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  • (続)いつか見た光景 〜 意識 〜

    摂理の中で生を授かり、少女のまま天に召される。 神が源あり全てを肯定するならば、失われし生魂(みたま)は、いま何を求めているのか。 生とはなんだろう。 死とは全ての終焉なのだろうか。 二人で夢を探した。 最期の君の言葉 "好き、一緒にいたい" 。 あれから、十数年が過ぎた。...

  • (続)いつか見た光景 〜 プロローグ 〜

    かすかな記憶。 ふとした彼女の仕草。 瞳のなかに君を感じる。 目を閉じる。 君がうなずく。 初めて触れた手は、とても繊細で握りしめたら壊れてしまいそう。 リングを見つめる君。 クリスマスイヴ、ツリーから放たれた輝き、街のイルミネーションが プリズムのように鮮やかな色彩をかな...

  • いつか見た光景 〜 終話 〜

    タバコをふかしながら、夜空に輝く星々を見上げている。 『みなが平和なときを刻み安らかな眠りにつく今日でありたい。 幼子が聖母に抱かれ安らかな眠りにつく夜があるように。 疲れた狩人が火を絶やさず、静かな眠りにつく夜のように』 「ね~、なに考えていたの?」 「結婚のこと」 「誰...

  • いつか見た光景 〜 叶えられる未来

    僕らは最期の時を君が泣いた渡り廊下で静かに迎えている。 星々の美しい冬空の下、肩を抱き唇を重ね。 終焉はスローモーション。 探し求めた君との過去や記憶より長かった時間も存在した。 全てがもうすぐ消える。 死に絶えた恒星が放した光は全ての過去と今を飲み込み、輝き続けながら宇宙...

  • いつか見た光景 〜 過去と今の融合

    「うちに来る?」君からのメール。 「混乱している」と返信する。 「来ればわかるよ」 翌週、吉祥寺駅の東口で待ち合わせた。 井の頭公園が一望できるマンション。 指紋認証のドアが開きエレベーターへと向かう。 君の今を知ることになる。 「ひとつ、聞いていい。誰かいるのかな~」 「...

  • いつか見た光景 〜 君の想い 〜

    今、僕らは子供の頃を過ごした宮崎県都城市を歩いている。 時は場所を選ぶことなく、多くの過去を消し去っていた。 「大隅大河原とは違う」 「なに? それ」 ここには、記憶があり、通学した道、遊んだ公園、野球場、そしてなによりも二人が学んだ校舎がある。 「わたし、あそこで泣いたで...

  • いつか見た光景 〜 過去が流れはじめる 〜

    僕らの過去は、君からの電話で繋がる。 「代わりました。矢吹です」 「あの、西田と申します。綾野中学で、ご一緒だった矢吹さんですか」 「ええ、同じクラスでした」 それ以上、言葉にできない。 今、僕らは青山通りが見渡せる小さなレストランにいる。 なにから、話せばいいのだろう。 ...

  • いつか見た光景 〜 交差した時空 〜

    何故、君を感じたのだろう。 出張返りの成田エアポート第一ターミナル。 疲れ果てた男の本能か。 君も振り返える。 僕のキャリアケースに何かを探している。 視線を合わせた君の瞳にあの頃が映り出される。 君は何かを伝えようとしている。 僕はその思いを探している。 名刺を渡し、家路...

  • いつか見た光景 〜 過去を探しに 〜

    二〇一二年五月に生まれ故郷の大隅大河原を訪ねる。 幼い頃に、一度父に連れて行かれた。 見知らぬ人から大きくなったねと声をかけられ裸電気の和室で夕食を囲んだ。 僕が生まれた頃の写真を探しに役場へ足を運ぶ。 一冊の本を手にした。「大河原の人々」、戦後まもない写真だろうか。 大人...

  • いつか見た光景 〜 序章 〜

    冬の夜空に輝く夢幻の星々。 遥か彼方の暗幕に生まれ、いま時空を経てその姿を映し出す。 ここにたどり着くまで幾千光年の間、闇を照らし続けて来たのだろうか。 人は明日を思い夢を語るが確かなことは、今も過去も存在しない世界で、未来を刻む時計が音もなく終演を告げて行く。 早く気づく...

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