著莪の花が庭に咲く。Iris japonica。日本を代表するのは菖蒲や杜若ではなくこのシャガなのかもしれない。 三葉虫に三輪の著莪。 森の中に群生を見かけたりする。原種なので人が世話することなくとも綺麗に咲かせる。
フィリピン生まれの愛犬マンゴーとともに京都及び関東の京都上京区だと提唱する高円寺で自分のルーツ探し。
陶芸、多肉植物、カフェめぐり、外国人もてなし、内装、御朱印、寺社仏閣、料理。
今回、焼き上がった量は少ないけれども出来上がりの調子は良いかもしれない。他で不調なことが多いと慰めに陶芸の神様は気を使ってくれるのか。濃翠スリット兄弟筒鉢。80点。まずは筒型サボテン用鉢を2つ。ほぼ真っ白で割れ目の周囲だけ濃翠。抑制的で色も主張しすぎずに焼けたように思う。実は裏にだけ緑青銅釉を塗って表側は白い釉薬だけなはずなのだが溶けて混ざって表側にも発色した。不思議。割れ目は隙間が縦に長く入っている。筒がかなり長い鉢だと湿気が抜けにくくなる恐れがある。乾燥気味に育てたいサボテンを植えるには横から湿気が逃げる構造が良いのではないかと思って作ってみた。はよ、植込みたい。山羊上下半身紐吊り鉢。70…
行きつけの花屋で珍奇な花材を見つけた。ホヘンベルギア ステラタというらしい。パイナップル科ホヘンベルギア属ということでパイナップルの遠戚だ。赤いのは葉が変形した苞で紫の部分が花らしい。花言葉「力強い支え」たぶんドライになると書かれていたので買ってみたが、ネットで探してもドライフラワーになったものは出てこない。本当か。苞はカサカサとしているので色は残るのかもしれない。ホコリカビ鉢が花材立てに丁度良い。
夕方、30分だけ暇を見つけて工房に立ち寄って窯詰めした。注文依頼品の窯詰め。いよいよだ。奥に注文品を2点。右手に柱サボテン用の兄弟鉢、手前に山羊鉢、ゴブレット、そしてもう一つの注文品の他の部分だけを入れることができた。小窯は重ねられないのであまり入らない。電気窯による1230℃の酸化焼成。窯元の焼き場には大抵、神棚が設けられて祀られている。作陶するものにとって、理論を積み重ねても穴窯からマイコン操作の電気窯になっても完全に思う通りに行くということはなく、どうしても神に祈りたくなる。こちらは順調に乾燥の進む、用途のない置物。乾燥して縮む工程の中でそれなりに滑らかだった肌がゴツゴツになっている。柔…
夕方、30分だけ暇を見つけて工房に立ち寄って窯詰めした。注文依頼品の窯詰め。いよいよだ。奥に注文品を2点。右手に柱サボテン用の兄弟鉢、手前に山羊鉢、ゴブレット、そしてもう一つの注文品の他の部分だけを入れることができた。小窯は重ねられないのであまり入らない。電気窯による1230℃の酸化焼成。窯元の焼き場には大抵、神棚が設けられて祀られている。作陶するものにとって、理論を積み重ねても穴窯からマイコン操作の電気窯になっても完全に思う通りに行くということはなく、どうしても神に祈りたくなる。こちらは順調に乾燥の進む、用途のない置物。乾燥して縮む工程の中でそれなりに滑らかだった肌がゴツゴツになっている。柔…
吉祥寺の駅から遠くないが人の流れのない一画にひっそりとあるカフェに行ってみた。鉱物をテーマに据えた博物趣味の店。荻窪の「チャンバー オブ レイブン」と大きな方向性は似ているが、こちらは深くどっぷり鉱物の世界。飲物は単価1200円前後、スイーツも1200円以上と安くはない。好きな人だけ来てくれたら良いというスタンスらしい。以前は西荻窪にあったのだが、マナーの悪い客も含めて行列ができて忙しすぎたので駅から遠くなく、それでいてひっそりと分かりにくい場所に移転したのだそうだ。以前は写真okにしていたそうだが、一眼レフやマクロで執拗に撮影し、商品を破損しても知らんぷりの客がいたそうな。現在は座席からスマ…
いよいよ秋も深まれり
miyotyaさんからご助言コメントを頂いたこともあり、揚羽蝶の幼虫を保護することにした。多謝。朝、マンゴー殿の散歩がてら庭先の山椒の木を確認したら2頭のうち1頭がどんなに探しても見当たらなかった。もう鳥に食べられてしまったのかもしれない。そこで残りの1頭を保護させてもらうことにした。鳥のほうがまだ民家の庭先の木の実を含めて食料はあると思うのだよな。しかし都会における揚羽蝶の生育環境は少なく厳しい。鳥には幼虫ではなく他のものを食べてもらいたい。父性が発動して保護してしまう。もう飼育マットの中に何匹いるのかわからないカブトムシ幼虫、ミヤマクワガタ幼虫、メダカ、緋泥鰌、睡蓮鉢のコメット金魚に加えて…
この日はミヤシタパークのカフェを転々としながら働いた。以前、軽く家族で通り過ぎたのだが改めて隅々まで探索した。1階は渋谷横丁と名付けられたレトロ屋台街のような感じになっている。日本はテラス席が少ないからテラス席が中心の場所というのもアリだな。雨天時はどうするのだろう。沖縄、四国、九州、北海道など地域ごとのグルメの店が並んでいるのも楽しい。店内もなかなかの広さがあって内装も作り込まれたレトロな雰囲気が嫌いじゃない。これは17時ぐらいの時点か。灯るとノスタルジックな雰囲気に。客はまばらでコロナ禍で大変だよな、などと思っていたのだが20:00を過ぎるとギチギチに隙間なく満席になった。渋谷の街は人が戻…
