエデのトンネルも、赤屏風のような並木もぜんぶ消えて、いきなり初冬の空気につつまれました。一瞬ですべてが変わる、まるで夢を見ているようですが、これが自然の力です。紅葉といえば、誰でも真っ先に想い浮かぶのは、良寛さんの辞世の句です。裏をみせ表をみせて散るもみじ良寛誰でも自分のことについては、他人にみせたい表の部分と、隠したい裏の部分があります。特に年取ると他人には表だけをみせようと、過去の自分を都合の良いストーリーに編集して語るものです。でも死ぬ時は、もうそんなことはどうでもいい、両面を自然にみせて散っていきましょう。この句はこんなふうに感じるのですが。いや...落葉

  • 紅葉盛り

    少し前からカエデ類が紅くなり、予想通り今日が紅葉のピークとなりました。去年より一週間ほど遅く、しかも紅葉豊作とはいえないかもしれません。それでも四方見渡す限り紅、紅の世界です。この森の紅葉時期は大変短く、ピークの翌日からザザーッと音をたてて落葉していきます。まるで、なにかに追い立てられるように。冬の足音はまだ遠くにありますが、雪虫が舞っていますので、初雪は近いのかもしれません。今日はうっすらと朝霜が降りていました。そんななかでも、元気におおきな花びらを開いて迎えてくれた花がありました。いつまでがんばるのか、見届けたいと思います。数日前に、日本のGDPがドイツに追い越されたとの報道があってビックリしました。以前から2025年ごろにはインドに抜かれると聞いていたのでまあしかたがない、なんせインドは日本の10倍...紅葉盛り

  • 急に雪

    この4日間雨が降り続いて、気温もぐっと下がりました。今朝の森の気温は2℃で、駒ケ岳も僅かに冠雪していました。すでに横津岳は昨日初冠雪しましたし、旭川では平地に初雪でした。札幌は今朝初氷だそうです。ちょっと前まで記録的な暑さだったのに、急にこの寒さですから夏から秋をすっ飛ばして、いきなり冬になったようなものです。体調管理がたいへんでオロオロしています。そんな人間をしりめに、冷え込んだ森の中でいまだに咲き続けている花がありました。なんと強いのでしょう。今年の紅葉はずいぶん遅いです。例年なら今頃が紅葉のピークなのですが、まだ七分といったところでしょうか。この調子では月末あたりが見ごろのようです。森の初雪も近そうですから、そうなれば紅葉に真っ白な雪が見られるかもしれません。ささやかな楽しみです。聞くところによると...急に雪

  • ドングリ異変

    秋が深まっています。朝晩はまだ二桁気温ですが、来週からは10℃以下の一桁気温になりそうです。やっとツタの紅葉が始まりました。今年は暑い日が続いたせいか、全体的に紅葉が遅くなっています。カエデ類が紅くなるのは、ずいぶん先のようです。この秋は、元気なキノコたちの姿がいつもの年より多く見られ、外歩きの人に楽しみを加えてくれました。そのキノコさんも、昨日あたりから急に少なくなりました。もうそろそろ終わるのかと思うと、少し淋しくなります。まあ、来年も間違いなく来てくれるのですから、それまでのことなのですが、最近の気象変動を考えるとちょっと不安になります。しかしそれよりも、自分のほうは大丈夫なのか、もっと不安になります。この秋はなぜか、ドングリがたいへん少ないのです。いつもの年なら今頃は、道いっぱい敷き詰めたようにド...ドングリ異変

  • イワシの日

    10月に入ったな、と思ったら急に涼しくなり、やっと北海道の秋らしい秋がやってきました。葉っぱたちも、そのまま落ちるものと紅くなるものとに分かれてきました。この森は落葉広葉樹林なので、最終的にはほとんどの葉が落ちてスカスカの樹木群になってしまいます。針葉樹としてはカラマツがあるのですが、これまた珍しい落葉針葉樹なので、常緑樹としては少ないトドマツだけになります。緑の少ない冬場はちょっと淋しいですが、そのぶん秋の紅葉はすばらしいものです。朝のラジオで「今日10月4日はイワシの日で~す」といっていました。語呂合わせでそうういことにしたようですが、ここ道南では以前あれほど獲れたイワシは、今はほとんどいなくなりました。代わってブリ漁が絶好調です。イワシは今は道東の釧路や根室で、サンマが獲れなくなった代わりに大豊漁と...イワシの日

  • 秋の楽しみ

    9月末になって、やっと秋らしい空と雲があらわれました。森の中をよく見ると、まだまだがんばって咲き続けている花たちがけっこういました。記録的な暑さが続いたせいかもしれません。野の花は、図鑑を見て名前を覚えようにも、なかなか探しあてられずに諦めてしまうことが多いです。また名前がわかっても、すぐに忘れてしまうことがこれまた多いです。近くの七飯町ではリンゴの収穫が始まっています。七飯町は日本で最初に西洋式近代農業を始めた土地で、特にリンゴの生産では津軽や信州にならぶ生産地となっています。農家の人と立ち話をしたのですが、今年のリンゴの収穫はほぼ例年並みだそうです。この町では6月に水力発電所でトラブルが発生して、田んぼに供給する水が停止してしまいました。水田は干上がりひび割れて大騒ぎになったのですが、みんなの工夫と努...秋の楽しみ

  • キノコの森

    日中は例年よりかなり暑い日が続いていますが、朝晩はグッと冷え込んで20℃を割る気温となってきました。もう秋の花は終わりに近づいています。花に代わって現れるのが元気なキノコたちです。名前はほぼわかりませんが、それぞれが生き生きと個性的で見る眼を楽しませてくれます。食べられるものもあるようですが、ド素人の半端な判断で毎年死んでいる人が何人もいますから、自分は一切採取せずに見るだけにしています。スーパーなどで売られているもの以外は、すべて毒入りと思っていれば間違いないでしょう。それにしても、食をそそられるものがけっこうあります。明日18日は「敬老の日」。老人とは65歳を過ぎた人とのことですから、今の日本ではたいへんな人数になります。この老人たちを敬いましょう、というのですがどんなことをやるのでしょうか。大手企業...キノコの森

  • 秋なのに

    朝晩は20℃ほどと、だいぶ涼しくなってきましたが、日中はまだ27℃もあります。この時季としては異常とも思える気温の高さです。今のところ高く晴上がった秋の空を見ることはほとんどなく、薄曇りのハッキリしない毎日です。今日は二百二十日。ありがたいことに、今年はまだこの森には台風はきていませんが、台風シーズンはまだまだ続きます。内地からはかなりの台風被害が伝えられています。しかも毎年拡大しているように感じるのですが、自然相手とはいえなんとか少しでも手を打つことができないのでしょうか。空が爽やかに晴れてくれないせいか、頭の中はどうにも暗くなります。朝いちばんのニュースといえば、小さい子を炎天下のクルマに残して死なせたとか、議員が風力発電で汚職したとか、ジャニーズの性加害とか、なんともいやな話ばかりです。大谷君のケガ...秋なのに

  • たいへんな秋

    長い長い暑い夏がやっと終わりました。森周辺の景色もすっかり秋らしくなって、トンボや蝶が飛び交っています。今年の夏は北海道観測史上最高温度の夏だったそうです。この森でも真夏日が数日あって、何年かぶりに物置の奥から扇風機を引っ張り出して回しました。リモコンは壊れていましたが、本体に問題はなく左右に首降りもできて、一夏中役に立ってくれました。この先、毎年使うことになりそうなので、出しやすいところにしまおうと思います。コロナも下火になり、記録的に暑かった夏も終わり、今のところ台風もそれているし、やれやれ久しぶりに穏やかな秋を迎えられるなと思っていたら、いや~たいへんなニュースが飛び込んできました。中国の日本海産物に対する輸入停止です。近年の道南はかって豊富に獲れたシャケ、イカ、サンマがまったくの不漁で、長いこと漁...たいへんな秋

  • 森も暑い

    日本中がうだるような暑さの毎日で、みんなぐったりしています。この森でも真夏日まではいかないものの、29℃の晴日が一週間も続いています。ただし不思議なことに、お昼ごろになると決まって大雨がドーンと降りだし一時間ほど続いてパッと止みます。その後は何ごともなかったかのように、またカンカン照りが戻ってきて暮れるまで暑さが続きます。まるで熱帯のスコールのようです。もうなんでもありの世の中です。暑い暑いといっても、植物はちゃんと季節を心得ていて、準備を怠りません。最初に紅くなるのは、ウルシとツタです。こんなにクソ暑いけど、来週はもう九月なんですよね。少し前のニユースですが、2万8千年前のアラスカの氷が融けたら、氷の中にいた線虫(1mmぐらいの虫)がいきなり動きだしたというのです。かなり前に、同じように何万年も凍ってい...森も暑い

  • 台風がそれた

    台風がそれて、今日は爽やかな青空です。当初は日本海に抜けた台風がまともに北海道にあたってくる予想になっていたので、かなり心配しました。昨日は風は強かったものの、木々の細い枝が折れるぐらいで、倒木はまったくありませんでした。夕方「台風はそれていきました」とのアナウンスを聞いてほっとしました。なにしろここで怖いのは倒木です。自然の森なので木々は細くて高いのです。そして土壌は度重なる駒ケ岳の噴火のせいで、ほとんど火山灰層になっていますから、根っこのグリップは脆く弱く倒れやすいのです。逆に水はけの良いこの土壌は、かなりの大雨にも対処できるので雨台風には心配はいりません。この小屋でいちばん怖いのは、駒ケ岳の噴火です。火口から半径4km内のチョット危ないエリアに入っているので、ドッカ~ンと大噴火が起きようものなら、一...台風がそれた

