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どんぴんからりん すつからりん https://blog.goo.ne.jp/ogawasaito

昔話・絵本いろいろ。語るのを目的としたものでしたが・・・。それにしても奥が深い。(2012.9から)

どんぴんからりん すつからりん
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2015/11/21

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  • ナイチンゲールのうた

    ナイチンゲールのうた/ターニャ・ランドマン・作ローラ・カーリン・絵広松由希子・訳/BL出版/2022年むかし、地球はみずみずしく、空も、山も、海も、砂漠も、森も色にあふれていた。ところが、動物たちは色がなく、ぼんやりくすんでいました。なんとかしないと、と立ちあがった「えかきさん」。えかきさんは、すべての動物たちをよびあつめ、絵の具箱をあけて、あらゆる動物たちに色をつけていきました。テントウムシ、チョウチョから、シマウマ、キリン、ペンギン、フラミンゴ。ワニ、ゾウ、カンガルー、オランウータン、ライオン、そしてクジラ、オウム。えかきさんが一日中はたらき、家に帰ろうとすると、一羽の小鳥がとんできました。この鳥は行列に並んだ動物たちのさわぎにおびえていました。そのうえ、明るい昼間のあつさが苦手で、夕方のすずしさと、夜のし...ナイチンゲールのうた

  • 大三の鬼たいじ・・福島

    福島のむかし話/福島県国語教育研究会/日本標準/1977年昔話というと、ひとのいいおじいさんと欲深いおじいさんがでてきたり、末っ子を大事にしない兄弟がでてきたりと、対立の構造が目立ちます。ただ、この話はこうした対立がないので、安心できます。むかし、西鬼といわれるおっかねえ鬼になやまされていた村の人々。この鬼の話を聞いた人々は、岳街道を通らず、鬼もいたずらはできないし、人の物をとることもできなかったから、岳山から人里近くまででてくるようになりました。この鬼退治にかけたのは、力自慢で頭のいい大三という若者。若造に大事な役がつとまるかと村人は心配したが、それでも大三に頼むしかないので、酒やさかな、食いものや着物まで用意し、大三に鬼退治を託します。岳街道をのぼり、もうちょっとで坂の上というところで一休みした大三。ガサガ...大三の鬼たいじ・・福島

  • 鳥のみじい・・鹿児島、鳥好きじいさん・・福島

    ・鳥のみじい(鳥のみじい/子どもに贈る昔ばなし13桃もぎ兄弟/小澤昔ばなし研究所/2012年初版)各地の昔ばなし大学再話コースで、再話されたもの。土地言葉がうまく生かされているようですが、やはりすんなりとはいかないようです。鹿児島版「鳥のみじい」では、屁とともに「ホーホケキョホーホケキョ」と鳴くもの。ほかの鳥のみじいでは、舌にのった小鳥をおもわず飲み込んでしまうが、ここでは、弁当を忘れたおじいさんの前で、鳥(うぐいす)がバタッとたおれたので、おじいさんが焼いて(というから焼き鳥か)食べる。すると屁をひろごなってきて、屁をひくと、ブッといわんで「ホーホケキョホーホケキョ」と鳴く。やがてこの鳴き声で一儲け。隣のじいさんが、同じことをすると、臭い屁で怒った男が、たたっちらけたという。「ひろごなってきて」、「たたっちら...鳥のみじい・・鹿児島、鳥好きじいさん・・福島

  • つんぶくだるま

    つんぶくだるま/鳥兎沼宏之・作金沢佑光・画/童心社/1981年暑い夏のこと、村のいたずらっこがお寺のお堂にまつってあるだるまさんを持ち出し、川で浮袋代わりに遊んでいました。ところが、ばんげになって「かえるがなくからかーえろ」と、子どもたちはだるまさんをおいてけぼり。だるまさんは「つんぶくつんぶく」と、川を流れて、おおきな川へながれこみました。夜が明けてみると、だるまさんは海のそばまで。ちょうど釣りに来ていたおじいさんはだるまさんを家に持って帰り、なんどもなんども手を合わせておがみました。何日かたって、だるまさんは「村にわるい病気がはやっていてみんなを助けたい。わしをもとの村へもどしてくれんかの。」と、おじいさんに頼みました。おじいさんは、夢の中でだるまさんのことばを聞き、「えっさえっさえっさっさ」と、もとの村へ...つんぶくだるま

