chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • カラス

    空を見上げる。岩肌の上にある木々の隙間からかろうじて見える夜空。「あんなところから落ちたのか…」 どんなに馴れても山というところは怖いところ、気を抜いてはいけないと言われながら暮らして来たはずだった。幸いなことに体に痛みは無い。疲れも無く軽い。空の感じか

  • ネコのキョンはなんでもしっている

    ある冬の夜のことでした。しんしんとした暗闇が寒さをさそいました。そんな冬の空からひとつの光が静かに茶色くなった草むらの上に下りました。    「 確かこのあたりだった」 光が空から下りたのを見ていた者がいました。 ミケネコのキョンです。キョンは人間の年で

  • 短編*顔(続・夢鬼)

       山道を男が迷っていた。男が抜け道と思った道は迷い道だった。携帯電話が示した画像は圏外。  「うん?あれは?」光が走るのが見える。あの先に車の通る道があるに違いない。動いた光の先を頼りに行くとそこはバンガローの点在している所だった。バンガローの脇に炊事

  • 短編*夢鬼

    私は誰だろう。何も思い出せない。ここはどこだろう。風の音が聞こえる。何故だろう。両足で立っているはずなのに体を支えているという感覚が無い。  「それはあなたがもう体を持たない者になったからよ」 声に出さなかった私の疑問の答えのひとつが聞こえた。答えを

  • 短編*メール

    メールが来た。昨日、帰りの電車で他校の女の子と話しているところを見られた。そして一週間かけて練ったプランが飛んでいった。「ふう…、何だよ! コレ」「*∞」暗号か? 女の子は本当にこういうことが好きだな…。うやむや気分が晴れないまま電車の音に呼ばれて乗っ

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、sawayukiさんをフォローしませんか?

ハンドル名
sawayukiさん
ブログタイトル
短編小説
フォロー
短編小説

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用