  • 山の日です

    この数日、雨の降らない安定したよいお天気が続いています。おかげで気温はグンと上がっていますが、ありがたいことに真夏日になってはいません。それは、小屋の回りは高木がうっそうと茂っているから直射日光が当たらないことと、山麓の斜面である程度の標高があるせいだと思われます。函館や厚沢部では昨日、史上初の35℃超の猛暑日を記録して、みんなぐったりしているようです。さぞかし年寄りにはきついのでしょうと思ったら、逆にある歳を超えたらもう、暑いも寒いもよくわからなくなるらしいので、そこまでの辛抱のようです。自分はどっちなのかな。今日は「山の日」です。この小屋は北海道駒ケ岳の麓にあります。おかげで夏は涼しく、しかし冬は寒く、野生の動植物といっしょに楽しく暮らしています。自分は「山の日」だからといって、なにか特別なことをして...山の日です

  • 秋のけはい

    8月に入るとさすがに30℃を超える日はなくなりました。今年の夏は先月に2日ばかり真夏日があっただけで、もうこの先は暑さのぶり返しはないものと思われます。まあ、夏といってもこの森では残るところ2週間しかありません。お盆を過ぎたら日を追って秋の風景に移行していきます。現に今月になってからというもの、植物たちは一斉にその準備を始めています。すでに葉を落としだしたものもあって、森全体の景色がしっとりと落ち着いてきました。来週はもう立秋です。しかし本州各地では、連日記録的な暑さが続き、多くの熱中症で亡くなった人が伝えられています。そしてまだまだ暫くはこの暑さが続くとのことです。コロナがなんとか終わったと思ったら、豪雨災害があって、今度はこの暑さ危機、そしてすでに大きな台風が発生していますから、9月が怖いです。こんな...秋のけはい

  • 「ナラ枯れ」が来た

    昨日、この森で今夏初めて気温28℃に達しました。暑かったです。何するにも汗だくでした。そして今日も27℃あるのですが風があるので、体感的にはずいぶんらくです。これでも森は樹木がうっそうとしていて、直接日が当たらないぶん平地より2~3℃下がりますから、かなり助かります。近くの町ではゆうに30℃を超えていて、地獄だそうです。そしてさらに、向こう2日は30℃を超える予想がでています。こりゃ~どうやら8月になっても続きそうで、町の人々にとってはまさに命がけの生活です。そんなことを思っていたら、なんと昨日帯広で36℃になったとのことです。地球はどうなっているのでしょう。自分は、なんとか無い知恵を絞って生き延びなくては。この森では一週間ほど前から、突然ドングリの木(コナラ、ミズナラ)の葉が茶変し始めました。そして今は...「ナラ枯れ」が来た

  • 暑い夏

    このところ雨の日は少なくなってきましたが、相変わらず曇り空の日々です。昨日は一時的ではありましたが雲が割れて青空が見られ、この小屋にも日が射しこんできました。気温はグンと上昇して今夏最高の28℃となりました。この森でこの気温はかなり熱く感じます。体はだるくなり、しょっちゅう水を飲んで過ごしました。しかし今日は薄曇りの明るいお天気で、25℃より上がらず少々風のある快適な日となっています。内地からの報道ですと、各地で連日大変な暑さが続いています。テレビなどではその日の暑さを表すために、さまざまな言葉が使われています。例えば「東京は真夏日になりました今夜は熱帯夜が予想されますので気をつけましょう」といったぐあいです。しかしこの森にいると、これがなかなかわかりにくいのです。うっすらと感じは掴めているのですが。そこ...暑い夏

  • 盛夏

    7月になったなぁと思っていたら、早くも中旬に入ってしまいました。残り1か月しかない北海道の短い夏は、今が盛りといえます。森では夏のピークを告げる色鮮やかな花たちが、咲きほこっています。その一方で、すでにトンボが飛び交っていますから、残り少ない夏を感じずにはいられません。本州ではまだ梅雨が明けていないというのに、これからがやっと本格的な夏がくるというのに、なんという日本列島の季節のギャップなのでしょう。今夏は北海道でも早い時季から気温が高く、各地で30℃を超えを記録していました。おかげで、札幌辺りではエアコンがずいぶん売れているそうです。ちょっと前の北海道では考えられないことです。やはり地球規模の温暖化の波が、この地にもヒタヒタと押し寄せているのでしょう。しかしこの森に限っては、今のところたいへん涼しい夏と...盛夏

  • クマがでた

    6月も残すところ2日となりました。森はあいかわらず曇り空が続いています。北海道では去年あたりから、クマが人間居住エリアへ出没するようになり、今年になってからはほぼ毎日どこかで目撃されています。そんな中、とうとうこの森にも現れたのです。森の入口付近でクマのフンが見つかりました。さっそく、役場の人がやって来て電柱に真っ赤な「クマ出没!危険!」の看板をかけていきました。防災無線でも「早朝や夕方は外出をしないように!」と流しています。いつも早朝散歩が楽しみだった自分としてはたいへん残念ですが、最後はクマにやられて死にたくないので、暑いのを我慢して日中に歩くようにしました。今月初めには近くの大沼キャンプ場にもクマが出て、それ以来閉鎖されています。来月には子どもたちが待ちに待った夏休みが始まります。でもこの調子じゃ、...クマがでた

  • 明日は夏至

    この2日間、嬉しいことに晴れ日が続いています。日中は気温がグングン上昇して、ちょっと動くとシャツ1枚でも汗ばむほどです。やっと夏らしい夏が感じられます。予報では明日も晴れとなっていますが、道南特有の蝦夷梅雨なるものはまだ明けるとは思えません。東北地方の梅雨明けが7月の20日過ぎですから、ここも来月の初めごろまではぐずついたお天気が続くのでしょう。この2~3日は中休みといったところでしょうか。早いもので明日はもう夏至です。ということは、明後日から日が短くなるってことです。ちょっと早すぎるし、なにか淋しいですね。夏至は冬至と違って、この日に特別に食べるものはないようです。農業者は梅雨の間に田植えを終了しなければならないので、忙しくてそれどころではないのでしょう。ただし、関西では田植えが一段落した半夏生(はんげ...明日は夏至

  • 廃駅、廃線、大丈夫

    最寄りの駅、といっても徒歩で40分はかかった「銚子口駅」がなくなって何年もたちます。駅のホームも無くなり、当時の名残を感じるものは何もありません。ただ、単線が二股に分かれているので、ここになにかがあったことだけはわかります。ただし、廃線ではなく廃駅なので、まだ日に何本かの列車は走っています。その証拠に線路の表面が光っています。当然、線路の保守や雑草取りはおこなわれているので、それほど寂れた風景ではありません。しかし、数年後にはいよいよ廃線になることが決定しているので、そうしたら草ぼうぼうになって、線路も埋まって見えなくなってしまうのでしょうね。よくある廃線風景のように。現在の全国の駅数は、9千駅を超えるそうです。しかしその数は年々減少していて、去年1年間だけでも廃駅は59駅もあり、そのうちの30駅が北海道...廃駅、廃線、大丈夫

  • みなづき

    相変わらず降ったり止んだりの暗いお天気が続いています。台風の影響なのか、昨日はこの地区に雷注意報がでていました。さらに、すぐ近くにクマのふんが見つかったことで、「クマ注意報」なるものもでました。早朝や夜間は外出自粛です。今年はクマの動きがたいへん活発で、札幌の小学校の敷地内にも現れていますから子供たちが心配です。あっという間に六月、夏に入りました。台風が来てもおかしくない時季です。毎日よく降るのに「水無月みなづき」とは、どういうことですか?なんて考えてしまいますが、その昔は「水の月」といった意味合いだったようです。十月の「神無月かんなづき」を出雲では「神在月かみありづき」といいますが、それとは少し違いますね。それにしても「水無月」「神無月」なんて、なんと風情のある表現なのでしょうか。昔の日本人の繊細で情緒...みなづき

  • 暗い雨の日

    相変わらず、ぐずついたお天気が続いていますが、昨日はいっとき雲が割れて懐かしい青空が覗かれました。今日はまた、早朝から雨降りの暗い々一日です。それじゃなくても、すでに小屋の回りは木々の葉がうっそうと茂り、陽が入りにくくなっているのですから、終日照明が欠かせません。今節、電気料金も上がっているで、たいへんです。ツツジ類が今を盛りと咲きほこっています。近くにあるのは、このレンゲツツジです。毎年元気に、大ぶりの赤や黄の派手な花をつけますので、これが咲くと野原が急に賑やかになります。ところがこの花には強い毒性があります。ですから、人間はもちろん馬や牛やコンチャンもたべません。その昔、子供がこの花の甘い蜜を吸って、危険な状態になったことが知られています。また大人でも、ミツバチがこの花から採取して作った蜂蜜を食べて中...暗い雨の日