  • 回れ右してかえる「カエル」

    ・大和のカエルと河内のカエル(奈良のむかし話/奈良のむかし話研究会/日本標準/1977年)大和のカエルは、いっぺん河内の国を、河内のカエルは大和の国を見たいと二上山でであう。おもいっきり背伸びをして、大和のカエルは河内の国を、河内のカエルは大和の国を見るが、同じ景色が見え、わざわざでかけることもないと、ひっかえしてもどる。かえるの目玉が、うしろについているので、まわれみぎしてみなけりゃならんのに、そのままたってみたので、もとの風景が見えたという。「大阪のカエルと京都のカエル」と同じですが、地名だけが違う話。地名を変えるとどこにでもありそう。もしかすると、「大阪のカエルと京都のカエル」がもとになって、それでは面白くないので、伝承の過程で地名をかえたのかも。・江戸のびっきと大阪のびっき(福島のむかし話/福島県国語教...回れ右してかえる「カエル」

  • 殺し屋ですのよ

    星新一YAセレクション/和田誠・絵/理論社/2008年別荘地の朝、林の小道を散歩していたエヌ氏のまえにあらわれた若い女。「こんにちわ」と声をかけられても見覚えはない。「どなた?」というと、「殺し屋ですのよ」と、簡潔な答え。見たところ虫も殺せそうにない。エヌ氏は笑いながら「まさか・・」といいますが、女はまじめな口調と表情。おもいあたることがあり、「殺さないでくれ」と哀願を繰り返すと、女は「誤解なさらないで、いただきたいわ。殺しにきたのではございませんのよ」という。さらに「注文をいただきにあがってきたのでご用命いただけないかしら」女は、最大の商売敵G産業の社長が死んでくれたらと思わないでもなかったエヌ氏に、決して不審をいだかれない死、病死させるという。さらに成功報酬は後払いでいいといい、ただ期間は余裕をもって六か月...殺し屋ですのよ

  • スーツケース

    スーツケース/クリス・ネイラー・パルステロス・作/化学同人/2022年ある日、緑の見なれない動物が大きなスーツケースだけを持って、どろどろで、よろよろと。おどおど、とぼとぼあるいていました。「ちょと、そこのあんた。このスーツケースのなかにさ、いったいなにがはいっているのさ?」と、これも赤い鳥のようなみなれない生き物。黄色いキツネもどきもカップひとつと聞いてやけに大きいときくと、「この中には、テーブルとイスもあるから」と、見なれない動物。「そんなわけないじゃん。」と、茶色のキツネもどき。それでも、見なれない動物は、木の家もあるという。みんなは、スーツケースの中身が気になって、見なれない動物が、やすませてとねむっているあいだにスーツケースあけますがパッカーンと、カップがわれてしまいました。夢からさめた動物が目を覚ま...スーツケース

  • つぼが トコトコ

    つぼがトコトコ/文・東川洋子絵・小林ゆき子/教育画劇/2009年(16場面)デンマークの昔話からとありますが、ほかの昔話にみられる導入部で、最後の方も子ども向けに、ウンコでおわります。「銅のなべ」(子どもに語る北欧の昔話/福井信子・湯沢朱美・編訳/こぐま社/2001年)が高学年むきなのに、この紙芝居は、絵もふくめ低学年むけでしょうか。むかし、まずしいけれどきのよいお百姓が、市場に牛を売りに行きました。とちゅう、ヒツジを連れた男にあい、とりかえっこしようと持ち掛けられ、牛とヒツジをとりかえっこ。しばらくいくとガチョウをつれたおばさんからヒツジとガチョウのとりかえっこをもちかけられガチョウを連れて市場へ。市場でたいそうなおとしよりからつぼとガチョウをとりかえてもらえんかなぁといわれつぼをもって家に帰ると、おかみさん...つぼがトコトコ

