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2016/03/09

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  • 蒼き運命 -アオキサダメ- 85

    ほどなくして合流した幹線道路は、混雑する時間帯にはまだ間があるせいか、比較的空いていた。途中、目についたドラッグストアに立ち寄り、ヨンファはサージカルマスク、冷却シート、スポーツドリンクを購入する。ワクチンはすでに打っているので、仮にジョンシンがインフルエンザだったとしても、自分が感染する確率は低いだろう。二十分ほど車を走らせると、目を凝らすまでもなく、じきにフロントガラスの向こうにジョンシンが暮...

  • 蒼き運命 -アオキサダメ- 84

    午前中はどの診療科も外来患者で込み合う受付カウンターや待合ロビーが、夕刻近くになると人影がまばらになる。その日、ヨンファは午後から差し入れを持って、元勤務先だったS大学附属病院を訪れていた。退職の意思表示をしたのが突然だったため、かつて受け持っていた患者やその他諸々の件で内科医局へ赴き、できる限りフォローしているのだ。すべての用事を済ませ、帰途につこうと病院の正面玄関から外に出た途端、ヨンファは小...

  • 蒼き運命 -アオキサダメ- 83

    かすかな物音が聞こえたような気がして、唐突にふっと目が覚めた。周囲をほのかに照らしているベッドサイドライトのやさしい光が視界に入り、ミニョクは自分がベッドに横たわっていることに気づく。どうやら本を読んでいるうちにいつの間にか寝入ってしまったせいで、消し損ねたらしい。息を殺してじっと耳を澄ませると、少し距離があるものの、間違いなく玄関の方から音がした。――ヒョニヒョンが帰ってきたんだ……。ようやく帰宅し...

  • 蒼き運命 -アオキサダメ- 82

    腰から下が妙に重怠くて、力が入らない――。そう自覚していたのに、ベッドから立ち上がろうとした途端、案の定、膝ががくんと崩れてフローリングの上にへなへなと座り込む。動けないヨンファに驚いて、すかさず駆け寄ってきたジョンヒョンに抱き上げられてバスルームに連れていかれたのは二十分ほど前だった。ふらつかないように力強い腕にしっかりと支えられたまま、泡立てたスポンジで全身を素早く擦り、金色に染められた髪の毛を...

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