  • 遺跡の宝庫

    相変わらず降ったり止んだりの、ハッキリしないお天気が続いています。しかしこの雨のおかげで、植物は緑を深め花たちは次々と開花していきます。野の花は全般に小ぶりで色も地味なものが多いため、車で走っていたのでは見落としてしまいます。の~んびり歩いていると、そこらじゅうが花畑になっていることに気づきます。たまに陽が差そうものなら、虫たちが花を目がけてブンブン飛び出してきます。この辺りは縄文遺跡の宝庫のような土地なので、縄文人たちもこれと同じ景色を見ていたのでしょうね。縄文時代は1万6千年前に土器を作る人々が現れて始まりました。土器ができたおかげで、煮炊きや貯蔵ができるようになって新しい生活様式が生まれたのですが、鍋以外の道具は相変わらず石器や骨の道具をつかっていたようです。土器がないといっても火は使えたのですから...遺跡の宝庫

  • 森の母の日

    立夏も過ぎて、日毎にあたたかくなってきました。気温は上がってきても陽が差すことは少なく、時々小雨のぱらつくはっきりしないお天気が続いています。いつも六月にやってくる、北海道南部特有の蝦夷梅雨が早くも始まったような感じです。あさっては「母の日」です。例年、大型連休が終わってボンヤリしている時期なので、なにげなく過ぎていくのですが、ちょっと気になってネットを見ました。すると、意外なことがわかったのです。ずいぶん昔からある「母の日」ですから、天皇関係の母様の誕生日か、歴史上の有名な慈愛に満ちた母様のことかと、自分は勝手に思い込んでいました。というのも「勤労感謝の日」が新嘗祭であったり「建国記念日」が紀元節であったりと、古来の祭りを現代の祝祭日に当てはめている例が多いのですから。ところがなんと「母の日」はアメリカ...森の母の日

  • シャケを食べる

    五月に入って、はや五日がたちました。ソメイヨシノは終了しましたが、ヤマザクラは今が盛りです。淡色の新緑の中に薄紅が混在して、なんとも爽やかな風景を創っています。野の花たちが、それぞれ日を追って順序正しく咲き出しています。それを観られる毎日の外歩きは、この時季いちばんの楽しみです。近くの町の野菜直売所では、キャベツやリンゴなどの越冬保存野菜の他に、どこからか運んできたキュウリやトマトが並んでいました。地ものの野菜はまだかなり先ですから、流通はありがたいものです。森の生活で最も大切なことは、食料確保です。自分は月に何度か近くの町の小さなスーパーへ買い出しにいきます。古い北海道人は、子どものころから体になじんでいるシャケやタラを食べなくては生きていけません。タラのことはもう十年前に泣く々諦めました。道南ではまっ...シャケを食べる

  • 森の桜は咲いたけれど……

    大沼湖畔の桜が咲きました。いつもの年よりかなり早い開花です。函館の五稜郭公園の桜も、例年より二週間も早く咲いたそうなので、早いのはここばかりでないようです。これまた地球温暖化の影響なのでしょうか。だとすると、早く楽しめるのだから遅いよりは早いほうがいい……などとのんびりしていてはいられないかもしれません。たしかに今年の雪解けはずいぶん早かったし、そのあとフキノトウが現れるのもかなり早かったです。街に住んでいる人々にとって気候の変化はあまり気になりませんが、自分のように山奥で暮らしている人は、気候はもちろんさまざまな自然環境の変化を日々体感しますから、ときには不安になることもあります。そういえば報道でも、今年の北海道の桜開花の早さは記録的なのだといっていました。最近の各メディアには記録的、史上初、壊滅的、な...森の桜は咲いたけれど……

  • 元気をもらう

    キタコブシが一斉に開花しました。まだ肌寒い空なのに、モンシロチョウが舞っているように見えます。森に春がきて最初に花をつける樹木は、このキタコブシです。毎年この時季に咲くものですから見慣れてはいるものの、葉がつかないうちにいきなり白い大きな花を掲げますから、やはり感動的です。キタコブシはハクモクレンとよく似ていて間違えられことがあります。自分も詳しくはわかりませんが、コブシの花はモクレンよりだいぶ小さいです。コブシは地方によって、さまざまな名前があります。松前では「ヒキザクラ」や「ヤチザクラ」と呼ばれていたそうです。内地では、「タウチザクラ」と呼ぶ地方もあるそうで「田打ち桜」、つまり田んぼの準備を始める目安なのです。古くから、人々の暮らしのリズムを刻む樹木だったのですね。ミズバショウが順調に育っています。大...元気をもらう

  • 春のだいじな行事

    四月に入ってあれよあれよという間に、はや10日を過ぎました。この間暖かい雨の日が続き、おかげで小屋の北側に残っていた雪がやっと解け、この森から白い固まりが消えました。白といえば大沼のオオハクチョウも帰ってしまいましたから、森で見られる白色といえば、これから咲く花たちとそこに集まる蝶たちです。それ眺めるのもまた楽しみのひとつです。カタクリの花がすっかり開いていました。茎がキュッと下を向き花弁を上にはね上げて、楽しそうに風にゆれていました。毎年、この時季に僅かな日数だけ咲いては消えていく不思議な花です。スイセンの赤ちゃんが一斉に現れました。いよいよ春本番です。春のだいじな行事といえば三年に一度の車の運転免許更新です。若い時はゴールド免許証なら五年更新だったのですが、高齢者はおしなべて三年になりました。しかも後...春のだいじな行事

  • 花春

    暖かい日が続いています。三日前にクロッカスの赤ちゃんを見つけました。今年もやってきたのです。まだ小さくて淡い色がなんとも初々しかったのですが、今日はドーンと大挙して咲き誇っていました。こんなになると可愛らしいというより、自然の力強い生命力を感じます。カタクリの赤ちゃんも顔をだしました。花はまだ二センチもありません。花色も白っぽく、いかのもこの世に生まれたばかりのようです。そして、小さい時はまだ花は上を向いています。大きくなると下を向くようになるのは、なにか人間に似ています。もともとカタクリはどこにでも自生していて、この根っこから片栗粉を作っていたわけです。今では自然のカタクリはすっかり減少してしまい、代わってジャガイモが片栗粉の原材料になっているそうです。ジャガイモなら大量栽培できるので、いくらでも作れる...花春

  • 希望の春

    この暖かい一週間で、大沼の湖氷は全面融解しました。例年よりだいぶ早いです。小屋の前の小道も懐かしい土が現れました。こうなると、できるだけ早く車のタイヤを交換しなければなりません。冬タイヤは雪上を走るために軟らかいゴムを使っています。それゆえ、アスファルトの道を走るとすぐにすり減ってしまいます。物置から夏タイヤを引っ張り出して、ジャッキで上げて一本ずつ交換する作業はけっこう面倒なものです。それでも昔に比べたら、今はずいぶんらくになりました。スタッドレスタイヤがなかったころは、いちいちタイヤチェーンを脱着しましたし、ラジエターの不凍液を交換したり、雪用ワイパーもなかったから、ウィンドウが凍るとよく壊れました。懐かしい想い出です。雪解けあとに現れた去年の落ち葉を押しのけて、スイセンの集団が飛び出してきました。若...希望の春

  • 春すすむ

    冬のあいだ湖面を覆っていた分厚い氷が融けだして、ザラザラのシャーベット状になり、さらにそれが割れて湖水が現れました。ワカサギ、フナ、ヘラブナや水生の昆虫、それに水草たちも久しぶりに水中に日光が入るから大喜びしていることでしょう。もちろん人も嬉しいものです。なぜかわかりませんが。湖岸に近い湿地では、まだ数センチの雪が残っています。その雪を破って早くも水芭蕉の赤ちゃんが顔をだしました。またひとつ新しい命が春の舞台に登場したのです。これからの毎日がその成長を観られると思うと、これまた嬉しいことです。水芭蕉はやがて真っ白い花をつけますが、それが落ちたあとでも葉はどんどん成長し、おばけのように大きくなって秋までがんばります。早いもので週末は、春のお彼岸に入ります。春はぼたもちでこしあん、秋はおはぎでつぶあん。などと...春すすむ

  • フキノトウの赤ちゃん

    冬のあいだに降り積もった雪がどんどん解けていきます。雪層の下部はひと冬ぶんの重みで氷結状態になっていますから、そう簡単には解けないと思いきや、これもじつに難なく解けだしてきました。あれほど頑強に構えていた道路脇の雪壁も、すっかりへたって情けない表情を見せています。もうこうなれば、この先多少の雪降りがあっても、解けるスピードのほうが早まって積もる心配はありません。つまり、もう春なのです。日当たりのよい斜面の雪が崩れ落ち、それから2~3日たって訪ねてみると、早速2cmほどのフキノトウの赤ちゃんが顔を出していました。今春の野の植物「初お目見え」です。長い間、雪の下で準備万端してじっと出番を待っていたのです。なんと、希望的なことでしょう。若い時から芽吹きや新緑は好きだったのですが、それがこの齢になるとある種の感動...フキノトウの赤ちゃん

  • 春三月

    森に春がやってきました。とはいっても周りは雪だらけですが、三月に入ると森の空気が一変します。冬の間は、一度も解けることなく積み重なっていた分厚い雪が、いよいよ解けだしたのです。この先一か月かかって雪が消える四月になると、ほんとうの春といえるのでしょうが、自分としては早く気持ちを切り替えたいので、勝手に春三月にしています。例年三月は晴れの日が多いので、回りを樹木で囲まれたこの小屋では、枝に葉の無いこの時季が年間通していちばん陽光が室内に入ります。気持ちが明るく希望的になるのも、そのせいでしょうもちろん健康にもいい筈です。この森は基本的には落葉広葉樹林ですが、小屋を取り囲むように高木の針葉樹カラマツがあります。カラマツは珍しい落葉針葉樹ですから、冬にはまったく緑の葉は見られませんその分冬季間小屋に陽が当たると...春三月