  • 小さな小さなウイルスの大きなはなし

    小さな小さなウイルスの大きなはなし/伊沢尚子・文坂井治・絵中屋敷均・監修/くもん出版/2021年新型コロナが変異をかさねながら三年目。まだまだ先が見えません。昨年のタイムリーな出版です。こわい存在のウイルスですが、元気な赤ちゃんがうまれるのは、はるかむかしに感染したウイルスの遺伝子が、いまはヒトの遺伝子として、役に立っていること、海ではウイルスに感染することでプランクトンが増えないよう保っているというのは意外でした。まだよくはわからないことも多いが、環境をちょうどよい状態に保つ役割もあるという。ウイルスの大きさ、細胞とウイルスの違い、ウイルスの増殖、ウイルスの種類から感染のしかたまで。ウイルスは、4のあとにゼロが30個つく数もいて重さもシロナガスクジラ7500万頭分にもなるとあって驚き。ヒトを病気にする新しいウ...小さな小さなウイルスの大きなはなし

  • ぼくはおこった

    ぼくはおこった/ハーウィン・オラム・文きたむらさとし絵・訳/評論社/1996年アーサーはおこった。アーサーがおこると雷が鳴って稲妻がはしりヒョウがふった。アーサーはおこった。アーサーがおこるとあたしが吹き荒れ屋根と煙突と教会の塔を吹き飛ばした。アーサーはおこった。アーサーがおこると台風がやってきて町を全部海の中へひっくりかえした。アーサーはおこった。アーサーがおこると地球にバリバリひびがはいってたまごみたいにこわれてしまった。・・・・・・まだまだアーサーのいかりはとまりません。アーサーが火星のかけらにすわって、「ぼくどうしておこったんだろう」と考えましたがさっぱり思い出せませんでした。(テレビに夢中になっていたらお母さんからもう遅いから寝なさいといわれたのでした)あなどるなかれこどもの怒り。思わず環境破壊や戦争...ぼくはおこった

  • パナンペ・ペナンペ話・・北海道

    北海道のむかし話/北海道むかし話研究会編/日本標準/1978年アイヌの昔話です。”パナンペがいた。ペナンペがいた”とはじまります。ペナンペ(川上の者)はまじめな働き者で、やさしい心の持ち主。一方、パナンペ(川下の者)はなまけ者、ひがみやで意地のわるい男。<海の水を飲むほす>パナンペが、ペナンペをやりこめようと、魚をすっかりとるため海の水を飲みほしようにもちかけます。「それは勘弁してくれ」とあやまるだろうと思っていると、ペナンペは「海の水だけならすぐにも飲みほしてやろう。けれど、あそこの川からも向こうの川からも、川の水が流れてくるので困る。お前がまえもって、川の水を全部せきとめて、一滴も海に流れ込まないようにしておくれ。」と、切り返しました。<キツネがり>ペナンペが河原の石の上に死んだマネをして、ねころびました。...パナンペ・ペナンペ話・・北海道

  • からいもとどろぼう

    からいもとどろぼう/脚本・さえぐさひろこ絵・高部晴一/童心社/2018年(12場面)むかし、肥後の国のたすけが、薩摩の国へ荷物をはこび、その家の夕飯をごちそうになったときのこと。はじめて味わう食べ物はじつにおいしく、おじいさんに聞くと、それは「からいも」で、ひでりでも畑いっぱいに育つという。たすけのところは、ひでりで米も麦も不作でこどもたちもはらぺこ。苗をもらって育てたら助かると思い、苗をゆずってもらおうと思いましたが、持ち出し禁止で、見つかったらころされてしまうという。つぎの日、船で帰ろうとするとき、おじいさんは、娘さんのために買った手毬をたすけに持っていくよう話します。役人の目をあざむいておじいさんがくれた手毬には、よくみると葉のようなものが。苗を植えると、雨も降らず暑い日が続いてもからいもは元気にそだって...からいもとどろぼう

  • ハタハタ

    ハタハター荒海にかがやく命ー/高久至/あかね書房/2021年寒い時期ハタハタは定番で食べていました。というのは育ちが秋田で、おなじみの食材。最近はまったく食べることがなくなりましたが、頭に比べ身の部分は食べるところが少ない魚。ところがしらないことばかりでした。写真集ですが、海藻につく卵は、ゴルフボールぐらいのおおきさで、赤、紫、白、緑、青などじつにカラフル。母親が食べるエサによって色が異なるという。ふだんは水深200~300メートルにすんでいるハタハタが、水深2~5mの荒れ狂う海までやってきて産卵。しんだハタハタは、イソギンチャク、イトマキヒトデ、マダコ、巻貝などに食べられて数日もすると、ほとんどなくなってしまうという。ハタハタの群れが、先が見えないほど集まる様子、卵からのふ化、稚魚の泳ぐさまなども興味深い。ハ...ハタハタ

