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2016/03/09

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  • その男、不遜につき 13

    第4四半期の十月は、主にブラックマンデーなど、世界の金融マーケットを大混乱に陥れた出来事が起きたのを見ても分かるように、アメリカ株式市場が統計的に分析してもっとも暴落することの多い月だと言われている。そのため、外国為替市場関係者は皆一様に警戒を強めて、企業の決算発表ニュースなどの動向に注視していた。為替ディーラーの肩書を持つジョンシンも、そのうちのひとりだ。十一時半になり、前場と呼ばれる午前中の取...

  • BLUE MOON 5

    奇妙で不可解な出来事に遭遇して以来、ヨンファは周囲に対して常に注意を払うようになっていた。どこからか誰かに見られているような感覚は相変わらず付き纏い、ひとりきりの時はもちろんのこと、通学途中や大学構内など、友人たちと行動をともにしていてもそうだ。もっとも警戒心が解けないのは自宅アパートだが、ヒョニという男が結界を張ったのが功を奏しているのか、ついビクついてしまうヨンファを嘲笑うかのように、今のとこ...

  • BLUE MOON 4

    なんの前置きもなく、にわかに信じがたい話を聞かされ、ヨンファは激しく混乱していた。結界、輪廻転生、成均館……。日頃、聞き慣れない言葉をどう受け止めればいいのか、まるで分からない。ヨンファにはまったく意味不明なことばかりで、頭の中は疑問符だらけだ。そういうのは本やドラマの中で作り上げられた世界であって、突然、自分の身に降りかかるなんて考えたことすらなかった。「俺が二十歳になるのを待っていたって、どうい...

  • BLUE MOON 3

    指摘された通りに結界とやらが四方に張り巡らされているのを目視したヨンファは瞬間、黒目がちの澄んだ瞳を大きく瞠った。反射的に数歩あとずさってしまったのは、とてつもない恐怖を感じて竦み上がったせいだ。自分の意思とは関係なく、勝手に未知の世界に迷い込んだ気分だった。「ここから……出られるのか?」「張るのも破るのも、造作ない」「――………」いとも簡単そうに言われたが、完全に理解の範疇を超えていて到底頭が追いつか...

  • BLUE MOON 2

    「………っ」真正面から初めて男の顔を見るなり、ヨンファは驚愕のあまり言葉を失った。自分でもわけの分からない状況がすぐに呑み込めず、その場に立ち尽くしたまま、もろにぶつかった冷ややかな眼差しをただ呆然と見返す。――これは……、一体どういうことなんだ……!?そんな馬鹿な……、と先ほどから信じられない光景の数々を目の当たりにしてきたヨンファは、底知れぬ恐怖を肌で感じていた。目の前で憮然とした表情を浮かべている男は...

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