  • もうすぐ春

    二週間も続いたどんより曇り空がやっと明けて、今日は朝からまばゆいほどの陽の光が降りそそいでいます。おかげで気温はグンと上昇し、暖かい冬日になっています。向こう一週間の天気予報では、朝晩はまだマイナス気温になるものの、日中はほぼプラスとなっています。いよいよこのまま、一週間すれば春へ突入です。交通量の多い幹線道路はすでに雪は解けていますが、周囲はまだまだ深い雪景色です。しかし陽が差すと、その空気はもう真冬のものではなく、春がすぐそこまできていることを感じさせてくれます。今年の森の冬は、積雪は例年並か少し多かった程度で、気温も酷い寒波がきたのは一度だけでした。おかげで雪掻きの回数も少なかったので、らく~な冬だったといえます。キノコに雪が積もってそれが凍りついておもしろい絵になっています。こんな光景も、残り数日...もうすぐ春

  • 不気味な暖かさ

    このところどんよりとした薄暗い日が続いています。二月中旬にしては妙に生暖かく、雪もさほど降りません。交通量が多いともいえない奥まった道路でも舗装面が乾いてきて、まるで三月半ばの景色となっています。例年二月は1~2度寒波が訪れて、そしてやっと三月に入ります。森の生きものたちは「やれやれやっと終わったね」と春を喜びあうのですが、今冬は天気予報を見る限りでは、このままズル~ッとメリハリのないまま春三月に突入する可能性があります。まあ、それはそれでラクな冬を過ごせたのですから、めでたいことなのですが、ちょっと怖い気もします。なにかしっぺ返しがくるような。雪の中から元気な実生が現れると、気持ちが明るくなります。どんな些細なことからも、少しずつ元気をもらって生きています。せっかく盛り上がっていた地球の温暖化対策も、今...不気味な暖かさ

  • 立春なのに

    今日は立春です。暦の上では寒が明けて春になりました。しかし、この森では今がいちばん寒い時季です。まだまだ春は遠く、その兆しは感じられません。ただ、日はわずかながらも確実に長くなっていますから、知らずのうちに人や生きものに変化をもたらしています。1か月待てば緑色が見られるのですから、みんな希望的です。しかし、今冬の北海道では、あまりいい話は聞かれていません。この辺りに飛来したオオハクチョウや東部のタンチョウから鳥インフルエンザが検出されました。幸い近くに養鶏場がなかったので、大規模な鶏の殺処分はなかったようですが、観光業者にとっては大打撃です。せっかくコロナ禍が収束方向になり、これから挽回しようと張り切っていた矢先ですから残念です。また、ロシア・ウクライナ戦争のとばっちりで、長年続いていた日ロ漁業交渉が今年...立春なのに

  • 大吹雪一過

    今週明けから3日間続いた大吹雪がやっと収まり、昨日は朝から陽が出て青空が広がりました。しかし、大吹雪一過でも気温は例年並みに戻らず、かなりしばれたままです。おかげで、昨日はダイヤモンドダストがきらきら舞って、幻想的な森の風景に浸ることができたし、今日は久しぶりに外を歩いてキュッキュッと雪の鳴き声を聴くことができました。これも記録的な寒波がもたらしてくれたのですが、各地では被害がでていますので、喜んでいては申し訳ないと思います。朝いちばんの仕事は雪にすっぽり埋もれた車を掘りだすことでした。当初は、この雪の量は大変だと覚悟して始めましたが、低温の雪はサラサラと軽く流れて、意外と簡単に終わりました。今冬は小雪でいいあんばいと油断していましたが、今回の大吹雪で一気に例年並みの積雪になりました。この森でいちばん怖い...大吹雪一過

  • 寒の花

    今日から大寒です。今年の大寒は1月20日から2月3日までで、大寒明けの2月4日が立春です。内地では大寒の15日間を寒さの底として、これをやり過ごしさえすれば春はすぐ近しです。今朝のラジオで「歩いているとロウバイの香りがしてきょろきょろ見まわしました」とリスナーがいっていました。内地で寒の花の代表といえば、梅、椿、蠟梅です。そしてみな良い香りを放ちます。特に蠟梅の香りはそうとう強いので、道を歩く人々はかなり遠くからでも気が付いて枝を探します。見つけると「あった!あった!」とまるで春を探し当てたように大喜びします。ちなみに北海道には蠟梅はありません。私はいい歳になるまで「蠟梅」を「老梅」と思っていました。なんという無知なのでしょう。「梅が香に追ひもどさるる寒さかな」芭蕉この森で梅が咲くのはまだまだ先です。もう...寒の花

  • 縄文遺跡

    だれもが「一月はあっという間に過ぎるよ」といいます。確かに年が明けてから、ちょっとボケ~ッとしていただけなのに、もう小寒が過ぎて中旬になってしまいました。窓から、雪の上に残ったキツネの足跡など数えているのでは、脳に良くないと考えて、近くの町の郷土資料館をのぞいてきました。この辺りは縄文遺跡がたくさんあって、道路工事のたびに新しい遺跡が現れます。土器などはザクザク出ますので、これらの展示はごくありふれたモノのように、無造作に台の上にポコンと置かれています。それがまた、なんとも楽しいのです。縄文人と同じ生活感を味わえるのです。まあ、勝手にそう感じているだけなのでしょうが。道南は縄文遺跡の宝庫なのですが、それより前の後期旧石器時代の遺跡はごく少ないのです。それは人が住んでいなかったわけではなく、その地層に達する...縄文遺跡

  • 大晦日

    昨日、今日と雪も降らず風も吹かない穏やかな日が続いています。今日は大晦日、あれよあれよという間に一年が過ぎて、明日はまた新しい年が始まります。もう数えきれないほどこれを繰り返してきましたが、そろそろ終わりに近づいてきました。楽しかった年、苦しかった年、いくらかでも他人の役に立った年、逆に迷惑かけてしまった年、さまざまな年がありました。どの年がいちばん多かったのかは、もうぼんやりしてよくわかりません。そしてこの先も同じように繰り返していくのでしょうね。考えてみると自分には、今まで生きてきた成果など何もないことに気づきました。ただ息を吸って吐いて、食べて出して、寝て起きて、それを継続するために働いてきただけのようです。たぶん若い人が聞いたら「こりゃ~ダメ人間だ」と思うのでしょう。しかし、自分は最近になって「い...大晦日

  • 大雪と寒い師走

    雪降りと寒さが続いています。そして、今年は去年よりかなり多い降雪量です。東北や新潟では、豪雪で大変なことになっていますね。それから見たらずいぶん楽ですけど。早くも明日22日は冬至です。わずかながらも、昼が長くなると思うと嬉しいです。北海道でも昔から冬至にカボチャを食べます。ただしカボチャ甘煮ではなく、おしるこにカボチャを入れていただきます。ほくほくカボチャは形が崩れなくて、ほどよくおしるこになじんでけっこう美味なのです。たぶん体が温まるので、これを考え出したのでしょう。北海道人の知恵ですね。先日のニユースで、道南地域は人口減少が激しく、近い将来消滅の可能性のある自治体がいくつもあり、その名前があがっていました。町がなくなるとは、想像しにくいことですが、近隣の町と合併していくのでしょうか。あるいは、まったく...大雪と寒い師走

  • 危険な道

    昨夜から降り出した季節外れの暖かい雨は、今日のお昼過ぎまで続きました。凍結が進んでいたツルツルの湖面は、すっかりシャーベット状になり全体的にぼんやりした景色になっています。道路の雪はべちゃべちゃに解けて、歩くのには大変でした。うっかり滑って転びでもしたら、水浸しになってしまい、この寒さで体がどうなってしまうかわかりません。そんななかでも平気でバランスをとりながら歩けるのは、長年の北国暮らしで培った身体感覚が、年とってもまだあるからなのだと思います。暖かい雨のおかげで、今日は終日プラス気温でしたが、今夜から明日にかけてはかなり冷え込むらしく、明日は例年通りのマイナス気温の一日とのことです。そして早朝から雪降りだそうです。じつはこのパターンがいちばん危ない道路状態になります。今日解けた水がパンパンに凍ってその...危険な道

  • ドカッと雪がきた

    師走に入ったとたんに、ドカッと初雪が降りました。そして、この初雪がそのまま根雪となりました。いつもの年なら、初雪は11月半ばにフワフワ舞い降りて、地上をサラッと上品に白く覆います。しかしそれは2~3日ですべて解けて、一度もとの景色に戻ります。そして10日ほどあとに、いよいよ本格的な根雪が降り始めます。ですからこの間に、山の民や生きものたちは、冬を迎える心の準備ができます。今年はいきなりドカッですから、ビックリしました。昨日、村の防災無線で「クマが歩いているから注意してください」と何度も流していました。雪降りが遅れたから、クマの冬眠も遅れているのかもしれません。この時期にまだその辺をウロウロしているのは、珍しいことです。もともとクマは、カエルやヘビよりも遅くなって冬眠します。稀に冬眠しないヒグマもいるそうで...ドカッと雪がきた

