響焔7月号〜聰俳句鑑賞

響焔7月号〜聰俳句鑑賞

指や臍やたたかっている大暑の日私の感覚では、八月よりも七月のほうが暑い気がする。特に梅雨明け後の七月下旬頃の暑さは身に堪える。「大暑」この文字を見るだけで汗が吹き出るようだ。今日は大暑なのだと気が付いた瞬間、もうその日は仕事も買い物も放棄して、家に籠りたくなる。そんなとにかく暑い日。そう、身体全体が暑さとたたかっているような日。それを表す言葉として、身体のどの部分を持ってくるか。その言葉次第では句が陳腐になりかねない。俳人としてのセンスの見せ所にこの作者は「指」と「臍」を選んだ。うん、このチョイス、賛成です。俳句の形を整えることも大切だけれども、こういうところに一生懸命になりたいと思う。大きなお腹を出して暑さを凌いでいた父を思い出した。5月号よりはじまった山崎名誉主宰のエッセイ「思い出の人たち」今月は三橋敏...響焔7月号〜聰俳句鑑賞