山椒の木に揚羽蝶の幼虫がいた。もう11月というのに。鳥も虫の餌が少なくなるこの季節、肥えた緑の体色は目立ってしまう。無事に蛹になれたら枝を切り取って春まで虫籠の中で保護してやろうか。もう1頭。やはり枝に葉が少ないので目立ってしまう。もう保護してあげるべきか、悩ましい。幸にしてクワガタを飼育していた虫籠が空いている。この週末に保護するか考えよう。
園芸品店で植物を買った際に細かい品種名が名札に書かれていないことは多い。例えば「エケベリア」や「コチレドン」などと属名しか書かれていないと数百のうちから品種特定するのはとても困難だったりする。この迎え入れたスタペリアも正確な品種名は不明。サイズをわかりやすく500mlペットボトルを並べて撮影。なかなか立派なサイズの株だ。この元気なスタペリアが1280円。良いお買い物なのではないか。さて、このスタペリア。品種によって花の見た目がかなり違う。どんな花が咲くかはわからない。ある程度は葉茎の形状で類推できるのかもしれないが、花が咲いたときの楽しみにとっておくことにする。悪魔の花とも呼ばれるサイケデリッ…
多肉とサボテンの聖地「オザキフラワーパーク」でスタペリアを迎え入れる
珍しく下道で青梅方面から帰ったので武蔵関まで来て思い出した。オザキフラワーパークに車で立ち寄れるではないか、と。自宅から自転車だと9kmもあり40分近くかかる。万が一、大きなものを買う場合は車だと都合が良い。いつ来ても知らない植物に出会えるオザキフラワーパーク。葉の広がりは2m近いこの観葉植物は品種名が確認できなかった。良いな、この白さ。チランジアのトンネル。鬼面角祭り。我が家の鬼面角は迎え入れて半年以上経つのにまだ枝がひとつも分岐しない。速い速いと聞いていたほどには成長速度は速くない。2万8千円。良いお値段するな。しかし何十年と育成しないとこのような形にはならないことを思うと法外な値段などで…
今回泊まった竪穴式住居のあるキャンプ場のある山梨県小菅村は実は以前から注目していて来たかった村でもある。 本格的フィンランド式サウナの後に水風呂がわりに川に飛び込める 温泉で温まった後に快適に漫画を何時間も読んで過ごせる 研ぎ澄まされた洗練された高級古民家で贅沢な宿泊体験ができる 竪穴式住居、横穴式住居で個性的な宿泊経験ができる 美味なクラフトビールを楽しめる 野手溢れ濃厚なジビエ料理を楽しめる 郊外型ミニマリストの新しい住まいの形タイニーハウスの生活体験ができる 樹上アスレチックやジップラインが楽しめる このうちの2、3を組み合わせるだけで満足な旅行滞在ができてしまう熱い村。こんな村が日本各…
竪穴式住居に泊まれる。漫画「DrSTONE」にハマっている子供にうってつけ。 BBQ棟の設備が良い。BBQ焼網や炊事場など全て割り当てられていて快適。 BBQ棟は屋根付、水場に冷蔵庫あり、分別ゴミ捨て場あり。 キャンプ場受付が素敵な茅葺屋根古民家。ジビエカフェ。 薪や炭などに加えて「ファーイースト」クラフトビール、鹿肉、スウェーデントーチなどが売店で買える。 川沿いのテントサイトも秋の紅葉が素晴らしい。 トイレも清潔で新しい。温水シャワーも21時まで。近くの温泉は17時まで。割引券有り。 管理人産の若い男性が気さくでとても親切だった。 学び 竪穴式住居は寒い。保温性、断熱性は無いに等しい。 焼…
今年の秋の週末は天候に恵まれているようなので連続してまた山へ。今回は山梨の大菩薩峠へ来た。この季節は仕方がないのだろうか。先週同様に午前中から中央道下り方面は高井戸らへんから八王子近くまでそして相模湖周辺、小仏トンネルと激しい渋滞。空いていれば2時間115kmの距離を3時間半かかった。なかなかキツイ。私は初めてだが息子達は幼稚園の年中で2人とも登っているので2回目になるのだが覚えていないのだそうだ。この思い出も中学生になる頃には忘れてしまうのか。それでも遊びに連れ出すのが父親の役目よ。11月中旬だが正午すぎにも関わらず霜柱が消えずに登山者の戯れに踏まれながらも残っている。気温は4℃程度。夜はも…
少し前の話だがorqという荻窪のカフェへ。店内に看板照明があるのが面白い。綺麗に磨かれたシャンパン。美味を少しづつたくさん楽しむ志向。全て盛り付けてプレートごと提供するのは良いアイデア。パレットのよう。いろとりどり。サラダ、ご飯、デザートは好みに応じて選べるのもニクい。◆選べるサラダ・京水菜と比叡ゆばのサラダ 梅と麹のドレッシング・生マッシュルームと春菊のサラダ・ケールとくるみのシーザーサラダ◆選べるごはん・十六穀米・欧風ビーフカレー・スパイスチキンカレー・あご出汁とろろご飯・フォアグラのっけご飯 +350◆選べるデザート・三河みりんのパンナコッタ ラムレーズンソース・バスクチーズケーキ・白い…
徐々に紅葉し始めている豆鹿頭蓋骨鉢に植ったカランコエ「唐印」。土が少ない過酷な環境なので成長は遅めだけれども確実に成長している。眼窩からも芽吹いているのが滑稽な感じ。まだまだこれから紅が濃くなっていくはず。たまにこうして室内に飾るのも良いね。