  • 雪が降りません

    この数日、穏やかなよいお天気が続いています。朝晩は冷え込むものの日中は暖かく、薄着の子たちが元気で駆けまわっています。そういえば、霜月二十日を過ぎても初雪が降らないなんて、この森では初めてのことでしょう。天気予報を見ても、この先一週間は降雪のマークが出ていませんから、なんとも珍しい、雪を観ない11月となるかもしれません。もしやその原因が地球温暖化であるなら、これからもこの状態が進んでいくのでしょうね。小雪といって喜んではいられない、むしろ怖いことです。今日23日は勤労感謝の日です。日常で「キンローにカンシャせよ」といわれてもどうにもピンときません。もともと人間は、生きるために働くことは当たり前と思っていますから、今更ながらキンローに感謝の気持ちはおきません。家族を支えるお父さんには「父の日」があるし、子育...雪が降りません

  • オオハクチョウがきた

    冬の足音がすぐそこまで近づいてきました。どうやら今週中には、初雪が降りそうな感じです。早朝からグァ~グァ~と喧しい声がするので、湖に降りてみると岸辺に30羽ほどのオオハクチョウグループがいました。人の気配を感じてすぐに岸から湖の奥へ泳ぎだしましたが、遠くに離れてもその真っ白い姿は、殺風景な湖面を賑やかに飾ってくれます。おおかたの白鳥たちが内地の湖へ渡っていったこの時季に、まだ残っているこのグループは、たぶんこのまま大沼で越冬すると思われます。この先春までいてくれるのは、なんとも嬉しいいことです。内地の湖は真冬でも凍結しないので、白鳥たちにとってはとても過ごしやすいのです。さらに、大沼では禁止されている鳥の給餌をおこなっている湖もたくさんあります。なかでも有名なのは新潟県の瓢湖です。毎年、小さな湖に5千羽以...オオハクチョウがきた

  • カラマツの大変身

    広葉樹の紅葉が終わって、いよいよカラマツが冬を迎える大変身を始めました。ちょっと前まで深い緑をまとっていた巨大な樹木は、じょじょに黄金色に衣装替えをしています。カラマツは、ゆうに30mを超えるまっすぐですらりと伸びた幹に、上方の枝は空に向かって、中間の枝は真横に、下方は地に向かって長く伸び、最上部には三角錐の樹冠を被っています。カラマツは、この森ではまさに堂々たる存在なのです。カラマツは大変めずらしい落葉する松です。ですから、周辺の地上は徐々に針葉で埋まっていき、道路が埋め尽くされると黄金色の長い絨毯を敷いたようになります。このとき森の生きものたちは、まるでディズニー映画のワンシーンを観るような、幻想的な世界に入り込みます。冬がくる前の一瞬の楽しみです。ただしカラマツは樹脂が多いため、この絨毯の道はとても...カラマツの大変身

  • 名残り紅葉

    森は秋晴れの爽やかなお天気が続いています。もう、標高のたかい場所の紅葉は、ほとんど落ちてしまいました。これからは針葉樹がグッと存在を示してきます。小屋の周辺の葉も日を追うごとに舞い落ちて、スカスカになりました。名残りの紅葉が、少し寂しい晩秋の風景です。山を下って湖畔道にいくと、まだまだ紅葉の真っ最中でした。わずかな高低差でも、植物にとってはずいぶん違う環境のようです。湖畔道は普段より交通量が多く、日曜日ともあって大沼紅葉見物にみえたようです。本格的ランニングの集団もいましたから、近々競技会があるのかもしれません。大沼にはじょじょにしかも確実に人が増えています。この調子でいけば、春には学校の遠足や自然体験教室なども戻ってくるでしょう。そしたら3年ぶりに子どもたちの元気な顔がみられ、湖面に響く声が聴けそうです...名残り紅葉

  • カエデの紅葉

    カエデ類が紅くなると、森の紅葉もいよいよ盛りとなります。今年はいつもよりも少し遅れていますが、来週の初めが紅葉ピークとなりそうです。紅葉は楽しみですが、最高潮の後は一気に落葉して淋しい景色に変わります。まるで賑やかな秋祭りの後の静寂、といった感じになってしまいます。祭りといえば、去年はこの国でオリンピックが開催されたんですよね。まだ一年ちょっとしかたっていないのに、すっかり忘れてしまって想い出そうにも遠い昔のことのようではっきりしません。誰が金メダルをとったとか、誰がダメだったとか、まるで覚えていません。そういえば、たしか今年の初めにもオリンピックがあったはずです。いゃ~これだって良く覚えていません。そうそう、高木選手が大活躍したのを想い出しました。北京冬季ですよね。よかった、よかった、まだ病気にはなって...カエデの紅葉

  • すすむ紅葉

    快晴が続いています。そのぶん朝晩の冷え込みも、かなり強くなっています。雁や鴨たちがどんどん渡ってきます。「そうかもうそんな季節なんだ」とあらためて時間の速さに驚きながらももう少しすれば、オオハクチョウの姿が見られることに期待してしまいます。この二日ほどでグッと紅葉がすすみました。今日は鉄道の日です。テレビでは、日本で最初に鉄道が敷かれた新橋駅の、華やかな百五十年式典のようすが流れていました。今日一日、この記念式典は全国各地でやっているそうです。自分の頭の中に、式に参加する人々の笑顔と、白いスーツのミスなんとかと並んだ偉そうなオジサンのたれる祝辞のようすが浮かんで、いつまでも変わらないこの良い国を確認しました。というのも、こちらでは最寄りの駅の解体工事が始まったのです。まさに光と影です。しかし「光が当たれば...すすむ紅葉

  • 秋深し

    昨日の大嵐は過ぎ去り、今日は爽やかな秋晴れとなりました。しかし気温はグッと低下して、利尻山は初冠雪、そして大雪山系の旭岳では5合目まで雪景色となりました。いよいよ8日からの15日間は寒露になります。寒露ですから文字通り、晩秋の冷え込みで葉っぱに露が滴る時季になったのです。今朝はさすがに、小さな石油ストーブを点けずにはいられませんでした。寒露の森の楽しみはトウモロコシ、クリ、リンゴ、カボチャです。少し走れば油ののった秋サバやカレイも入手できます。残念ながら、かつて秋の食卓を飾ったサンマとハタハタは、すっかりとれなくなりました。たまに見かけても目が飛び出すほどの高値がついています。もう、庶民のものではなくなりました。その代わり、お米はおいしいブランドのものがどんどんとれています。そしてなぜかこのお米、今年はず...秋深し

  • 秋の珍事

    降り続いていた雨も朝方には止み、午後からは青空が広がりました。しかし、本州各地ではまだまだたいへんなようです。このところ突然やってくる線状降水帯にやられて、ほとんどの新幹線が運行停止なっています。異常気象に限らず、予期せずに突然やってくるものは特に怖いです。「青天の霹靂」といえば7月8日に奈良で「ズドン」と音がして、政治家が殺害されました。その後、韓国のカルト宗教団体が永田町の中枢に広く食い込んでいることが判明して、大騒ぎになっています。嘘のような話ですが、現実におこっているのです。オウムもそうですが、一度入り込むとなかなか抜けられないのでしょう。この宗教団体は、今後も何度か消えては現れしながら、深く政界に浸透していくと思われます。現に今回で二度目ですから、かなりしぶといです。そんな騒動に隠れて目立たない...秋の珍事

  • トンネルの先の明かり

    9月第一次連休の初日は、爽やかな秋晴れでした。久しぶりに湖畔道に降りてキャンプ場を覗くと、それはもう大変な賑わいでした。駐車場は満杯で、溢れた車が列をなして道端に停まっていました。そして函館のみならず他府県ナンバーの車も多く、釧路から来た車もあったぐらいです。こりゃ~もう、コロナ禍前を上回るほどの混雑状態です。みんな待ちに待った3ねんぶりのアウトドアレジャーなのでしょう。特に小さい子にとっては、一生忘れられない思い出になりますね。長いコロナ禍もやっとここまできたのか、と嬉しくなりました。そういえば数日前のニュースでWHOのテドロスさんが、新型コロナウイルスのパンデミックについて「終わりが視野にはいっている」と述べていました。世界的に感染者数、死者数が減少していることをふまえてのことです。たとえこの先変異株...トンネルの先の明かり

  • 穏やかな秋なのに

    森は、このところいいぐあいに、穏やかな日が続いています。雨さえ降らなければ、日中はシャツ一枚で過ごせます。しかし朝はだいぶ冷え込んできて、一時間ほど小さなストーブを点けるようになりました。暖房を少しでも使うと、窓ガラスはしっかり結露してきます。そういえば昨日8日は白露でした。草木に朝露がついてくる頃をいうのですが、まさにそんな白秋の季節になりました。街では、コロナが徐々に減少しているようですが、このまま収まっていくといいですね。なんとか来年には、マスクをしなくてもいい生活に戻りたいものです。このところ、コロナ禍にあってもう一つの汚染が伝えられています。国会議員の多くが韓国製のカルト宗教に汚染されているというのです。この教団は、以前からしょっちゅう問題をおこしている札付きのカルト集団で、日本人をターゲットに...穏やかな秋なのに

  • 9月 ながつき

    昨日までの長雨は止んで、今日は朝から青空が広がりました。秋空は高く澄み、雲は白く、風は爽やかで足どりも軽くなります。9月は長月です。夏至を境に徐々に夜が長くなるので、こんなふうに呼んだのでしょう。昔の人々は長い夜を、どのように過ごしていたのでしょうか。照明としては、蝋燭や油を点けていたようですが、一般庶民には高価なものだったのでしょうから、しょっちゅうは使えません。たぶん、涼しくなり空気も澄んでくるから、月明かりを屋内に取り込む工夫をしていたのでしょうね。十五夜お月さんの中でも、長月のものを中秋の名月というのもうなずけます。そういえば今でも「お月見」などやってる家庭はあるのでしょうか?満月にススキとお団子・・・いいですねェ~・・・9月は、国際的には年度切り替えの月です。特に学校年度については、米欧中国など...9月ながつき