  • 粋な応援メッセージ

    受験の時期。「受験生がんばれ」の粋なメッセージが駅の構内に。コロナ過で頑張る受験生にスタッフが考えたものでしょうか。ぱっと目に入るところに貼ってありました。粋な応援メッセージ

  • 繁次郎のとんち・・北海道

    北海道のむかし話/北海道むかし話研究会編/日本標準/1978年江差の町に住んでいた繁次郎のとんち話。背が低く頭と目玉が大きく、甘いもの、お酒、なんでもござれの大食漢でした。<頭も名人>ニシンつぶし(とれたニシンの腹をさいて、なかのものを取り出し、カズノコヤシラコをえり分け、魚体は身欠きにまわす作業)の名人というふれこみで、やとわれた繁次郎。ところがさっぱり働かない繁次郎をぎゅうととっちめてやろうと、大だるにいっぱいニシンをいれて、腕前を見せたら全部くれてやろうと親方がいいます。すると、繁次郎は人を呼び集め、「これからニシンつぶしの競争だ。つぶしただけは、みんな自分のものだ。さあ、かかれ、かかれ」と、たるのニシンをつかんではなげ、つかんではなげしたので、あっというまにニシンつぶしが終わってしまいます。くやしがる親...繁次郎のとんち・・北海道

  • いろいろ かえる

    いろいろかえる/きくちちき/偕成社/2021年緑、黄色、桃色、青色、橙色のかえる、そしてシルバーと黒いとうさんかえるとかあさんかえる。虫を捕まえる、はねる、おどる、およぐ、うたう。全ページかえるが躍動しています。そしてさいごの可愛らしさ。やられました!かえるの塗り残しが効果的。いろいろかえる

  • おにのこ こづな

    おにのここづな/さねとうあきら・文かたやまけん・画/教育画劇/2000年あるとき、おとうは、たきぎひろいにでたきり、うちにもどらなかった娘をさがしに山に入りました。長い間山のなかをさがしまわり、いくつもの峠を越えて、海が見えるあたりまできたとき、みたことのある着物に気がつきます。それは娘うめの着物でした。うめは、大鬼にさらわれ、こづなというこどもまでいたのです。目玉のくっりとしたかわいいこでした。こづなは、大鬼がもどってくると食われてしまうからと、おじいを長持ちのなかにかくしました。大鬼は「なんだかにんげんくせえだれかきたんでねえか?」と、においをかいでまわりました。(このあたりはイギリスの昔話に多い。)「だあれもこねえよう。おいらにもうひとり、あかんぼうができただけだや」と、うめが嘘をつくと、めでてえと、鬼の...おにのここづな

  • おもちゃのくにの ゆきまつり

    おもちゃのくにのゆきまつり/こみねゆら/福音館書店/2011年初出2017年特製版男の子のだいじなともだちうさぎのニニー。ある日、おもいっきり二人で走っているとき、ニニーのうでが木にひっかっていまにもとれそうになりました。男の子がうでにさわってもとにもどそうにしますが、うまくいきません。それからしばらくたったある晩、おもちゃのくにから、年に一度のゆきまつりへの招待状が届きました。雪の中、おもちゃの汽車でおもちゃのくにへでかけたふたり。そこには招待状をもったおもちゃたちがたくさんあつまってきていました。ガイドさんもいます。ニニーは、おもちゃの病院でうでをなおしてもらいました。ニニーが病院にいっているあいだお店をのぞいていた男の子は、あかちゃんのころいつのまにかいなくなったぬいぐるみのヌヌとあいました。ヌヌは人形た...おもちゃのくにのゆきまつり

  • てがみのえほん

    てがみのえほん/堀内誠一/福音館書店/1972年初出2004年月刊絵本「こどものとも」が200号になるときつくられた絵本。200号は1972年といいますから半世紀前です。表紙がエアメールで「こどものとも」が200号を迎えたお祝いに、世界中からお祝いの手紙が届きました。その数12通。魔法の国お菓子の家に住んでいるよい魔女グリンダ、巨人国がるふトロル、暗闇国、アフリカ動物サーカスなどなど。絵本でおなじみのキャラクターがいっぱいでてきますが、どれだけ絵本に親しんでいるかで、興味の程度がちがってくるのかもしれません。ただいくつかはかならずふれたことのあるキャラクターです。一通目には「ながぐつをはいたねこ」が玄関にすわっており、三通目の幽霊国の手紙のメンバーには首から上がありません、六通目の「ルンペルシュティルツヘン」か...てがみのえほん