なんだかんだ忙しくてあまり多肉棚を気にかけていなかったこの頃。八ヶ岳の素晴らしい紅葉を楽しんだ後、自宅の植物を見てみるとここにも素晴らしい紅葉があるではないか。 改めてみても謎な造形の風船山羊鉢。そこに植わるアロエ「クリスマスキャロル」の禾が真っ赤に色づいていた。 今年の色づき方は見事。少し暗いところで撮ると赤い光を放つような発色。「鬼切丸」も欲しいのだよね。 のこぎりのような禾。 こちらの鹿頭蓋骨鉢に植わったエケベリア「錦晃星」も色づき始めた。 まだ緑から黄色、橙色といったところで紅葉の度合いとしては六分ぐらいか。これがさらに紅が深くなっていく。 紅い花が枝先に咲くようで面白い。 塊根植物鉢…
足掛け3年、前回2年前の軽井沢、松本、蓼科旅行で諏訪大社本宮を訪れ、先々月の一人旅で春宮秋宮を訪れ、今回ようやく前宮を参拝することができた。 諏訪大社四社の中で最もこじんまりとしているが、素朴な魅力もある前宮。 斜面に沿うように巨樹と建築物が並ぶ。 山を御神体とする原始的な形態を纏った神社。 そしてこちらにも四方に巨大な御柱が立つ。 真っ直ぐ太く。 いつかはこの10t以上の大木を八ヶ岳の社有林から伐採し曳く御柱大祭を見てみたいと思っている。 四社のお参りを完了したことを告げると四社参拝特製巾着を下さった。汚れないようにジップロックに入れていたので巾着は助かる。
今回の長野旅行で我が家がハマった新発見がハルピンラーメン。諏訪南インターを降りてすぐにあったことから食べてみたのだがすっかり気に入ってしまい、帰りにも食べて帰った。諏訪まで行けば長野の蕎麦や諏訪の鰻などほかに名物グルメはあるだろうに往復、連日のハルピンラーメン。 こちらは帰り際に立ち寄ったハルピンラーメン本店の写真。昭和49年創業のラーメンで4年仕込みの特製タレが決め手のラーメン。 幸い入店してすぐ着席できたが、数分後には後ろにびっしりと行列。どうやら地元の人ばかりで黙々と食べて去っていく。 こちらは本店でしか食べられない豚飯。チャーシュー入り炊き込みご飯で美味しかった。 ハルピンらしさなのか…
またまた来てしまったエクシブ蓼科。北八ヶ岳ロープウェイ乗り場から車でたったの8分という近さにある。子供のスキーデビューの下見と秋の紅葉狩りと温泉での癒しを求めての旅だ。もうクリスマス飾りの季節。豪華な山間の別荘のような雰囲気と相性が良い。これでロビーに大きな暖炉でもあれば最高。クラシックな雰囲気は蓼科、八ヶ岳に良く合う。古めかしいのも一周回って新鮮。昭和バブリー。夜にはホテルの入り口もライトアップされて秋から冬への浮いた気分を盛り上げてくれる。通して頂いた部屋も主寝室には広々としたベッドが2基。さらにもう一部屋、廊下を通って入れる別の和室があり子供達とは寝室を完全に分けられる。ベッド側からソフ…
この素晴らしい秋晴れに東京でじっとしていられず、長野の八ヶ岳へ。空が高い。遮る山々がない。この開放感たるや。冬にはスキー場の起点にもなる北八ヶ岳ロープウェイ乗り場へ。スキー場の施設としてもとても雰囲気が良いのではないだろうか。スイスなどの高原リゾートの雰囲気。真っ赤なゼラニウムがシンボリック。100人乗りだという大型ロープウェイで一気に山頂まで登る、7分の道のり。コロナ禍のご時世、私語禁止。皆、静かに絶景を楽しむ。標高のまだ低い地点は広葉樹の紅葉の盛りで良い時期に来れた。ここらへんの山々は丸い曲線で柔らかい景色。ロープウェイを降りると溶岩石がゴロゴロとした低木しかない高山の景色に変わる。坪庭と…
咲く寸前まで蕾を膨らませたのに咲かなかった鬼面角。それがまた変化の兆しを見せつつある。この右の切断端がモリモリと盛り上がってきている。これはついに枝が分岐する兆候なのではないだろうか。そうなるとこの切断面からは枝が一本しか分岐してくれないということか。できれば二本分岐して欲しいのだがな。もっと根が張って株が充実しないと難しいのか。期待しながら見守ろう。冬でも雨の当たらない陽射しの当たる軒下に置くのが良いのか、明るい日陰の室内に取り込むのが良いのか。前者に賭ける。
とある理由で高尾山に息子と2人で登った。人が多い山なので自分で好んで来る山ではない。せめて空いているだろうと思って山道で時間のかかる6号路を登った。山頂まで90分とのことだったが70分ぐらいで着いてしまった。高尾山は登山としては物足りない。山頂のビジターセンターにて。ムササビはこんなにも愛くるしい顔をしていたのだっけ。モルモットはわかる。コツメカワウソもわかる。ムササビの顔がこんなだなんて聞いていない。なぜモルモットやカワウソのように取り上げられていないのだろう。人気が爆発しそうなアイドル顔ではないかね。しかも毛並みも良くて、手の間の膜が伸びて包み込んでくれる。耳も猫みたいだ。イルカを海豚と書…
団子虫はマンガン窯変釉を筆で2回厚塗りした。マンガン窯変釉は薄いと黄緑の気持ちの悪い色に発色してしまう。土台は1号透明釉薬をドブ漬けした。植物を活かすために地味な色を選んだ。鉢のほうが団子虫よりも一回り大きいほうがやはり安定感がある。作業時間30分。11月21日に酸化で本焼成予定。12月にはお届けできそうだ。