  • 馬も人も肥ゆる

    お盆が過ぎて処暑に入ると、すっかり秋景色になりました。北海道もいよいよ収穫の時期を迎えています。栗、トウモロコシ、カボチャ、枝豆・・・どんどん出てきます。「天高く馬肥ゆる秋」ですが、馬だけではなく人も立派に肥えます。しかし、北海道ではなぜか他人に対して「いや~肥えたね~」などとはけして言いません。「肥えた」は牛、馬、豚、専用の言葉です。これを間違えると「俺は豚か!」とばかりにヒンシュクを買います。東京以西、特に関西や九州では普通に使われている言葉でも、東北や北海道ではダメなんです。日本語は難しいです。少し前までは「メタボ」なんて言葉もなかったから、みんなごく普通に「あの人は肥満体です」と言ったものです。健康診断の結果でも「肥満体」と書かれた人はずいぶんいました。「ひまんたい」なんて、今聞くとどこかの地名の...馬も人も肥ゆる

  • 晩夏

    このところ毎日雨が降っています。それも普通の雨ではなく、どしゃ降りと小降りが断続的にきます。東北ではこのどしゃ降りが長期間続いて、大きな被害がでているようです。これからリンゴの収穫ですから、さらに心配です。こんな雨のなかでも、時々パカッと雲が割れて嘘のように青空が顔をだします。そんな時は急いで外に飛び出して、短い距離を歩きます。遠くまで行ってしまうと、いつまたどしゃ降りがくるかわかりませんので。なにしろ傘などまったく役に立たないほどの大降りなのです。道端を見ると、この雨でキノコ類はほとんど割れていました。しかし花たちはまったく負けていません。かなりしおれたように見えても、陽が射すとニュ~と首をもたげて元気になります。花には、けして折れない強さがありますね。もっともキノコだって、雨が止めば一日で新しいのがで...晩夏

  • 立秋

    8月に入ってから雨の日が多く、気温は徐々に下がりはじめました。今日はもう二十四節気の立秋に入っています。いよいよ秋の足音を感じる季節です。内地はまだまだ35℃超えの厳しい暑さなのに、申し訳ない気持ちです。二十四節気は今の季節感とはずいぶんズレているといわれますが、涼しい北海道ではけっこう適用できている部分があります。秋といえば誰でも想い浮かぶのが、芭蕉さんの句です。秋深き隣は何をする人ぞ物言えば唇寒し秋の風人はみな、秋風が吹くようになると、さまざまな心の内を考えるのでしょうか。いつまでも夏バンザイをやっていられない、ということでしょうね。また芭蕉さんの秋の句の中に、今の北海道にピッタリなものがあります。蕎麦はまだ花でもてなす山路かな旅人に、今はまだ蕎麦の収穫ができていないので、新蕎麦でもてなすことはできま...立秋

  • 夏休み

    森のアジサイが涼しげな水色に変わりました。夏もたけなわです。湖畔道では大人たちと一緒に、元気な子どもたちが自転車で駆けていきます。キャンプ場にも子どもたちの声が響いて、なんとも平和な穏やかな気持ちになります。やはり、子どもは天使ですね。北海道でも小学校は、今週から夏休みに入ったようです。夏休みといえば、「むぎわら帽子はもう消えた~🎵たんぼのカエルはもう消えた~🎵それでも待ってる夏休み~🎵」このところラジオでよくかかる、吉田拓郎さんの「夏休み」です。子どもたちにとって、待ちに待った楽しい「夏休み」。そういえば、今は「むぎわら帽子」をかぶってる子を見ません。というより帽子そのものをかぶらないようです。昔の子どもは夏休みになると、外に出る時は必ず白いあご紐のついた、むぎわら帽子をかぶらされたものです。それは、け...夏休み

  • オオバユリ

    お天気が良かったので、湖畔に降りてみました。周回道では大型観光バスが連なって走っていましたから、いよいよ大沼観光も本格的に再開したようです。子どもたちの夏休みが始まったのでしょうか、カヌーを整備する業者たちの姿も見られました。キャンプ場にはたくさんの他府県ナンバーの車が停まっていましたから、遠くからおおぜい来てくれたようです。北海道のアウトドアなら、コロナの心配はほぼないものと考えて、楽しんでいるのでしょう。湖畔の周回道を少し外れて奥に入ると、春先に水芭蕉が咲いたと同じエリアにオオバユリが群生していました。オオバユリが咲くと、北海道の夏はピークに達したといえます。オオバユリは、アイヌの人々にとって貴重な食材でした。オオバユリの茎を杵で叩いて粉にしてデンプンをとったり、乾燥させて団子にして保存食としました。...オオバユリ

  • しあわせな夏

    森は、ほど良い暑さの穏やかな日々です。来月の半ばまでの一か月間は、こんな快適なお天気が続きます。その後旧盆を過ぎると急速に気候が変わりますから、今のうちに夏を楽しまなければ損です。楽しむといっても、毎朝コンチャンに挨拶してから、鳥の声を聴いたり花を観ることぐらいなのですが。もうじき「海の日」です。長年、考えのない私は「海の日」とは海水浴場などの海開きの日だと思っていました。しかし、それがどうして国民の祝日でお休みになるのか、わかりませんでした。というより、そんなことどうでもよかったのです。無関心だったのです。それがなぜか気になってネットで見ると、大変に仰々しいことが書かれていました。海の日とは、1995年に制定され「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日である」とのこと。いや~これは大変だ。海には石や...しあわせな夏

  • 盛夏

    昨日から今日のお昼までは、久しぶりに青空がみられました。その前の二日間はかなりの大雨で、道南西部では国道に土砂崩れが起こったほどです。しかしこの大雨も、野菜や果物農家にとっては恵みの雨だったのかもしれません。このところ、しばらくまとまった雨がなかったですから。もちろんこの雨は、花たちをいちだんと元気にしています。2~3日前のテレビで、女性のお偉いさんが「東京オリンピックの解散式」をおこなっていました。ちょうど一年たったからだそうです。想えば去年の今ごろは、オリンピック開催直前の時期だったのです。もうすっかり忘れてしまって、誰が金メダルとったも、日本が何個とったも、選手や家族の美談も、なにもかも覚えていません。オリンピックがあったこと自体は覚えていますから、病気ではないと思います。式ではお偉いさんが、何兆円...盛夏

  • 廃のくに

    廃駅から三カ月たちました。駅舎からは駅名表示が外され、ホームには人が出入できないようにロープがはられていました。離れになっているトイレを借りようとしてドアを開けたのですが、当然のことながらお掃除はまったくしていないので、床は虫だらけになっていました。もともと無人駅ではあったのですが、駅前に住んでおられた方に駅舎とトイレの清掃が委託されていました。時々早朝に会うので、互いに「おはようございますお疲れさまです」と声を交わしたものです。今は虫とカラスだけになりました。その方が住んでいたいた、駅前住宅も無人になって「売り物件」と書かれた赤い札が張り付けられていました。駅がなくなるとさまざまな変化がおこるのだな、となんとも淋しい気持ちになりました。この辺りでは一度に三駅が廃駅となり、しかも代替バスは通りませんから車...廃のくに

  • 花の名前はむずかしい

    レンゲツツジの花が、一つだけ寂しげに残っていました。正確には黄色い種類はキレンゲツツジというそうです。赤い花の方は全部落ちて、今年のツツジは終了しました。北海道の夏は短くて、順序よく咲いていく花たちの移ろいのスピードが、やたらと速いのです。なにしろアッという間に涼しい風が吹き始めるのですから、その間に「咲いておかなくっちゃ」とばかりに忙しいのです。もちろん花だけではなく虫たちも、いや人間も同じです。みんな駆け足の夏です。この花は図鑑によるとヒオウギアヤメといって、花弁に虎斑文様があるのが特徴とのこと。なにしろアヤメ、ショウブ、カキツバタの違いなどド素人にはわかりません。ただ「あゝ今年もこの子が咲いたな~そんな時期なのだなぁ~」と移ろいを感じるのです。花の名前はなかなか覚えられません。でも、無知は無知のまま...花の名前はむずかしい

  • 涼しい夏がきた

    六月に入ってからは、わりと良いお天気が続いています。ただし気温は例年に比べて低めです。せっかく夏が来たのに、冷え込む朝晩は小さなストーブをつけています。でも森は期待どおりの花盛りになりました。タンポポは花を落とし、真っ白でフワフワな球体になりました。不思議な球です。これから風に吹かれて気ままな旅に出ます。「風に吹かれて」といえば真っ先に思い浮かぶのが、ボブ・ディランさんです。数年前にノーベル文学賞を受賞されたときは、だれもが驚きました。小説家ではない人が、受賞したこともそうですが、シンガーソングライターが受賞対象となることにもビックリしたものです。この方、若い時から一貫して戦争や差別を問題提起してきました。そしてそれを、あのしわがれた声でボソボソと歌い続けてきました。81歳の今もギター1本とハーモニカを携...涼しい夏がきた

