ジャータカものがたりはじめてのともだち/中川素子・再話バーサンスレン・ボロルマー・絵/小学館/2019年むかし、インドの王さまがアーナンドというゾウを飼っていました。アーナンドが活躍できるのはお城の儀式のときだけ。立派なおうちに住み、おいしい食事をあたえられなに不自由なくくらしていましたが、ぜんぜん元気がありませんでした。ある日、いっぴきのやせこけた犬が迷い込んで、アーナンドののこしたご馳走をガツガツと食べてしまいました。アーナンドははずかしそうにいいました。「ちょっとしかなくてごめんね」アーナンドから文句をいわれるとおもっていた犬は、ゾウがあやまるのをきいて、おもわずわらってしまいました。城の中だけでくらしていたアーナンドは、「町が全部俺のいえさ」という、捨てられた犬に町の様子を聞きました。つぎの日、肉...ジャータカものがたりはじめてのともだち