腰の輪郭を修正し、指を少し細めて作業終了。これ以上、触ると壊れ始める気がする。表面をツルツルにならしたい誘惑に駆られるが、あえて土っぽさを残すために跡が残った荒れたままにする。でも差し伸べた手の先が寂しいのだよね。なので犬を作ってみた。なんだか思い通りにいかなくて1時間かけたがこの有様。全く愛嬌のある感じに作れずに焦る。毎日のようにマンゴー殿を見て暮らしているというのに犬をまともに作れないことにショックを受ける。きちんと写真や資料を見て作ればこんなことにはならないのだろうけれども、ここまで作ってしまうと今更、資料を見て修正しようとしても上手くいかなくて作り直した方が早かったりする。もうこのまま…
スイカペペとも呼ばれるペペロミア・アルギレイアはよく見かけるが、このサンデルシーもスイカペペ。どう違うのだろうか。同じとされていたりもする。我が家はどちらかというと和風よりにしたいので熱帯系の派手な模様の葉はあまり置いていない。熱帯性植物はモンステラぐらいなものだ。しかしこの4号鉢で美麗で元気なペペロミアが200円という暴力的な値段で売られていたので買ってしまった。ネットだと2500〜3000円する場合が多い。お店のお姉さんに「いくらなんでも安すぎませんか」と聞くと、「もう今日の売れ筋はダントツでこれですね、気付いたお客さんは喜んで買っていきます。午後には売り切れそうですね」とのこと。そりゃそ…
もういい加減、寒さが増してきて家族全員が炬燵を恋しがり始めたので居間も冬仕様に変えることにした。そこでその前にリビングの天然木の床にワックスをかける。天然木の床はアンティーク調なので子供がいくら玩具を落として傷をつけても目立たず気にならないのが良い。しかし天然木なので定期的にワックス掛けしてメンテナンスをしてやらないと乾燥し汚れも染み込みやすくなってしまう。マンゴー殿もいるのでワックスはオスモの植物脂と植物ワックスでできたものを使っている。臭いもない。夜に寝る前にワックス掛けをして朝まで6時間ほど乾かす。ほどよく乾いてしっとりとした。「おまえんち、廃校の教室みたいだな」と口の悪い友人に言われた…
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著莪の花が庭に咲く。Iris japonica。日本を代表するのは菖蒲や杜若ではなくこのシャガなのかもしれない。 三葉虫に三輪の著莪。 森の中に群生を見かけたりする。原種なので人が世話することなくとも綺麗に咲かせる。
住宅街の中の民家にしか見えない。青梅街道から大宮八幡宮を繋ぐ松ノ木八幡通商店街は駅に至る道でもないので目的がない限りなかなか通りにくい。さらにそこから横にそれた住宅街の中にあるので今までノーマークだった。 別の方が住んでいた2階建木造民家を借り受けて営業されているカフェ。庭も贅を尽くした日本庭園というわけでもなく庶民の民家の庭だ。肩肘張らずにほっこりとできる。 玄関よりも庭から上がる人が多い。 壁やドアはリフォームすることなく昭和レトロそのままに使っていて独特の風情がある。 えらくセンスの良い昭和の人の家という風情。 家具も新たに持ち込んだものなのだろうけれども懐かしさを感じるクラシックさがあ…
実家の父の大学時代の同級生の家には竹林があり、毎年学友が筍掘りをして竹を間引いていたらしい。しかし80才近くなり参加者も減っているのだそうだ。しかし筍はお構いなくあちこち生えてくるので人手が足りないとのことで召集をかけられた。私と次男で参戦し25本ぐらい堀りあげただろうか。後から参加した方や実家にも分けて、8本ほど持ち帰った。 根っこまで綺麗に掘り上げられた株。イカのような王蟲のような。 筍という身近な食材はこんなにも禍々しい見た目をしていたのかと驚く。見ているとゾワゾワ、ワクワクする。 赤く腫れたような触手。 このままの見た目で保存できないものか。 大量の夏蜜柑も脚立に乗って収穫してきた。正…
サボテンは頑丈でいて気づかないうちに貝殻虫の大群に襲われて枯れたりする。一番頑健なのは実はサボテンにフォルムのよく似たユーフォルビアではないだろうか。 そんなわけでゾウムシ鉢にユーフォルビアを植え替えてみた。 形状も粘菌子実体っぽさがある。なかなか良い。 成長が楽しみな鉢になった。
朝8:00から営業というのは朝ジョギングをした後に朝食を食べられてなんともありがたい。 しかもとても広々としていてゆっくりとできる。 飾りだろうね。 視覚で落ち着かせる渋いソファ。 赤い薔薇が活けられた窓辺。店外の「たばこ」という昭和の古看板が良い塩梅。 このテーブル間の間隔の広さに余裕のほどが伺える。 モーニングセット。 猫耳のパンにジャム、バター、ささやかな葉物。 量としてはとてもささやかだがこの静かな落ち着きある店内は価値がある。 8時にカフェに入りたくなった場合にそんなに選択肢はないのでここは覚えておきたい。
貰い手が見つかった。大学卒業したての新入社員を私の部下として預からせてもらった人で今は海外の遠国で働く。今や様々な困難を乗り換え異国でバリバリ働く一児の母だ。 頑張って欲しい。 ちなみにダンゴムシは出せば完売する人気モチーフだったりする。 人に害がないこと 子供の頃に掌に載せた人が多いこと 丸っこいこと 俊敏でなく驚異に感じないこと そこらへんが理由だろうか。
