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2016/07/14

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  • 前髪 -2022-

    あなたへ 随分、前髪が伸びてしまっていたことに気が付いて、 自分で前髪を切りながら、 前にもこんなことがあったなと考えていたのは先日のことでした。 あれは、いつの頃だっただろう。 あなたにただ逢いたくて、 空を見上げては、 そして、 何処かにあなたの手の温もりを探しては、 たくさん泣いて。 晴れない気分で日々を過ごしながら、 漸く少しだけ元気を取り戻した頃になって、 前髪が目に掛かっていることに気が付いたのです。 あの時の私も、 今の私も、 存分に泣いたところで、 ふと、前髪が目に掛かっていることに気が付いて、 ただ前髪を切ることだけに集中した時間がありました。 前髪と、泣く時間。 それは、 …

  • ちょっと恥ずかしかった出来事

    あなたへ 車を運転しながら、ふと思い出して、笑ってしまったのは、 私が失敗してしまった、ちょっと恥ずかしかった出来事。 あれは、平日の昼間に、車に乗って外出をした日のことでした。 向こう側から走ってくる対向車を、思わずじっと見つめてしまったのは、 あの子の車とよく似た車が走ってきたからでした。 車種も色も、ナンバーも、あの子の車と同じ。 まだ学校にいるはずのあの子が何故、 こんなところにいるのだろうかと疑問に思いましたが、 きっと何かの事情で授業が早くに終わったのだろうと考えました。 対向車があの子の車だと疑わず、すれ違う瞬間に、 笑顔で元気よく手を振った私。 そうして、もう一度よく運転席を見…

  • 私が見つけた鎧

    あなたへ ねぇ、あなたは気付いていましたか。 私ね、あなたを見送ってから、ファンデーションを変えたの。 なんとなく、変えてみようと思い立ったのは、 あなたを見送ってから、どれくらいが経ってからだっただろう。 このファンデーションに変えた時には、 あまり深くは考えていなかったけれど、 今になって分かったの。 このファンデーションとの出会いは、きっと必然だったのだと。 だって、今の私が使っているファンデーションは、 どんなに泣いても、 決して崩れることのない最強のファンデーションなのです。 たくさんの涙を流したら、 鏡を覗いて、自分の顔を確認する。 さぁ、しっかりしなきゃって。 此処数ヶ月の私は、…

  • 泣き虫のままでいい

    あなたへ 私は、いつから、 こんなに泣き虫になってしまったのだろう。 あの夏から、ほんの少しずつ、 強さを身に付けてきたはずだったのに、 昨日の私も、一昨日の私も、先一昨日の私も、 そして、 先月の私も、先々月の私も、 書きかけたあなたへの手紙をそのままに、 ただ、たくさんの涙を流しました。 歪んだ視界をそのままに、 あなたへの想いを言葉にすることを諦めて、 流れ続ける涙の温度をただ感じた時間は、 どれくらいあったでしょうか。 どんなに転んでも、立ち上がる術を見つけた私は、 少しずつ、泣かなくなったはずだったのに、 本当は、これまでずっと我慢していたのだと言わんばかりに、 涙ばかりが零れ落ちる…

  • お盆の思い出

    あなたへ もう、そちら側へは着いたでしょうか。 今年のお盆も、とても楽しかったですね。 あの子、昨年よりも随分、逞しくなったでしょう? 鏡の前でポーズを決めて、 筋肉の確認をするあの子の姿も見ていたでしょうか。 その姿が見えないままに、ふと、私の中に思い浮かんだのは、 あの子を見つめながら、ただ穏やかに笑うあなたの姿でした。 ねぇ、あなたは、あの子にどんな言葉を掛けたのかな。 あなたが帰って来てくれた初日の夜には、あの子が眠った後で、 これまでのことを振り返りながら、色々な話をしましたね。 あの時は、泣いてしまってごめんなさい。 不思議ですが、 歪んだ視界の向こう側、 私の髪に手を伸ばすあなた…

  • コトバ -お盆様-

    お盆の最終日の早朝に ご先祖様を送りに行っていた祖母の姿を ふと思い出した お盆様は朝早くに帰るんだよ 幼い頃に 祖母が話して聞かせてくれた あの言葉は きっと本物なのだろう 早くに伴侶を亡くした祖母も 毎年 肌で感じていたのかも知れない 愛する人が お盆初日の早朝に そっと帰ってくることも お盆最終日の早朝に 静かに向こう側へと帰ってしまうことも だからきっと祖母は お盆の最終日になると 必ず早起きをして送りに行っていたのだと思う 幼かった頃の記憶を反芻しながら 彼もお盆様という類に属していることに ふと気付く 彼は向こう側の存在であり 私たちとは違う この世界に存在するための肉体を持たない…