  • 明るい夏がきそう

    やはり6月に近づくと、ぐずついたお天気がやってきます。花曇りといったところでしょうか。ツツジが見ごろになると、北海道も夏直前です。以前ならこの時季から、涼しい夏を求めて北海道に多くの観光客が訪れます。近くの国定公園大沼の駐車場には、いつも大型観光バスがたくさん入っていました。やっとコロナが落ち着きつつある今年は、どうなるのでしょうか。戻ってくれるのでしょうか。コロナ禍の二年半、観光関連の人々にとってはまさに受難の日々でした。観光拠点となる大沼公園駅周辺でも、レストランや宿泊施設の閉鎖が目につきます。また周辺の学校や保育施設の閉鎖統合、大手のゴルフ場やホテルの売却、古くから生活を共に歩んだ鉄道の廃駅、さらに8年後の全廃線、など暗いことばかりで明るい話はついぞありませんでした。このことは大沼周辺だけのことではなく、...明るい夏がきそう

  • 風のまち

    毎年、この時季になると日本海まで車を走らせます。それは大切な仕事のひとつである、鉱石採取のためです。鉱石採取といえば聞こえはいいのですが、つまりは河川や海岸での石拾いです。このところ気温は徐々に上昇して、晴てくれれば日中は15℃を下ることはないので、長い時間野外にいても冷えこむことはありません。また山の雪もほぼ消えて、雪解け水で河川が荒れたり水面上昇することもなくなりました。いよいよその時季がやってきたのです。ただ、最近しょっちゅう出没しているクマには気を付けなければなりません。先日はお天気にも恵まれ快適なドライブでした。道南は逆T字形の半島で東は噴火湾(太平洋)で西は日本海です。一番細いところでは双方の距離は、わずか30kmしかありません。自分の小屋は、逆T字の根元あたりの噴火湾に近い場所にありますが、それで...風のまち

  • 北海道にないもの

    暖かい穏やかな日が続いています。気温は徐々に上昇して、湖は初夏のような景色になりました。梅雨のない北海道ですから、嬉しいことにしばらくはこの爽やかな天候が続きます。花たちがまるで出番を待っていたかのように、次々と順序をまちがえずに顔をだしてきます。今いちばん元気なのがチューリップです。ピッカピカに輝いています。花が咲きだすと、空にも地面にも虫たちが一斉に現れます。みんな人なつっこく、歩いていても顔に当たってきます。時には耳や鼻に入ってくることもありますから、虫の嫌いな人はこういう所ではとてもじゃないけど暮らせません。子どもたちにとっては天国ですが。沖縄に続いて奄美が梅雨入りしました。いよいよそんな季節になりましたね。もうじき九州も梅雨に入って、約一か月かけて東北まできますが、ありがたいことに北海道には梅雨は上陸...北海道にないもの

  • タンポポがきた

    ヤマザクラが散ってしまいました。ほんの短い期間でしたね。代わってドーッと現れたのがタンポポです。タンポポの生命力には驚嘆するばかりです。通常、野の花は地面に咲くものですが、タンポポばかりはどこにでも咲きます。高い土手の上はもちろん、道路のアスファルトと縁石の間からも、こんなコンクリート壁のわずかな隙間からも顔をだしてきます。なにしろ、あのフワフワ綿毛の飛んでく先なら、どこからでも生まれてきます。地味な植物ですが、強いです。よく考えると、あの綿毛の種も不思議です。この黄色い花がいつの間にか球形の白いモフモフ花に変身してしまうのです。知らなかったら、とうてい同じものとは思えません。ちょっと前までは、少し小ぶりなニホンタンポポとこのセイヨウタンポポが混在していましたが、今はほぼセイヨウタンポポに置き換わっています。セ...タンポポがきた

  • ボ~ッと過ごす

    今週も暖かい日が続いています。おかげで、梅も桜もスイセンもみんな一緒に咲きました。わずか一ヶ月前はまだ雪が残っていて、モノトーンの中にやっと小さな緑が顔をだしただけだったのに、今はもう色とりどりの花の森になっています。眼に飛び込んでくる花の色は、変に落ち着いてしまった人の心をウキウキさせてくれます。あらためて、春の花の力大きさを感じました。いよいよ今週末からゴールデンウィークが始まります。明日29日は「昭和の日」だそうです。自分もそうですがほとんどの人は、どんな祝日なのか知らないのでしょう。この際調べてみると、前は「みどりの日」でその前は「昭和天皇のお誕生日」なのだそうです。自分はなにもわからないままに、ボ~ッと生きてきたことがわかりました。なんとなさけないことか。「昭和」といえば、戦争に明け暮れ、そして疫病が...ボ~ッと過ごす

  • 新茶によもぎ餅

    キタコブシの蕾が開きはじめました。今年もいよいよ花盛りの森がスタートしました。カタクリも群生しています。花が咲き出すと、当然のことながら虫たちが一斉に動き出します。なんといっても、真っ先に活動するのがこの赤い蝶です。ちょっと変わった蝶で、もちろん花にはくるのですが、こんなふうに地べたにもとまります。しかも人懐っこいというか、好奇心旺盛というのかわかりませんが、人にくっついて飛び回ったりしますし、逆にこちらが近づいても逃げません。無知な私には名前はわかりませんし、蝶なのか蛾なのかもわかりませんが、この赤い子が飛び回ると「春がきた春がきたあ~ほんとうの春がきた」とつぶやいてしまうのはなぜでしょう。今日、二十日は「穀雨」です。昔は節気など気にも留めなかったのですが、最近は温暖化のせいでしょうかこの森にも当てはまること...新茶によもぎ餅

  • 花の森がきた

    この数日、急に気温が上昇しています。今日も20℃を超えたようです。おかげで森はすっかり雪が解けて、この小屋の回りも北側に少し残る程度になりました。近くの町を通ったのですが、道路はもちろん畑にも雪はまったく見られません。気温が高いせいか、ぼんやりした空気が漂っていました。駒ケ岳にはまだまだ雪が残っています。赤い屋根の建物は、この地区の一つの中学校と三つの小学校を統廃合してつくった小中一貫校です。ここで義務教育の九年間を同じ仲間で学べるのですから、楽しいことですね。今は全国的に子どもの数が減少し続けていますから、廃校のニュースはしょっちゅう聞きます。四校統合したこの学校においても、生徒数は百名を超えるほどのようです。この先、さらに他の学校も統合されてくるのかもしれませんね。しかし、逆に少人数で密度の高い教育ができる...花の森がきた

  • 不安な春

    4月に入ってからは暖かい晴れ日が続いています。おかげで、道路はすっかり雪が消えて表面が乾いてきました。畑や平地も急速に雪解けがすすみ、もう数日で全面に土が現れそうです。北海道もやっと春らしい春になってきました。こうなると、すべてのコトやモノがの~んびり推移していきます。空も雲も生きものたちも、もちろん人間も、ひねもすのたりのたり、といったぐあいです。この辺りは酪農や野菜農家が多いので、畑の雪が消えたら一斉に土おこしをします。いよいよ今期の生産活動が力強く開始されます。北海道では雪が降る時期が長いため、短期間に集中した大規模な機械化生産がおこなわれています。一方、最近はハウスを石油で温めて、本州と同じ品種の野菜が作られるようになってもいます。しかし、今年は農業者に大変なご苦労が予想されます。急激な石油価格の高騰は...不安な春

  • 雪解け順調

    順調に雪解けがすすんで、山にも久しぶりに雪のない道が現れました。いよいよ春本番です。ツグミはクチバシで上手に落ち葉をひっくり返して、その下にいる虫やミミズを食べます。見ているとその動きの素早いこと、クチバシの器用なことに驚かされます。ですから、地上の食べものの豊富なこの時期は、木の上に飛ぶよりも地面にいるほうが多いようです。そして、キュッキューと二声で鳴きます。この子たちは、去年の秋に遠くシベリアから来て越冬していたのですが、もうそろそろ戻るのでしょう。いっぱい食べていってね。ツグミは、かっては食用として大量に捕獲されていました。確かに都会には「野鳥レストラン」や「野鳥焼」などがあって、自分も食べに行ったことがあります。今はカスミ網が禁止になったことや、なによりも鳥インフルエンザが怖いので、商売としては成り立た...雪解け順調

  • 自然は明るい

    このところ暖かい日が続いているものの、朝晩の冷え込みで雪が舞います。なかなか雨にはなってくれません。まさに三寒四温といったところです。そんなわけで、森の中はまだこんなに雪が積もっています。それでも春は春。そして今日は春分の日です。この一か月間、朝いちばんのニュースは戦争のこと。次は地震のニュース。それからコロナの現状。生活面ではガソリンをはじめとした、さまざまな物の値上げのこと。暗いニュースのオンパレードです。今日は、岸田さんがどこかの国へ行ったとか言っていましたが、なんのために行ったのかまでは伝えていませんでした。そんな中で明るいニュースもありました。なんと年寄りに、お金をくれるというのです。そそっかしい私は、0を一つ間違えて5千円を5万円と勘違いして勝手にルンルンになっていました。しかしいずれにしても、それ...自然は明るい

  • 元気をもらおう

    湖氷上にあった雪山が、日中のプラス気温ですっかりヘタッてしまって、情けない形になりました。湖面全体も、やわらかいシャーベット状になっていましたから、あと十日もすればすべて融解するでしょう。岸辺では植物たちが、いきいきと活動をはじめました。周辺の山の雪解け水を、湖へ流し込む小さな川の淵に、フキノトウがひとつだけ現れました。今春の第一号です。しかし、まだ雪が深くて近くには寄れません。一週間ほど待てば、たくさん出てきますし、雪もかなり解けるので一ケいただくつもりです。毎年ここの清流でとれたフキノトウで作るフキ味噌を、炊き立てご飯にのっけて食べます。口の中が春の香りでいっぱいになって、春到来の実感が湧いてきます。これが、山奥で暮らす民の迎春の儀式なのです。地味ですが。去年から根雪に埋もれていたササの葉が、何か月ぶりかで...元気をもらおう