大宮八幡宮は開花が遅れての桜祭りの準備中だった。 紅枝垂桜は雅。今頃、京都の平安神宮はすごいことになっているのだろうな。 門を抜け参拝し、善福寺川公園へと抜けていく。 曇天の桜はパッとしないが、黒い幹を背景にすると楽しめる。幹から生えた花が好きなのだよね。 花粉から逃げることをとるか、桜を楽しむことをとるか。悩ましい季節でもある。 このS字に描く花が一番な光景か。
親戚の集まりで熱海の昭和倶楽部というマンションを改装した宿に泊まった。2LDKを1室として4人が泊まれる。畳に布団敷きが2名、シモンズベッドが2名。 最上階は各階2軒の階全体をぶち抜いたペントハウス仕様だという。 料理が定評があるのだそうだ。 出来立てで焼物、揚物、煮物が出てくるのだがなるほど、どれも美味しい。 鮑の踊焼き。むごい。バターの塊を抱かせられて蒸し焼かれる。 しかしそのままでも、レモン汁を絞っても大層美味しかった。業深いな。 どれも安心して味わえる美味しさ。 風呂は3人ほどが入れる内風呂に2人が丁度良い露天風呂が1つ。しかし部屋数が少なく他の客と鉢合わせることが少なく狭さを感じない…
この季節はどこにいっても街のあちこちに椿が咲いていて楽しい。我が家の玉の浦も大輪の花を咲かせてくれていた。花弁の縁の白があまり出ていないけれども。 赤に白が入った絞りも良い。 血潮も自分の手元に置くには重たいけれども街中で見かけると楽しい。 ほぼ白に赤数筋。 獅子咲の量感もなかなかだ。 八重ではないが花弁の多い品種も。 蕊の黄色が派手な品種はどうにも散らかる。 私が一番好きなのは侘助やこの出雲大社藪椿のような小ぶりで一重筒咲のクラシックで慎ましやかな椿。八重や獅子咲は盛りの瞬間は派手で見事かもしれないが花が落ちた後が汚くていけない。 椿の真価は地面に点々と落ちてなお美しい姿だと思っている。 そ…
土曜日は朝、ジョギングして汗を流し、工房に引きこもって平日の仕事を忘れるのが日課になりつつある。日曜日は子供と遊び、ご飯を作る。毎週繰り返しの変わらないルーチンというのも落ち着く。 大きめのジオラマ鉢、高さのあるカブトムシ蛹鉢など6点は小窯に入れるとすぐ一杯になってしまうので大窯を使わせて頂いて素焼きすることにした。 トゲトゲダンゴムシとダンゴムシ粘菌子実体柱鉢も投入。 そして上段には小さめの追加納入用の鉢を9つ。全てが追加納品できるとは思わないが7つは持っていけると良いな。 前々からアイデアを温めていたビカクシダをマウントさせる為の蛸壺鉢を作った。 遠目には形の輪郭がしっかりとしているけれど…
最寄駅は都立家政の園芸店とイタリアンレストラン、ベーカリーカフェが複合した「ガーデンスクエア」。 1階には天井から床までの大きなガラスパーティションを開け放って開放的なベーカリーカフェ「フェリーチェ」。新緑の瑞々しいウンベラータやハンギングのヘデラなどが目に楽しい。 ショーケースの中のパンを焼いて出してくれる。メニューのモーニングセットを頼むこともできる。私はチリドッグを焼いて出してもらった。 元々は造園業者さんで庭木の栽培もされている広大な土地がある。それに面するようにデッキチェアやテーブルのテラス席も設けてくれていて桜を見ながら寛げる。 2階のイタリアンレストランは窓の外に桜の枝が広がりこ…
鉢と同じぐらいの直径のヒヤシンスの花房。 チャームポイントは固い前翅の浮き上がった隙間から生える子実体。
根津嘉一郎から売却され旅館として生まれ変わる際に加賀の成巽閣を模したラピスラズリの壁。 ここの暖炉は一番好きな暖炉かもしれない。 チューダー様式にガンダーラを注入した折衷様式の特注品。最近の売れっ子で旅館に缶詰になって執筆する作家はいるのだろうか。 暖炉上の鉄フードの梵字デザインは何度見ても素敵。暖炉の火床の奥の竜の彫刻も焦げて趣がある。 スタンドグラスも素晴らしい。何一つ隙がない。 鉄道王「根津」の別荘でもあった熱海の起雲閣。その後は高級旅館になり数多くの文人に愛されたそうな。尾崎紅葉はこの佇まいで瓶の葡萄酒を飲むか。 谷崎潤一郎、志賀直哉、山本有三、1948年に起雲閣に宿泊し文芸対談。 三…
大きなダンゴムシそのままの植木鉢を作る試み。 子実体も加飾。 頭部側の腹部は蓋になっており足を摘んで取り外し可能にした。 もう一つ。粘菌子実体に包み込まれ、押し上げられたかのようなダンゴムシ鉢。 全方位からニョキニョキと生えた子実体に囲まれているのがわかる。 この角度が一番気に入っている。 台座部分にもそれなりに土を入るようにしており、サボテン群生株なんかを植えてみたら楽しいのではないかと思っている。 子実体には白く発泡させた釉薬を掛けるか、翡翠色の釉薬を掛けるか悩ましい。 はよ、焼きあがらないものか。待ち遠しい。この二つは譲るにしろサボテンを植え込んで仕立てた姿で届けたい。
ペルシャ地方で6万年前からネアンデルタール人が墓にムスカリの花を手向けていたことが確認されている。原種からさほど姿を変えていないそうなので、ネアンデルタール人が愛でた姿を私たちも見ているのか。 紫と翡翠色の組み合わせも爽やかで良い。 ヨツコブツノゼミに庭の八重椿を挿す。この鉢も気に入っている一つ。ヨツコブの複雑繊細な角が破損することなく焼き上がったのも、陶肌が傷一つなく焼き上がったのも嬉しい。 こうして見るときめ細やかなスベスベ陶肌。しかも工業的なツルツルでないのが良い。自画自賛。 手元に置いておいて春夏秋冬楽しめる鉢だと思う。
