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ノリの悪い日記 http://port-k.com

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

以下のキーワードで検索すると、このブログの記事が上位に出てくるようです。「ドロレス・デル・リオ」「突貫勘太」「猿飛勘太」「画角にまつわる話」「周セン」「わかりやすい話」「新橋喜代三」「ニューヨーク23番通りで何が起こったか」「ドリーの冒険」「ヘレン・モーガン」等。なお、「わかりやすい話」は、「わかりにくさ」を「わかりやすさ」によって顕揚しようとする馬鹿げた記事です。

ノリ
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下関市
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2015/10/24

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  • 縞揃女辨慶 安宅の松

    歌川國芳 (一勇齋國芳) の浮世絵 (『縞揃女辨慶(しまそろひをんなべんけい)』1844 年刊の十枚揃いの一枚) にある狂歌師、梅の屋による画讃は、をさな 子も ねた(だ)る 安宅の 松の鮓 あふぎづけなる 袖にすがりてと書いてある。三行目の最後の「る」が読めなかった。字源の漢字は「類」らしいので、「類」の草書体を “Yunzhang Calligraphy” というアプリで調べると下の例が出てきたので納得した。最後の「て」もあまり見ないが「天」の草書体としてはある字体である。まだまだスラスラと読める域には程遠い。江戸後期は握り寿司が普及を始めた時期で、「安宅の松の鮓」は深川安宅(あたけ)六間…

  • 雑記

    蓮實重彥の『ジョン・フォード論』が上梓され手元に届いた。その書物の感触を確かめるためにパラパラと頁をめくっていると、ジョン・フォードの比類なく美しい映画について書かれた比類なく素晴らしい批評の言葉が波のうねりのように打ち寄せてくる。不図、『逃亡者』のドロレス ・デル・リオについて書かれているところが目にとまり、気づいてみるといつのまにかそこから読み耽っていた。思えば四十年以上同じことをしているのだ。多分これからも同じだろう。

  • 竹取物語 (17)

    中将とりつれはふとあまの羽ころも うちきせ侍りつれはおきなをいとをし かなしとおほしつる事もうせぬ此き ぬきつる人は物思ひなくなりにけれは 車にのりて百人はかり天人くして 上りぬそのゝちおきな女ちのなみたを なかしてまとへとかひなしあの書をき し文をよみてきかせけれと何せんに か命もおしからんたかためにか何事も ようもなしとてくすりもくはすやかて おきもあからてやみふせり中将人々 ひきくしてかへりまいりてかくやめを えたゝかひとめすなりぬるをこま〳〵と そうすくすりのつほに御文そへてま いらすひろけて御覧していとあはれ からせ給ひて物もきこしめさす御あ そひなともなかりけりたいしん上達部をめし…

  • 竹取物語 (16)

    内外なる人の心とも物におそはるゝ やうにて相たゝかはん心もなかりけり からうしておもひおこして弓矢をとり たてんとすれとも手にちからもなくな りてなへかゝりたる中に心さかしき ものねんしていんとすれともほかさまへ いきけれはあれもたゝかはて心地たゝ しれにしれてまもりあへりたてる人ともは さうそくのきよらなる事物にもにす とふ車一くしたりらかいさしたり其中 に王とおほしき人宮つこまろ家に まうてこといふにたけくおもひつるみやつこ まろも物にゑひたるこゝちしてうつふしに ふせりいはく汝おさなき人いさゝかなる くとくをおきなつくりけるによりて汝かた すけにとてかた時のほとゝしてくたしゝ をそこらの…

  • 竹取物語 (15)

    かくやひめいはく月のみやこの人にて父母 ありかた時の間とてかの國よりまうて こしかともかく此國にはあまたの年を へぬるになんありける彼國の父母の事も 覚えすこゝにはかくひさしくあそひき こえてならひ奉れりいみしからん心地 もせすかなしくのみあるされとをのかこゝ ろならすまかりなんとするといひてもろ ともにいみしうなくかははるゝ人も年頃 ならひて立わかれなん事を心はへなと あてやかにうつくしかりつることをみならひ てこひしからん事のたへかたくゆ水のま れすおなし心になけかしかりけりこの 事を御門きこしめして竹取か家に 御つかひつかはさせ給ふ御使に竹取出あひ てなく事かきりなし此事をなけくに ひけ…

  • 竹取物語 (14)

    かくやひめみれはせけんこゝろほそく あはれに侍るなてうものをかなけき侍る へきといふかくやひめのあるところにいたり て見れはなをものおもへるけしきなり それを見て有佛なに事思ひ給ふそお ほすらん事なにことそといへはおもふ事も なしものなん心そくおほゆるといへはおき な月な見給ふそこれをみ給へは物おほす けしきはあるそといへはいかて月をみては あらんとてなを月出れは出居つゝなけき おもへり夕やみには物おもはぬけしきなり 月のほとになりぬれはなを時ゝはうちな けきなきなとすこれを使ふものとも なをものおほす事あるへしとさゝやけと おやをはしめて何事ともしらす八月 十五日はかりの月に出居てかくやひめ…

  • 竹取物語(13)

