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2016/03/09

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  • 蒼き運命 -アオキサダメ- 79

    別に他意があるわけではなく、反射的な行動なのだろう。こちらの勢いに怯んだヨンファは咄嗟に腕を突っぱねてきたが、覆いかぶさるジョンヒョンを押し退けるほどの力は入らなかったようだ。本気で抗っていないと判断し、体重をかけながら華奢な両手首を掴んでシーツの上に縫い留めた。音もなく乱れた金髪が、ひどく目に眩しい。「ヒョ、ニ――……ん、ぅっ……」なまめかしい裸身を完全に組み敷いて逃げ道を奪った上で、何か言いかけた唇...

  • まったりな日々

    こんばんは。毎日蒸し暑いですね。カラッとしているならまだしも、湿気がどうも私の身体に合わないようで、この時期はダルダルになっちゃいます。こちらはそろそろ梅雨明けするようなので、いよいよ本格的な夏が始まりますね。長女が東京へ行き、次女も学校と塾でほとんど自宅にいないので、まったりというか、二人が小学生の頃に比べれば、今の生活はまるで天国のようです。自分の時間が持てるのは有難いことだなと、しみじみ感じ...

  • その男、不遜につき 17

    ストレートな誘いにヨンファは瞬きすら忘れて、目の前の男を呆然と見返した。すぐに返答できなかったのは、触れ合った箇所からワイシャツ越しに伝わってくるジョンシンの体温がやけに熱く感じられたからだ。まるでこちらの理性を根こそぎ奪おうと、ダイレクトに訴えかけてきているのが分かる。性欲が常に枯渇しているのかと呆れてしまうほど隙あらば求めてくるジョンシンは、ヨンファを食い入るように見つめたまま答えを待っていた...

  • その男、不遜につき 16

    定時を一時間過ぎた頃、ヨンファは事前に話をしていた通りに、グァンヒからイベリコ豚のスペアリブを受け取った。その時点では仕事をやり残していため、給湯室の冷蔵庫に一時的に入れておき、それから三十分ほどして退社したのだ。愛車を運転して高層アパートに帰り着いたヨンファは自分の部屋を素通りし、ジョンシンの在宅確認も兼ねて隣のインターホンを押してみた。すぐさまドアが開き、「よぉ」と長身の男が奥からのっそりと顔...

  • その男、不遜につき 15

    ここ最近ずっと、自分でも気づかぬままに溜息ばかりついている。自宅マンションでひとりきりの時はもちろんのこと、仕事の合間でさえついこぼれそうになるのを慌てて噛み殺す始末だ。理由については決して納得できるわけではないが、ヨンファはちゃんと理解していた。奇妙だと思っていた感情の正体が自分の中で明確な形として現れたのと同時に、はっきりとした答えが出てしまったのだ。もともとは同じ中高一貫男子校の先輩後輩だっ...

  • その男、不遜につき 14

    即了承したジョンシンは促されるままに、スマートな身のこなしで先に立って歩くグンソクのあとに続いた。ふたりが向かったコミュニケーションスペースはランチタイムやちょっとした休憩時だけでなく、社内外の相手との打ち合わせやミーティングなど、様々な目的で使用している場所だ。広々とした空間に複数のテーブルと椅子が並べられていて、コーナーには自動販売機や背の高い観葉植物が見栄えよく配置されていた。足を踏み入れる...

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