  • うみからきたおとこのこ

    うみからきたおとこのこ/堀内誠一:再話・絵堀内紅子・脚本/童心社/2019年海のそばで暮らしていた貧乏なかじ屋が、小さな船で釣りをしていたとき、大嵐にあい、海に沈んでしまいました。それから三月ほどたったころ、かじ屋はひょっこりとかえってきますが、ぼんやりと海をみているばかり。それからしばらくたったある日、「こんにちわ、とうさん」と、ちいさな男の子があらわれました。男の子の名前はオラフ。嵐のとき、かじ屋は人魚に助けられ、しばらくいっしょにくらしたのでした。ほんのいくにちかでおおきくなったオラフは、おおづつをかるがるとふりあげ、かじ屋の仕事をてつだいます。おまけに、かじ屋が海に出ると大きな魚がかってに船にとびこんでくるようになりました。ある日、オラフは、広い世界をみてくるようかじ屋からいわれ旅にでます。地主のところ...うみからきたおとこのこ

  • こんどの雪は?

    天気予報で注意を促されていたこんどの雪。積もるかなと思っていたら、朝になってみると日陰に残る程度。ただ朝方の冷え込みのせいか、外にある郵便受けのトビラが凍り付いて開けられない状況。首都圏の雪だと大騒ぎするが、雪の多いところから比べれば、どうってことのない雪。道路の両側に人の身長より高くつまれた雪をみていると、あらためて雪国の大変さがわかる。札幌駅で電車が止まり、人出で雪をどけているのをみると、ほかに方法がないのかなと思う。こんどの雪は?

  • キツネ ー命はめぐるー

    キツネ命はめぐる/イザベル・トーマス・文ダニエル・イグヌシ・絵青山南・訳/化学同人/2021年林の木々に葉っぱがなく地面も凍っている冬にも、命がこっそりうごいています。サクサクっと音をたてているのは、キツネ。鼻を地面につけ、巣で待つ子ギツネたちのために食べ物を探しています。こどもたちは、とっくみあいをしたり、ころげまわったり、ミミズや、バッタにとびかかったり、エサとりごっこをして遊びます。やがて、子キツネたちも自分で食べ物をとるため母親とでかけ、やっと獲物をとらえますが、母親は、車のライトで目がくらみ、車にはねられてしまいます。キツネが死んで、夏になり、秋になり落ち葉が腐ったころ、小さな生き物たちがうごきはじめ、キツネはだんだん消えていきます。土や空気のなかにいくつもの小さな粒になってとけていきます。ダニやカサ...キツネー命はめぐるー

  • こじき長者の恩返し・・富山

    富山のむかし話/富山県児童文学研究会編/日本標準/1978年善意の人がでてきて、ほっこりする話です。ぽかぽかした春の日、二人連れのこじきのひとりがシラミとり、もうひとりは気持ちよさそうにねむっていたとき。シラミとりをしていたこじきの目の前で、ねむっていた男の鼻から一匹のハチがでてきて、花の蜜をすうと、しばらくして、また男の鼻の中へはいっていきました。やがて、目を覚ましたこじきが「ああ、いい夢を見た。こがね山へいって、ごちそうになったゆめをな。」というと、もうひとかせぎしようと、どこかへいってしまいます。シラミをとっていたこじきも、どこかへいこうとしますが、もうひとりの男が言ったことが気になって、ハチのとんでいったところへいって土をほりかえしてみると、大判小判がいっぱいはいった瓶が出てきました。喜んだ男は、その金...こじき長者の恩返し・・富山