  • コトバ -家族3人の時間-

    おかえりなさい 待っていたよ コーヒー淹れるね 一緒に飲もうよ そうだ 冷凍庫にアイスクリームが入っているよ もう食べた? あの子 大きくなったでしょ? 筋トレ頑張っているんだよ それから勉強も とても頑張っているよ 今日は何が食べたい? ねぇ 一緒に買い物に行こうよ あなた ご飯出来たよ これはね あなたのお母さんに教わった料理 きっとあなたも気に入るはずよ おやすみ また明日ね おはよう ゆっくり休めた? 洗濯物を干してくるね 今日も外はすごく暑いよ ねぇあなた 向こう側の世界はどんな世界? あなたは何をして過ごしているの? ねぇあなた 愛してるよ お盆には その姿が見えないままの彼に い…

  • お盆 -2022-

    あなたへ 今頃のあなたは、 出発の準備を整えているところでしょうか。 それとも、もう、 そちら側を出発した頃でしょうか。 今日の私は、あなたをお迎えする準備を整えながら、 あなたのことばかりを考えていました。 今頃のあなたは、何をしているのかなって。 明日から、お盆に入ります。 今年も、この日が来ることを、とても楽しみに待っていました。 ねぇ、あなたは今のあの子の姿を見たら、 どんな顔をするのかな。 あれから、更に肌を焼いたあの子の姿に、まずは、 黒いなぁ なんて、笑うのかしら。 それとも、あの子の整った筋肉と、自分の姿を比べて、驚く方が先かしら。 あの子が生まれてから、今が最も逞しい姿。 昨…

  • あなたを想う日 -2022-

    あなたへ 今日のあなたは、どんなことを想っていましたか。 今日の私は、 あの日のあなたが私にくれた温もりを感じていました。 あの日と同じように、 この手を握り締めて、手の内側に感じたあなたの温かな温度を、 ただ、感じていました。 あの日から、8年が経ちました。 あなたのその手の温もりが、 今も私を優しく包み込んでくれるように、 あの日の私の手の温もりは、 今もあなたの側にあるでしょうか。 あの夏のあなたの温度を感じながら、 この8年間を振り返り、 胸の内側に溢れる想いを文字に綴るのなら、どんな言葉が相応しいのだろうかと、 今、感じる想いに相応しい言葉を探しました。 それなのに、何故なのでしょう…

  • コトバ -夏の音-2022

    待ってたよ 思わず呟いたのは 梅雨明けから どれくらいが経ってからだっただろう 今年の梅雨明けは例年よりも早く 思えば 静かな夏の始まりだった 待ち侘びた夏の音を聴きながら 彼がいた夏の記憶を順に辿ってみる 私を呼ぶ彼の声 繋いだ手の温もり まだ膨らみのないこのお腹に 手を当てて笑う彼の姿 小さなあの子に向けた幾つもの彼の笑顔 3人で夢中になった水遊び 遊び疲れて眠るあの子を抱いて 寝室に運ぶ彼の あの子を見つめる優しい眼差し 夏の音を聴きながら 彼と出会って幾番目かの記憶の中に立ち止まり そっと問い掛けてみる その腕に抱いた小さなあの子の温もりを 今どんなふうに感じていますか 小さなあの子を…

  • 筋肉を褒める時間

    あなたへ さぁ!一緒に俺の筋肉を育てましょう! こんなあの子の声が聞こえてから、 どれくらいが経ったでしょうか。 ハイスピードで減る米の量。 たくさん買ってきたはずなのに、すぐに空になる冷蔵庫の中身。 少しだけ頑張って増やしてきたあの子の食事量は、 あれからも順調に増え続け、 今の私は、これまでの中で、最も食欲旺盛なあの子と向き合っています。 ほんの少し前には、 体重が減ってしまったと落ち込んでいたあの子ですが、 目標までには届いていないものの、 あれから、少しずつ体重も増えて順調な様子。 大切に育てた筋肉が、より美しく見えるようにと、 少しだけ肌を焼いて、 最近のあの子は、一段と逞しくなりま…

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