    ゆるさしとすとてゐておはしまさ(?)んと するにかくやひめこたへてそうすをのか 身は此國にかくやひめうまれて侍らは こそつかひ給はめいとゐておはしまし かたくや侍らんとそうす御門なとかさあらむ なをゐておはしまさんとて御こしをよせ 給ふに此かくやひめきとかけになりぬは かなくくちおしとおほしてけにたゝ人には あらさりけりとおほしてさらは御ともには ゐていかしもとの御かたちとなり給ひね それをみてたにかへりなんとおほせらるれ はかくやひめもとのかたちになりぬ御門な をめてたくおほしめさるゝ事せきとめか たしかく見せつる宮つこ丸をよろこひ 給ふさて仕まつる百くわん人ゝあるしいかめし うつかうまかる…

  • 竹取物語 (12)

    このないしかへりまいりて此よしをそう す御門きこしめしておほくの人ころ しける心そかしとのたまひてやみに けれとなをおほしおはしましてこの 女のたはかりにやまけんとおほして 仰給ふ汝かもちて侍るかくやひめ奉れ かほかたちよしときこしめして御つかひ たひしかとかひなくみえすなりにけり かくたひ〳〵しくやはならはすへきと仰 らるゝおきなかしこまつて御返事申 やうこのひめのわらははたへて宮仕つ かうまつるへくもあらす侍をもてわつらひ はへりさり共おほせ給はんとそうすこれを きこしめして仰給ふなとかおきなのおほ したてたらん物を心にまかせさらむ 此女もし奉りたるものならはおきな にかうふりをなとかたは…

  • 竹取物語 (11)

    それを見給ひてあなかひなのわさやと のたまひけりよりそおもふにたかふ事をは かひなしといひけるかひにもあらすと見 給ひけるに御心ちもたかひてからひつ のふたに入られ給ふへくもあらす御 腰はおれにけり中納言はいくいけた たるわさしてやむことを人にきかせしと したまひけれとそれをやまひにていと よはくなり給ひにけりかひをえとらす なりにけるよりも人のきゝわらはん事を 日にそへておもひ給ひけれはたゝにやみ しぬるよりも人きゝはつかしく覚え給ふ なりけりとこれをかくやひめきゝてとふらひ にやる歌 年をへて波立よらぬすみの江の まつかひなしときくはまことか とかきてはつるたえ入給ひぬこれをきゝて かくや…

  • 竹取物語 (10)

    中納言よろこひ給て万の人にもしらせ 給はてみそかにつかさにいましてをのこ ともの中にましりてよるをひるにな してとらしめ給ふくらつ丸かく申を いといたくよろこひてのたまふこゝにつか はるゝ人にもなきにねかひをかなふる 事のうれしさとの給ひて御そぬきて かつけ給ふつさらによさり此つかさに まうてことの給ふてつかはしつ日暮ぬれは 彼つかさにおはして見給ふに誠つはくらめ すつくれりくらつまろ申やうおうけて めくるあらこに人をのほせてつりあけさ せてつはくらめのすに手をさし入させ てさくるに物もなしと申に中納言あしく さくれはなきなりとはらたちてたれ はかりおほえんにとて我のほりてさくらんとの給ひてこ…

  • 竹取物語 (9)

    大納言南海のはまにふきよせられたる にやあらんとおもひていきつきふし給へり 舟にあるをのことも國につけたれとも 國のつかさまうてとふらふにもえおきあか り給へぬをみれは風いとおもき人にて はらいとふくれこなたかなたの目にはすもゝ を二つ付たるやうなりこれを見奉りて そ國のつかさもほうゑみたる國に仰給 てたこしつくらせ給ひてにやう〳〵に なはれて家に入給ひぬるをいかてきゝけん つかはしゝをのこともまいりて申やうたつ の首の玉をえとらさりしかは南殿へも えまいらさりし玉の取かたかりし事を しり給へれはなんかんたうあらしとて参り つると申大納言おき居てのたまはくなん ちらよくもてこす成ぬ龍はなる神の…

  • 竹取物語 (8)

    たゝとねり二人めしつれとしてやつれ たまひて難波の邊におはしまして とひ給ふ事は大伴の大納言の人や舟に のりてたつころしてそかくひのたま とれるとや聞ととはするに舟人こたへて いはくあやしき事かなとわらひてさる わさする船もなしとこたふるにをちな なき事する舟人にもあるかなえしらて かくいふとおほしてわか弓の力はたつあらは ふといころしてくひの玉はとりてんをそ らくはくるやつはらをまたしとの給ひて 舟にのりて海ことにありき給ふにいと とをくてつくしの方の海にこき出給ふ いかゝしけんはやき風吹世界くらかりて 舟を海中にふきもてありくいつれの 方ともしらす海中にまかり入ぬへくふき まはして波は船に…

  • 竹取物語 (7)