  • はりねずみくんのゆきだるま

    はりねずみくんのゆきだるま/はらだよしこ/講談社/2021年たくさん雪がふったある日のこと。ひつじばぁばは、頼んでおいたこづづみが無事に届くか心配していました。まってもまってもこづつみは届きません。はりねずみくんが外にいってみると雪があとからあとからふってきて、郵便屋さんがおうちがわかるか心配になって、目印の雪だるまをつくりはじめました。雪のお団子をころり。コロンころんぎゅっぎゅっ。コロンころんぎゅっぎゅっ。手が冷たくなって、ばぁばのあんでくれたマフラーをぎゅうっとしながら。とうとうゆきだるまができました。ひつじばぁばのいえにもどるとばぁばは、ふかふかのタオルでハリネズミくんをつつんでくれ、あったかいココアをつくってくれました。ドアをたたく音がして、いそいでドアをあけると、クマの郵便屋さんが、こづつみをテーブル...はりねずみくんのゆきだるま

  • 町の風景

    当地で10年が過ぎました。御多分にもれず毎年人口減少が続いて、空き家もあちこちに。結婚する夫婦に補助金をだしたり、空き家バンクを紹介したりと、行政も、あの手この手で誘致策をとっていますが、根本的な解決にはなっていません。町を歩いていると、何百年もまえに建てられたお寺が点在し、車が行き来する道路には昔の商店が軒を連ねています。また数十年前の住宅が風情を残していたり、昔ながらの蔵もあって、こうした財産をあたらしい視点で活用しようという新しい動きもあって、古い民家を活用したイベントも見られようになってきました。散歩していると、あちこちに町の歴史を感じられるのも多い。撤去されず残っている看板をみて、以前そこに何があったかを知ることができるし、神社の囲いに使われている石柱には、寄贈者の名前が刻まれ、その中にはもう存在しな...町の風景

  • ちびフクロウのぼうけん

    ちびフクロウのぼうけん/ノーラ・スロイェギン・文ピルッコ・リーサ・スロイェギン・絵みむらみちこ・訳/福音館書店/2009年朝がきて、ねむるようにいわれたちびフクロウは、かあさんフクロウがほかのこどもにきをとられているうちに、こっそりとトウヒの木の枝からおりはじめました。雪の中であった「ぴょんぴょん」さんに遊ぼうと声をかけますが、「たべものさがしでいそがしいんだ」というと、ウサギはぴょーんとはねていってしまいました。ウサギがヤナギの木の芽をくわえてもどってきて、「おれみたいにとびはねたかったら、それをたべなくちゃ」といわれ、ちびフクロウがことわると、ウサギはぴょんぴょんとんでいってしまいます。どさっどさっと音がするのでちびフクロウがふりかえるとけむくじゃらのなにかにぶつかりました。ちびフクロウがよじのぼろうとする...ちびフクロウのぼうけん

  • クラクフのりゅう

    クラクフのりゅう/アンヴィル奈宝子・作絵/偕成社/2020年ポーランドの古都クラクフにあるヴァヴェル城にまつわる昔話。クラクフにあるお城の近くのほら穴に、一匹の竜が住みつきました。はじめは小さかった竜も、だんだんおおきくなり、ヒツジの群れを襲っては、5,6匹ペロリペロリとまるのみしてしまうまでになりました。「このままではどうぶつもひとも、まちがまるごとたべられてしまう」と訴えられた王さまは、王女さまの助言で、「りゅうをたいじしたものには、おうじょとけっこんできる」とおふれをだしました。そのおふれに集まった強そうな男たち100人が、竜のところにでかけますが、あまりのおそろしさと、おおきさに男たちはにげてしまいました。そのようすをみていた、王さまづきの靴職人の男の子ドゥラテフが、ヒツジの人形を作り、おなかに花火のも...クラクフのりゅう

  • パパと ママの たからもの

    パパとママのたからもの/サム・マクブラットニイ・文アニタ・ジェラーム・絵小川仁央・訳/評論社/2004年くまのママとパパ、3匹の子の5人家族。パパとママは、夜、みんなを寝かしつけるとき、いつもおなじように「おやすみ、世界で一番かわいいこぐまたち!」って言います。すると、こぐまたちは、みんなすっかり満足して、眠りについていました。ところが、ある日、いちばん上のお兄ちゃんは、みんなの鼻のまわりは白いけれど、ぼくはそうじゃない、にばんめのおねえちゃんは、パパは男の子がすきかも知れない、いちばんしたのぼうやは、ちいさすぎて心配、と思います。そこで子どもたちは「ぼくたちのなかでパパはだれがいちばんすきなの?」と聞きました。するとパパは、ママがこんなことをいっていたと話しはじめます・・・。やっぱりうっとりするこたえで、子ど...パパとママのたからもの