  • 春を探して

    春がやってきました。まだ時々はボタ雪がふるものの、日中は暖かい日が続いています。とはいえ、朝晩はグッと冷え込みますから、昼間に解けた雪が夕方から凍りだし翌朝の道路はツルツルの危険な状態になります。人も車も要注意です。遠くの山々が真っ白からまだら模様になってきました。山の雪は5月まで無くなりませんが、徐々に薄くなってさなざまな雪形をつくってくれます。そして、3月に入ると急に森の生きものたちがに動き出します。いよいよ、ガンやカモたちの北帰行が近づいてきました。カモの中には渡らないものもいますが、ここではほとんどが旅立っていきます。ガンは一時期乱獲によってほぼ絶滅したのですが、保護法ができてから再び数を増やしています。一度増えてしまえば、ここでは安心です。国定公園内なので、撃たれる心配はありません。ガン、カモたちがい...春を探して

  • 雪解けが始まる

    昨日、今日と暖かい日が続いて、待望の雪解けが始まりました。向こう一週間の天気予報をみても雪マークはなく、朝晩は冷え込むものの、日中はプラス気温になっているので、順調に雪解けがすすむとおもわれます。そしていよいよ明日から春になります。これから1ヵ月かけて、徐々に雪が消えていきます。毎朝外のドアを開けて、積もった雪の高さが低くなっていることを確かめるのが、楽しみになります。外では、おもしろいことに木の根っこの部分から円く雪が解けていきます。朝露が枝から幹へおりてきて根元の雪を解かすのか、あるいは根にパワーがあってその熱で解かすのか、よくわかりません。雪解けの最初におこる現象です。今年もはや、2カ月が過ぎました。年初には、雪解けが始まるころにはコロナも収束して、明るい生活に戻れるものと甘く考えていました。しかしまった...雪解けが始まる

  • ハイエキ

    「ハイエキ」と聞いても、いったいなんのことかわかりません。じつは、ハイエキとは廃駅のことなのです。しかし廃駅と聞いても、どうなることなのか良くわかりません。簡単にいえば、駅に列車が停まらないということです。駅で列車が通過してしまうなら、乗客はどうなるんでしょう。どうしようもない、ということのようです。最近マスコミなどで、全国的に「ハイセン」という言葉を耳にするようになりました。ハイセンなら、廃線の意味なのだとすぐにわかります。近年、過疎地を走る鉄道は、沿線の人口減少と車の普及で採算割れをきたし、多くの路線が廃止となっています。鉄道会社も廃線には大変な決断が要るのでしょう。近隣の方々にとっては不便を強いられるのですから、これまた大変です。しかし、事業者としてはこの先まったく収益が見込めないのですから、しかたがない...ハイエキ

  • 春待ち

    森は暖かい日が続いています。日中はプラス気温になることもあって、おかげで岸辺の氷が緩みはじめました。なんとかこの調子を保ってくれれば、たとえもう一度ぐらい寒波にみまわれたとしても、このまま春に移行できそうです。そうなれば、今年はひどい寒波も大雪もなく、らく~な冬で終わります。嬉しいことです。白鳥やガン・カモたちは陽射しの中での~んびり昼寝をしたり、餌採りをしたりしています。やはり気温が上がると嬉しいのでしょう。アカゲラなどキツツキの仲間は、いつでもいる留鳥ですが、やはり暖かくなると動きが活発になります。日が照る日中は、そこかしこから大きなドラミングの音が聞こえてきます。今週末は「雨水」とのことですが、あまりなじみのない節気なので、ネットを見ると「降る雪が雨に変わり、雪解けが始まる時季」で、2月19日から3月4日...春待ち

  • ギャラリー 森

    立春を過ぎてからは雪が降っていません。時々、雲の切れ間から青空が現れて、お日さまが顔をだしてくれます。うれしい、嬉しい。お日さまがでるとグレーだった雪が、瞬時に真っ白に輝きます。そんな時は、眩しさに眼を細めながらも、今のうちにせいいっぱい光を取り込んでおこうと、やたらキョロキョロと周辺を見渡します。すると、あった、あった。雪と樹木が創りだす楽しいアートがたくさんあった。さながら「ギャラリー森」といったところです。なかよし雪の彫刻雪の花木が光で描いたコンチャン気をつけて子どもの時のように、何も考えずにただ面白いものは、まだまだ自然のなかにたくさんあります。経済と時間を引き換えに得られる大きな楽しみもいいのですが、こんな小さな自然の偶然の楽しみもいいものです。さあ!来週はもう2月中旬になります。はやい、早い、なんと...ギャラリー森

  • モノトーン

    この一週間は大雪はなかったものの、毎日小雪がはらはら舞って、お日さまの顔をみることはできませんでした。大寒もじきに終わるのですが、この森では今から2月の半ばまでが一年でいちばん寒い時季です。もうひと山越えれば春近し、といったところでしょうか。冬の森はまったくモノトーンの世界で、唯一空だけが色彩を持っています。しかしこんな曇り空の時は、その空も色を失ってしまいます。当然、空の色を反映している湖水の色もなくなります。そんな時は、はるばる遠くから飛んできたオオハクチョウのクチバシの僅かな黄色に目がいきます。そして、なんとも懐かしい気持ちになります。今年も大沼では20羽~30羽のオオハクチョウが越冬しています。本州の湖に比べたらごく僅かな羽数ですが、これでも稀少でありがたいことです。もともと北海道の湖は、冬場には完全に...モノトーン

  • 凍湖の楽しみ

    寒中とはいえ晴天の日中は気温が上がり、プラス気温までにはならないものの、0℃ちかくにはなります。そんな気持ちの良いお天気の時は、山を下って湖まで行きます。湖面は分厚い氷でしっかりと覆われています。凍り付いた湖面ですが、さまざまな楽しみがあります。湖氷にドリルで丸穴をあけ、その小さな穴に糸を垂れてワカサギを釣ります。ワカサギはこの寒い時季がいちばん美味しいそうで、わざわざ遠方からも釣りマニアが集まってきます。また、子どもたちは、障害物のない広々した湖面で、おもいっきり凧あげをします。先日は街からきたと思われる団体さんによる、湖面を対岸まで横断歩行する催しがありました。中高年の方々が、滑って歩き難いせいか少し腰をかがめて一直線に連なって純白の雪道を歩くお姿は、遠ざかっていくにつれ、その行く先はわかっていても、なんと...凍湖の楽しみ

  • 大寒

    雪・雪・雪・・・・毎日よく降ります。今日も明るい曇り日ですが、絶え間なく小雪が舞っています。それでも気温は、例年に比べて低くないように感じられて、過ごしやすいです。寒に入ったと思っていたら、もう今週は大寒です。大寒はその名のとおり、一年でいちばん寒い時季ですが、この調子なら今冬はらくらくにいけそうです。大寒がくると、いよいよ冬も折り返しです。もう残るは半分だけ。というのも、12月、1月、2月を冬、3月からは春、と勝手に自分で決めさせてもらっているからです。実際の北海道は、4月になってもかなりの雪が残っています。ですから3月などは、まだまだ「春遠し」なのですが、寒のあける2月3日の立春になるとなぜか気もちが急いて「春近し」となってしまいます。頭が春なのかな。そういえば、大寒に食べると良いと伝えられているものはあり...大寒

  • ゆきの花

    今冬は雪の降り出しは遅かったけれど、降り始めてからはほぼ毎日降り続いています。たまに雪雲が割れて陽が射し、青空が出るとなんとも嬉しい気分になります。そんな時はソレッとばかりに外へ飛び出して、ウオーキングです。もちろんそれは足腰、健康のためですが、真っ白の世界をひたすら歩いていると、ある種の瞑想に近い感覚になります。しかし、長靴で雪中を歩くのはかなりの運動量があり、くたびれてきます。そんな時は「今日歩けたのだから明日も歩ける」と自分に言い聞かせます。実際には、どうなるのかわからないのに。ただ白いだけの風景の中にも、自然が創り出す雪の造形がたくさんあります。「ゆきの花」もそのひとつです。話は急に変わりますが、明後日10日は成人の日です。その昔、15歳になると大人になった「元服」の儀式が、旧暦1月15日に行われていた...ゆきの花

  • 空色

    この一週間あまり、北海道は厳しい寒波に見舞われています。特にこの森は標高が高いので一段と冷え込み、終日マイナス二桁の気温となっています。それでも降雪は日本海側のようにひどくないので、助かっています。ただし、道路は完全にアイスバーンになっていますから、歩きも車も注意が必要です。森のモノトーンの世界で色を見せてくれるのは、空と生きものたちです。なぜかわかりませんが、寒い日の午後の空の色は淡い水色になります。パステルを指でこすってぼかしたような、あるいは水彩のそらいろを滲ませたような優しい色調です。それが短い時間に目まぐるしく変化していくようすは、寒さも忘れて見入ってしまいます。まもなく2021年が終了します。自分としては大きな病気がなかったことで、穏やかな一年だったと思います。コロナ禍ゆえにネットをフルに活用して、...空色

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