    世の人々あへの大臣火ねすみのかは衣 をもていましてかくやひめにすみ給ふと なこゝにやいますなととふある人のいふか はは火にくへてやきたりしかはめら〳〵 とやけにしかはかくやひめあひ給はすと いひけれはこれを聞てそとけなきものを あへなしといふ大伴のみゆきの大納言 はたつのくひに五色のひかりある玉あな りそれを取て奉りたらん人にはねかはん事 をかなへんとのたまふをのことも仰の事 を承て申さく仰の事はいともとう とし但この玉たやすくえとらしをいはん やたつのくひの玉はいかゝいはんものは命 をすてゝもをのか天のつかひとをのか君 のおほせ事をはかなへんと思へけれ此國 になきてんちくもろこしの物にもあら…

  • 竹取物語 (6)

    左大臣あへのみむらしはたからゆた かに家ひろき人にておはしける其年 きたりけるもろこし船のわうけいとい ふ人のもとに文をかきて火ねすみの かはといふなる物かひてをこせよとてつかう まつる人の中に心たしかなるをえら ひて小野のふさもりといふ人をつけて つかわすもていたり唐こしにをるわう けいに金をとらすわうけいふみをひろ けてみて返事かく火ねすみのかは ころも此國になきものなりをとにはき けともいまたみぬ物なり世にあるもの ならは此國にももてまうてきなましいとかたきあきなひなりしかれとも もし天ちくに玉さかにもてわたりなは 若長者のあたりにとふらひもとめんに なきものならは使にそへて金をは 返し…

  • 竹取物語 (5)

    かくやひめあやしかりてみれははちの 中に文ありひろけてみれは うみ山のみちに心をつくしはてないし のはちのなみたなかれきかくやひめひ かりやあるとみるにほたるはかりのひかりた になし をくつゆのひかりをたにもやとさまし をくらの山にてなにもとめけん とて返し出すはちを門にすてゝ此歌の 返しをす しら山にあへはひかりのうするかと はちをすてゝもたのまるゝかな とよみて入たりかくやひめ返しもせす なりぬみゝにもきゝ入さりけれはいひかゝ つらひてかへりぬかのはちをすてゝ又いひ けるよりそおもなき事をははちをす つるとは云けるくらもちの御子は心たは かりある人にておほやけにはつくしの國 にゆあみにまか…

  • 竹取物語 (4)

    いつれもをとりまさりおはしまさねは御心 さしのほとはみゆへしつかうまつらん事は それになんさたむへきといへはこれよき事 なり人のうらみもあるましといふ五人の 人々もよき事なりといへはおきないりていふ かくやひめ石つくりの御子には佛の御石の はちといふ物ありそれを取て給へといふくら もちの御子には東の海にほうらいといふ山 あるなりそれにしろかねをねとしこかねを くきとししろき玉をみとしてたてる木 ありそれ一えたおりてたまはらんといふいま ひとりにはもろこしにある火ねすみのかは きぬを給へ大伴の大納言にはたつのくひに 五色にひかる玉ありそれをとりてたまへ いそのかみの中納言にはつはくらめのもてる …

  • 竹取物語 (3)

    霜月極月のふりこほりみな月のてり はたゝくにもさはらすきたり此人々ある ときは竹とりをよひ出してむすめを 我にたへとふしおかみ手をすりの給へはを のかなさぬ子なれは心にもしたかえすと なんいひて月日ををくるかゝれは此人々家 にかへりて物を思ひ祈りをしくわんを立 おもひやむへくもあらすさりともつゐに男 あはせさらむはとおもひてたのみをかけたり あなかちに心さしをみえありくこれをみつ けておきなかくやひめにいふやう御身はほとけ へんけの人と申しなからこれほとおほき さまてやしなひ奉る心さしをろかなら すおきなの申さん事きゝ給ひてんやと いへはかくやめ何事をかのたまはんことはう けたまはらさらむへん…

  • 竹取物語 (2)

    此ほと三日うちあけあそふよろつのあそ ひをそしけるおとこはうけきらはす よひつとへていとかしこくあそふ世界の をのこあてなるもいやしきもいかてこの かくやひめをえてしかな見てしかなと をとにきゝめてゝまとふそのあたりの かきにも家のとにもをる人たにたはや すくみるましきものをよるはやすき いもねすやみの夜にもここかしこよりの そきかひま見まとひあへりさるとき よりなんよはひとはいひける人の物とも せぬ所にまとひありけともなにのしるし あるへくも見えす家の人ともに物をたに いはんとていひかくれともことゝもせすあ たりをはなれぬ君達夜をあかし日をく らす人おほかりけるをゝろかなるひとはようなきあり…

  • 竹取物語

    奥付の裏の白頁の左隅に行書体の綺麗な筆で名前——前の所有者だろうか——が記されている『五體字類』を古本屋で以前買ってあったのを引っ張り出してきて、分からないときにはそれを参照しつつ、手当たり次第にいろいろな文章を見つけ出してきては、もう少し自然に変体仮名が読めるよう練習している。字と字を繋げて書くことを連綿と云うそうだが、どこからが文字で、どこからが連綿のための線なのかということも最初はよく分からず、考えてみれば、このような文字を分節すること自体が困難な読書体験は初めてである。さらに句読点もなく濁点もない文章は、分かりやすさばかりを強調したがる現代とは対照的なもので、読み手側に分節が任されてい…

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