  • ウオッシュバーンさんがいえからでない13のりゆう

    ウオッシュバーンさんがいえからでない13のりゆう/作・中川ひろたか絵・高畠那生/文溪堂/2020年名前から外国の方の作品をイメージしてしまいました。いまだったら「いえからでないりゆう」の第一は新型コロナですが、何とも心配性なものばかり。だって13もあるのですから。「だって、外に出たらドアにはさまれるかも」「柿の実が落ちてくるかもしれない」「おとしあなにおちてしまうかも」「ゆそうちゅうのぶたがくるまからおちて、こっちににげてくるかも」それだけではないのです。「そとにでたらももたろうがやってきておにたいじにいかないかってさそいにくるかも」と、空想もひろがっています。そんなウオッシュバーンさんのところへ、バラ100本と「おたんじょうびおめでとうございます。ごご7じにはしのうえでおあいしましょうステファニー」という手紙...ウオッシュバーンさんがいえからでない13のりゆう

  • せんにんのミカン‥静岡

    静岡のむかし話/静岡県むかし話研究会編/日本標準/1978年静岡県沼津市が舞台。沼津というと漁業が浮かぶが、ミカンやお茶も名物。たくさんのミカンを作って暮らしていた木負(沼津)の彦兵衛のとろに、ミカンの実がならない木が一本あった。原因がわからず、木を切り倒そうとでかけた彦兵衛が、木の根元にねころんでいると、木の真ん中あたりの葉っぱの陰に、ミカンがひとつだけなっていているのを見つけた。たった一つでもミカンはミカンと、木を切らずに育てることに。すると山へ出かけるごとに、このミカンがどんどん大きくなって、とうとうひとかかえもある大きさになった。そろそろとってもいいころと、実を切りとろうとすると、実のなかから「まて、まて」という声。人の話し声が聞こえてくるのは、不思議だなあと思った彦兵衛が、ミカンに穴をあけ、のぞいてみ...せんにんのミカン‥静岡

  • ロウバイの花があちこちに

    雪国の方には申し訳ありませんが、あちこちにロウバイの黄色の花がみられるようになりました。ロウバイの花言葉はゆかしさ、いつくしみ、先導、先見。先見というのは、今の時期にぴったりです。ロウバイの花があちこちに

  • ちいさな かいじゅう モッタ

    ちいさなかいじゅうモッタ/イヴォンヌ・ヤハテンベルフ・作野坂悦子・訳/福音館書店/2015年オランダの絵本です。七人兄弟の末っ子かいじゅうのモッタくんがおにいちゃんたちがだいすきなおどかしっこをします。「うおーっ!がうーっ!ぼくは、つよくてこわいかいじゅうだ!ぼくのとんがったはでたべちゃうぞ!」でも、にいちゃんたちは、ちっともモッタをこわがらず「おまえはほんとにかわいいなあ」と、わらいながらよしよしとなでました。おにいちゃんたちが昼寝をはじめると、ドンドン足をふみならし大声で叫びますが、おにいちゃんたちはちっとも目をさましません。くやしくなって森にでかけ、モッタがさけぶとどうぶつたちは、あわててにげだしました。どうぶつたちを追いかけていくと、おそろしいものがモッタをにらんでいました。それは・・・。モッタが兄ちゃ...ちいさなかいじゅうモッタ

  • おてがみ

    おてがみ/なかがわりえこ・作なかがわそうや・絵/福音館書店/1969年初出1988年ゆうびんやさんがこねこの”にお””に大きな箱を届けにきてくれました。”にお”が、箱を開けると真っ赤な風船にカードがついていました。カードには、「あそびにきてね、たまこ。」と書いてありました。丘をかけおりるとき、”にお”の手から風船がぬけみけねこ・みーたのところにとんでいきました。みけねこ・みーたもカードをみて大喜び。ところが風船は、みーたの手を離れ、くろねこ・くろすけのところにとんでいきました。くろすけもカードをみて大喜び。つぎに、風船は、とらのこ・どらのところへ。「このふうせんすこしちいさな。もっとおおきくしよう」と、どらがふうせんをふくらますと、どらは風船といっしょに、うきあがりました。どらが「たすけて!」とさけぶと、くろす...おてがみ

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