朝8:00から開いている新井薬師そばのカフェ。ジョギングから朝食を食べて帰るのに都合が良い。 水色と植物がコンセプトのようだ。 30分3000円でドリンク1つ付きの足ツボマッサージというサービスもマスターのパートナーが提供してくれているそうだ。一度試してみたい。 飾られている植物がセンスが良いように感じる。 ミモザのブーケ キングプロテアの花瓶。 丹精に整えられたボード付けされたビカクシダ。 グリルチーズサンドのチーズが30cmも伸びるようなやつで、塩気もあり美味だった。600円でなかなかのボリューム。 爽やかな青空のようなカップ&ソーサー。エチオピアの浅煎りを飲んだが角のない柔らかい味わいだ…
巨大に咲いたヒヤシンス。人為的に過度に栄養を溜め込まれた球根がそれを後先考えずに一気に吐き出すように咲く。少しグロテスクさも感じてしまう。 部屋全体にむせるほどの濃い香りが漂う。 私の自宅近所は濃桃色の花が多いように思う。窓辺に置き、朝陽を透かせると華やか。 捧げ持つように鉢に挿された八重椿。 蓮の花托のような花弁の重なりは豪勢。 花と陶鉢をあれこれ組み合わせるのは春の楽しみ。自分が小さな女の子だったら着せ替え人形で遊ぶのが好きな子になっていたかもしれないなどとも思う。
宮崎県の高千穂地方で専業で藁細工や七五三縄を作っている工房「たくぼ」が東京国立の「カゴアミドリ」でワークショップを開催していたので参加した。1時間半の所要時間で3000円なり。1650円で売られている藁細工を作る。 芯のしっかりとした藁を3本と3本、5〜6cmの長さを残して交差させる。 踵で交差点を踏んで固定する。 左手を掌を上に、右手を左手に被せるように下向きに被せて奥から手前に擦るようにして3本づつの藁束を擦るようによっていく。これを「なう」「綯う」という。スプレーで掌と縄を濡らさないと乾いて滑ってしまい、藁が回転して捻れてくれない。 ゆるく綯われている根元に藁をもう3本通し、再度綯ってい…
トゲトゲダンゴムシには躍動感あふれて伸びていく菌糸体のようにも見える植物の種子を合わせてみた。 翡翠色の子実体がにょきにょきと生えてきている様も気に入っている。 こういう冬虫夏草茸は実際にいるよな、とほくそ笑む。 湿度に弱いサボテンを植え込むことを想定して鉢穴は大きめに確保してある。脚で通気性も確保。
新高円寺の青梅街道裏路地にとても異国情緒溢れるカフェができていた。 それぞれの豆に合わせて焙煎された豊富なシングルオリジンコーヒーメニュー。 1階に2人掛けが3卓ほど。2階もあり2人掛けが5卓ほど。 大きな窓から柔らかな光が入り気持ちが良い。 ロフトもあるようだがこちらは従業員以外立ち入り禁止。彩光のために開いているようだ。 ロフト階段の下には絵描き途中かのような絵の具とパレットが置かれていてイギリスの画家のアトリエのようなコンセプトだろうか。 ワッフルが大きく、香ばしく、美味しかった。 WiFiも完備で1時間ぐらい滞在するのは気を使わない雰囲気。良い隠れ家休憩所を見つけられたように思う。 熱…
素焼きの窯出し。特に破損することもなく焼き上がった。 12鉢と団子蟲1匹。なかなか壮観。 赤土、黒泥土、信楽白土を使い分けているので素焼きの段階でも彩りがある。施釉せずにやきしめでもそれなりに面白く焼けるのかもしれない。 蚕蛾も今のところ、触角も破損せずに焼けている。 トルコ青結晶釉を溶岩釉化し、筆で塗った後に撥水剤で保護。面倒だがこれにより上から全体的にマグネシヤマット釉を掛けてもトルコ青結晶釉が鮮やかに発色してくれるかと思う。 2度、3度と重ね塗りしたので今回はしっかりと発色発泡してくれるのではないか。 そして網の上でドバドバとマグネシヤマット釉を掛ける。少し乾いて手に取れるようになったら…
寺が多い街は花木が多い。 公園が多くても花木は増えるが日本の公園は根底には西洋式庭園の考えがあるようで花壇の区画内を埋め尽くすようにパンジーやチューリップをたくさん植える傾向が強く、一株を引き立たせるように、あるいは背景の建物との調和を強く意識して植えられることが少ないように思う。 そんなわけで個性が引き立つ植えられ方、育てられ方をしている点で寺社の花木の方が私の好みだ。ここ妙法寺の藤も地面スレスレに広がるように植った姿が個性的で良い。 高円寺近隣の藤の名所としてここ妙法寺も記録しておきたい。菖蒲、紫陽花も素晴らしい。 寺社のほうが常に人手が入り世話されているということもあるかもしれない。 寺…
貪欲な肉食昆虫の大閻魔斑猫が腑を買い破って出てきたかのようなアレンジ。玩具のつぶらな眼がかわいい。 マイマイカブリなんかもカタツムリの殻の中に首を突っ込んで肉を貪り食う。 そんな陶蟲夏草「団子蟲」にセダム「レッドベリー」を植えてみた。水分少なめに太陽をしっかりと浴びさせて育ててみようかと思う。
小窯に12鉢を詰め込んだ。800℃で素焼きする。来週には窯出し、釉掛け、素焼きと同じ窯構成で本焼成を一気に進められそうだ。夏までの完成を予定していたがGW前に4〜6個納入できる作品が仕上がりそうだ。 それにしても、本当に納入しようかまだ悩んでいる。一般ウケしない自覚はあるし、需要も不明だし、梱包もどうしたら良いのか。金に困っていて換金したいわけでもない。すぐ売れる値段で掃きたいわけではない。 乾燥しているようで水分はまだ残っている。窯から水蒸気が出なくなるまで1時間毎に窯温度を測定する。気温16℃で着火し、1時間につきほぼ100℃近く上昇していき、そして415℃の時点で水蒸気も出なくなったこと…
