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猫田美生の小説 http://fanblogs.jp/nekotamio/

趣味で小説を書いているただの社会人です。毎日更新。

現在「次の夜、次の恋」という長編小説を書いています。よろしくお願いします。

猫田美生
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2016/07/22

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  • (小説ではないです)更新遅れてすみません!

    諸事情にて、次の更新は9月になると思います… フェイドアウトは絶対しませんのでしばしお待ちくださいm(_ _)m いつもありがとうございますm(_ _)m --------------------------------------------------------------------------

  • 次の夜、次の恋(第二章「美夜」)終

    「何で私まで!とばっちり!」 「おごってあげたのにそんな言い方。」 「それはありがとう!じゃあね!」 美恋は明らかに混乱していたが、律儀にお礼は言いながらその場を去ろうとしたので、 「ちょっと待ってよ!ねえ!私みたいな女が生理的にいけすかないことはわかったから!それとこれとは話が別!ねえ!お願い泊めて!あ!ミレンちゃん仕事で忙しいんでしょ?私一応主婦だったから家のことひととおりできるから…

  • 次の夜、次の恋(第二章「美夜」)8

    「お客様?犬ですか?」 その言い方はどうだ。せめてワンちゃんですか?…とか、と思ったが事実には間違いないし今はそんなこと気にしている場合じゃなかった。 わきあがる戸惑いを隠しながらなんとか謝った。 「えー…すみません。そうです。」 「お客様当店はペット同伴は困ります。」 「ですよね。そうかな〜とは思ったんですけど何も書いてなかったしすみません。」 「入り口に書いています!」 「あ、そ…

  • 次の夜、次の恋(第二章「美夜」)7

    「ミレンちゃん?」 美恋は下を向いたまま、 「…ありえない。」 声が小さくてよく聞こえなかったが、おそらくそう言った。 そして急に顔をあげたかと思うと、私をまっすぐ見つめ、これまでに見たことのない形相で、 「あー無理無理あーーー無理。私!そういうのが一番嫌いなの!ありえない!無理!おごってやるから出て行ってよ!ほら!出ていきなさいよほら!」 と言いながら私の荷物を勝手に動かすので、何す…

  • 次の夜、次の恋(第二章「美夜」)6

    「実は私、浮気して離婚して、旦那から追い出されちゃってさ!おまけに浮気相手からも逃げられちゃってさ!だから行くとこないの!ははっ!ウケるでしょ!」 つとめて明るく言ってみたのだが、ウケないのは明白だった。 美恋は顔が固まり、引いて行く様子がありありと伝わってきた。 しまった。 適当に嘘を言うべきだった。 同じ顔という親近感に油断してつい本当のことを、いや、こちらにも言い分は多々あるがそれにして…

  • 次の夜、次の恋(第二章「美夜」)5

    「ミヤちゃん?」 美恋の声で現実に戻った。 「あぁ。ごめん。というわけなの。だから、今夜泊めてくれない?いや。今夜だけじゃなくて、できれば…しばらく…えぇと…住むとこ見つかるまで。いや…仕事見つけるほうが先だからちょっと時間かかるかもだけど…」 出来る限りの猫なで声を出し、顔はヘラヘラし、体はくねくねさせながら懇願してみたが、美恋は、すぐには返事をしなかった。 何か考えているふうに見えた。…

  • 次の夜、次の恋(第二章「美夜」)4

    「まあ別に言いたくなったら言えば、今ここで言う必要ないよ。それより、今言わなきゃいけない事情があるのは私のほうなの。ミレンちゃん。さっき、ひとりぐらしだ。って言ってたよね。でさ、」 私の話に、今度は美恋が身を乗り出した。 「何?」 「私ね、行くとこないの。ホームレスなの。」 言いながら、あの日の記憶がよぎった。 私には好きな人が居る。 だから離婚してくださいと泣きながら訴えたときの元夫の…

  • 次の夜、次の恋(第二章「美夜」)3

    公園で出会った時、今後の不安を抱えるストレスのあまり幻を見たのか。 本気でそう思った。 先に口を開いたのは私だった。 「本物?」 美恋の口元が緩んで妙なうすら笑いになった。 その表情に私は怯えた。 きっと気付かれただろう。 そして美恋が口を開いた。 「田中さん。でしょ?」 私は怯えの表情をさらに強くし 「えっ!何?何で知ってんの!?」 「今日ね、間違えられたの。しかも二人から。多分、…

