『オッペンハイマー』を観て
『オッペンハイマー』(クリストファー・ノーラン監督、2023年)を観てきた。1926年、ハーバード大学を最優秀の成績で卒業したオッペンハイマーは、イギリスのケンブリッジ大学に留学するが、そこでの環境や実験物理学に嫌気が差して、ドイツのゲッティンゲン大学に留学する。留学先で出会ったニールス・ボーアやヴェルナー・ハイゼンベルクの影響から理論物理学の道を歩み始める。1929年に博士号を取得した彼はアメリカに戻り、若く優秀な科学者としてカリフォルニア大学バークレー校で教鞭を取っていた。オッペンハイマーは自身の研究や活動を通して核分裂を応用した原子爆弾実現の可能性を感じており、1938年にはナチス・ドイツで核分裂が発見されるなど原爆開発は時間の問題と考えていた。第二次世界大戦が中盤に差し掛かった1942年10月、オ...『オッペンハイマー』を観て
2024/04/08 18:27