私が通っていた店にルック商店街の3階にある「紅い花」がある。コの字カウンターの和風で大正や昭和初期の店のような雰囲気を纏った燻銀の蕎麦居酒屋。 それがコロナ蔓延時に休業したまま閉店してしまった。高円寺で閉店を惜しまれるのは「てんてこ」「ビストロフレール」そして「紅い花」。 その紅い花の店長さんが姉妹店の「椿」に立っていると聞いて伺った。少しお痩せになったか。覚えていてくれた。 味がしっかりと染み込んだ玉蒟蒻がお通しとして出される。懐かしい山形料理尽くしのメニュー。 相変わらず何を食べても美味しい。春野菜の天麩羅。木耳の味噌和え。 山形料理の店で酒も山形の地酒が揃う。上喜元、栄光富士、東北泉、白…
世の中に過小評価されているものの一つとして芽吹きの紅葉の美しさを挙げたい。 秋の紅葉も美しいが、それに比べて新緑の生命力が漲る瑞々しい紅葉の元気が出る美しさ。 葉緑素が抜けた後の死んだ色の紅葉と違い、芽吹きの紅葉は紅にも力強さがある。 爪紅も秋に紅葉し始めて葉の縁が枯れ始めた紅葉とは鮮やかさがまるで異なる。 昔は東京から京都への観光客は紅葉の季節が圧倒的に多く、春の桜はそこまで有名ではなかったと聞く。今では桜を目当てに春に訪れる観光客も相当に増えた。京都の紅葉は伊呂波紅葉に偏りすぎており、芽吹きの美しい品種が少ない気がする。ここに大きな観光資源としての可能性を感じている。 桜が散った後に美しい…
桜が終われば藤の季節。あちこちの公園には藤棚があったりするけれども高円寺界隈で私の知る限り最も見事なのは民家の塀に沿って咲く藤。厳密には中野。 こんな見事な藤を毎年見事に咲かせ、往来の人々を楽しませてくれて本当にありがたいと思う。 藤は近くで見ると目立つ黄色が遠目だと全く印象が薄れる。そしていかにもな豆科の花の形をしている。至近距離でここまで印象の変わる花も珍しいと思っている。 花見ならぬ藤見なんてのも乙だろうね。唐津城の藤棚に飛んでいきたい。そしてこうして見上げながら能古見や天吹などの佐賀の美酒を飲むのだ。 それにしても見事だ。極上の簾。 今朝は中野駅から会社に向かおう。 夕暮れの藤も妖艶で…
好きな写真家を聞かれれば、挙がる1人は土門拳だろう。そんな土門拳の古寺巡礼写真展が恵比寿の東京都写真美術館で催されていると知り、会社帰りに立ち寄った。 土門拳といえば室生寺。圧巻の写真が並んでいた。 入口に掛けられた写真以外は撮影不可だったが、私の好きな竹林の写真が見られてよかった。絵葉書を買った。 全体像を撮ることをせず、好きな角度、好きな部分を切り取るスタイルが良い。この潔さをもっと見習いたい。私は写真を撮る技術もないくせに、全体を記録写真的にフレームに納めたくなってしまう。 声をかけて顔を向けさせず、動態をそのまま撮る「絶対非演出」のストリートスナップも素晴らしい。還暦手前で脳出血で右半…
線は、僕を描く ☆☆☆ 砥上裕将 水墨画の世界と魅力を映像なしに脳内に想起させてくれる良作。心のあり方が線に現れるのはわかる気がする。無心に夢中になって導かれるように造形した感覚になる時はあるし、そのように作られた作品は再現の難しい良作になる実体験は私にもある。技術過多の食傷気味に感じるコンテスト出品作品は目に浮かぶし、水墨画の本質は技術自慢大会でないことにも深く同意する。 しかし映画化しやすそうな登場人物設計に少し文句をつけたくなる。自分の美しさに気付いていない美人、容姿は優れていなくとも目を見張る才能を隠していた不幸な主人公。芸能人や俳優女優がいかにも当てはまりそうでほんの少しばかり興醒め…
陶蟲夏草鉢「大鍬形」。この鉢のポテンシャルはこんなものではないだろうと思っている。 そもそも銀手毬が徒長しているのがよろしくない。現状はなんとも不格好だ。しっかりと日光に当てて分頭、群生したらムクムクと増殖する菌糸のような容姿となってくれるに違いない。 悪く言えば雑な、良く言えば無作為の造形。脚もちぎれ、欠損している。 こんな鉢が数年経つと見違えるのだと経験が囁くのだよ。
新しい試みとして粘菌の子実体に蟲が乗った鉢を作ってみた。形状としてはルリホコリ。楽焼で表面を青紫のメタリックにしたらルリホコリらしくなるのだろうが蟲が目立たなくなってしまうのでシロホコリにする。冬虫夏草らしさ筆頭として団子蟲と蝉幼虫を選んだ。 蝉の方が背中を割って開口部を大きくとりやすい。冬虫夏草のセミタケが生える際に背中を破って生えるわけではないけれども、用途を優先する。 団子蟲は開口部は狭く細い茎の植物でないと少し厳しい。 さらに穴をたくさん開けて常磐忍を植え込めるようにしようかと思う。瓦礫風にするか、編笠茸風に整えた丸穴にするか迷うが後者でいく。 そんなわけでこうなった。もう全体を包み込…