  • 次の夜、次の恋(第二章「美夜」)2

    「いつからこの街に住んでる?」 「もう10年くらい。」 「私は3年かな。でもそれまで会わなかったってのが不思議。」 首をかしげる私に、 「あ、でも、私、つい最近まで、太ってたの。だから会ってもわかんなかったのかもね。」 と、美恋は白状した。 「太ってたってどれくらい?」 身を乗り出すと、美恋は耳元でコソっと教えた。 「え!15キロ!?」 思わず大声を出したんで美恋からたしなめられた…

  • 次の夜、次の恋(第二章「美夜」)

    「お待たせしまし…た…」 喫茶店に入った時に案内してくれたのとは別の店員が、頼んだお茶を出す手は動きが止まり、目線は、私と美恋の顔に交互に動いた。 ふたりで同時に店員を見ると我に返ったようで、 「すみません。」 と言いながらそそくさとお茶を出し終え、引っ込んでいった。 奥に消えたのを確認してふたりで笑いあった。 先に口を開いたのは出会ったときと同じく、私だった。 「みんなにも見えてるみた…

  • 次の夜、次の恋(第一章)終

    おかげで変なストレスで、その後、予定より沢山の服を買いすぎてしまった。 美容院にも行きたかったのにこの荷物じゃなあ。 仕方ない今日は帰るか。 友達に連絡してこの痩せた姿を見せて驚かせるのも悪くないけど、明日から久しぶりの仕事だし今日は帰ろう。 いちど荷物置きに帰ってお茶に出るのも悪くはないな。 そうだ。そうしよう。 以前の私ならいちど帰ると絶対もう外に出ようなんて思わなかったのに、さすがに痩せた…

  • 次の夜、次の恋(第一章)15

    「田中?田中じゃんか。」 ガタイのいいその男は、スタバ男と同じように迷わず近づいてきた。 いかにも田中だが、さすがにさっき学習した。 また人違いか…よほど、私に似た人が同じ町に住んでいるのだろうか。 しかも苗字も同じとは。 こちらが人違いですと言おうとするより先に、 「お前、金無いって言ってたのに、全身着替えたのかよ。なんだよ。だったらホテルにでも泊まれるじゃんかよ。あーさっきおごってやらな…

  • 次の夜、次の恋(第一章)14

    *** こんなに洋服を買ったのは生まれてはじめてかもしれない。 何しろ以前は体型が体型だったので、デザインに選択の余地が無く、いつも似たような格好をせざるをえず、自然と、オシャレなんていうものからは遠のいていたのだ。 今日は暖かくて上着いらずで、ダボダボのワンピースを、そういうデザインなのだと思い込み着てきたが、上着は大きすぎて全滅。 これから涼しくなるし全部買いなおさなくてはならない。 あと下…

  • 次の夜、次の恋(第一章)13

    「モモ」 キャリーバッグを覗き込むと、 「クーン」 と、小さな声で鳴いた。 「ごめんごめん。ママが悪かったね。」 出すとすかさず大も小もした。 離婚の話し合いになった時に、モモはすぐ連れて行くと元夫に向かってあれほど大騒ぎしたのに、今後のことを考えるあまり忘れかけていた自分に失望した。 ああ。 どうせ冬服を預かってもらわなきゃなんだから、モモも住むところが見つかるまで預けておくべきだっ…

  • 次の夜、次の恋(第一章)12

    今夜はとりあえずネカフェに泊まるとしても、できるだけ出費は少なくしたい。 駅前のネカフェに深夜6時間パックってのがあったはずだ。 それにしよう。 日曜の夜だから混んで入れないってことはないだろ。 あとは職探しか…。 あとから、コンビニ行って求人情報誌買…いや、フリーペーパーの求人誌かき集めよう。 集めたあかつきには、天候がいいんで外で読もうと、駅隣の公園に向かって歩き出した。 と、立ち上がって荷…

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