7．地球人

地球人作・もりのとわ右と左に すっぱり分かれ双方譲らず 睨み合い掛け合う言葉は あしざまで浮かべる笑顔 目だけ笑わず単純を 並べる言葉で 煙に巻きサヨク ウヨ…

6．野辺送り

野辺送り作・もりのとわ野辺送りの この方舟に朝露濡れる 桜ひと枝降っても晴れても寝ても醒めても天狗風が通り過ぎても節くれだった柔らかく乾いたあたたかな その掌…

5．ある土曜の昼下がり、13区の街角で

ある土曜の昼下がり、13区の街角で作・もりのとわ語らず座る路上の旅人歩んできた道のその軌跡のひとつも 口にすることなく傍らの野良犬と分け合う 日々の糧と隣り合…

4．祖国

祖国作・もりのとわ此処まで来たって此処まで来たっていったい 何処から やってきた？目指す場所なら 曜日で違い踊るリズムは 履き違え靴を替えても 心は買えず屁理…

3．しめったこころ

しめったこころ作・もりのとわ此処にいる意味を毎日知ろうとするけれど進む道を彩った 移りゆくものしかそこにはなくていつの間にか柔らかさのまわりに砂の城を築いた塩…

2．螺旋の輪廻

螺旋の輪廻作・もりのとわ心が此処にとどまるのならただ 流れに身を投じあなたの意思が貫けるように両手を天に地を足に降り注ぐ愛を この胸に受け止めよう今この時一瞬…

1．森のぬしの祈り

森のぬしの祈り作・もりのとわこぼれ滴る 月光の雫我が手に受け取り彼方へ戻し君が歩む 幾千の森の中温かく 穏やかで 絹の手触りの未来をきっと紡ぐことができるよう…