どんどん作ろう。週末に仕事をすればするほど心の均衡の為に作陶する時間も欲しくなり、結果それ以外にほとんど何もしなくなっている。生き急ぐように忙しい人のスパイラルはこんな感じなのか、と思ってみたり。 10.蝉の脱皮途中 制作途中の記録も撮ろうと思ったが逃した。鉢に比べて大きめな蝉の体躯。 顔は蝉。複眼が少し大きい。 白信楽土で子実体を加飾。 背中に植える仕様。これも紫太陽を植えるかね。 11.団子蟲 小さな団子蟲も鉢。 大きな子実体を周囲に配置した。 ううむ。子実体の高さに緩急高低があっても良かったかもしれない。 12.揚羽蝶幼虫 違うな。作ってみてから「こんなではない感」。胸部をもっと新幹線の…
こちらもようやくエキノセレウスサボテン「紫太陽」を植えられた陶蟲夏草鉢「鍬形蟲」。 ぐわんと株元が曲がって上に伸び、陽光をしっかり浴びて紫色にサボテンの棘が染まり、さらに花が咲いたら理想的な姿が完成すると思っている。 しっかり根が張って育ってくれるか。 気長に共に暮らしていく鉢をまた一つ増やせた。 目指す姿形になるのは早くとも3年後以降だろうか。
ようやく、最終形にたどり着いた。成長は遅いが乾燥にも低栄養にも強く、かつ子実体の見た目に近いサボテンを植え込んで長く愛でられる陶蟲夏草鉢のサボテン植え。 これを尻の方から太陽光を当て、斜めに植えられたサボテンが湾曲して真上に伸びていくようにする。まだ小さいうちから育てないと株元が曲がってくれない。
春ですな。植え替えの時期ですな、ということで少し趣向の異なる吊り鉢を2つ。植木鉢が多くなると陽のあたる窓辺や棚は置くタイプの鉢で埋め尽くされ、スペースが足らなくなると垂直方向に進出していかざるを得ないのは植物愛好家の典型。 しばらく空のまま吊り下げられていた上半身と下半身に別れた山羊の吊り下げ鉢。形状から置くことができない吊り下げ専用鉢。 天翔ける山羊。なぜか山羊。 そのうち、移動する際にぶつけて角や脚を折ってしまうのかもしれない。 植物無しより有りのほうが良いと思っている。定期的にバケツにドボンと漬けて吸水させる方式でやっていく。 変なところに写実性をこだわっていて、水抜き穴として余剰な水は…
植えていたマミラリアの幼苗が寒さでやられてしまった。幼苗はもう少し大きくなってからでないと制限の多い鉢で育てるのは難しいのかもしれない。 そこでゴーラムを植えてみた。 形状がなんとも実際にある一部の冬虫夏草茸にそっくりではないか。 予想外の子実体らしさ。 白黒で撮影するとさらに子実体らしい形状が引き立つ。 成長がそこそこ早いので1、2年で植え替える前提で楽しもう。
おそらくは桜を愛でる最後の週末。息子と善福寺川沿いをジョギングした。 忘れ物だろうか、猫のクッションが置かれていた。 雨や曇りの日が続き、貴重な晴れの日の桜を愛でる。 そして2ヶ月ぶりに再訪したGO CRAZY CAFE。女主人は私のことをしっかりと覚えてくれていた。前回、全身麻酔のリスクをとって飼い犬の歯垢除去をすべきか悩んでらしたのであれこれメリットデメリットを話し込んだのを覚えている。 まだ夜に酒を飲みに来れていないのだよな。そのうち。 ここに来たい目的の一つが犬。陶芸、園芸に加えて私の人生に欠かせない潤いは犬だと最近、痛感している。13年前に日本に帰国して以来、犬のいない初めての冬は寒…
去年の2〜3月は転職活動真っ盛りで15社近く応募して6社から内定を頂き、そしてちょうど1年前の今頃、自信満々におそらくは最もハズレの選択肢を最良の選択肢だと勘違いして選んだ。6つも選択肢があってよくぞ判断を誤ったと思う。そして4ヶ月で辞める醜態を晒した。 再転職した会社では半年が経った。「〇〇さんが来てくれて本当に良かったですよ」「まだ半年ですか、もう数年いる気がします」なんてことを言われることが最近、度々あって職場ではそこそこ歓迎され重宝されているようなのでもう少しはこの会社でやっていけそうだし4ヶ月で逃げた判断はそれなりに正しかったと思われる。 自分の判断力をもうそんなに信じていない。今ま…
初めて目黒川の夜桜を観にきた。橋の上には撮影する人だかり。提灯の赤い光が桜をより赤く見せている。 高いところから眺めたら赤い帯が一筋、綺麗に見えるのだろう。 少し歩くとあの有名な洋風の城の外観をした「目黒エンペラー」が照らし出される。若い女子グループが「わあ、素敵」と歓声をあげていたが知らなそうだ。バブルの昔に一世を風靡した、当時で東京で最高級、最豪華を喧伝していたラブホテルだそうだ。ラブホテルに行ったことがないので死ぬまでに一度は行ってみたい。行くきっかけなどあるのだろうか。 翌日。ここ近年で最も早い開花日だそうだが雨天続き。早朝の晴れ間に高円寺と阿佐ヶ谷の間の緑道の桜を観に行く。廃墟桜が切…
生花は冬虫夏草のイメージにはそぐわないのだけれども、花が咲くとなんとなく心が躍るし、活けたくなる。 団子蟲に千重咲椿 象蟲にマツバギク 団子蟲に原種ヒヤシンスは菌類ぽさのある姿形。 まだ固く締まった椿の蕾も溢れる花の色が良い。蚕蛾。千重咲椿はひたすら派手。 中央アジアでは5000年前の墓から人骨と一緒に見つかったというムスカリ。古代人も花と共に故人を送った。 原種チューリップ。もう少し茎を短くすべきだったか。 静物画のような静けさ 団子蟲に浅黄水仙 蠅取蜘蛛に鈴蘭水仙 私の中の最良の一枚はこちら。くねるように伸びる茎が植物的。低い位置での枝分かれも腑を突き破って成長した印象が強まる。学名アイリ…